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1章 占い異世界生活
19話 食材以外の作物
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「お呼びですかお父様」
わたくしは、いよいよの場所に呼ばれ、さすがに緊張しましたの。
部屋の奥にいるのは、わたくしのお父様で、この国の国王ですのよ。
仕事机の先で書き物をしてるお父様は、良く来たと言いつつもこちらを見ませんわ。
「やっぱり、まだダメですのね」
持ち歩きの出来る畑の発表は、とても好評でここに呼ばれたのですが、まだ足りないと感じましたの。
マサヨシが更なる秘策を用意してなければ、きっと他国に行くことは変わらなかったですのね。
「リルト、良くやってくれたな」
「ありがとうございますお父様・・・ですが、わたくしの研究にはまだ先がありますの」
「ほう、あれほどの事をして更に上があるのか」
「はい、つきましては、それを進める為の場所を頂きたいですの」
領地はどこでも良いわけではなく、ダンジョンのある場所が好ましいと伝えましたの。
お父様は、良い場所があると言ってペンを置き、この場でわたくしに統治を命じてくれて、嬉しくて飛び上がりそうになりましたわ。
「ありがとうございますお父様」
「うむ、婚約者が決まるまでにこれほどの事をしてくれるとは、リルトには期待してるぞ」
「お父様、その事ですけれど・・・婚約者は自分で見つけたく思いますの」
「なっ!?」
書類を書くペンを落とすほどに、わたくしからの言葉は衝撃的だったようですの。
でも、わたくしは本気で、お父様もそれは直ぐに理解しましたわ。
「何を言ってるのか分かっているのか?」
「当然ですわお父様、それに政略結婚に相応しい人は見つけていますの」
「ほう、それは初耳だ」
誰にも言ってないから当然で、フーラにも口止めをしていますの。
それは、ある場所の王族と伝えましたのよ。
「ほう、何処の国かな?」
「それはまだ言えませんわお父様、兎に角この研究は彼との共同研究なのですわ」
「お前は屋敷から出てないはずだが、一体どうやって知り合ったんだ?」
「それも言えませんわお父様、彼との研究成果を楽しみにしててくださいまし」
淑女の礼をして、わたくしは部屋を退出しましたの。
これで、マサヨシとの共同研究に出来て、更にはダンジョン都市にも行くことが出来ます。
「あとは、向こうに行ってからですけど、もう成功は揺るぎませんの」
「姫様、顔が緩んでいますよ」
部屋の外で待っていたフーラが注意してきましたけど、喜ばずにはいられませんのよ。
屋敷から出る事もそうですが、解放された気分ですの。
「気持ちは分かりますけど、あれを外に出すのは注意が必要ですよ」
「分かっていますわフーラ、さすがのわたくしも、植物以外の品を育てる事が出来るとは思いませんでしたの」
「それはそうです、あれは生産職の仕事を奪うとてつもない事です」
マサヨシしか作れない事ですけれど、一度植木鉢とプランターに葉が育てば、花の先からミスリルの剣が伸びて行くのです。
市場が混乱するのは、誰でも想像が出来てしまいますので、ダンジョン都市などの戦いの絶えない場所で売り出すのです。
「丁度良い事に、領主のダメ息子が不作に追いやった場所を任されましたし、やりたい放題してやりますの」
「顔が怖いですよ姫様」
「フーラ、不敬ですわよ」
「マサヨシ様のマネをしただけです」
フーラも、随分とわたくしに慣れたモノで、ちょっと嬉しく思いましたの。
マサヨシの事も話せる仲と言うのもありますが、あそこに行けるようになってからのわたくしは、ほんとに生まれ変わったみたいですのね。
「でも、敵も増えましたよね姫様」
「ええ、お兄様たちの視線が痛いですの」
「王位を争う事はそう言う事ですからね」
そうなのですけど、毒殺は勘弁してほしいと、食事の席の出来事を思い返しましたの。
マサヨシのおかげで、わたくしは口にしなかったのですけど、それを仕掛けて来たと予想される、お兄様の1人が倒れたのは困りましたの。
「意趣返しと幸運のペンダント、効果は国宝以上ですのよ」
「ですね、アタシも貰いましたけど、怖いです」
「助かってるのだから良いじゃありませんの」
この分だと、お兄様たちが倒れて国が傾きそうですけど、そうならない為にも、わたくしはダンジョン都市に引き籠るのです。
そして、国を支える事が出来る程の成果が出た後は、お兄様たちなんてポイッと捨ててやりますのよ。
「姫様、また怖い顔になってますよ」
「争う事しか考えないからですのよ、マサヨシの様に出来れば良いだけですの」
「彼の様には無理ですよ、誰もが欲を持ってて、だからこそ隣の国とは争っているじゃないですか」
隣の国は、急に大人しくなりましたけど、その内また仕掛けて来るでしょうから、その為にもわたくしの研究は必要ですの。
それが分かったから、お父様も反論しなかったわけですけど、政略結婚相手はその戦争相手でもありましたの。
「無くなりそうで良かったですわ」
「そうですね、野蛮すぎますから嫌ですよね」
「そうですのよ、痛い思いはしたくありませんの」
虐待を受けるのは決まってる気がしてて、どうしてもわたくしは行きたくありませんでしたの。
噂では、勇者が召喚されたという事でしたが、どうなるか分かりません。
「乱暴な勇者を鍛えてるんでしょうね」
「きっとそうですのよフーラ」
「そう考えると、そろそろ動きがあるわけですか?」
「そうですのよフーラ、だからわたくしは急ぎましたの」
相手が動く前に、お父様は政略結婚の話を向こうに送ろうとしていましたから、そうはいかないとわたくしも動いたわけですの。
マサヨシがいなかったら、ゾッとしする未来しかありませんでしたわね。
「姫様は、ほんとに彼の事が好きなんですね」
「最初はそうでもなかったですのよ・・・だけれど、一緒に過ごす内に惹かれてしまい、いつの間にかですのね」
「そうでしたか、叶うと良いですね」
「叶うかではなく、叶えるのですわよフーラ」
最悪でもニャチたちがいても良いですの、だからわたくしもその中に入れてもらうのです。
勿論、わたくしが一番に思ってもらうのですが、マサヨシほどの男性なら、慕う女性が多くても当然気になりませんの。
「ニャチたちも、一緒に過ごして温厚でしたね」
「そうですのね、あれならマサヨシが好むのも分かりますの」
「姫様はトゲトゲしてますからね」
「フーラ、それが良いのですのよ」
甘いだけでは飽きられますの、だからわたくしはこのままでいくと決めていますの。
マサヨシも、きっとその方が気楽でしょうし、ちょっと不敬なのが楽しいのです。
「姫様が良いなら構いませんが、それではニャチたちには勝てない気がします」
「ムっ!どういう意味ですのフーラ」
「姫様、あっちは彼とほとんど毎日一緒なんですよ、たまに来る姫様がツンツンしてたら、アタシなら嫌です」
マサヨシは違うと言いたかったけれど、フーラの本気が伝わって来て、ちょっと心配になりましたの。
でも、その対策として考えはありますのよ。
「帰る時に優しくですか?」
「そうですのよ、そのギャップにマサヨシはメロメロですの」
「そうでしょうか?」
フーラが不満そうですけれど、わたくしにはそれしかないですし、きっと上手く行きますの。
そうと決まれば、早速彼の元に報告に向かい、帰る時は試しに甘えて見ると、マサヨシはちょっとテレていましたわ。
わたくしは、いよいよの場所に呼ばれ、さすがに緊張しましたの。
部屋の奥にいるのは、わたくしのお父様で、この国の国王ですのよ。
仕事机の先で書き物をしてるお父様は、良く来たと言いつつもこちらを見ませんわ。
「やっぱり、まだダメですのね」
持ち歩きの出来る畑の発表は、とても好評でここに呼ばれたのですが、まだ足りないと感じましたの。
マサヨシが更なる秘策を用意してなければ、きっと他国に行くことは変わらなかったですのね。
「リルト、良くやってくれたな」
「ありがとうございますお父様・・・ですが、わたくしの研究にはまだ先がありますの」
「ほう、あれほどの事をして更に上があるのか」
「はい、つきましては、それを進める為の場所を頂きたいですの」
領地はどこでも良いわけではなく、ダンジョンのある場所が好ましいと伝えましたの。
お父様は、良い場所があると言ってペンを置き、この場でわたくしに統治を命じてくれて、嬉しくて飛び上がりそうになりましたわ。
「ありがとうございますお父様」
「うむ、婚約者が決まるまでにこれほどの事をしてくれるとは、リルトには期待してるぞ」
「お父様、その事ですけれど・・・婚約者は自分で見つけたく思いますの」
「なっ!?」
書類を書くペンを落とすほどに、わたくしからの言葉は衝撃的だったようですの。
でも、わたくしは本気で、お父様もそれは直ぐに理解しましたわ。
「何を言ってるのか分かっているのか?」
「当然ですわお父様、それに政略結婚に相応しい人は見つけていますの」
「ほう、それは初耳だ」
誰にも言ってないから当然で、フーラにも口止めをしていますの。
それは、ある場所の王族と伝えましたのよ。
「ほう、何処の国かな?」
「それはまだ言えませんわお父様、兎に角この研究は彼との共同研究なのですわ」
「お前は屋敷から出てないはずだが、一体どうやって知り合ったんだ?」
「それも言えませんわお父様、彼との研究成果を楽しみにしててくださいまし」
淑女の礼をして、わたくしは部屋を退出しましたの。
これで、マサヨシとの共同研究に出来て、更にはダンジョン都市にも行くことが出来ます。
「あとは、向こうに行ってからですけど、もう成功は揺るぎませんの」
「姫様、顔が緩んでいますよ」
部屋の外で待っていたフーラが注意してきましたけど、喜ばずにはいられませんのよ。
屋敷から出る事もそうですが、解放された気分ですの。
「気持ちは分かりますけど、あれを外に出すのは注意が必要ですよ」
「分かっていますわフーラ、さすがのわたくしも、植物以外の品を育てる事が出来るとは思いませんでしたの」
「それはそうです、あれは生産職の仕事を奪うとてつもない事です」
マサヨシしか作れない事ですけれど、一度植木鉢とプランターに葉が育てば、花の先からミスリルの剣が伸びて行くのです。
市場が混乱するのは、誰でも想像が出来てしまいますので、ダンジョン都市などの戦いの絶えない場所で売り出すのです。
「丁度良い事に、領主のダメ息子が不作に追いやった場所を任されましたし、やりたい放題してやりますの」
「顔が怖いですよ姫様」
「フーラ、不敬ですわよ」
「マサヨシ様のマネをしただけです」
フーラも、随分とわたくしに慣れたモノで、ちょっと嬉しく思いましたの。
マサヨシの事も話せる仲と言うのもありますが、あそこに行けるようになってからのわたくしは、ほんとに生まれ変わったみたいですのね。
「でも、敵も増えましたよね姫様」
「ええ、お兄様たちの視線が痛いですの」
「王位を争う事はそう言う事ですからね」
そうなのですけど、毒殺は勘弁してほしいと、食事の席の出来事を思い返しましたの。
マサヨシのおかげで、わたくしは口にしなかったのですけど、それを仕掛けて来たと予想される、お兄様の1人が倒れたのは困りましたの。
「意趣返しと幸運のペンダント、効果は国宝以上ですのよ」
「ですね、アタシも貰いましたけど、怖いです」
「助かってるのだから良いじゃありませんの」
この分だと、お兄様たちが倒れて国が傾きそうですけど、そうならない為にも、わたくしはダンジョン都市に引き籠るのです。
そして、国を支える事が出来る程の成果が出た後は、お兄様たちなんてポイッと捨ててやりますのよ。
「姫様、また怖い顔になってますよ」
「争う事しか考えないからですのよ、マサヨシの様に出来れば良いだけですの」
「彼の様には無理ですよ、誰もが欲を持ってて、だからこそ隣の国とは争っているじゃないですか」
隣の国は、急に大人しくなりましたけど、その内また仕掛けて来るでしょうから、その為にもわたくしの研究は必要ですの。
それが分かったから、お父様も反論しなかったわけですけど、政略結婚相手はその戦争相手でもありましたの。
「無くなりそうで良かったですわ」
「そうですね、野蛮すぎますから嫌ですよね」
「そうですのよ、痛い思いはしたくありませんの」
虐待を受けるのは決まってる気がしてて、どうしてもわたくしは行きたくありませんでしたの。
噂では、勇者が召喚されたという事でしたが、どうなるか分かりません。
「乱暴な勇者を鍛えてるんでしょうね」
「きっとそうですのよフーラ」
「そう考えると、そろそろ動きがあるわけですか?」
「そうですのよフーラ、だからわたくしは急ぎましたの」
相手が動く前に、お父様は政略結婚の話を向こうに送ろうとしていましたから、そうはいかないとわたくしも動いたわけですの。
マサヨシがいなかったら、ゾッとしする未来しかありませんでしたわね。
「姫様は、ほんとに彼の事が好きなんですね」
「最初はそうでもなかったですのよ・・・だけれど、一緒に過ごす内に惹かれてしまい、いつの間にかですのね」
「そうでしたか、叶うと良いですね」
「叶うかではなく、叶えるのですわよフーラ」
最悪でもニャチたちがいても良いですの、だからわたくしもその中に入れてもらうのです。
勿論、わたくしが一番に思ってもらうのですが、マサヨシほどの男性なら、慕う女性が多くても当然気になりませんの。
「ニャチたちも、一緒に過ごして温厚でしたね」
「そうですのね、あれならマサヨシが好むのも分かりますの」
「姫様はトゲトゲしてますからね」
「フーラ、それが良いのですのよ」
甘いだけでは飽きられますの、だからわたくしはこのままでいくと決めていますの。
マサヨシも、きっとその方が気楽でしょうし、ちょっと不敬なのが楽しいのです。
「姫様が良いなら構いませんが、それではニャチたちには勝てない気がします」
「ムっ!どういう意味ですのフーラ」
「姫様、あっちは彼とほとんど毎日一緒なんですよ、たまに来る姫様がツンツンしてたら、アタシなら嫌です」
マサヨシは違うと言いたかったけれど、フーラの本気が伝わって来て、ちょっと心配になりましたの。
でも、その対策として考えはありますのよ。
「帰る時に優しくですか?」
「そうですのよ、そのギャップにマサヨシはメロメロですの」
「そうでしょうか?」
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