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幸せのフォースステップ
62歩目 人種の緊急会議
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「ようこそウンダス国の女王マーメイダス様」
アケミ様たちが救ったウンダス国の皆様が我が城に来場され、わたくしは淑女の礼をして迎えました、マーメイダス様は、青い髪が床に付きそうな程に長く伸ばしたとても美しい方です、わたくしはマーメイダス様と握手を交わし、お話をする為に席に勧めました、おつきの騎士様たちがマーメイダス様の髪を支え椅子に座ってもらっている動作はすごく自然で綺麗でしたわ、わたくしと同じ位の年齢と言う話ですが、大人の雰囲気があって見とれてしまいましたわ。
「まぁ美味しいわ、ここのお茶ワタシ好きだわ」
わたくしが見とれている間に、マーメイダス様が家のメイドたちが入れた紅茶を飲んでゆったりしています、わたくしはそれどころではないのですが、落ち着くためにもイイシャからお茶を貰ったのですわ。
「お褒め頂き嬉しいですわマーメイダス様、それでお話なのですが魔王の将軍たちは人種の国3つを攻撃してきました、その内1つは変貌し周りの他種族たちを虐殺しました」
ここから西にあるデンタルサーノがそれです、周りの他種族の村や街は見る影もありません、わたくしの国もああなっていたと思うと、とても他人ごとではありません、マーメイダス様も昨日襲撃されています、わたくしの気持ちが分かる様で頷いてくれています。
「北の国を落としたのは、魔王軍の中でも最強と言われる竜王魔団でした、その更に北を獣王魔団が補佐して攻めていたと情報が入っています、西は手薄ですが中央国のデンタルサーノが落とされた事を考えれば、既に進行しているかもしれません、わたくしの国とマーメイダス様の国、それと問題の砂の国、サンドマリアにも参加を要請したいのです、早急に対策を検討する必要があると考えます」
サンドマリアはまだ被害に合っていないからと、今回の呼び出しに応じてくれませんでした、ですが魔王が戦いの準備をしているのは知っているようでしたわ、自国の守りを固める算段の様です。
「でも、わたくしはそれ以外も考えないと勝てないと考えます、マーメイダス様の様に他種族と協力要請をしたいと考えているんです、どうかご協力をお願いします」
マーメイダス様たちがわたくしの考えを聞いて紅茶を飲んでいます、そしてカップを置いてわたくしを見ましたわ、その目は青くてきれいでした、それと同時に見透かされてる様でこわくもありましたわ。
「お話は分かりました、ですがワタシたちは同じ種族とは交流がありますが、それ以外はあまり接点がありません、それに竜王魔団に近いのはワタシの国です、サンドマリアの協力は欲しい所ですわ」
「分かっていますわマーメイダス様、竜王魔団はアケミ様が何とかしてくれます、サンドマリアには何度も手紙は送っています、ですが他種族の協力は絶対に必要です、わたくしもこれから他種族と話し合おうと考えています」
我が国が他種族と友好な関係を築き始めてこの報告が来ました、これは今動けと言う神のご指示です、わたくしはそれを強く感じます、マーメイダス様は難しいのではないかと顔を曇らせ考え込んでいます、わたくしの国では前より他種族と仲良くなりました、でもまだまだ難しい問題ですわね。
「まさか、ワタシと同じ事を考えている方がいるとは思いませんでしたわ、もしかしてあなたは覚醒者ですか?」
「覚醒者?」
マーメイダス様が騎士たちと顔を見合ってそんな言葉を漏らしています、わたくしは良く分かりませんでした、でもある日、自分たち以外の種族を嫌っていた心がある時、突然晴れ仲良くするようになったんだと言われましたわ、わたくしはそれを聞いて思い当たる節がありましたのよ。
「どうしてなのかは分かりません、ですがワタシたちはあの襲撃を境にそう言った考えになりましたの、まるで何かに払われたような、そんな感覚でしたわ」
「わたくしもそうです、これは協力して戦えという神のお導きですわマーメイダス様、きっと協力すれば勝てるのですわよ」
マーメイダス様たちの覚醒したタイミングはわたくしとはちがいました、ウンダス国が襲撃された日です、スカイドラゴンを倒す前に覚醒したわたくしは違うのかもしれません、でもそれは確実に起きています、サンドマリアでもきっとそう言った考えの人はいるはずです、これなら協力さえすれば勝てますわ。
「ですがサリーサ殿、物事はそう簡単ではありませんわ、ワタシたちはそれだけ種族の間に亀裂が生じています、人種族は前戦争時ひどい事をしました、それに見合う何かを示さなくてはいけません」
「ええ、それは分かっていますわマーメイダス様、まずは近くの村を周りそれを示します」
こうしてわたくしたちは、周りの村や街に兵士を送り交易を開始したのです。
それから1週間後、帰還した騎士たちからがっかりする報告を聞きましたわ。
「ダメでした姫様、我々が近づくと攻撃の意思を見せてきて近づけません、我々では駄目です」
「やはりそうですか、物資も色々用意していましたが無駄に終わりましたね、継続して説得を試みてください、これしきで諦めるわけにはいきません」
今頃、マーメイダス様も同じ様に頑張っているはずです、これしきでわたくしが挫けていては他種族なのにも関わらず、すぐにわたくしを信じ協力してくれたマーメイダス様に失礼です、騎士に指示を出し部屋から騎士が出た所でわたくしはかなり落胆してます。
「とは言っても、やはりショックは大きいですわ、前の戦争で勝利したわたくしたちは他種族を後ろから襲撃した、あれは相当深く根づいてしまっていますわね」
わたくしたちに他種族を説得する方法を考え頭を悩ませます、一番なのは何度も交渉を重ねる事です、時間を掛け誠意を見せれば話を聞いてくれるかもしれません。
「でも・・・その時間がわたくしたちにはないのですわ、会う事も出来なければ根気良く接触するしか方法はありません、でもそれでは手遅れになる、どうすれば良いのです!」
「邪魔するよサリーサ様」
頭を抱え机に肘を置いて悩んでいると、知らない声の者がわたくしの部屋に入ってきましたわ、誰が許可を出したのかと扉の方を見たら、イイシャが声の主の横にいたのです。
「イイシャ、その方たちは?」
「サリーサ様、この方たちはあの料理を作っていた方たちです、そしてアケミ様を救ったティルバーナ様のご友人でもあります」
イイシャの言葉にわたくしは驚きその方たちを見ましたわ、ネコ獣人の恰幅の良い女性とその方を小さくした子供が二人です、確か城で働いてもらう書類に獣人の方たちを招くと書いてありました、そのおかげで城の料理が美味しくなりましたわ。
「そうでしたの、あなた達にはとても感謝しています、美味しい料理をありがとうございます」
「それは良いんだよサリーサ様、今日ここに来たのはね、あたしたちが力になれないかと思ったからだ」
わたくしはイイシャに耳打ちしてもらいましたわ、ミケサさんは王都の他種族を統括しているそうです、そのミケサさんが協力してくれれば、王都の他種族が方々に散らばり、他の場所にいる方たちを説得してくれると言うのです、わたくしはミケサさんの差し出した手を喜んで取りましたわ、これはすごく強力な力を手に入れた気分ですわよ。
「よろしくお願いしますわ・・・それと、今まですみませんでした、わたくしたちは皆さまにひどい事をしていました、許してくださいミケサさん」
「良いんだよサリーサ様、ここはあたいたちの国でもあるんだ、力を尽くすのは当たり前さね・・・それにね、ここが無くなるとあいつが帰ってこれないのさ」
ミケサさんが最後ちょっとテレていましたわ、きっと待っている方がいるんですわね、わたくしには分からない気持ちです、でもそれはきっと素晴らしい事ですわよ。
「では他種族の説得お願いします、わたくしたちはその為ならどんなことでも手伝いますわ」
「ああよろしく頼むよ、あたしたちも準備に入るからね、後日また来るよ」
「よろしくお願いしますわ」
とても力強い方が協力者となりました、わたくしはここで一息したい所ですが次の問題に入りましたわ、イイシャが紅茶を入れてくれて少しは楽ですわね、でもこちらの方も大問題ですわ。
「サンドマリアが協力に応じず、自分たちだけで戦うと言って聞きません、イイシャどうしたらいいかしら?」
「サリーサ様たちの様に覚醒者はしていないのですよね?」
イイシャが言うように、あの国は今だに他種族を嫌っています、それもかなりひどい扱いをしているそうです、もし覚醒しても時間が掛かるでしょう。
「魔王側が攻めてこなければなんとかなるかもしれません、ですがそんな都合の良い事を考えている場合ではありませんわ、奇跡は待っていても起きないのですわよ」
イイシャがわたくしの言葉を聞き頷いていますわ、サンドマリアとは手紙のやり取りを続ける事で話は済ませました、それに進軍の時間も考えなくてはいけません、敵は北側の海から来ます、進軍が遅れれば手遅れになりますわよ。
「北側の海沿いを守るには、まだ力が足りませんが着実に準備は出来ています、今のうちに相手の情報も調べるべきですわね・・・こちらから打って出るなら、マーメイダス様たちの方から攻めればアケミ様たちも参戦出来ます、北にいる龍王団と獣王団が気になりますが総力を結集して必ずや勝利を手にしますわ」
サンドマリアに送る手紙を書きながら、わたくしは手ごたえを感じています、もう少しだけで良いのです、どうか魔王軍が動かないようにと神に祈りましたわ。
アケミ様たちが救ったウンダス国の皆様が我が城に来場され、わたくしは淑女の礼をして迎えました、マーメイダス様は、青い髪が床に付きそうな程に長く伸ばしたとても美しい方です、わたくしはマーメイダス様と握手を交わし、お話をする為に席に勧めました、おつきの騎士様たちがマーメイダス様の髪を支え椅子に座ってもらっている動作はすごく自然で綺麗でしたわ、わたくしと同じ位の年齢と言う話ですが、大人の雰囲気があって見とれてしまいましたわ。
「まぁ美味しいわ、ここのお茶ワタシ好きだわ」
わたくしが見とれている間に、マーメイダス様が家のメイドたちが入れた紅茶を飲んでゆったりしています、わたくしはそれどころではないのですが、落ち着くためにもイイシャからお茶を貰ったのですわ。
「お褒め頂き嬉しいですわマーメイダス様、それでお話なのですが魔王の将軍たちは人種の国3つを攻撃してきました、その内1つは変貌し周りの他種族たちを虐殺しました」
ここから西にあるデンタルサーノがそれです、周りの他種族の村や街は見る影もありません、わたくしの国もああなっていたと思うと、とても他人ごとではありません、マーメイダス様も昨日襲撃されています、わたくしの気持ちが分かる様で頷いてくれています。
「北の国を落としたのは、魔王軍の中でも最強と言われる竜王魔団でした、その更に北を獣王魔団が補佐して攻めていたと情報が入っています、西は手薄ですが中央国のデンタルサーノが落とされた事を考えれば、既に進行しているかもしれません、わたくしの国とマーメイダス様の国、それと問題の砂の国、サンドマリアにも参加を要請したいのです、早急に対策を検討する必要があると考えます」
サンドマリアはまだ被害に合っていないからと、今回の呼び出しに応じてくれませんでした、ですが魔王が戦いの準備をしているのは知っているようでしたわ、自国の守りを固める算段の様です。
「でも、わたくしはそれ以外も考えないと勝てないと考えます、マーメイダス様の様に他種族と協力要請をしたいと考えているんです、どうかご協力をお願いします」
マーメイダス様たちがわたくしの考えを聞いて紅茶を飲んでいます、そしてカップを置いてわたくしを見ましたわ、その目は青くてきれいでした、それと同時に見透かされてる様でこわくもありましたわ。
「お話は分かりました、ですがワタシたちは同じ種族とは交流がありますが、それ以外はあまり接点がありません、それに竜王魔団に近いのはワタシの国です、サンドマリアの協力は欲しい所ですわ」
「分かっていますわマーメイダス様、竜王魔団はアケミ様が何とかしてくれます、サンドマリアには何度も手紙は送っています、ですが他種族の協力は絶対に必要です、わたくしもこれから他種族と話し合おうと考えています」
我が国が他種族と友好な関係を築き始めてこの報告が来ました、これは今動けと言う神のご指示です、わたくしはそれを強く感じます、マーメイダス様は難しいのではないかと顔を曇らせ考え込んでいます、わたくしの国では前より他種族と仲良くなりました、でもまだまだ難しい問題ですわね。
「まさか、ワタシと同じ事を考えている方がいるとは思いませんでしたわ、もしかしてあなたは覚醒者ですか?」
「覚醒者?」
マーメイダス様が騎士たちと顔を見合ってそんな言葉を漏らしています、わたくしは良く分かりませんでした、でもある日、自分たち以外の種族を嫌っていた心がある時、突然晴れ仲良くするようになったんだと言われましたわ、わたくしはそれを聞いて思い当たる節がありましたのよ。
「どうしてなのかは分かりません、ですがワタシたちはあの襲撃を境にそう言った考えになりましたの、まるで何かに払われたような、そんな感覚でしたわ」
「わたくしもそうです、これは協力して戦えという神のお導きですわマーメイダス様、きっと協力すれば勝てるのですわよ」
マーメイダス様たちの覚醒したタイミングはわたくしとはちがいました、ウンダス国が襲撃された日です、スカイドラゴンを倒す前に覚醒したわたくしは違うのかもしれません、でもそれは確実に起きています、サンドマリアでもきっとそう言った考えの人はいるはずです、これなら協力さえすれば勝てますわ。
「ですがサリーサ殿、物事はそう簡単ではありませんわ、ワタシたちはそれだけ種族の間に亀裂が生じています、人種族は前戦争時ひどい事をしました、それに見合う何かを示さなくてはいけません」
「ええ、それは分かっていますわマーメイダス様、まずは近くの村を周りそれを示します」
こうしてわたくしたちは、周りの村や街に兵士を送り交易を開始したのです。
それから1週間後、帰還した騎士たちからがっかりする報告を聞きましたわ。
「ダメでした姫様、我々が近づくと攻撃の意思を見せてきて近づけません、我々では駄目です」
「やはりそうですか、物資も色々用意していましたが無駄に終わりましたね、継続して説得を試みてください、これしきで諦めるわけにはいきません」
今頃、マーメイダス様も同じ様に頑張っているはずです、これしきでわたくしが挫けていては他種族なのにも関わらず、すぐにわたくしを信じ協力してくれたマーメイダス様に失礼です、騎士に指示を出し部屋から騎士が出た所でわたくしはかなり落胆してます。
「とは言っても、やはりショックは大きいですわ、前の戦争で勝利したわたくしたちは他種族を後ろから襲撃した、あれは相当深く根づいてしまっていますわね」
わたくしたちに他種族を説得する方法を考え頭を悩ませます、一番なのは何度も交渉を重ねる事です、時間を掛け誠意を見せれば話を聞いてくれるかもしれません。
「でも・・・その時間がわたくしたちにはないのですわ、会う事も出来なければ根気良く接触するしか方法はありません、でもそれでは手遅れになる、どうすれば良いのです!」
「邪魔するよサリーサ様」
頭を抱え机に肘を置いて悩んでいると、知らない声の者がわたくしの部屋に入ってきましたわ、誰が許可を出したのかと扉の方を見たら、イイシャが声の主の横にいたのです。
「イイシャ、その方たちは?」
「サリーサ様、この方たちはあの料理を作っていた方たちです、そしてアケミ様を救ったティルバーナ様のご友人でもあります」
イイシャの言葉にわたくしは驚きその方たちを見ましたわ、ネコ獣人の恰幅の良い女性とその方を小さくした子供が二人です、確か城で働いてもらう書類に獣人の方たちを招くと書いてありました、そのおかげで城の料理が美味しくなりましたわ。
「そうでしたの、あなた達にはとても感謝しています、美味しい料理をありがとうございます」
「それは良いんだよサリーサ様、今日ここに来たのはね、あたしたちが力になれないかと思ったからだ」
わたくしはイイシャに耳打ちしてもらいましたわ、ミケサさんは王都の他種族を統括しているそうです、そのミケサさんが協力してくれれば、王都の他種族が方々に散らばり、他の場所にいる方たちを説得してくれると言うのです、わたくしはミケサさんの差し出した手を喜んで取りましたわ、これはすごく強力な力を手に入れた気分ですわよ。
「よろしくお願いしますわ・・・それと、今まですみませんでした、わたくしたちは皆さまにひどい事をしていました、許してくださいミケサさん」
「良いんだよサリーサ様、ここはあたいたちの国でもあるんだ、力を尽くすのは当たり前さね・・・それにね、ここが無くなるとあいつが帰ってこれないのさ」
ミケサさんが最後ちょっとテレていましたわ、きっと待っている方がいるんですわね、わたくしには分からない気持ちです、でもそれはきっと素晴らしい事ですわよ。
「では他種族の説得お願いします、わたくしたちはその為ならどんなことでも手伝いますわ」
「ああよろしく頼むよ、あたしたちも準備に入るからね、後日また来るよ」
「よろしくお願いしますわ」
とても力強い方が協力者となりました、わたくしはここで一息したい所ですが次の問題に入りましたわ、イイシャが紅茶を入れてくれて少しは楽ですわね、でもこちらの方も大問題ですわ。
「サンドマリアが協力に応じず、自分たちだけで戦うと言って聞きません、イイシャどうしたらいいかしら?」
「サリーサ様たちの様に覚醒者はしていないのですよね?」
イイシャが言うように、あの国は今だに他種族を嫌っています、それもかなりひどい扱いをしているそうです、もし覚醒しても時間が掛かるでしょう。
「魔王側が攻めてこなければなんとかなるかもしれません、ですがそんな都合の良い事を考えている場合ではありませんわ、奇跡は待っていても起きないのですわよ」
イイシャがわたくしの言葉を聞き頷いていますわ、サンドマリアとは手紙のやり取りを続ける事で話は済ませました、それに進軍の時間も考えなくてはいけません、敵は北側の海から来ます、進軍が遅れれば手遅れになりますわよ。
「北側の海沿いを守るには、まだ力が足りませんが着実に準備は出来ています、今のうちに相手の情報も調べるべきですわね・・・こちらから打って出るなら、マーメイダス様たちの方から攻めればアケミ様たちも参戦出来ます、北にいる龍王団と獣王団が気になりますが総力を結集して必ずや勝利を手にしますわ」
サンドマリアに送る手紙を書きながら、わたくしは手ごたえを感じています、もう少しだけで良いのです、どうか魔王軍が動かないようにと神に祈りましたわ。
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