異世界召喚に巻き込まれたのでダンジョンマスターにしてもらいました

まったりー

文字の大きさ
166 / 380
9章試験

166話 ガーディリアン王国で

しおりを挟む
私はガーディリアン王国第3王子のクリストフ・ド・ガーディリアンだ。




私は外交で知り合ったダンショウに頼み、ある者からとある品を譲りうけ、早馬を使って国に帰ってきた。



国に戻って報告を受け、すでに3人の騎士団長が暗殺者の手に掛かり、殺されたそうだ。


これで私たちの派閥の騎士団長が全て暗殺者の手に掛かったことになる、次は必ず私か兄を狙ってくるだろう。


クリストフ
「兄さん、アライス兄さんはいますか」


私は訓練場の扉を開け、国の軍部を担当しているアライス兄さんを探した、いつも通りなら奥の広場で稽古をしているはずです。


アライス
「どうしたんだクリト、そんなに慌てて」

クリストフ
「良かったいましたね兄さん、今すぐこれを付けてください」

アライス
「指輪か、お前の事だ暗殺者対策だろう、付与はそうだな・・・身体能力アップぐらいが妥当か」


身体能力アップは魔法適正アップよりも希少です、普通は攻撃力やスピードと個別で上がる、それを全て上げてくれるのだ価値は計り知れない。


ケイイチ殿なら持っていそうだなっと思ってしまった、しかしそれでは敵わないかもしれないと思ってしまうほど強敵なのだ、兄さんが負けるなど考えられないが万が一がある、私は兄さんには死んでほしくない。


クリストフ
「それも探しましたよ、他の策がうまく行かなければ買う予定でした」

アライス
「ほう!あの付与よりも優先した物か、私も昔探したものだ、たしかその時は金貨1枚だったかな」

クリストフ
「そうでしたか、でも今は金貨2枚になっていますよ、それに探すのにも費用がかかりました」


そうなのだ、一人目の団長が暗殺された時、その付与が付いていて最も効果の高い物を探させ、大銀貨50枚の費用が掛かってしまった、ダンショウ殿の方がうまく行かなければそれを買う予定でしたが、こっちの方が希少です、無いと言ってもいいくらいですからね。


アライス
「だろうな、それでこれはどんな付与がされているんだ」

クリストフ
「はい、それは一度生き還ることが出来ます」

アライス
「・・・」

クリストフ
「・・・あの、兄さん」

ゴン!

私は兄さんの拳を頭に貰いました。


クリストフ
「くぅ~~痛いじゃないですか、なにするんですか兄さん」

アライス
「このばかものが、そんな物があるはずなかろう、お前ほどの者が騙されるとはいったいどこの国の者だ、これは宣戦布告だ!その国を滅ぼしてくれる」


兄さんが誤解してしまいましたね、熱が冷めるまで待たないと話は出来そうにありません。

執事に数人を使ってお茶を用意させ私は兄さんが落ち着くまで待ちました。







アライス
「はぁはぁはぁ」

クリストフ
「兄さん、暴れて喉が渇いたでしょう、お茶をどうぞ」


執事のレイドに指示を出して、カップを反対側の椅子の前に置かせました。


アライス
「ふん」


兄さんが一気にお茶を飲み、お代わりを注がせて話を進めました。


クリストフ
「兄さん、私は騙されていませんよ、私がもっとも信用している商人が教えてくれた人物なんですから、これは確実に、本当に!生き還ることができます」

アライス
「ふん、どうだかな・・・それで俺にこれを付けさせ、そいつに俺がやられても生き還れるというのだなお前は」


兄さんが更に不機嫌になってしまいましたね、無理もありません、兄さんが負けるなんてそれこそ、勇者や魔王でないと考えられませんからね。


クリストフ
「それもあるのですが、本当の狙いはその次です」


私はその次に起きることを話しました。


アライス
「なるほどな、そうすれば黒幕を捕まえることができると言うわけか・・・ちょっとまて!!お前はどうするのだ、俺ではなくお前が狙われる可能性もあるだろう」

クリストフ
「さすが兄さんですね、そうですその可能性はあります、なので私の分も持ってますよ、ほら」


私は右手を前に出して指輪を見せました。


アライス
「そ、それは同じものなのか?」

クリストフ
「兄さんが驚くのも解ります、私も貰った時はそうでしたからね」

アライス
「ちょ、ちょっとまて代金はどうしたのだ、これが本物ならこれほどの品、どれだけ掛かった」

クリストフ
「それが・・・支援だけでいいそうです」

アライス
「な⁉︎それは本当か!」


私は詳細を説明しました。


アライス
「なるほど、確かに代金としては妥当かもしれんが・・・そのケイイチとやらはこちら側に欲しい人材だな」


たしかに自分の利益を考えないで他人を助けることだけを報酬とするなんて普通出来ません。


クリストフ
「それはそうですがダメですよ、約束を破ることになりますし、下手をしたらクロイツ王国と戦争になります」

アライス
「どうしてそうなる?話の中にもあったがダンショウ殿の支援は解る、だがローディアナ姫を名指しで出したのは何故だ?姫に好意でも持っているのか?」

クリストフ
「兄さん知らなかったのですか?ローディアナ姫は国王が次期王に任命しその際婚約者を発表しましたよ、その相手がケイイチ殿です」


兄さんが驚いています、まあ無理もありませんね、名も知らなかった貴族のケイイチ殿がいきなり王位を継ぐ人の婚約者ですからね。


クリストフ
「とにかくこれを付けて今後生活してください、どちらが襲われるかわかりませんがその際は黙って逃がし、裏の人物を捕まえます、いいですね」

アライス
「ああ、わかっている・・・だが私が倒してしまってもいいのだろう?」

クリストフ
「それができればその方が良いですね、どうせこんなことを考えるのはあいつでしょうからね」

アライス
「まあな、確証はないがおそらくあいつだ、その為にも証拠を掴まなければならない」


私たちは今後の警備の話をしてその日は別れました。
しおりを挟む
感想 302

あなたにおすすめの小説

間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。 間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。 多分不具合だとおもう。 召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。 そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます ◇ 四巻が販売されました! 今日から四巻の範囲がレンタルとなります 書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます 追加場面もあります よろしくお願いします! 一応191話で終わりとなります 最後まで見ていただきありがとうございました コミカライズもスタートしています 毎月最初の金曜日に更新です お楽しみください!

最強の異世界やりすぎ旅行記

萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。 そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。 「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」 バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!? 最強が無双する異世界ファンタジー開幕!

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。

秋田ノ介
ファンタジー
  88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。  異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。  その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。  飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。  完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。  

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

1000年生きてる気功の達人異世界に行って神になる

まったりー
ファンタジー
主人公は気功を極め人間の限界を超えた強さを持っていた、更に大気中の気を集め若返ることも出来た、それによって1000年以上の月日を過ごし普通にひっそりと暮らしていた。 そんなある時、教師として新任で向かった学校のクラスが異世界召喚され、別の世界に行ってしまった、そこで主人公が色々します。

処理中です...