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10章魔王
225話 救われたもの
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私の名前は影、前の名前は忘れました。
私は囚われた同胞を守る為にある男のコマになっています。
そして今日、ローディアナ姫の婚約者と言われている男を監視しろと命令を受け見張っています。
私の雇い主の事やガーディリアン王国の事を話しています。
影
「なかなかいい話は貰えませんね」
私は天井で愚痴をこぼしながら聞いていました、すると何やらローディアナ姫がスキルだとかを言っています。
やはりあの男は何らかのユニークスキルを持っているのですね、私が紙にメモをして再度聞こうとした時、強烈な眠気に襲われました。
影
「はれ?私眠ってしまった?」
私は下を見たのですが誰もいませんでした。
影
「もしかして気付かれていたの?」
私の気配に気づくとは、侮れませんね・・・仕方ないので戻ろうとして正面を向いたら紙が一枚とその上に袋がありました。
影
「何かしら?」
私は警戒しました、ですがそもそも気づかれて生きていることの方が不思議です、私は袋の中身を警戒して確認しました。
影
「これは!?・・・お菓子?」
中にはさっき下の人たちが食べていたお菓子が入っていました、私はかなり前からお腹が空いています、密偵ですからいつ食べれるか解らないのが日常なんです。
さっきも下の人が美味しそうに食べていて涎が出そうになるのを我慢していました。
影
「か、『鑑定』毒はありませんね・・・や、雇い主に渡す為にも、ど、毒見をしないとね」
私は言い訳を口にしながらお菓子を食べました、それはもう美味しかったです、今までの人生で絶対一番ですね。
影
「あ⁉︎」
気づくと全て食べていました。
影
「もっと食べたいなぁ~」
小さな声で言いながら紙の方を確認しました、その紙は私宛の手紙でした。
密偵さんへ
あなたが誰の命令で密偵をしているか解らないけど、もし無理矢理やらされているのなら俺が力になります。
いきなりこんなことを言っても信じてもらえないかもしれませんが信じてください。
お近づきの印にお菓子を袋に入れました、どうぞ食べてください、そして俺を信じてくれたなら今日の夜密偵していた部屋に来てください、損はさせません、絶対です。
PS
今日知った情報は雇い主に教えていいですよ。
それとあなたの腰に小さなマジックバックを付けました、中に俺が作ったお菓子と料理が入っています、プレゼントなので気が向いたら食べてください。
私はすぐに腰を触ってバックを取って鑑定を掛けました。
影
「ほんとにマジックバックですね、それも上限なし!?」
上限がないマジックバックなんて聞いたことありません、もし存在しているとしたらそれは国宝と言っていい物です。
影
「これは私たちを助けてくれるかも」
タダの密偵にこんなことをしてくるのです、あの手紙に書いてあることは本当かもしれません。
私は急ぎ雇い主の所に戻り情報を流しその後であの部屋に行きました。
ケイイチ
「やあここに来たってことは俺の勧誘に答えてくれるのかな?」
本当にいましたね、それに後ろに私と同じ猫人族がいます、この人なら差別はしないでしょう、そんな気がします。
影
「うんお菓子ありがとう、それとお願い、支援もしてほしい」
私は囚われている仲間の情報を教えました。
ケイイチ
「ああそんなことなら喜んでするよ、それで向こうはどんな感じだった?」
普通は困難だと思うのですが即答してきました、大丈夫でしょうか?
影
「うん、これに書いた、読んで」
私は元雇い主の情報を教えましたがそれほど多くはありません、これでは助けてもらえないかもしれません、その時は仲間だけでも助けてもらいます、そう私の命を差し出してもです。
それは覚悟の上です、あのまま使い捨てにされ、仲間が囚われの身のままよりは全然いいはずです。
ケイイチ
「ふむふむなるほどねー、西でなにか起こるんだね、じゃあ支援の話をしようか」
なんともあっさり了承を貰いました・・・いいのでしょうか?
私が疑問に思っていると男、ケイイチ殿が不意に頭を撫でてきました。
影
「!?」
私はびっくりしてケイイチ殿の顔を見ました、何故か悲しそうな顔をしていました。
何故でしょうか?
ケイイチ
「この施設だね」
影
「はい」
ケイイチ
「じゃあ、ちゃちゃっと終わらせよう」
その後仲間を救ってもらいある施設に転移しました。
私は囚われた同胞を守る為にある男のコマになっています。
そして今日、ローディアナ姫の婚約者と言われている男を監視しろと命令を受け見張っています。
私の雇い主の事やガーディリアン王国の事を話しています。
影
「なかなかいい話は貰えませんね」
私は天井で愚痴をこぼしながら聞いていました、すると何やらローディアナ姫がスキルだとかを言っています。
やはりあの男は何らかのユニークスキルを持っているのですね、私が紙にメモをして再度聞こうとした時、強烈な眠気に襲われました。
影
「はれ?私眠ってしまった?」
私は下を見たのですが誰もいませんでした。
影
「もしかして気付かれていたの?」
私の気配に気づくとは、侮れませんね・・・仕方ないので戻ろうとして正面を向いたら紙が一枚とその上に袋がありました。
影
「何かしら?」
私は警戒しました、ですがそもそも気づかれて生きていることの方が不思議です、私は袋の中身を警戒して確認しました。
影
「これは!?・・・お菓子?」
中にはさっき下の人たちが食べていたお菓子が入っていました、私はかなり前からお腹が空いています、密偵ですからいつ食べれるか解らないのが日常なんです。
さっきも下の人が美味しそうに食べていて涎が出そうになるのを我慢していました。
影
「か、『鑑定』毒はありませんね・・・や、雇い主に渡す為にも、ど、毒見をしないとね」
私は言い訳を口にしながらお菓子を食べました、それはもう美味しかったです、今までの人生で絶対一番ですね。
影
「あ⁉︎」
気づくと全て食べていました。
影
「もっと食べたいなぁ~」
小さな声で言いながら紙の方を確認しました、その紙は私宛の手紙でした。
密偵さんへ
あなたが誰の命令で密偵をしているか解らないけど、もし無理矢理やらされているのなら俺が力になります。
いきなりこんなことを言っても信じてもらえないかもしれませんが信じてください。
お近づきの印にお菓子を袋に入れました、どうぞ食べてください、そして俺を信じてくれたなら今日の夜密偵していた部屋に来てください、損はさせません、絶対です。
PS
今日知った情報は雇い主に教えていいですよ。
それとあなたの腰に小さなマジックバックを付けました、中に俺が作ったお菓子と料理が入っています、プレゼントなので気が向いたら食べてください。
私はすぐに腰を触ってバックを取って鑑定を掛けました。
影
「ほんとにマジックバックですね、それも上限なし!?」
上限がないマジックバックなんて聞いたことありません、もし存在しているとしたらそれは国宝と言っていい物です。
影
「これは私たちを助けてくれるかも」
タダの密偵にこんなことをしてくるのです、あの手紙に書いてあることは本当かもしれません。
私は急ぎ雇い主の所に戻り情報を流しその後であの部屋に行きました。
ケイイチ
「やあここに来たってことは俺の勧誘に答えてくれるのかな?」
本当にいましたね、それに後ろに私と同じ猫人族がいます、この人なら差別はしないでしょう、そんな気がします。
影
「うんお菓子ありがとう、それとお願い、支援もしてほしい」
私は囚われている仲間の情報を教えました。
ケイイチ
「ああそんなことなら喜んでするよ、それで向こうはどんな感じだった?」
普通は困難だと思うのですが即答してきました、大丈夫でしょうか?
影
「うん、これに書いた、読んで」
私は元雇い主の情報を教えましたがそれほど多くはありません、これでは助けてもらえないかもしれません、その時は仲間だけでも助けてもらいます、そう私の命を差し出してもです。
それは覚悟の上です、あのまま使い捨てにされ、仲間が囚われの身のままよりは全然いいはずです。
ケイイチ
「ふむふむなるほどねー、西でなにか起こるんだね、じゃあ支援の話をしようか」
なんともあっさり了承を貰いました・・・いいのでしょうか?
私が疑問に思っていると男、ケイイチ殿が不意に頭を撫でてきました。
影
「!?」
私はびっくりしてケイイチ殿の顔を見ました、何故か悲しそうな顔をしていました。
何故でしょうか?
ケイイチ
「この施設だね」
影
「はい」
ケイイチ
「じゃあ、ちゃちゃっと終わらせよう」
その後仲間を救ってもらいある施設に転移しました。
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楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
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