異世界召喚に巻き込まれたのでダンジョンマスターにしてもらいました

まったりー

文字の大きさ
327 / 380
13章奮闘

327話 笑いの止まらないキャンキャイ

しおりを挟む
キャンキャイ
「ムホホ、笑いが止まらんのう」


わっちの名前はキャンキャイ、こんな小さい体じゃが大人なのじゃ、今年で335歳になったのう。

そしてそんな歳を取っておるわっちに初めての事が起きたのじゃ。

そうケイイチという人種の男がわっちの店に来てとんでもない事を言って来たのじゃよ、外見は弱っちそうな小僧じゃった、わっちを子供扱いしてきよったしのう。


キャンキャイ
「どうじゃキャンルル苦の実じゃなかった、カカオは上手く砕くことが出来ておるか?」


そうなのじゃ、そのケイイチはなんとわっちの村で作っている甘い木や苦の実を加工して砂糖や他の変わった物を作ろうと言ってきたのじゃ。

それもほとんど自分の利益を求めずじゃ、あの時はわっちを試したりもしてきたのう、ムホホそんな人種は初めてじゃよ。



わっちは急ぎ村に戻って皆に説明したのじゃ、初めは皆わっちのように疑ったのじゃ、話がうますぎるからのう。

まあそれも金貨を見せてすぐ手の平を返したのじゃよ、その後わっちたちは直ぐに加工を始めまず砂糖を売り始めたのじゃが。

これが売れる売れる、もう爆売れじゃよムホホホ!

それから2週間で資金がケイイチから貰った額を超えたのじゃよ、まことに凄いのう。



そして今、わっちは他の加工品であるチョコレートの状況を確認しに向かったのじゃが。


キャンルル
「キャンキャイか、砕くことは出来てるぞ、まあ見てくれ」


村の仲間で鍛治仕事の達人キャンルルに聞いてみたのじゃ、仕事場では弟子たちが木の棒を持ってひたすらカカオを砕いていたのじゃ。


もちろん砕く場所はキャンルルの作業場ではないぞ、食品じゃからな、ちゃんとした専用の加工場所を魔法で作ったのじゃ、金はケイイチから貰ったからのう。


キャンキャイ
「どれどれ・・・フム砕けてはおるが荒いのう、それに少しネチャネチャしておる、もっと細かくして水分も取ってくれ」

キャンルル
「もっとか!?僕はそれなりに時間を掛けて砕いていたんだぞ、これ以上だと利益にはならんはずだ」


ケイイチが砕いてくれた物を見たのじゃが相当に細かかったのじゃ、もう粉と言っていいくらいじゃったな。


キャンキャイ
「うむぅ~やはり一筋縄ではいかんのう、一度ケイイチに相談するかのう」

キャンルル
「そうだなそれがいい、それで砂糖の状況はどうなんだ?」

キャンキャイ
「ああ順調じゃよ、ケイイチから甘い木で酒も作れる事を教えてもらったのじゃ、早速周りの村から甘い木を買い込み酒作りに挑戦しておるよ、もう笑いが止まらんよムホホ」


わっちが笑うとキャンルルが一歩後ろに下がったのじゃ、失礼な奴じゃな、おぬしだって嬉しいじゃろう。


キャンルル
「そ、そうか、それじゃこっちも頑張らんとな」

キャンキャイ
「ああ頼むのじゃ、これも生産が出来るようになればすでにお客さんがいるのじゃよ」


クロイツ国の商人がいち早く依頼してきたのじゃ、まあケイイチの知り合いらしいがのう。




それからまたしばらくカカオを砕いて貰ったのじゃが。


キャンキャイ
「やはりだめか、どうしたらいいと思うキャンルル」

キャンルル
「そうだなぁ魔道具を製作するのが一番早いと思うな、人力ではこれが精一杯だしもうすでに利益にはならんぞ」


あれから2日キャンルルとその弟子たちに出来るだけ細かく砕いて貰ったのじゃがうまく行っておらん、どうすればいいか悩んでいた次の日ケイイチが来たのじゃ。


キャンキャイ
「ど、どうじゃなケイイチ、酒の出来は」

わっちたちは出来たばかりの酒をケイイチに試飲してもらったのじゃ、ケイイチの合格を貰ったら早速売り出すのじゃよ。

まあわっちたちはすでに試飲してるがのう、とても美味かったのじゃよ、試飲だと言うのにもっと飲みたいと言う者がいて大変じゃった。


ケイイチ
「うんいい出来だね、もう少し寝かせてもいいと思うけど十分ラム酒の味は出てる」


ケイイチの合格を貰ったのじゃ、嬉しいのじゃがケイイチの話ではもっと上があるそうなのじゃよ。

先は長そうじゃが作ってみせるのじゃよ、そして次の問題じゃな。


キャンキャイ
「それは良かったのじゃ、それでじゃなケイイチ、砂糖と酒は順調なんじゃがどうにもカカオの方はうまく行かんのじゃ」


わっちがそう言いながらキャンルルを方を向くとキャンルルが言ってきたのじゃ。


キャンルル
「砕く方法を変えようかと思ってるんだ、なにか案はないんか?」

ケイイチ
「そうなんだね、じゃあまず風車を作りましょう」

キャンキャイ・キャンルル
「「フウシャ?」」


ケイイチに話、どうしても細かく出来ないと報告したらすぐに打開策を言ってきたのじゃ、わっちたちの悩んだ時間を返せなのじゃ!。



それからすぐに風で動く建物をケイイチが魔法で作り、そこにカカオを入れ砕いていったのじゃ、それからは早かったのう、みるみる細かくなりそこから必要な物だけを選別したり組み合わせたりしたのじゃ。

それからは順調じゃった、もう笑いが止まらんどころの騒ぎではない!大商人と言えるほどの利益になっておるのじゃ。




キャンキャイ
「すごい男だのうケイイチは、そう思わんかキャンルルよ」

キャンルル
「たしかに、僕にはまね出来んよ」


砂糖も酒も順調じゃし、おまけに赤いトゲ(ケイイチはトウガラシと言っていたのう)を使って辛い食べ物も要望してきよったし、それとカカオから苦いだけの飲み物やとても甘い飲み物も作りよった。

まだ他の品もあるのかと問いただしたら言っておったよ。


ケイイチ
「まだあるけど、キャンキャイたちは働き過ぎだよ、もう他に頼んだ方がいいね」


そう言っておったよ、普通はそんなことは言わんよ、ホント変わった男よのう。

わっちたちは数か月前まで貧乏民族じゃったがケイイチのおかげで一変したのじゃよ。
しおりを挟む
感想 302

あなたにおすすめの小説

間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。 間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。 多分不具合だとおもう。 召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。 そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます ◇ 四巻が販売されました! 今日から四巻の範囲がレンタルとなります 書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます 追加場面もあります よろしくお願いします! 一応191話で終わりとなります 最後まで見ていただきありがとうございました コミカライズもスタートしています 毎月最初の金曜日に更新です お楽しみください!

最強の異世界やりすぎ旅行記

萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。 そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。 「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」 バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!? 最強が無双する異世界ファンタジー開幕!

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。

秋田ノ介
ファンタジー
  88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。  異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。  その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。  飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。  完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。  

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

異世界転生!ハイハイからの倍人生

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。 まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。 ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。 転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。 それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

処理中です...