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しおりを挟むああ、だから起きた時自分の部屋と勘違いしちゃったんだ。と手作りのクマのぬいぐるみまで模倣してある部屋を見て納得すると同時に目の前のエルフの逆鱗に触れたわけではないと言う事を理解した私は「良かった…八つ裂きにはされないんだ」とホッと安堵の息を吐いた。瞬間。
ぐう~
安心したせいだろうか。腹が大きく鳴った。その音にハッと慌てて腹を抑える私にエルフはハアと息を吐き、
「……何はともあれまずは腹拵えだな。少し待っていろ」
と、言い私を置いて部屋を出ていく。……そして数分後。戻ってきたエルフの手には一人分の食事が乗せられた盆が握られていた。
「待たせたな。エルフの里で採れる食材を使った粥だ。一応人間でも食べられるように魔素抜きして作ったらしいが……」
そう言いながらトン…と私の前に置かれたのは粥だった。ほかほかと上がる白い湯気と香草類の爽やかな香りが食欲を唆り、思わずゴクリと喉が鳴った。
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