28 / 74
「今……羽柴さんに会っちゃいました」
しおりを挟む
*三上尚人side*
「あー、掴まんねぇ」
今日は朝から空振りばかり。
例の如く、カットモデルやってくれる人を探してる訳だけど…………
正直、羽柴さんがカットモデルしてくれてから後は、どう考えたってその上を行くような人は居なくて……
最高レベルの人をもう連れて行ってしまったから……今、苦戦してる…。
店長たちも、羽柴さんで目が肥えちゃってるとこあるから、連れて行く人のカッコいい度がすげぇ引き上げられた気がする…。
あーもう、腹減ったし………一旦店戻ろうかな……
って、思った瞬間……何となく見た、俺の横を走って行った車の助手席に乗ってた人が………めっちゃイケメンだった気がする……
信号待ちの為に速度を落としてたから、割と見えた。
何なら、羽柴さんに似てたような……
……ってか……もしかして…羽柴さんだったりして…?
俺は、何となくその車の方へ歩いた。
シルエットしか見えないけど運転席の人と何か話してる助手席の人……
近付いてみて、やっぱり羽柴さんだって分かった瞬間、俺は勝手に猛ダッシュしてた。
直ぐに気付いて窓を開けて、顔を出してくれた人………
やっぱり………
最高級レベルの美人………
「羽柴さんっ!?」
信号が赤の間に追い付いて、声をかけた。
すごく驚いた顔してるけど、どんな顔しても可愛いだけだよ、もう…
「やっぱり羽柴さんだ」
俺の言葉にビックリ顔から表情が緩んで、ペコッと頭を下げて微笑んでくれた。
マジでかわいいんですけどぉーーーっ!!
「この間はどうも」
叫び出したい気持ちを押さえて、平静を装って言った。
「ヘアサロンの美容師さんだよ、カットモデルの声かけてくれた三上さん」
羽柴さんが運転席を振り返り、その人に俺の説明をしてる。
気にはなってた。
男の人だったから。
俺は羽柴さん側で立ってるから、まだどんな人かは見れてないけど……さっき後ろから見えたシルエットで男だって分かる。
俺を美容師だと説明した羽柴さんの発言を、少し腰を屈めて「まだ美容師見習いですけど」と訂正しながら、運転席の人を窓越しに腰を屈めて覗き込んだ。
……………はい、出た。
これまた超イケメンだよ。
マジで…マジでカッコいい。
羽柴さんとはタイプ違うけど……
羽柴さんを美人とするなら、この人はほんとに「カッコいい」の一言に尽きる感じ。
誰が見てもそう言うだろう。
その、イケメン運転手が俺につられるように軽くお辞儀を返してくれた。
やっぱ……これくらいイケメンじゃないと、羽柴さんを助手席に乗っけるなんて事不可能なんだろうな……
ってか、こんな一般人を軽く超越してる2人が揃ってどこ行ってんだよっ!
とか、考えてるうちに、信号が青に変わった。
イケメンが車をゆっくり発進させる。
「あ、じゃあまた」
慌てたように羽柴さんが言う。
あっ、そうだ!聞きたい事あったんだっ!
「あっ、羽柴さん、バイト受かったんですか?」
「え、あ、はいっ」
質問が行き成りすぎて、またちょっとビックリ顔になってるけど……受かったんだ。
「良かった!じゃあ、また」
会話はそこまで。
前後の流れに乗って走り去って行く羽柴さんを乗せた車を、ブンブンと手を振って見送る。
……やっぱ違う。
やっぱり……今まで声かけて来た人の中であんなにキレイな人居なかったし……何なら俺が今までの人生で出会って来た人達の中でも……ほんとに一番美人だよ…。
男なのに……何であんなにキレイなの?
そして……
すんげぇ気になるんですけど……
運転席のイケメンは、誰なんだよぉーっ!!!
友達?
でも、羽柴さんよりは少し年上に見えたな…。
先輩?……それか…お兄さんっ?
すごくフレンドリーに話してたし……
あーーーっ、もうっ、考えるの止めたっ。
羽柴さんに会った事で、更にこの後カットモデルの声掛けが出来る気がしなくて、俺は一旦店に戻った。
店に戻ると、ちょうどお客さんを送り出してる所だった。
「ありがとうございました、お気をつけて」
店長が声をかけてる横に合流して俺も頭を下げて送り出す。
「店長」
「ん?」
次のお客さんの時間とカルテ確認のためにカウンターに入った店長に、さっきの事を話す。
「今……羽柴さんに会っちゃいました」
「えぇっ!?」
今やすっかり羽柴さんファンの俺ら全員は、毎日1回は誰かが羽柴さんの話題を出すほどだ。
特に店長はだいぶ羽柴さんの可愛さにやられてしまってるから、凄い勢いで俺の話に食い付いて来た。
店長の驚きの声が店内に響いて、店内に居た全員にチラッと見られてる。
「どこでっ」
「カットモデル探してて」
「歩いてたの?」
「いえ、車でした」
「車?」
羽柴さんが車に乗ってるイメージが沸かなかったんだろうな…。
「助手席に乗ってて」
「あぁ、」
「信号待ちで止まったんで、ほんの少しだけですけど話しました」
お前~っ、と心底悔しがってるし…。
「あと、もう1つ衝撃的な事があって、」
「何」
「運転してた人……めっ………………っちゃイケメンでした」
だいぶためてから言った。
その方が、イケメン具合を表現出来ると思ったから。
「え…そうなの?誰?」
「や、そこまでは…」
誰ですか、なんて聞けないし…。
今度もし会ったら聞いてみたいけど……
「やっぱ可愛かった?」
「はい、それはもう」
即答した。
「でも…カットモデルの日から少し日が空いたから、ちょっと分からなくなってましたけど……実際会うと想像してる以上に可愛いですね、やっぱ」
「マジでか…」
ほんとに悔しがってるよ…
「でも、店長…バイト受かったみたいですよ」
「ってことは、」
「ここの道、通りますね」
もう、俺ら、どんだけファンなんだよ、って言いたくなる…。
バイトに行く羽柴さんにもし会えたら……
話しかけて、もっと仲良くなって、連絡先交換したり………
ふと、あのイケメン運転手の存在が過る。
『ヘアサロンの美容師さんだよ、カットモデルの声かけてくれた三上さん』
……すごく緊張した感じで敬語で話す羽柴さんしか知らなかったけど……そのイケメンにはすごくフレンドリーにタメ口で話してて……
一言で言うとすごく羨ましい。
……そう言えば……俺の名前、憶えてくれてたな……
バイトは何時からなんだろう…
……しばらく、外の道を意識的に見てしまうかも……
「あー、掴まんねぇ」
今日は朝から空振りばかり。
例の如く、カットモデルやってくれる人を探してる訳だけど…………
正直、羽柴さんがカットモデルしてくれてから後は、どう考えたってその上を行くような人は居なくて……
最高レベルの人をもう連れて行ってしまったから……今、苦戦してる…。
店長たちも、羽柴さんで目が肥えちゃってるとこあるから、連れて行く人のカッコいい度がすげぇ引き上げられた気がする…。
あーもう、腹減ったし………一旦店戻ろうかな……
って、思った瞬間……何となく見た、俺の横を走って行った車の助手席に乗ってた人が………めっちゃイケメンだった気がする……
信号待ちの為に速度を落としてたから、割と見えた。
何なら、羽柴さんに似てたような……
……ってか……もしかして…羽柴さんだったりして…?
俺は、何となくその車の方へ歩いた。
シルエットしか見えないけど運転席の人と何か話してる助手席の人……
近付いてみて、やっぱり羽柴さんだって分かった瞬間、俺は勝手に猛ダッシュしてた。
直ぐに気付いて窓を開けて、顔を出してくれた人………
やっぱり………
最高級レベルの美人………
「羽柴さんっ!?」
信号が赤の間に追い付いて、声をかけた。
すごく驚いた顔してるけど、どんな顔しても可愛いだけだよ、もう…
「やっぱり羽柴さんだ」
俺の言葉にビックリ顔から表情が緩んで、ペコッと頭を下げて微笑んでくれた。
マジでかわいいんですけどぉーーーっ!!
「この間はどうも」
叫び出したい気持ちを押さえて、平静を装って言った。
「ヘアサロンの美容師さんだよ、カットモデルの声かけてくれた三上さん」
羽柴さんが運転席を振り返り、その人に俺の説明をしてる。
気にはなってた。
男の人だったから。
俺は羽柴さん側で立ってるから、まだどんな人かは見れてないけど……さっき後ろから見えたシルエットで男だって分かる。
俺を美容師だと説明した羽柴さんの発言を、少し腰を屈めて「まだ美容師見習いですけど」と訂正しながら、運転席の人を窓越しに腰を屈めて覗き込んだ。
……………はい、出た。
これまた超イケメンだよ。
マジで…マジでカッコいい。
羽柴さんとはタイプ違うけど……
羽柴さんを美人とするなら、この人はほんとに「カッコいい」の一言に尽きる感じ。
誰が見てもそう言うだろう。
その、イケメン運転手が俺につられるように軽くお辞儀を返してくれた。
やっぱ……これくらいイケメンじゃないと、羽柴さんを助手席に乗っけるなんて事不可能なんだろうな……
ってか、こんな一般人を軽く超越してる2人が揃ってどこ行ってんだよっ!
とか、考えてるうちに、信号が青に変わった。
イケメンが車をゆっくり発進させる。
「あ、じゃあまた」
慌てたように羽柴さんが言う。
あっ、そうだ!聞きたい事あったんだっ!
「あっ、羽柴さん、バイト受かったんですか?」
「え、あ、はいっ」
質問が行き成りすぎて、またちょっとビックリ顔になってるけど……受かったんだ。
「良かった!じゃあ、また」
会話はそこまで。
前後の流れに乗って走り去って行く羽柴さんを乗せた車を、ブンブンと手を振って見送る。
……やっぱ違う。
やっぱり……今まで声かけて来た人の中であんなにキレイな人居なかったし……何なら俺が今までの人生で出会って来た人達の中でも……ほんとに一番美人だよ…。
男なのに……何であんなにキレイなの?
そして……
すんげぇ気になるんですけど……
運転席のイケメンは、誰なんだよぉーっ!!!
友達?
でも、羽柴さんよりは少し年上に見えたな…。
先輩?……それか…お兄さんっ?
すごくフレンドリーに話してたし……
あーーーっ、もうっ、考えるの止めたっ。
羽柴さんに会った事で、更にこの後カットモデルの声掛けが出来る気がしなくて、俺は一旦店に戻った。
店に戻ると、ちょうどお客さんを送り出してる所だった。
「ありがとうございました、お気をつけて」
店長が声をかけてる横に合流して俺も頭を下げて送り出す。
「店長」
「ん?」
次のお客さんの時間とカルテ確認のためにカウンターに入った店長に、さっきの事を話す。
「今……羽柴さんに会っちゃいました」
「えぇっ!?」
今やすっかり羽柴さんファンの俺ら全員は、毎日1回は誰かが羽柴さんの話題を出すほどだ。
特に店長はだいぶ羽柴さんの可愛さにやられてしまってるから、凄い勢いで俺の話に食い付いて来た。
店長の驚きの声が店内に響いて、店内に居た全員にチラッと見られてる。
「どこでっ」
「カットモデル探してて」
「歩いてたの?」
「いえ、車でした」
「車?」
羽柴さんが車に乗ってるイメージが沸かなかったんだろうな…。
「助手席に乗ってて」
「あぁ、」
「信号待ちで止まったんで、ほんの少しだけですけど話しました」
お前~っ、と心底悔しがってるし…。
「あと、もう1つ衝撃的な事があって、」
「何」
「運転してた人……めっ………………っちゃイケメンでした」
だいぶためてから言った。
その方が、イケメン具合を表現出来ると思ったから。
「え…そうなの?誰?」
「や、そこまでは…」
誰ですか、なんて聞けないし…。
今度もし会ったら聞いてみたいけど……
「やっぱ可愛かった?」
「はい、それはもう」
即答した。
「でも…カットモデルの日から少し日が空いたから、ちょっと分からなくなってましたけど……実際会うと想像してる以上に可愛いですね、やっぱ」
「マジでか…」
ほんとに悔しがってるよ…
「でも、店長…バイト受かったみたいですよ」
「ってことは、」
「ここの道、通りますね」
もう、俺ら、どんだけファンなんだよ、って言いたくなる…。
バイトに行く羽柴さんにもし会えたら……
話しかけて、もっと仲良くなって、連絡先交換したり………
ふと、あのイケメン運転手の存在が過る。
『ヘアサロンの美容師さんだよ、カットモデルの声かけてくれた三上さん』
……すごく緊張した感じで敬語で話す羽柴さんしか知らなかったけど……そのイケメンにはすごくフレンドリーにタメ口で話してて……
一言で言うとすごく羨ましい。
……そう言えば……俺の名前、憶えてくれてたな……
バイトは何時からなんだろう…
……しばらく、外の道を意識的に見てしまうかも……
1
あなたにおすすめの小説
僕の恋人は、超イケメン!!
八乙女 忍
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
【完結済】俺のモノだと言わない彼氏
竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?!
■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
三ヶ月だけの恋人
perari
BL
仁野(にの)は人違いで殴ってしまった。
殴った相手は――学年の先輩で、学内で知らぬ者はいない医学部の天才。
しかも、ずっと密かに想いを寄せていた松田(まつだ)先輩だった。
罪悪感にかられた仁野は、謝罪の気持ちとして松田の提案を受け入れた。
それは「三ヶ月だけ恋人として付き合う」という、まさかの提案だった――。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──
モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)
夏目碧央
BL
兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。
ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
地味メガネだと思ってた同僚が、眼鏡を外したら国宝級でした~無愛想な美人と、チャラ営業のすれ違い恋愛
中岡 始
BL
誰にも気づかれたくない。
誰の心にも触れたくない。
無表情と無関心を盾に、オフィスの隅で静かに生きる天王寺悠(てんのうじ・ゆう)。
その存在に、誰も興味を持たなかった――彼を除いて。
明るく人懐こい営業マン・梅田隼人(うめだ・はやと)は、
偶然見た「眼鏡を外した天王寺」の姿に、衝撃を受ける。
無機質な顔の奥に隠れていたのは、
誰よりも美しく、誰よりも脆い、ひとりの青年だった。
気づいてしまったから、もう目を逸らせない。
知りたくなったから、もう引き返せない。
すれ違いと無関心、
優しさと孤独、
微かな笑顔と、隠された心。
これは、
触れれば壊れそうな彼に、
それでも手を伸ばしてしまった、
不器用な男たちの恋のはなし。
不器用に惹かれる
タッター
BL
月影暖季は人見知りだ。そのせいで高校に入って二年続けて友達作りに失敗した。
といってもまだ二年生になって一ヶ月しか経っていないが、悲観が止まらない。
それは一年まともに誰とも喋らなかったせいで人見知りが悪化したから。また、一年の時に起こったある出来事がダメ押しとなって見事にこじらせたから。
怖い。それでも友達が欲しい……。
どうするどうすると焦っていれば、なぜか苦手な男が声をかけてくるようになった。
文武両道にいつも微笑みを浮かべていて、物腰も声色も優しい見た目も爽やかイケメンな王子様みたいな男、夜宮。クラスは別だ。
一年生の頃、同じクラスだった時にはほとんど喋らず、あの日以降は一言も喋ったことがなかったのにどうして急に二年になってお昼を誘ってくるようになったのか。
それだけじゃない。月影君月影君と月影攻撃が止まない。
にこにことした笑顔になんとか愛想笑いを返し続けるも、どこか夜宮の様子がおかしいことに気づいていく。
そうして夜宮を知れば知るほどーー
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる