眠れる石像の献身

百年の眠りから覚めた魔法使いのアーネストは、そこが自宅ではないことに気がついた。
長い眠りに就いた自分をわざわざ運び出し、この豪奢な天蓋付きのベッドに横たえたのは誰なのか。
不審に思いながらも自分の屋敷に戻ろうとしたアーネストの前に、嵐のように一人の男が現れる。
その顔は、実年齢よりはるかに若い、しかしよく知るものより成熟し男の色気をまとった弟子──ギルバートのものだった。

「感じてるんですね、可愛い……」

雄の顔を剝き出しにして迫るギルバートの、百年越しの偏執的な愛情に、アーネストは慄きながらもある策略を巡らせる──。
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