ほのぼの学園百合小説 キタコミ!

水原渉

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Chit-Chat! 18

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<作者より>
2021年9月~10月のツイートをまとめた、短いトーク集です。
時事ネタや場所などの固有名詞、小説本編とは矛盾する内容もあります。
実際にあるようなないような、曖昧な設定でお楽しみください。
また、画像がないと意味がわからないものもあります。

  1

千紗都「はーい、皆さんこんにちは。野阪千紗都ですっ!」
涼夏「……」
絢音「……」
千紗都「そんな目で見ないで」
涼夏「咄嗟のことに対応できない」
絢音「可愛かった。可愛かった?」
涼夏「なんとも言えない」
絢音「意外すぎて」
千紗都「私、結構陽気なキャラのつもりなんだけど」

  2

千紗都「奈都、何かドン引きするようなこと言って」
奈都「嫌だよ。ドン引きされたくないし」
千紗都「すぐに忘れるから」
奈都「じゃあ、チサの喘ぎ声が聞きたい」
千紗都「……」
奈都「ドン引きした?」
千紗都「うん」
奈都「じゃあ、約束通り忘れてね」
千紗都「私、用事を思い出したから……」

  3

千紗都「奈都って痛いの好きじゃん?」
奈都「全然好きじゃないよ!」
千紗都「とりあえず前提を否定しないで」
奈都「全然好きじゃないし! チサも、骸骨グッズが好きとか言われても嫌でしょ?」
千紗都「私は嫌だね」
奈都「私もだよ」
千紗都「じゃあもういいよ」
奈都「なんでチサが拗ねるの!?」

  4

千紗都「笛を吹き、羊と遊んで暮らしたい」
絢音「じゃあ私、十六の内気な妹の役ね」
千紗都「たくさんの鳥を殺したのか!」
絢音「うん、お姉ちゃん」
千紗都「涼夏、王様ね」
涼夏「私だって平和を望んでるんだよ」
千紗都「罪の無い鳥を……」
涼夏「黙れ、下賤の者!」
千紗都「早い。喋らせて」

  5

千紗都「奈都、竹馬の友ね」
奈都「来ない気がする」
涼夏「お前の心はわかってるぞ!」
絢音「もうダメだよ、お姉ちゃん」
千紗都「ダメか……」
奈都「来ないじゃん!」
千紗都「私は途中で一度も、悪い夢を見なかった」
奈都「私はこの三日の間、ずっとチサを疑ってた」
涼夏「私も仲間に入れて」

  6

絢音「王様、万歳!」
奈都「ひどい話だね」
涼夏「千紗都、君は真っ裸じゃないか」
奈都「このマントは私が着よう」
千紗都「私のだし!」
涼夏「この可愛い妹さんは、君の裸体を見れるのが、たまらなく楽しいのだ」
絢音「お姉ちゃん、綺麗」
奈都「私も遠巻きに眺めよう」
涼夏「私も仲間に入れて」

  7

涼夏「美味しいラーメンと可愛い千紗都で無敵」
千紗都「美味しい千紗都って言った?」
涼夏「言ってないね」
千紗都「食べるならどこを食べる?」
涼夏「眼球」
千紗都「怖っ! 引いた!」
涼夏「ふふっ」

  8

涼夏「高校を卒業したらやりたいことリストを作るか」
千紗都「反対はしないけど、なんかこう、退院したらやりたいみたいな、今に満足できないニュアンスがある」
涼夏「言われてみるとそうか。明日やりたいことに全力を注ごう」
千紗都「でも、未来を考えるのもいいね」
涼夏「どっちだよ!」

  9

涼夏「日本も草食化が進んでるって」
千紗都「今、昆虫食とかブームみたいだね」
涼夏「えっ? うん」
千紗都「私はまったく食べたいと思わないけど、涼夏はどう?」
涼夏「私も。お肉食べたい」
千紗都「そうだね。まあ、昆虫はともかく、草食ね。大根も草食に含まれる?」
涼夏「たぶん」

  10

奈都「チサにドリームフィーディングしたい」
千紗都「どっちが寝てるの?」
奈都「チサ」
千紗都「私が奈都のおっぱいを飲むの?」
奈都「飲まなくていいけど。しかも逆のイメージ」
千紗都「奈都が寝てるの?」
奈都「ドリームフィーディングって何?」
千紗都「えー」

  11

涼夏「可愛いなぁ」
千紗都「ちょっと理解できないかな」
涼夏「友達やめる」
千紗都「待って」
涼夏「これの可愛さがわかったらまた声かけて」
千紗都「永遠の絶縁……」
涼夏「10分も見てれば愛着が湧くよ」

  12

涼夏「有名男性アイドル2人が結婚した!」
千紗都「同性婚?」
涼夏「そう思うでしょ? そこで、猪谷涼夏と野阪千紗都が付き合い出したっていうニュースを、結波中に流す!」
千紗都「まるで私と涼夏が付き合い出したみたいに聞こえるね」
涼夏「そうだし」
千紗都「まあ、そうだけど」

  13

奈都「チサと涼夏、付き合い出したの!?」
千紗都「そんなこと、一言も言ってない」
奈都「言ってたじゃん」
千紗都「文脈を読んで。私と涼夏が付き合い出したっていう噂を流すとしたら、それは同時に別々の男性と付き合い出したわけじゃなくて、私たちが付き合ってるよねって話」
奈都「難しいね」

  14

涼夏「人生に伏線を張っておこう」
千紗都「奈都みたいなこと言い出したぞ?」
奈都「その厨二っぽい台詞を、全部私みたいって言うの、やめてくれない?」
千紗都「考えておくね」
奈都「いや、やめて」
千紗都「それで、何するの?」
涼夏「いつもと違う階のトイレを使う」
千紗都「なんだその伏線」

  15

絢音「キリンって知ってる?」
千紗都「Giraffe? 首の長い動物だね?」
絢音「うん。キリンは首の長い動物だって知りたい時に、Wikipediaだと、いきなり『哺乳綱偶蹄目キリン科キリン属に分類される偶蹄類』とか書いてあるから、子供向けじゃないね」
千紗都「そもそも読めない」
絢音「同じく」

  16

千紗都「で、なんでキリン?」
絢音「コアラはコアラだし、パンダはパンダなのに、なんでジラフはキリンなのかなって」
千紗都「絢音らしい好奇心だね。それで、何だった?」
絢音「上野動物園命名説が有力だけど、江戸時代からすでにそう呼ばれてた説もあって、よくわかんなかった」
千紗都「へー」

  17

千紗都「そういう意味だと、どうしてキャットは猫なんだろう」
絢音「猫は、いたんじゃないかな」
千紗都「哲学的な話をしてる?」
絢音「そうだね。ドッグは犬だね」
千紗都「何はいなかったんだろう」
絢音「いなかったことの証明って難しいね。実はキリンもいたかもしれない」
千紗都「魔女裁判?」

  18

千紗都「はぁ。ぴよりんが食べたい」
涼夏「えっ? ぴよりん? 駅の?」
千紗都「そう」
涼夏「食べたことある?」
千紗都「ない」
涼夏「私も。今から食べに行く?」
千紗都「ぴよりんはね、もっとこう、手の届かない存在であってほしいの」
涼夏「いや、もっと気楽に食べて欲しいと思うけど」

  19

奈都「チサのフェイスマスクになりたい」
千紗都「……」
奈都「その目、やめて」
千紗都「気持ち悪いね。いい意味で」
奈都「絶対にいい意味じゃないじゃん!」
千紗都「まあ、そうだね」
奈都「軽蔑された!」
千紗都「……」
奈都「否定してよ!」
千紗都「めんどくさいなぁ。いい意味で」

  20

絢音「絢音と千紗都のアヤチサラジオ!」
千紗都「……」
絢音「その目、ゾクゾクする」
千紗都「変な子」
絢音「さて、いよいよ第1回が始まったね」
千紗都「何も始まってないから」
絢音「じゃあ、第0回!」
千紗都「変な子だなぁ」
絢音「早速お便りを紹介します」
千紗都「第0回なのにお便り」

  21

涼夏「しまかぜで、さぁしまかぜで、伊勢志摩へ」
千紗都「五七五だね」
涼夏「島風が季語」
千紗都「わかる」
涼夏「でしょ。千紗都は伊勢志摩は行ったことある?」
千紗都「ないよ。赤福食べたい」
涼夏「そこら中で売ってるね」
千紗都「現地のは違うんだって! 知らないけど」
涼夏「知らんのか」

  22

涼夏「老いるのが怖い」
千紗都「そうして昔の人は不老不死を求めて水銀を舐めたりしたんだね」
涼夏「ああ、そうなの?」
千紗都「涼夏くらい可愛いと、その恐怖は人一倍だろうね」
涼夏「私より可愛い千紗都は人二倍だね」
千紗都「私には若さ以外に何もない」
涼夏「そんなことはないと思うけど」

  23

絢音「一週間は6日になりました」
千紗都「4日学校の2日休みか」
絢音「仕事もそうだね。不人気だった月曜日がカレンダーから削除されました」
千紗都「次は火曜日が不人気になるだけじゃ」
絢音「世界から争いがなくならない話をしてる?」
千紗都「してない。いや、したかも」

  24

絢音「体長160センチほどのメスの千紗都を生け捕りにした」
千紗都「大きいね。友好的な生き物なの?」
絢音「大人しいね」
千紗都「オスの千紗都は?」
絢音「発見された例がないよ」
千紗都「体長350センチくらいあったりして」
絢音「あり得るね」

  25

涼夏「うぅー」
千紗都「お腹痛いの?」
涼夏「今日はよく動く」
千紗都「……何が?」
涼夏「赤ちゃん」
千紗都「誰の?」
涼夏「そんな恥ずかしいこと言わせないで!」
千紗都「この会話がすでに恥ずかしいから!」
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