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衝突不可避
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「ラガス坊ちゃまは自身のそういった部分の評価は低そうですが、戦闘面以外のスペックも非常に素晴らしいですからね」
老執事もラガスが魔靴で子供のころから儲けているのは知っており、性格面でも……相手が攻撃してこなければ、基本的に自分から攻撃することもない。
加えて、本人が一番低く評価している容姿の面に関しても、平均以上の顔を有している。
貴族という枠組みで見れば低く感じてしまうかもしれないが、逆に言えばあまりにも顔面偏差値が高い人間と比べて、親しみやすいと思われる利点もある。
そのため、老執事はラガスはかなりモテる部類の男性だと思っていた。
「そうだな。それは間違いないだろう。しかしな……」
「リザード家のご令嬢に好意を抱かれてしまうのは問題だと」
「あぁ。本当に好意を抱かれたとして、ラガスもなんだかんだで受け入れたとしよう。そうなった場合、セルシア嬢かイーリス嬢、どちらも正妻にするかという問題が発生するだろう」
「っ!!!!!!!!」
主人の口から出た内容に、老執事はハッとした表情を浮かべた。
「失念していました。そうですね……それは、大きな問題です」
「そうだろう」
何も解らない人間からすれば、同じ公爵家という立場の令嬢なのだから、パートナーであるセルシアが正妻になれば良いのではないのかと思ってしまう。
実際、それはそれで間違ってはいない。
本当にイーリスとラガスがそういった関係になった場合、イーリスとしてもその部分は承知する。
ただ、彼女たちの実家がどう判断するかはまた別問題。
「…………順当にいけば、ロウレット公爵家のセルシア様が正妻になると思われますが」
「だが、リザード家が黙っているとは思えない」
「そうですよね」
同じ公爵家。
明確な立場の差があるという訳でもない。
だが、片方の公爵家の令嬢が正妻となり、もう片方の令嬢が側室……妾となれば、それをある種の格付けと捉える者たちが現れる。
「……ど、どうなってしまうのでしょうか」
「…………さすがに、全面戦争とはならないだろう」
貴族同士の争いというのは、偶に起こる。
それを国王は基本的に関わらないようにしている。
関わってしまえば、国王がその家に肩入れしているという話が流れ、後々それが足を引っ張ってしまう可能性がある。
そのデメリットを越えるメリットがあるならばともかく、それがなければ基本的に関わらず……関わるとしても、当事者たちと関わりがある貴族を通して指示を出す。
しかし、公爵家と公爵家という、どう考えてもガチンコでぶつかってはいけない家たちがぶつかるとなると、さすがに国王……王族として、関わらないわけにはいかない。
勿論、それはどちらの家に肩入れをするかという話ではなく、仲裁するためにではある。
そして……本当にそういった問題に発展してしまった場合、当然ながら問題を起こした張本人? が属する家、リゼード男爵家も関わらないわけにはいかない。
「しかし、ラガスが巻き込まれるのは間違いない。そうなれば、我が家も巻き込まれる」
「恐ろしすぎて、あまり考えたくありませんね」
リゼード男爵家は元々ハンターとして活動していたリットが貴族に取り立てられ、新しく生まれた新興の男爵家。
公爵家と関りが持てるというのは嬉しいことだが、そういった関わり方は出来ればしたくなかった。
「とはいえ、そこを決めるのは、最終的にラガス坊ちゃまの意思次第になると思われますが」
「そのラガスの意思を操ろうと、二つの家は動くはずだ」
どういった手段を取るかまでは解らないが、それをラガスが良しと思わないのは間違いない。
その流れの中でリットが恐ろしいと思っているのは……ラガスが二つの家に対して「ふざけんなッ!!!!!!!!!!!!」と、怒りを露わにすることである。
リットは、ラガスのことを過大評価はしていない。
その上で、ラガスには公爵家と渡り合える戦力は有していると思っている。
だからこそ、息子の中で堪忍袋の緒が切れてしまわないかが、非常に恐ろしかった。
老執事もラガスが魔靴で子供のころから儲けているのは知っており、性格面でも……相手が攻撃してこなければ、基本的に自分から攻撃することもない。
加えて、本人が一番低く評価している容姿の面に関しても、平均以上の顔を有している。
貴族という枠組みで見れば低く感じてしまうかもしれないが、逆に言えばあまりにも顔面偏差値が高い人間と比べて、親しみやすいと思われる利点もある。
そのため、老執事はラガスはかなりモテる部類の男性だと思っていた。
「そうだな。それは間違いないだろう。しかしな……」
「リザード家のご令嬢に好意を抱かれてしまうのは問題だと」
「あぁ。本当に好意を抱かれたとして、ラガスもなんだかんだで受け入れたとしよう。そうなった場合、セルシア嬢かイーリス嬢、どちらも正妻にするかという問題が発生するだろう」
「っ!!!!!!!!」
主人の口から出た内容に、老執事はハッとした表情を浮かべた。
「失念していました。そうですね……それは、大きな問題です」
「そうだろう」
何も解らない人間からすれば、同じ公爵家という立場の令嬢なのだから、パートナーであるセルシアが正妻になれば良いのではないのかと思ってしまう。
実際、それはそれで間違ってはいない。
本当にイーリスとラガスがそういった関係になった場合、イーリスとしてもその部分は承知する。
ただ、彼女たちの実家がどう判断するかはまた別問題。
「…………順当にいけば、ロウレット公爵家のセルシア様が正妻になると思われますが」
「だが、リザード家が黙っているとは思えない」
「そうですよね」
同じ公爵家。
明確な立場の差があるという訳でもない。
だが、片方の公爵家の令嬢が正妻となり、もう片方の令嬢が側室……妾となれば、それをある種の格付けと捉える者たちが現れる。
「……ど、どうなってしまうのでしょうか」
「…………さすがに、全面戦争とはならないだろう」
貴族同士の争いというのは、偶に起こる。
それを国王は基本的に関わらないようにしている。
関わってしまえば、国王がその家に肩入れしているという話が流れ、後々それが足を引っ張ってしまう可能性がある。
そのデメリットを越えるメリットがあるならばともかく、それがなければ基本的に関わらず……関わるとしても、当事者たちと関わりがある貴族を通して指示を出す。
しかし、公爵家と公爵家という、どう考えてもガチンコでぶつかってはいけない家たちがぶつかるとなると、さすがに国王……王族として、関わらないわけにはいかない。
勿論、それはどちらの家に肩入れをするかという話ではなく、仲裁するためにではある。
そして……本当にそういった問題に発展してしまった場合、当然ながら問題を起こした張本人? が属する家、リゼード男爵家も関わらないわけにはいかない。
「しかし、ラガスが巻き込まれるのは間違いない。そうなれば、我が家も巻き込まれる」
「恐ろしすぎて、あまり考えたくありませんね」
リゼード男爵家は元々ハンターとして活動していたリットが貴族に取り立てられ、新しく生まれた新興の男爵家。
公爵家と関りが持てるというのは嬉しいことだが、そういった関わり方は出来ればしたくなかった。
「とはいえ、そこを決めるのは、最終的にラガス坊ちゃまの意思次第になると思われますが」
「そのラガスの意思を操ろうと、二つの家は動くはずだ」
どういった手段を取るかまでは解らないが、それをラガスが良しと思わないのは間違いない。
その流れの中でリットが恐ろしいと思っているのは……ラガスが二つの家に対して「ふざけんなッ!!!!!!!!!!!!」と、怒りを露わにすることである。
リットは、ラガスのことを過大評価はしていない。
その上で、ラガスには公爵家と渡り合える戦力は有していると思っている。
だからこそ、息子の中で堪忍袋の緒が切れてしまわないかが、非常に恐ろしかった。
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