万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

文字の大きさ
144 / 1,103

応用した結果

しおりを挟む
「ふんッ!!!」

投げられた数個の石ころは空を切り、弾丸と化してゴブリンに迫る。
目の前の角が生えた人間が拾った石を投げた。それはゴブリン達も理解出来た。

だが、その石ころを目で追えた訳では無い。

「グギャッ!!??」

「ギャッ!!??」

「ギャギャッ!!??」

「ッ―――・・・・・・」

腕を抉られ、腹に穴を空けられ、足の骨を折られ、頭の風穴を空けられた。

力任せに適当に投げられた石ころを場所がバラバラとはいえ、ゴブリン達に甚大ダメージを与えた。
そしてシュラはソウスケから預かっているアイテムポーチから木刀を取り出す。

「お前らには、これで十分だろ」

不遜な表情。
それだけでゴブリン達はさっきまでとは逆に、自分達が嘗められていると解る。

木刀に魔力を纏い、襲い掛かるシュラにゴブリンは怒りを燃やす。
燃やすのだが、素の身体能力でシュラより劣るゴブリンが出来る事は無い。

「一、二」

首を斬り落とし、胴に蹴りを喰らわせて木に激突させる。

「三」

そしてシュラに対応しようと構えるよりも先にシュラの上段からの一撃で頭が大きく凹む。

「四」

三体目のゴブリンが落としかけた石槍を素早く広い、腹部に目掛けて投擲。
当然ゴブリンにその投擲が躱せる事は無い。

ただ、少しだけシュラの狙いよりズレてしまった。

「多少は反応出来たって事か。ただ、その怪我じゃ出血多量で死ぬな」

まだ意識はあるものの、立っているのがやっとの状態のゴブリンに反撃の術は無く、シュラに恐れをなして体を引きずって逃げようとする。
だが、二人の視界から消える前に前のめりに倒れて絶命。

「ギャッ!!!???」

地上の五匹のゴブリンをシュラが倒し終えたところで、メリルが枝で隠れている木の上部を狙って短剣を投げる。

「やはりホブ・ゴブリンでしたか」

「逃げようとしていたのか?」

「シュラがあっという間にゴブリンを倒してしまうのを見て退散しようとしたのでしょう」

五体目のゴブリンが腹を貫かれた時点で逃げればもしかしたら、は無い。
しかしその時点では本能の部分に伝わる恐怖がホブ・ゴブリンの体を縛っていた。

そして慌てて逃げようとしたが、メリルの投擲の前では完全に無力だった。

「そういえば、あの糸生産と糸操作だったか。結構使いやすいのか?」

「使い勝手の良いスキルと言えるでしょう。それに、私の毒魔法とは相性が良い」

「・・・・・・お前がどういった攻撃方法を考えているのか何となく解った」

「あら、そうですか。なら感想は?」

シュラは予想出来た攻撃方法を苦い顔をしながら答える。

「エグイ。広範囲の遠距離を持たない者にとっては恐怖だろう」

「でしょうね。こうやって」

指先から紫色の糸を出したメリルはそれを木に巻き付ける。
そして木から柴糸を離すと、巻かれた部分が腐っていた。

「体に毒を染み込ませる事も出来ますし、応用が出来れば更に使い勝手が良くなるでしょう。それで、シュラの方はどうなのですか?」

「最初は完全に防御用のアビリティだと思っていた。けど、ラガスからの言葉でその認識が変わった」

ラガスからの一言で城壁はただ仲間を守るだけのアビリティでは無い。
その実演をするため、シュラは城壁を発動する。

すると地面から岩の壁が現れる。
そして岩の壁は徐々に形を変え、シュラの腕にドリル状となって纏う。

「よっと」

軽くストレートを放つと、岩のドリルがすっぽ抜け、木々に風穴を空けながらどんどん前へ前へ進む。

「攻撃は最大の防御、それなら防御は最大の攻撃にもなるんじゃないのかってな。最初は良く解らんかったが、ラガスが造る魔靴を思い出したら何となく出来た」

「何となくであれですか。人にとってもモンスターにとってもかなりの脅威ですね。さて、シュラの今の攻撃で何かが釣れたようですね」
しおりを挟む
感想 128

あなたにおすすめの小説

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… 沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。 誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。 感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

【連載】リサイクルは異世界で?転生したら捨てられた悪役令嬢でしたが、そもそも価値が分からない男は不要です

Nekoyama
ファンタジー
どこにでも居そうな陰キャ系OL。それが私、間根 綺羅(まね きらら)の表の顔。でもその実は株式取引で総資産10億円突破している隠れ富豪。これを元手に、社畜は卒業して、ゆるーく楽しく暮らしていこうと思ったその矢先に、真っ白な世界に!! あなたにはスキル「リサイクル」を授けましょう。世界をキレイにするために異世界で頑張ってくださいね。 そんな声が聞こえた気がする。え、私のお金は?鬼か!?

異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
 農家の四男に転生したルイ。   そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。  農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。  十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。   家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。   ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる! 見切り発車。不定期更新。 カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

血染めの世界に花は咲くか

巳水
ファンタジー
 かつて英雄に憧れ、裏切られ、奪われ、復讐にとりつかれた果てに、ひとつの国を血に沈めた。そして「血塗れ夜王」は、敬愛する師匠によってその生を終えた。  しかし、滅びたはずの魂は再び生れ落ちる――すべての記憶を抱えたままに。  新たな名と姿でこの世界に生を受けた彼は、前世の記憶と力、罪業を背負い、少年として新たな人生を歩み始める。  その先あるのは贖いか、それともさらなる血の罪か。二度目の命に意味はあるのか――。 本作品は「小説家になろう」にも投稿しております。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

悪役令嬢は永眠しました

詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」 長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。 だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。 ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」 *思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m

処理中です...