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激情のトリガー
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「向こうは、盛り上がってる、みたいだ、ね」
「よそ見なんて随分余裕ね!!!」
カレア・デーリスルとのタイマン勝負中、ボレアス・ドランガットがどれほど強いのか気になっていたセルシアはちょいちょい二人の戦いを横目で見ていた。
「……どうだろう?」
「ッ!! 焦ってる奴は、そんな余裕そうな表情しないのよ!!!!」
特にセルシアの表情は普段と比べて変わらない。
ただ、その態度から余裕を保っているのは解る。
お互いに拳と脚を使いながら攻撃しているが、どちらもヒットは無し。
しかし二人の表情を見るからに、どちらが有利に勝負を進めているのかが解ってしまう。
「そう、でも……私の相手は、あなたで良かった、かも」
「そう言ってくれるのは嬉しいけど、何をもってそう判断したのかし、らッ!!」
鋭い右ストレートを放つ、セルシアを羽の様にひらりと躱す。
体術は専門という訳では無いセルシアだがある程度訓練は積んでおり、日々の訓練相手が良い実力者ということもあって着実にその力は伸びている。
それに加え、タイプはソウスケと同じくスピード系。
速い攻撃に目が慣れているという事もあって、カレア・デーリスルの攻撃は今のところ問題無く避けられている。
因みに両者とも身体強化のアビリティは既に使用済み。
「彼は、ハッキリ言ってそこまで強くない。大剣を使っている、から……多分私も、剣を使って戦う、けど……正直、話になら無い、と思う」
それは紛れもなく、ボレアス・ドランガットの剣技を見た結果の感想だった。
セルシアは攻めの剣術も行う、どちらかと言えば柔の剣術で攻撃に対応する。
そしてボレアス・ドランガットの剣は剛の剣。
基本的に押せ押せのパワーブレイク。それが悪いとはセルシアも思っていない。
しかし二人の力量を考えれば、ボレアス・ドランガットがセルシアの柔を突破することは……まずあり得ない。
可能性がゼロ、とは言えない。だが・・・・・・それは圧倒的にゼロに近く、まずボレアス・ドランガットの年齢では発現出来ない力。
(やっぱり、あの男と、戦ってみたかった、な)
思い出すはラガスが二回戦目で戦ったクロウザ。
セルシアは速攻でクロウザのパートナーである女の子を倒してしまった。
そしてリングの端っこで二人の戦いを眺めていたのだが……やはり闘争心が疼いた。
しかし今、隣で戦っているラガスとクロウザの戦いぶりを見ても……特に闘争心は疼かない。
それどころか、一ミリも戦ってみたいとは思わない。
セルシアにとって、ボレアス・ドランガットはそこら辺の一貴族と大して変わらない印象だった。
精々目立つのはその手に持つ魔剣だけ。目を見張る点は無い。
ただ……それがカレア・デーリスルの激情を引くトリガーとなった。
「ふッ、ざけんじゃないよわよ!!!! あいつが、あいつがどれ程努力を重ねているのかも知らないで……そんなふざけた言葉を吐くなッッッ!!!!!!」
「? 別に、ふざけてない、よ。思った事を、そのまま言った、だけ」
思った事をそのまま言った、それは事実であり……セルシアの偽りの無い感想。
しかしカレア・デーリスルの逆鱗に触れてしまい、急激にギアが加速していく。
「あいつは父親に、兄達に認められる為に、必死に努力してるんだ!!!! そんなあいつを、あいつを……馬鹿にする奴は、私が許さない!!!」
「馬鹿にしてない……よ」
そんなつもりは一切無いセルシアだが、カレア・デーリスルのあまりの剣幕にもしかしたら自分に非があったのかと思う。
だが、自分の言葉を振り返ってもそれらしい言葉は無いと判断。
(なんでそんなに、怒ってる、のかな? でも……さっきより、強くなってる。それは、良い事、だね)
何故相手の選手が怒ったのか解らなかったので、それは後でラガスに尋ねると決めた。
そして先ずは目の前の戦いに集中し直し、自身のギアも上げていく。
「よそ見なんて随分余裕ね!!!」
カレア・デーリスルとのタイマン勝負中、ボレアス・ドランガットがどれほど強いのか気になっていたセルシアはちょいちょい二人の戦いを横目で見ていた。
「……どうだろう?」
「ッ!! 焦ってる奴は、そんな余裕そうな表情しないのよ!!!!」
特にセルシアの表情は普段と比べて変わらない。
ただ、その態度から余裕を保っているのは解る。
お互いに拳と脚を使いながら攻撃しているが、どちらもヒットは無し。
しかし二人の表情を見るからに、どちらが有利に勝負を進めているのかが解ってしまう。
「そう、でも……私の相手は、あなたで良かった、かも」
「そう言ってくれるのは嬉しいけど、何をもってそう判断したのかし、らッ!!」
鋭い右ストレートを放つ、セルシアを羽の様にひらりと躱す。
体術は専門という訳では無いセルシアだがある程度訓練は積んでおり、日々の訓練相手が良い実力者ということもあって着実にその力は伸びている。
それに加え、タイプはソウスケと同じくスピード系。
速い攻撃に目が慣れているという事もあって、カレア・デーリスルの攻撃は今のところ問題無く避けられている。
因みに両者とも身体強化のアビリティは既に使用済み。
「彼は、ハッキリ言ってそこまで強くない。大剣を使っている、から……多分私も、剣を使って戦う、けど……正直、話になら無い、と思う」
それは紛れもなく、ボレアス・ドランガットの剣技を見た結果の感想だった。
セルシアは攻めの剣術も行う、どちらかと言えば柔の剣術で攻撃に対応する。
そしてボレアス・ドランガットの剣は剛の剣。
基本的に押せ押せのパワーブレイク。それが悪いとはセルシアも思っていない。
しかし二人の力量を考えれば、ボレアス・ドランガットがセルシアの柔を突破することは……まずあり得ない。
可能性がゼロ、とは言えない。だが・・・・・・それは圧倒的にゼロに近く、まずボレアス・ドランガットの年齢では発現出来ない力。
(やっぱり、あの男と、戦ってみたかった、な)
思い出すはラガスが二回戦目で戦ったクロウザ。
セルシアは速攻でクロウザのパートナーである女の子を倒してしまった。
そしてリングの端っこで二人の戦いを眺めていたのだが……やはり闘争心が疼いた。
しかし今、隣で戦っているラガスとクロウザの戦いぶりを見ても……特に闘争心は疼かない。
それどころか、一ミリも戦ってみたいとは思わない。
セルシアにとって、ボレアス・ドランガットはそこら辺の一貴族と大して変わらない印象だった。
精々目立つのはその手に持つ魔剣だけ。目を見張る点は無い。
ただ……それがカレア・デーリスルの激情を引くトリガーとなった。
「ふッ、ざけんじゃないよわよ!!!! あいつが、あいつがどれ程努力を重ねているのかも知らないで……そんなふざけた言葉を吐くなッッッ!!!!!!」
「? 別に、ふざけてない、よ。思った事を、そのまま言った、だけ」
思った事をそのまま言った、それは事実であり……セルシアの偽りの無い感想。
しかしカレア・デーリスルの逆鱗に触れてしまい、急激にギアが加速していく。
「あいつは父親に、兄達に認められる為に、必死に努力してるんだ!!!! そんなあいつを、あいつを……馬鹿にする奴は、私が許さない!!!」
「馬鹿にしてない……よ」
そんなつもりは一切無いセルシアだが、カレア・デーリスルのあまりの剣幕にもしかしたら自分に非があったのかと思う。
だが、自分の言葉を振り返ってもそれらしい言葉は無いと判断。
(なんでそんなに、怒ってる、のかな? でも……さっきより、強くなってる。それは、良い事、だね)
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そして先ずは目の前の戦いに集中し直し、自身のギアも上げていく。
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