万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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踏んではならない尾

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「はぁ、はぁ、はぁ……あんたの体力、どうなってるのよ」

「どうなってるって、言われて、も……鍛えてる、から?」

カレア・デーリスルの猛攻が始まってから一分弱、その猛攻にセルシアも答えながら戦った。
お互いに攻撃にスピードが上がったことで掠り傷が増えたが、両者の肌を見るとどちらがダメージを負っているかは明白。

そして二人には決定的な差が現れた。
それはスタミナの量。カレア・デーリスルは全力でセルシアを倒しに動いた。

その結果……動けることにはまだ動けるが、それでも全速力で長時間動くことは不可能程に疲弊している。
対してセルシアは、カレア・デーリスルの攻撃を掻い潜り、攻撃を加える事にも力を入れていたが、基本的には躱すことに集中していたのでダメージも少なく、スタミナの消費量も少ない。

(ラガスなら、これぐらい動いていて、も……全く疲れてない、はず。まだまだ体力不足、かな)

横で戦っているラガスにちらりと視線を向けると、まだまだ余裕な表情で戦っている。
スタミナの強化にどれだけ時間を使っていたのか否かが良く解る。

「それで、まだ戦え、そう? それとも、無理そう?」

「……あんたは、本当に人を煽るのが上手いわね」

「むぅーー……別にそんなつもりは、無い」

セルシアとしては全く煽っているつもりなど無いので、カレア・デーリスルの言葉に不満を覚える。
ただ単に質問をしただけ、なのにそう思われてしまうのが不思議でならない。

カレア・デーリスルからすれば、その素直さや純粋さが余計に感情を逆なでされていたのだが……それにセルシアが気付く訳が無い。

「そう……それがあんたの素なのかもね。ただねぇ……あいつが隣で頑張ってんのに、私が諦める訳にはいかないのよ!!!!!」

最後の気力を振り絞り、カレア・デーリスルの体から魔力と闘気が溢れ出す。
全身全霊で絞り出した闘志に、セルシアも応えるように魔闘気を纏う。

「うん、良いね。その闘志……良いね」

「はああああぁぁぁあああああああーーーーーーーッ!!!!!!」

カレア・デーリスルの纏う魔力が風の魔力に変化し、その一撃はセルシアも警戒する程のものへと変化した。
少々不味いと思い、セルシアは即座に拳に雷の魔力を纏って応戦する。

「ふんっ!!!!」

お互いの右ストレートがぶつかり、その衝撃音が観客達の鼓膜を揺らす。

「まだ、まだ、まだだーーーーーッ!!!!!」

「むっ、こっちも、まだまだ」

ぶつかり合った右ストレートの拮抗は直ぐには崩れず少しの間、お互いの絶対に引かないという思いがぶつかり続けた。

だが、その拮抗は長く続かずに崩れた。

「く、そッ……」

自然と悔しさが口から零れ、カレア・デーリスルは後方に吹き飛ばされた。
右の拳は完全に砕けた。回復魔法を受ければ特に問題無く治るが、この戦いの中では使い物にならない。
そして体がセルシアという強敵と戦うにはボロボロ過ぎるという事もあり、カレア・デーリスルはリングに戻ることなく負けた。

「うん、やっぱりあの人と戦って、良かった。ラガスは、どうなってる、の……かな?」

おかしい、何かがおかしかった。
一瞬、ラガスから闘気や戦意、そういったものが全て消えた。

何があったのか、そう思った瞬間……今度はラガスから殺気や怒気が一気に溢れ出した。
二人が何を話していたのかは聞いていないので分からない。

何故、ラガスが怒ったのか細かい理由は分らない。

ただ・・・・・・一つだけ解ることはあった。
それは、ラガス・リゼードという傑物の逆鱗に触れてしまった。

(あの人、何を言ったんだ、ろ。ラガスがあそこまで、怒るなんて……もしかして、あの人死んじゃう?)

それだけは宜しくないので、仮にそうりそうな場合は全力でラガスを止めようと決めた。
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