万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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「本当に、チマチマ戦るのが、上手いね!!!!」

「ギャッギャッギャ!!!」

サーシャと共にアサルカコボルトと戦うサルネ。

既に戦い始めてから数分が経過しており、目の前のコボルトが死ぬほど腹が立つ存在であることは、重々承知していた。

五人の中でも比較的煽りに乗ってしまいやすいサルネではあるが、煽りに乗ってしまっても良い相手と、耐えなければならない相手の見分けは付く。

(このコボルトは、本当に人をおちょくるのが、好きねッ!!!!)

心の内で怒りを爆発させながらも、口では逆にアサルカコボルトを煽り、なんとか熱くなり過ぎないように対策していた。

「シッ!!!」

「っ!」

「おりゃッ!!!」

「っ!!! ケッキャッキャ!!!!」

「あいつ……本当に身軽だね」

「えぇ、今のは本当に驚きました」

蹴りが得意なサーシャが蹴りによる斬撃波を放ち、回避を誘導。

そこで拳を叩き込みにいったサルネだが、アサルカコボルトは軽く飛び……サルネの拳に足の裏を合わせ、パンチの威力を利用して後方に跳んだ。

(ん~~~、どうやって攻めようかな)

(空中での体のコントロールが尋常ではありませんね。宙に浮かせればと少し考えていましたが……逆にカウンターを食らいそうですね)

どう攻めれば良いか……二人がそう考えていると、その思考を嘲笑うかのように、今度はアサルカコボルトから攻め始めた。

「ガラァアア!!」

距離を詰めようとするアサルカコボルトにクレアが複数の火矢を放つも、右手に持つ短剣だけで切り払われてしまう。

そしてそのまま距離を詰め、短剣と右手の爪を振るい、サルネとミーシャを同時に攻める。

(っと!! 暗殺系の、人が身体能力まで、強かったら、強過ぎるって聞いたこと、あるけど……本当に、ちょっと
強過ぎるね!!!!!!)

アサルカコボルトは元々器用なコボルトであった。
その器用さを失うことなく成長し続け、現在はBランクの中でも上位に位置する身体能力を手に入れた。

数では二人の方が上であるにもかかわらず、中々攻撃に移れない。

(冷静に、見極め、なければ!)

サーシャは自身に焦るなと、熱くなり過ぎるなと言い聞かせる。
防御力が高くない二人は、アサルカコボルトの攻撃を一度でもまともに食らえば、劣勢に追い込まれる。

最悪……両隣の戦いが終わるまで時間を稼げば問題無い。

何故かメリルとセルシア、ルーフェイスがいないものの、ラガスとシュラが……リースやアリクまで加われば、確実に討伐出来る。

(……いきませんね。従者だからか、直ぐに、こういった思考に、なってしまう)

サーシャの考えは正しい。

絶対に勝つ。
安全に勝つ。
命を懸けた戦闘であるからこそ、それらを軸に戦わなければならない。

ただ……その先に、自身の成長はあるのか。
これからもクレアたちと共にハンターとしての生活が続く。
この先、目の前の上位種コボルト以上に強いモンスターと戦うことも十分あり得る。

(では、目標を、決めましょうか)

アサルカコボルトの、何を潰すか……サーシャは体力が完全に奪われない内に、目標を設定した。

「ギっ!?」

「これは、どうよ!!!!」

クレアは火魔法、炎の縄棘を地面から発動。

一瞬反応が遅れてしまい、炎の茨がアサルカコボルトに食い込み、脚を縛る。

(今っ!!!!!!)

サーシャが狙うは、アサルカコボルトが持つ短剣と右手。

身体能力自体が脅威だが、それでも短剣は短剣で脅威であるため、サーシャは全力でアサルカコボルトの手の甲を蹴り砕こうとした。

「ギャギャ」

「っ!!!???」

だが、アサルカコボルトは咄嗟の判断で短剣を逆手に持った。

結果……魔闘気を纏った短剣は同じく魔闘気を纏っているサーシャの足を貫いた。

「嘗めるなああああああああああああああッ!!!!!!!」

知ったことかと……既に覚悟が決まっていたサーシャは足の甲を貫かれることなど無視し、身を捻り……無理矢理力を籠め、そのままアサルカコボルトの右手を蹴り砕いた。
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