万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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違うからこそ解る

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「ティールさんたちは遊泳のアビリティは持っていますか?」

「はい、全員持ってます」

「そうですか。では、アビリティレベル三以上の人はいますか?」

「俺がギリギリ三です」

この世界で、ラガスとして生まれた体が持っていた才なのか、泳ぐ才能? はあったみたい。

「そうですか………………先に言っておきますが、私はティールさんたちの実力を侮っている訳ではありません。ただ、純粋に水中戦の経験が無いからこそ、心配に思ってしまいます」

「は、はい」

「ですので、万全の準備を期して……それでいて、無理だと思えば即座に逃げてください。全力で逃げてください。ハンターは基本的に自身の行動に自己責任だとしても、ここでティールさんたちの誰かが亡くなってしまうと、当ギルドが他のハンターギルドから詰められてしまうので」

「りょ、了解です」

それは迷惑を掛けてしまうから、よろしくないな。

つっても、水生モンスターを相手に遊泳のアビリティを体得したとはいえ、全力で逃げようとして本当に逃げられるのかって疑問はあるけど。

「では、お気を付けて」

ハンターギルドを出る際、ほんの少しだけ笑い声が聞こえた気がするが、一先ず無視して退室。

「…………」

「シュラ」

「解ってるっすよ。多分、笑った連中の方が泳げるんでしょうし、今は何もしないっすよ」

笑った連中より泳げるようになったら何をするつもりなんだよ、ったく。

しかし、こうなると……シュラまでバカンスじゃなくて遊泳アビリティの練度を高めることに集中しちゃいそうだな~~。

「……意外ですね」

「なにがだ」

「ラガス坊ちゃまはシュラほどではないにしろ、多少の怒りは零すかと思っていましたので」

「まぁ……そりゃ多少はイラつくよ。でも、この街で活動しているハンターたちからすれば、海で活動するなんてまだまだ早過ぎて笑いたくなる気持ちは解らなくもないって思えてな」

遊泳のアビリティを体得する為に動きまくったからこそ解る。

本当に地上での戦いとは別物。
そして、地上戦の為に積んだ鍛錬と比べて、本番で発揮出来る気がしない。

「……大人、だね」

「そんな大層なものじゃないよ。ただ、本当に泳ぐってのは難しいなって思っただけだよ」

これに関しては、本当に嘘ではなく、謙虚の欠片もない。
幸いにもアビリティレベルが三まで上がりはしたけどもって感覚が強過ぎる。

「それに関しては、本当に同意ですわ」

「…………ラガスさん。俺、もっと頑張っても良いっすか」

「……ふふ、構わないよ」

そうなるだろうと思ったから、そこに関しては諦めてる。

バカンス目的でパイラーデスに来たけど、なんだかんだで体は動かしてるし……諸々含めて、予定よりも長く滞在しても構わないと思い始めた。

「最終的に、海の鉱石を採掘するんだろ。なら、俺らの中でシュラが一番上手く泳げるぐらいにならないとな」

「っ、確かにそうっすね!!!!」

上手い具合に焚き付けられたと思っていると、メリルが小さな声で耳打ちしてきた。

「シュラが静まっているのも変に感じますが、あそこまで焚き付けて良かったのですか」

「? 別に良いだろ。基本的に泳ぎが上手くなるのがメインなんだ……メリルも解ってるだろ。シュラは突っ走る癖があるけど、本当の脳筋バカ野郎じゃないって」

「…………そうですね」

水生モンスターと戦うことに関しては正直、まだ心配の気持ちはある。

だからといって、訓練内容まで心配だからって理由で制限は出来ない。

「ねぇ、ラガス」

「なんだ、セルシア」

「私も……頑張っても、良い?」

「そ、そうだな…………うん。良いと、思うぞ」

「ありが、とう。ちゃんと、頑張る」

解る人には解るテンションの高まりを零しながら、シュラと同じく歩くスピードが速まる。

「…………」

「ラガス坊ちゃま」

「……すまんけど、頼む」

「…………ふぅーーーーー、そうですね。本業のようなものですし、私もちゃんと頑張らせていただきます」

いやぁ~~……こういうところは、本当に苦労させてしまってるなと思うな。
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