最強で美人なお飾り嫁(♂)は無自覚に無双する

竜鳴躍

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読書デート

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びっくりした!
びっくりしたあ!


今でも心拍数が早い。


何となく気まずくて、離れて座る。


都会の図書館か大学の図書館のように広い書庫。
他に誰もいなくて静かで、鼓動が伝わってしまいそうで恥ずかしい。


お菓子に使えそうな果物を調べながら、窓辺の席のカナリアを見る。


貴族の出生届なんか見て、何が楽しいんだろう。

でも、時折眉を寄せながら真剣に読む姿は、セクシーでかっこいい。


ぐぅ。



静かな空間に響く、僕のお腹の音。



恥ずかしい。恥ずかしすぎる。



「ランチにしよ。」

書庫のテラスでランチボックスを広げる。

「おいしい!ミリオンは天才だっ。…………カナリアに戻ってよかったあ……。」

「大げさだよ。サンドイッチくらい誰でも作れるよ。」

しっかり火を通したハムにレタスと玉ねぎ、トマト。
パンには自家製マスタード。



こういうのいいな。


結婚しても時々はこんな時間があるといい。




前世でもたまにこうして、お弁当作ったなあ。

勤めていた化粧品メーカーの開発部にいたオタク仲間の酒田くん。

すぐ徹夜しちゃって、ごはん食べないから作ってあげたんだよね。

僕がいなくなっても、ちゃんとごはん食べてたら良いんだけど。
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感想 20

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