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ミリーの哀しみ
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ブラック副団長はいい人だ。
俺はあんなことをした悪人なのに、親身になってくれて。
俺は、孤児じゃなく、あの男の権力欲のために殺された前の大司教の孫だった。
赤ちゃんだった俺を生かして飼っていたのは、俺に祖父譲りの回復魔法の片鱗があったから。
そして、俺が母親似で美しくなりそうだったから。
自分の欲を満たす道具にするために、俺は育てられていたのだ。
副団長は、俺には犯罪歴はつかない。その代わり、医師としてソルト様が建てる病院や、騎士団で奉仕するよう処分が下ったと言われた。
俺も被害者なのだからと……。
でも。
「ミリーさん。あまり、自分を責めるな。君の立場なら、誰でも同じことをしただろう。大切な人たちを人質にされていたんだ。だが、君は最後に反旗を翻した。凄いことだ。」
ここのケーキは美味しいんだ。
甘いものは元気が出る。
おあがり。
こんな素敵なカフェに連れてきていただいて。
俺のために。
大切だと思っていた人たちは、あいつの仲間で。
俺がいいなりになっているのを陰で嗤っていたらしい。
そのうち皆で俺を輪姦そうと。
悔しい………。
ぽたっ。
意図していない涙が、手の甲に落ちた。
「ミリーさん。俺はあなたの支えになりたい。何も気にしなくていい。跡取りはホワイトがいるし。だから、俺と………考えてくれないだろうか。」
このひとは何を…………。
だめ。
「あなたは全てご存知でしょう!俺は穢れています。」
「気にしない。」
「俺は今、25歳です。あいつの言いなりになったのは15の春でした。10年もあいつに………。遊ばれて、だいぶ避妊の薬も飲みました。赤ちゃんも期待できません。俺はあなたにふさわしく……」
「跡目はホワイトに任せる。俺は赤ちゃんはいらない。」
「あなたみたいに素晴らしい人が……自分の子を抱けないなんて、だめです!」
お金を置いて、ミリーは店から走って逃げた。
哀しみに、まだ闇に囚われているミリーを抱きしめられず、ブラックの手は宙を彷徨い、店員にわびて会計を済ませると、ため息をついた。
それを、ソルトたちは見ていた。
「ミリーさん……、お兄様。」
「なんとかしてあげたいが、ブラックがなんとかしなければならない。根は深いが。」
カモミールの言うとおりだった。
俺はあんなことをした悪人なのに、親身になってくれて。
俺は、孤児じゃなく、あの男の権力欲のために殺された前の大司教の孫だった。
赤ちゃんだった俺を生かして飼っていたのは、俺に祖父譲りの回復魔法の片鱗があったから。
そして、俺が母親似で美しくなりそうだったから。
自分の欲を満たす道具にするために、俺は育てられていたのだ。
副団長は、俺には犯罪歴はつかない。その代わり、医師としてソルト様が建てる病院や、騎士団で奉仕するよう処分が下ったと言われた。
俺も被害者なのだからと……。
でも。
「ミリーさん。あまり、自分を責めるな。君の立場なら、誰でも同じことをしただろう。大切な人たちを人質にされていたんだ。だが、君は最後に反旗を翻した。凄いことだ。」
ここのケーキは美味しいんだ。
甘いものは元気が出る。
おあがり。
こんな素敵なカフェに連れてきていただいて。
俺のために。
大切だと思っていた人たちは、あいつの仲間で。
俺がいいなりになっているのを陰で嗤っていたらしい。
そのうち皆で俺を輪姦そうと。
悔しい………。
ぽたっ。
意図していない涙が、手の甲に落ちた。
「ミリーさん。俺はあなたの支えになりたい。何も気にしなくていい。跡取りはホワイトがいるし。だから、俺と………考えてくれないだろうか。」
このひとは何を…………。
だめ。
「あなたは全てご存知でしょう!俺は穢れています。」
「気にしない。」
「俺は今、25歳です。あいつの言いなりになったのは15の春でした。10年もあいつに………。遊ばれて、だいぶ避妊の薬も飲みました。赤ちゃんも期待できません。俺はあなたにふさわしく……」
「跡目はホワイトに任せる。俺は赤ちゃんはいらない。」
「あなたみたいに素晴らしい人が……自分の子を抱けないなんて、だめです!」
お金を置いて、ミリーは店から走って逃げた。
哀しみに、まだ闇に囚われているミリーを抱きしめられず、ブラックの手は宙を彷徨い、店員にわびて会計を済ませると、ため息をついた。
それを、ソルトたちは見ていた。
「ミリーさん……、お兄様。」
「なんとかしてあげたいが、ブラックがなんとかしなければならない。根は深いが。」
カモミールの言うとおりだった。
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