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悪王の遺児たち
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初めて過ごすお城の朝。
お屋敷の人たちは一部を除いて、城へ引っ越してきた。
趣味の悪い装飾を元の状態に戻すんだって意欲的で、城で雇われていた騎士たちや侍女たちの調査と、このまま雇うのか、それとも紹介状を出すのか出さないのか………、そういう整理も始めたみたいだ。
フレックスやベラドンナみたいな悪い人たちに心酔していたような人は置いておけないものね。
「おはよ、エディ。」
「おはよ…。」
王と王妃の部屋はそのままじゃ使う気もしなくって、僕らの寝室はゲストルーム。
でも、元々はエディのご両親のお部屋だったのだから、元のように改装して浄化をかけたら使う予定だ。
寝起きのエディは髪の毛がぴょこんとはねてる。
髪の毛に指を這わせて、その柔らかな感触を楽しんだ。
朝陽に当たってキラキラ。
柔らかな金髪と青い瞳。
皆おんなじような茶色い髪だと思ってたら、みんなして魔法で色を変えていたみたい。
「………なんだか照れるな。」
「僕だって。でも、少しずつ、ね。えい、くっつきむし!」
いきなりエッチなことができるとは思ってない。
僕はエディならいつだってオッケー、って気分なんだけど、そんなに簡単にいかないよね。
だから、僕らは抱き着いたりして触れ合うの。
ねえ、僕は平気だよ。
僕なら大丈夫。
僕はエディになら抱かれたいの。
夕べもぴったりくっついて、添い寝して眠った。
エディが僕に触れられるようになりますように。
スティーブも公爵様に戻ったし、スージーも公爵令嬢。
役割だって今までのようにはいかない。
彼らも取り戻せるものは取り戻さなければならない。
家令から宰相様になったスティーブが、次期宰相として補佐役につけている息子さんのジョージとともに入ってくる。
「調書はいかがでしたか。」
僕らは、顔を見合わせて、スティーブに向き合った。
次男のサンディ18歳。両親に反抗的な態度をとったという罰で毒を飲まされており、余命いくばくもない状況だった。自室で床から動けない程弱っていたため、貴族牢ではなく、そのまま軟禁中。
なお解毒を処置済み、回復の兆し。両親や兄とは違い、常識人。
長女のフラ16歳、サンディ同様、常識はあるように見えるとのこと。ただ、サンディより要領がよく、思うところがあっても親に反抗することはなく、かといって加担せず、静観していた。
ベラドンナに似ているようだが、全体的に地味で、ハズレ王女扱いを受けていたらしい…。
次女で末の王女のララ14歳。ドラゴの婚約者。
ベラドンナそっくりで、我儘で横暴。自分の両親や兄の顛末やドラゴたちの失脚を耳にして、暴れているらしい。
自分より美しい者が許せず、同級生の女の子の顔に魔力で消えない落書きをしたことも…。
「サンディ様は体が治ったら断種して、国のために尽くしたいといっています。フラ様もメイドでもなんでもすると。」
「ララは?」
「ララは、エドワード陛下の側室になると豪語しておりますね…。」
僕らの中で、結論はもう決まっている。
お屋敷の人たちは一部を除いて、城へ引っ越してきた。
趣味の悪い装飾を元の状態に戻すんだって意欲的で、城で雇われていた騎士たちや侍女たちの調査と、このまま雇うのか、それとも紹介状を出すのか出さないのか………、そういう整理も始めたみたいだ。
フレックスやベラドンナみたいな悪い人たちに心酔していたような人は置いておけないものね。
「おはよ、エディ。」
「おはよ…。」
王と王妃の部屋はそのままじゃ使う気もしなくって、僕らの寝室はゲストルーム。
でも、元々はエディのご両親のお部屋だったのだから、元のように改装して浄化をかけたら使う予定だ。
寝起きのエディは髪の毛がぴょこんとはねてる。
髪の毛に指を這わせて、その柔らかな感触を楽しんだ。
朝陽に当たってキラキラ。
柔らかな金髪と青い瞳。
皆おんなじような茶色い髪だと思ってたら、みんなして魔法で色を変えていたみたい。
「………なんだか照れるな。」
「僕だって。でも、少しずつ、ね。えい、くっつきむし!」
いきなりエッチなことができるとは思ってない。
僕はエディならいつだってオッケー、って気分なんだけど、そんなに簡単にいかないよね。
だから、僕らは抱き着いたりして触れ合うの。
ねえ、僕は平気だよ。
僕なら大丈夫。
僕はエディになら抱かれたいの。
夕べもぴったりくっついて、添い寝して眠った。
エディが僕に触れられるようになりますように。
スティーブも公爵様に戻ったし、スージーも公爵令嬢。
役割だって今までのようにはいかない。
彼らも取り戻せるものは取り戻さなければならない。
家令から宰相様になったスティーブが、次期宰相として補佐役につけている息子さんのジョージとともに入ってくる。
「調書はいかがでしたか。」
僕らは、顔を見合わせて、スティーブに向き合った。
次男のサンディ18歳。両親に反抗的な態度をとったという罰で毒を飲まされており、余命いくばくもない状況だった。自室で床から動けない程弱っていたため、貴族牢ではなく、そのまま軟禁中。
なお解毒を処置済み、回復の兆し。両親や兄とは違い、常識人。
長女のフラ16歳、サンディ同様、常識はあるように見えるとのこと。ただ、サンディより要領がよく、思うところがあっても親に反抗することはなく、かといって加担せず、静観していた。
ベラドンナに似ているようだが、全体的に地味で、ハズレ王女扱いを受けていたらしい…。
次女で末の王女のララ14歳。ドラゴの婚約者。
ベラドンナそっくりで、我儘で横暴。自分の両親や兄の顛末やドラゴたちの失脚を耳にして、暴れているらしい。
自分より美しい者が許せず、同級生の女の子の顔に魔力で消えない落書きをしたことも…。
「サンディ様は体が治ったら断種して、国のために尽くしたいといっています。フラ様もメイドでもなんでもすると。」
「ララは?」
「ララは、エドワード陛下の側室になると豪語しておりますね…。」
僕らの中で、結論はもう決まっている。
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