転生してきた令嬢、婚約破棄されたけど、冷酷だった世界が私にだけ優しすぎる話

タマ マコト

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第4話 見返りのない優しさ

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王都を離れて三日目。
馬車の揺れはもう、体の一部みたいになっていた。

外はずっと冬で、ずっと白い。
雪原の白は、王都の白と違って誤魔化しがきかない。
飾りじゃなくて、ただ冷たい。
ただ冷たいのに、なぜか呼吸は少しだけ楽だった。

「お嬢さま、少しお水を」

リリアが小さな水筒を差し出してくる。
揺れる馬車の中で、彼女は器用に膝をつき、セレフィーナの手元に気を配る。
その献身に、胸がざわつく。

「ありがとう」

口にするたび、言葉が少しずつ温度を持つ気がした。
王都にいた頃の「ありがとう」は、形式の石みたいに硬かったのに。

窓の外では、護衛の兵士たちが黙々と進んでいる。
同じ外套、同じ剣、同じ無表情。
彼らにとってこの旅は、任務でしかない。
任務なら、感情は邪魔だ。

でも――その無表情が、今日は少し違って見えた。

「……止まります」

御者の声。
馬車が減速し、車輪が雪を噛む音が鈍くなる。
前方に、宿場町が見えた。
木造の家々が肩を寄せ合い、煙突から灰色の煙が立ちのぼる。
風が強く、煙はすぐに千切れて空へ消えた。

荒い風、乾いた空気。
王都の香水とは真逆の匂い。
薪の煙、湿った木、土のにおい。
それに混じって、焼いたパンの香りがふっと漂ってくる。

……お腹が鳴りそうで、セレフィーナは少しだけ恥ずかしくなった。
王都では、空腹を感じる暇もないように暮らしていたのに。
いや、感じても無視していたのかもしれない。

馬車の扉が開くと、風が一気に流れ込んできた。
冷たい。頬が刺される。
でも、王城の廊下の冷たさとは違う。
これはただの冬だ。人の悪意が混ざっていない。

「セレフィーナ様、こちらです」

護衛の兵士が手を差し出す。
セレフィーナは一瞬だけ迷って、手を取った。
手袋越しでも分かる。兵士の手は固くて温かい。
その温かさが、なぜか怖い。

普通なら、追放された令嬢に向けられる視線は石みたいに冷たいはず。
前世の会社でもそうだった。
落ちた人間は、同情されるか、見なかったことにされるか。
どちらにせよ、優しさは“上からのもの”で、見返りの匂いがした。

だから、身構えた。
宿場町の人々の視線が集まる。
貴族の馬車。護衛。荷物。
目立たないわけがない。

「……あの人、貴族さまか?」
「おい、あれ……王都からか」
「何かあったのかね」

声がひそひそと波紋みたいに広がる。
次に来るのは、冷笑か、好奇心の針か。
セレフィーナは心の内側に壁を立てる。
期待しない。望まない。求めない。

なのに。

宿の扉が勢いよく開いて、女将が出てきた。
背が低く、腕が太く、頬が赤い。
雪の中で働いてきた人の顔だ。

「おお! ようこそ、ようこそ! 寒かったろう!」

女将の声は、大きくて、あたたかい。
あたたかすぎて、一瞬、セレフィーナは反応できなかった。

護衛の兵が一歩前へ出る。
「宿を。二部屋――いや、三部屋必要だ。身分の高い方がいらっしゃる」

身分の高い方。
その言い方が、セレフィーナを昔の自分に引き戻しかけた。
王都のラベル。役割。距離。

でも女将は、にやっと笑うだけだった。
「身分? そんなのいいさ。寒いんだろ。まずは中だ中!」

そして、セレフィーナの方を見て――目を細める。
そこにあるのは、好奇心でも哀れみでもない。
ただの“人を見る目”。

「お嬢さん、顔色悪いよ。旅で疲れたんだろ。暖炉の近い部屋、空けといたからね」

セレフィーナは言葉を失う。
空けといた?
誰かが来ることを知っていたわけでもないのに。

「……ありがとうございます」

声が、少しだけ震えた。
女将は手をひらひら振る。
「礼なんていらないよ。ほら、風が強い。髪、凍るよ!」

リリアが慌ててセレフィーナのフードを整える。
「お嬢さま、こちら、被って……!」

セレフィーナは宿へ入った。
中は暖かい。
薪が燃える音がして、木の壁はあたたかい色をしている。
人の声がして、笑い声がして、鍋の煮える匂いがして――
王都の豪華さと違う、生活の匂いがする。

「ここに座りな」

女将が暖炉の前の席へ案内する。
椅子は少しガタついていたけれど、そんなことはどうでもよかった。
暖炉の熱が、凍えた指先にじんわり染みる。

「お嬢さま……」

リリアがそっと耳打ちする。
「ここ、すごく……普通ですね」

「うん」

普通。
その言葉が、胸の奥で柔らかく転がる。
王都では“普通”が贅沢だった。
普通に笑うこと、普通に疲れたと言うこと、普通に温かい火の前に座ること。
どれも許されなかった。

女将が大きな木皿を運んできた。
パン。スープ。塩漬け肉。


「ほら、食べな。旅は腹が減る。腹が減ると心も痩せる」

その言い方が、なんだかすごく刺さった。
心も痩せる。
セレフィーナの心は、ずっと痩せていた気がする。
前世も今世も。

「……いただきます」

パンを口に運ぶ。温かい。
乾いたパンなのに、香りが強い。
噛めば噛むほど、麦の味が広がる。

スープは塩気が強いけど、身体の芯に落ちる。
食べるって、こんなに体を“今”に引き戻すんだ、とセレフィーナは思った。

そこへ、護衛の兵士が外から戻ってくる。
雪を払って、女将に言った。

「道が凍っている。馬車が滑る。……町の男手を借りて、少し整えさせてもらう」

女将は即答した。
「いいよ。おい、トム! ジェイ! スコップ持ってこい!」

呼ばれた男たちが「おう」と返事し、すぐに動く。
金を払う話でもない。
交渉でもない。
当たり前みたいに、手を貸す。

セレフィーナは、それが理解できなくて、胸がざわついた。

リリアが小声で言う。
「……皆さん、優しいですね」

「……うん」

優しい。
でも、優しさって、見返りがあるものじゃないの?
助けたら、助け返してもらう。
褒めたら、好意が返ってくる。
そういう取引じゃないの?

前世で“善意”はよく使われた。
「君ならできるよね」
「助けてくれると助かる」
「みんなのために」
そう言って、最後に残るのは疲弊だけ。
善意は、ときに暴力だ。
だから、疑う。

パンを噛む音が、やけに大きく聞こえた。

宿の端で子どもたちが走り回っている。
そのうちの一人が、セレフィーナの前で立ち止まった。
小さな男の子。赤い鼻。ボサボサの髪。
目だけがきらきらしている。

「おねえさん、あったかい?」

突然の呼びかけに、セレフィーナは瞬きをした。
王都では“令嬢様”以外で呼ばれたことがない。
おねえさん。
近すぎる距離。

「……え?」

男の子は続ける。
「外、めっちゃ寒いよ。おねえさん、手、冷たい?」

セレフィーナは自分の手を見た。
確かに冷たい。
でもそれを、子どもに指摘されるのが妙に恥ずかしい。

「大丈夫よ」

男の子は首を振る。
「だめ。寒いの、つらい」

そう言って、彼は自分の手袋を外した。
少し大きめで、穴があいている。
それを、セレフィーナに差し出す。

「これ、あげる」

……あげる?

セレフィーナの頭が一瞬、真っ白になった。
見返りは?
何か要求する?
親は?
この子は何を得るつもり?

リリアが慌てて立ち上がる。
「だめよ! あなたの手が冷たくなるでしょう!」

男の子は鼻をすすって、にかっと笑った。
「ぼく、走るから平気。おねえさん、動かないでしょ?」

その言い方が、妙に刺さった。
動かない。
そうだ。セレフィーナはいつも、動かなかった。
感情も、望みも、心も。
動けば目立つ。動けば叩かれる。
だから、動かないことを選んできた。

セレフィーナは、手袋を受け取れなかった。
受け取ったら、何かが崩れる気がした。

「……どうして」

声が、勝手に出た。
とても小さくて、風に消えそうな声。

「どうして、そんなに優しいの」

男の子は、きょとんとした。
そして、当たり前みたいに言う。

「寒いの、いやじゃん」

それだけ。
それだけで、完結している。
世界がこんなふうに単純だったこと、セレフィーナは忘れていた。

女将が後ろから笑う。
「この子はね、困ってる人見ると放っとけないのさ。父親に似たんだよ」

「父親……?」

「ああ。去年、雪崩で死んだ。助けに行ってさ。……バカだろ。でも、そういう人だった」

女将の声は、少しだけ低くなる。
でも泣かない。
悲しみを悲しみとして抱えたまま、生きている声。

セレフィーナは胸がきゅっと締まった。
助けに行って、死んだ。
前世で自分がやってきたことと、形は違うのに、根っこは似ている気がした。
でも違う。
彼は、誰かに命令されたわけじゃない。
“寒いのが嫌”っていう単純な理由で、動いた。

セレフィーナは、男の子に視線を戻した。
「……名前は?」

「ロイ!」

「ロイ。ありがとう。でも……これは受け取れない」

ロイはむっとして頬を膨らませた。
「なんで!」

「だって、あなたの手が冷たくなるでしょう」

「冷たくなったら、またあっためる!」

その返しが、強い。
強すぎて、笑いそうになる。
笑ったら泣きそうになる。
感情が忙しい。
こんな忙しさ、久しぶりだ。

セレフィーナはゆっくりと手袋を受け取った。
穴があいていて、糸がほつれている。
でも、触れた瞬間、なぜか温かい気がした。

「……ありがとう。大事にする」

ロイは満足げに頷いた。
「うん! 寒いの、いやだもんね!」

その言葉が胸に落ちる。
“嫌だ”と言うこと。
嫌だと言っていい世界。
セレフィーナは、そんな世界を知らなかった。

リリアが涙ぐみながら笑った。
「……お嬢さま、よかったですね」

「……うん」

よかった。
その言葉を、素直に言えそうな自分に驚く。

食事が終わり、部屋へ案内された。
女将は本当に良い部屋を用意してくれていた。
暖炉付き。窓は小さいけれど、風が入りにくい。
ベッドの毛布は厚い。

「ここね。夜、寒かったら言いな。湯たんぽ追加するから」

「……ありがとうございます」

女将は手を振って去っていく。
その背中が、頼もしい。

扉が閉まり、部屋に二人きりになる。
リリアが荷物を置きながら、ぽつりと言った。

「お嬢さま。ここ……王都より、息がしやすいですね」

セレフィーナは窓辺に立ち、外を見た。
雪は降っている。
遠くで男たちが道を整えている。
明かりが揺れて、影が踊る。

「……うん」

息がしやすい。
でも、それが怖い。
息がしやすい場所を知ってしまったら、王都の息苦しさがもっと痛くなる。
それに――優しさに慣れたら、失ったときの痛みが増える。

前世の自分が囁く。
「優しさには、必ず裏がある」
「受け取ったら、返さなきゃいけない」
「重荷になる」

でも、今日の優しさは違った。
見返りの匂いがしない。
善意なのに、命令じゃない。
同情なのに、上からじゃない。

セレフィーナは椅子に座り、ロイの手袋を膝に置いた。
穴のあいた布を指でなぞる。
そのとき、胸の奥で、かすかな音がした。

氷が、ほんの少しだけ溶ける音。

――なんで、優しいの。

問いかけても答えはない。
答えの代わりに、暖炉の火がぱちりと音を立てる。
窓の外で雪が舞う。
遠くで誰かが笑う。

世界は冷酷だと思っていた。
でも、冷酷なのは“王都の世界”で、
本当の世界は、もっと単純で、もっと温度があるのかもしれない。

セレフィーナは目を閉じた。
暖炉の熱が頬を撫で、薪の匂いが鼻をくすぐる。
耳に入るのは、火の音と、遠い人の声。

「……私、疑ってばっかりだ」

小さく呟くと、リリアがベッドの毛布を整えながら答えた。

「疑っていいんです。お嬢さまは、ずっとそうやって守ってきたんですから」

「……でも、守るばっかりじゃ、何も増えないね」

リリアの手が止まる。
そして、少しだけ笑って言う。

「増やしましょう。少しずつ。お嬢さまが苦しくならない範囲で」

その言葉に、セレフィーナの胸がふっと緩んだ。
苦しくならない範囲で。
そんな気遣い、王都にはなかった。

セレフィーナはロイの手袋を胸に抱いた。
穴があいていて、みすぼらしい。
でも、今夜の彼女にとっては、王家の宝石より価値がある。

見返りのない優しさは、怖い。
怖いけど――
怖いからこそ、少しだけ信じてみたくなる。

胸の奥の氷が、また少し溶けた。
溶けたところに、冷たい風じゃなくて、温かい火が入り込んでくる気がした。
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