俺の好きな人は勇者の母で俺の姉さん! パーティ追放から始まる新しい生活

石のやっさん

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第18話 盗賊村

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聖教国へ向かう途中の山道・
不穏な雰囲気を感じた。

遠巻きに何人かの人間がこちらを見ている。

『目が違う』

俺はこれでも勇者パーティ所属で、色々な交渉をしてきた。

だから、相手の雰囲気である程度どんな素性か解る。

一見、村人、猟師等を装っているが、あの目つきは絶対に違う。

「リヒトくん、どうかしたの?」

「嫌、何でもない…」

まだ、どんな奴か解らない。

もしかしたら、カイト達に頼まれ、足止めや監視をしているのかも知れない。

これなら無暗やたらと何かする訳にはいかない。

だが、どうもあの目…騎士や兵士とは違う…絡みつく様な嫌な目だ。

最悪の事態を考えておいた方が良いかも知れない。

◆◆◆


「この辺りは本当に何もないね」

「聞いた情報だと、この先に小さな村があるみたいだよ、村長さんが民宿をしているみたいだから、そこに泊まろうと思って」

「宿じゃなく、民宿じゃ…今日は出来ないね…」

「凄く残念だけど、仕方が無いよ…次の街まで我慢するさ」

京姉に触る事を許され、全てを受け入れて貰ってから、毎晩のように燃え上がり獣みたいに交わっている。

今の京姉は、エリクサールで完全に体は回復している。

つまり…妊娠もできる…だが安住の地が見つかるまで子供が出来ると不味いので俺は『避妊紋』を刻んだ。

最初、京姉は自分の方に刻みたいと言ったが、折角、傷1つ無くなった京姉に、入れ墨のような避妊紋が刻まれるのが嫌だったので…俺は自分に刻むことにした。

多分、こうでもしないと…直ぐに妊娠してしまう。

俺も京姉も、もう故郷は無い。

付き合いのある知り合いも顔見知りもいない…

いわば、二人だけの世界だ。

俺には京姉しかいないし、京姉には俺しかいない。

その思いが、お互いがお互いを求めあうように燃え上がる。

だから獣の様に熱くなる。

◆◆◆

無事、近くの村についた。

あの目…違ったのか…

道行く人に挨拶をしながら村長の家に向かった。

「ようこそおいでなさった、何もない村ですがゆっくりしていって下さい」

「すみません、明日の朝までお願いします…もし食事を頂けるなら夕飯と朝食もお願い致します」

「それなら2人で1晩銀貨1枚、食事は1食銅貨1枚2人4食分で銅貨4枚…合計で銀貨1枚と銅貨4枚になります…水は井戸から自由にお使い下さい」

俺は銀貨1枚と銅貨4枚を払い…泊めて貰う事にした。

一応は独立した離れを貸してくれるようだ。

離れと言っても母屋と繋がっている…

京姉は、多分過去の辛い出来事から、水浴びはしたく無いようだ。

夕食を食べると虚ろ虚ろしだし…ついには眠ってしまった。

俺は念のため京姉の周りに結界を張り…眠りについた。

来ないで欲しい…そう思いながら…

「女と金を置いて出ていけ…そうすれば命まで取らない」

やはり来た…

あの時、こちらを見ていた奴は盗賊だった。

夕飯に眠り薬が入っていたようだ。

残念ながら、俺には『この手の薬』は効かない。

耐性があるからな…京姉が寝ているのは都合が良い。

「逆らったら?」

「お前を殺してから全てを奪う」

「やれるもんならやってみな」

「この野郎、まずはこの女から…なっ…近づけねー」

この結界は遮音効果もあるから…音も聞こえない。

「それじゃ行くか…」

「お前、女を置いて逃げる気かーーっ」

俺はその場の男をぶん殴り剣をとった。

男の首が明後日の方を向く…恐らく即死だ。

周りには山程の男が居た。

「お前等は…絶対に許さない…地獄を見せてやる!」

近寄る男を押しのけ…目指すは村長の部屋だ。

「何事だ…何故此処に?」

「お前が俺を騙したからだーーっ」

「お爺ちゃん?」

居た…さっき見かけた、恐らく孫だ…この村長は恐らくは息子夫婦と暮らしている。

丁度よい…

「お前が俺を騙して…奪おうとした…だからそれがどういう事か教えてやるよ…」

「死ね…」

ポトリと音を立てて孫の首が落ちた。

「うあわぁぁぁぁ、何故じゃーー儂の儂の孫がぁぁぁぁーー」

村長が大きな声をあげると、近くにさっきの男が来ていた。

「お前、ふざけるな…幾らなんでも子供を殺すなんて…」

「お前らがしている事はこう言う事だ!他人の大切な人を奪おうとしたんだ!同じ事をして何が悪い!今回、態々俺達を見張っていた位だから、初めてじゃないだろう…」

「「「お前は殺す…あの女も只じゃ置かない」」」

「元からそうだった癖に…今更だ村ぐるみで襲いやがって…俺もお前らが泣いてやめてくれ…そう言っても止めてやらない!上等だ!」

俺はそのまま、奥に飛び込んだ…居た…恐らくは息子夫婦だ。

「待て、俺達は関わってない…」

「いや…嘘は良くない…衛兵に通報しなかった、それだけで同罪だ…ほらよ」

俺が剣を振るうと横の女の首が飛んだ…

「ああっああっ…妻が、そこに転がっているのはタウの…首…うわぁぁぁぁーーー」

狂った様に泣いているが…知らんな…盗賊やその仲間に人権は無い。

「死にたい奴は前に出ろ」

ただ事じゃない俺の剣幕に誰も前に出て来ない…

都合が良い。

邪魔をする奴は少ないし、邪魔をしようとする奴も体を震わせている…邪魔をする奴を殺しながら女子供を優先して殺していく…

「やめろ…やめてくれ…子供だけは…子供だけは…」

「お前達は盗賊だ…盗賊は見つけ次第殺して良い事になっている…恨むなら盗賊になった自分を恨め…」

「嫌だぁぁぁぁーーお母さん助けてーー」

「マールーーうっ」

「お別れは済んだか? お前の母さんもすぐに死ぬ…安らかに死ぬが良い」

俺は子供を真二つにし…母親の心臓を串刺しにし…最後に男の首を跳ね殺した。


「ふんぎゃぁふんぎやぁぁぁ」

「私の赤ちゃん…」

「赤ん坊だからこそ…殺す…そしてお前も死ね」

女子供ばかりを狙い殺していった。

どの位殺し続けたか解らない…

「やめろーーっやめて下さい…」

「お願いします…お願いしますから…」

「家族を殺さないでくれーー」

村長と俺を襲った男たちが、地べたに這いつくばって叫んでいた。

まぁ、この辺りでよいか…

「やめて欲しいなら、今から行き残った奴全員で金目の物を全部持ってこい!俺が殺してしまった奴の家からもだ!」

生き残っているのは…女子供も含んで20人位か

「「「「「「「「「「解りました」」」」」」」」」」

目の前にガラクタの様な物からお金の入った袋まで色々積まれていく…

隠れていた奴も狩りだされていて…全部で28人居た。

「これで全部です…あの出来れば、作物を買う分だけ…残して…」

「まぁ良いや…アイスニードルーーー」

無数の氷の針が襲い掛かり…村長と1人の男を残し貫いた。

悲鳴を上げる間もなく周りの人間が死んでいく。

「なっ、なぜここまでするのじゃ…我々は…こんな事は…しない」

「俺だって…あんたの命を奪わない…そう言った筈だ…」

「仕方ないから教えてやる…お前は俺に『女と金を置いて出ていけ…そうすれば命まで取らない』そう言ったんだ…俺にとっては京姉、お前の言う『女』は命より大切な存在だ!どうだ村長、大切な『孫』を殺されたお前なら、俺の怒りが解る筈だ。もしお前の脅し文句が『有り金残らず置いていけ…そうすれば命を取らない』そう言ったのなら、俺は殺し迄はしなかった…どうだ? 只の脅しで言ったのかも知れないが、今のお前達の姿が、弱かった場合の俺の姿だ!いや違う、俺は女を殺したが辱めてもいない!お前達は『女を置いて行け』そう言ったよな?俺の方がまだ優しい筈だ」

「ああっ儂は…そんな」

「俺は…」

「それに盗賊は法律で殺して良い事になっている。また盗賊を討伐したら、その財産は盗賊を討伐した者の物になる。当たり前の事を当たり前にしただけだぜ!村人全員が盗賊なんだから仕方ないだろう?…それじゃもう良いよな?ファイヤーボール…」

これで全員死んだ筈だ…

俺は勇者じゃない。

もし、俺が居ない時に弱った時に復讐されたら…それが怖い。

あの子供や赤ん坊が、俺に恨みを持ち力をつけて復讐に来たら負けないとは言い切れない。

それだけじゃない俺の留守に『京姉』を狙ってきたら…

そう考えたら、皆殺ししか無い。

相手は『盗賊』 子供も赤子も関係ない…盗賊の家族である以上殺して良いと法律で認められている。

これは法律で決められている行為だ。

悪いのは…此奴らだ。

俺は片端から、収納袋に、金目の物を入れていった。

『これは京姉には見せられないよな』

その後、死体を一箇所に集めて燃やした。

部屋に戻り…横になれたのは…明け方だった。

眠い…











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