勇者パーティのサポートをする代わりに姉の様なアラサーの粗雑な女闘士を貰いました。

石のやっさん

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第55話 折角......

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トントントン。

宿屋で寝ていたらいきなりノックの音が聞こえてきた。

「リヒト様、すいませんがすぐに来て下さい!」

「こんな遅くになにかよう? リヒトも私も寝ているんから明日にしてくれないかな……ふぁあ~」

「急ぎじゃないなら、明日にして」

ドアをあけずにそのままそう言って毛布を被る事にした。

一体こんな夜中になんだって言うんだよ。

「夜中にすいません! ですが勇者様や聖女様が……凄く大変なんです。お願いですから来てください」

カイトやマリア絡みか。

これじゃ行かない訳にいかないな。

それに教会から聞いた事について確かめないといけない事もあるしな。

◆◆◆

「悪い! 入らせて貰うよ!」

なんだ、これ……

カイトが顔に痣を作っている。

「だから、あれは浮気じゃねーんだよ!」

「浮気じゃ無ければなんなのよ!」

「この部屋でヤッていたじゃん!」

「どう考えても浮気だよね? 違うのかな?」

「あっ、リヒト良い所にきた! なんとかしてくれ」

なんとかしてくれって言われてもな……

現場は俺も見たし、完全に黒だ。

「カイト、ちょっと聞きたいんだが、彼女達はどうしたんだ?」

「ああっ、奴隷にして旅だって貰った」

ああっ、此奴最低だ……ハァ、此処まで酷いとはな。

「三人とも悪いな、まずはカイトから言い分を聞くから3人は外に出てくれないか? カイトとの話し合いが終わったら呼ぶから……ハーレムパーティの解散や最悪パーティ解散も視野に入れて考えるから、そういう話し合いで良いかな」

「そうね、ハーレムパーティ解散は絶対だわ。最悪、この旅も終わりね」

「僕、顔も見たくない」

「ちゃんと謝れば許してあげたのに、此奴、謝りもしないの……」

だけど、気になる事もある。

詳しく話を聞いてからだ。

「解った。 まずはカイトから話を聞くよ。 次は三人に話を聞くから、宿屋に話をしてもう一部屋借りてそこで待っててくれ」

「そうね、わかったわ」

「一緒に居たくないからもう一部屋必要だよね」

「解ったよ」

だが、気になる事がある。

カイトは女にだらしないが、この三人以外に手を出していない。

俺も勇者だから不味いと口を酸っぱくして言っていた。

だから、こんな事を本当にしたって信じられない。

それに、最後までやったとしたら……よく考えたら、かなり不味い事になる。

◆◆◆

「それで、なにか言いたい事はあるか?」

「ああっ、あるよ……実はな……」

その後、カイトはポツリポツリと話し始めた。

どうやら、彼女達に同情して、更に今後の事を考えての行動だったそうだ。

弱ったな……

カイトのした事は立派だ。

行動も勇者として申し分ない。

だが、そんなカイトを俺は絶望に落とさないといけない。

まさか一線を越えていたなんて。

「そうか……可哀そうだけど、もうハーレムパーティは解散だ! それ処か一生もう女は抱けない! もし、女を抱きたいなら……その五人を探して一緒に暮らすしかないな……もしくは今後は苗床になっていた女を救出して彼女にするとかかな……」

可哀そうだ……

勇者としての自覚が育った後なのに……終わってしまった。

「リヒト、幾らなんでも酷いだろう! 俺は……」

「皆迄言うな! カイトお前は立派だった! 勇者らしく素晴らしい行動だ……」

「だったら……」

言いたくない。

カイトは立派に勇者だった。

「行動は悪くない……俺的には賞賛してあげたい……だが物理的に無理なんだ」

「なんでだよ……」

「今のお前は性病の塊だからだ……苗床の女性が奴隷にしても全く価値が無い理由はそこにあるんだよ……」

「性病……」

なんで、すぐに思いつかなかったんだ。

ただの浮気じゃない……目撃した時に何故俺は気がつかなかったんだ。

苗床女は性病の塊だって……

驚いて頭から抜けていた。

尤も気がついていても、あの時は手遅れだった。

「頭から抜けていた……すまない。あの子達は オークやゴブリンの不潔な物を受け入れていたんだ。オークは性病に耐性がるから問題は無いけど……人間だったら死ぬ様な病持ちが多い……苗床女の寿命が短いのはそれが原因らしい」

「そうなのか……」

「獣や魔物と交わったら死ぬ様な性病にかかるって聞いた事無いか? 淋病や梅毒……それを超える病もある。そして女神様は女性で処女神だから、子作り以外のSEXを嫌うから……回復魔法も性病には効果が無い」

「それじゃ……俺は……」

「性病にかかっていない事を祈るしかないけど……他人の事を考えたら他の女を抱いちゃだめだ……だけど……」

「だけど……まだ何かあるのか?」

可哀そうだけど……

「恐らくは無理だと……思う」

「そうか……」

この先……もし病気が発症したら、そこで旅は終わる。

不名誉な噂と共に……
「悪いけど、この事は教会には報告しないけど、三人には話をさせて貰うよ……予防はしないといけないからな」

「解ったよ」

仕方ないよな。

◆◆◆

これまでの経緯を三人に話した。

「理由はわかったわ……ですが許せそうにないわ」

「僕も……」

「他にやりようがあると思う」

「そこは、彼奴の優しさみたいな物かもしれない……だけど……」

「もう恋人同士じゃ物理的にいられない、そういう事よね」

「僕はいったいどうしたらよいのかな……」

「もう終わりなのかな」

「恋愛は続けても問題は無いしハーレムパーティは続けても良いよ。だけど幾ら情にほだされても、一線を越えた行為はしちゃいけない。それは死に繋がるかもしれないからな……絶対だ」

「「「わかったわ」」」

折角、自覚が芽生えてきたのに……

最悪な終わりを迎えるかもしれないな。


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