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省吾篇 下準備
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大河武士は悪ぶれずに今日も学校へ来ていた。
それでこそ、大河武士だ、僕は拍手を送りたかった。
大河は僕を見つけるとニヤつきながら近づいてきた。
「省吾、てめぇ昨日はよくも邪魔してくれたな?まだ気が治まらねぇ」
僕は周りに聞こえないように大河に囁いた。
(女子供しか怖くて相手出来ない強姦未遂野郎が何をするって言うんですか?)
「てめぇふざけやがって、いい度胸だ殺してやるよ」
(殺せるの、僕が? 笑ってしまいますよ、はははは)
大河は僕に殴り掛かってきた。僕はそれを除けもせず受けた。
転んだ僕を大河は何回も蹴ってきた。
「どうだ、思い知ったか?」
(全然、お前みたいな弱い奴に蹴られたって痛くも痒くもないね、ゴミ野郎)
大河の暴力は続く。結局は余りに酷いので教師が止めに入ってようやくこの暴力は止まった。
保健室にて治療を受けると僕は痛い体を引き釣りながら授業を受けた。
周りの目は気の毒そうな目に変わっていた。
流石に、ここまでの暴力を受けている僕に更なる虐めをする生徒はいなかった。
一部の生徒からは「大丈夫か?」そんな声も掛けてくれる者もいる。
まだ、まだ僕は虐め続けられなければならない、この痛みこそが大河を倒す手段だ。
怪我した状態で僕はわざと大河の前を横切った。
「てめぇ、ふざけんなよ」
(僕はまだ生きてますけど?殺す殺すって口先ばかり本当に弱いな。これじゃ小学生だって殺せないんじゃない)
周りに聞こえないように挑発した。
「貴様ぁーぜっていに殺してやるよ」
(殺せもしない癖に)
周りに聞こえないように挑発する。そして今回も教師が数人きて大河を止めた。
「黒木くんも職員室にきたまえ」
「行きませんよ。どうせ大河の肩を持つだけでしょう? 僕を殺す事に手を貸している人と何て話したくありません」
そのまま大きく声を荒げて僕は学校を後にした。
僕はその足でコンビニでプリンを2個買って、病院にお見舞いに行く。
妹の祥子は痛々しい顔で笑顔を作りながら出迎えてくれた。
「お兄ちゃん、ボロボロだね。まさか」
「うん、大丈夫だよ。大河の事なら心配しないで良いよ。祥子が退院するまでには終わるから」
「何かするの?」
「何もしないよ。だけど、退院してすぐに祥子を転校させるように母さんに言っておいたから大丈夫だよ」
「お兄ちゃんは?」
「少し遅れて転校するかな? 同じ学校になるかどうかは解らないけどさぁ」
「まぁ、お兄ちゃんが一緒ならいいや」
「そう」
「うん」
駄目だ、痛々しくて見てられない。
見ていると涙が出てしまう。
「お兄ちゃん、大丈夫なの? その怪我、痛いんじゃないの?」
「全然、そんな事よりお前の方が痛々しいよ」
「そりゃ痛いよ、骨折しているんだからさ、怪我も後が残るし」
「祥子は可愛いからそれでも大丈夫だよ?」
「そんなこと無いよ、この怪我じゃあ多分結婚も出来ないかもしれないよ」
「祥子ならそんなこと無いって」
「じゃぁもし私が結婚出来なかったらずうっとお兄ちゃんも結婚しないで傍にいてくれるかな?」
「いいよ、可愛い妹の頼みなら何だってきくさ」
「そう、それなら逆に怪我して良かったかも知れないな」
「馬鹿な事言っていないでプリンを食べたら休んで。」
「寝るまでお兄ちゃん傍に居てくれる?」
「あぁ居るとも」
(祥子じゃぁな幸せに)
それでこそ、大河武士だ、僕は拍手を送りたかった。
大河は僕を見つけるとニヤつきながら近づいてきた。
「省吾、てめぇ昨日はよくも邪魔してくれたな?まだ気が治まらねぇ」
僕は周りに聞こえないように大河に囁いた。
(女子供しか怖くて相手出来ない強姦未遂野郎が何をするって言うんですか?)
「てめぇふざけやがって、いい度胸だ殺してやるよ」
(殺せるの、僕が? 笑ってしまいますよ、はははは)
大河は僕に殴り掛かってきた。僕はそれを除けもせず受けた。
転んだ僕を大河は何回も蹴ってきた。
「どうだ、思い知ったか?」
(全然、お前みたいな弱い奴に蹴られたって痛くも痒くもないね、ゴミ野郎)
大河の暴力は続く。結局は余りに酷いので教師が止めに入ってようやくこの暴力は止まった。
保健室にて治療を受けると僕は痛い体を引き釣りながら授業を受けた。
周りの目は気の毒そうな目に変わっていた。
流石に、ここまでの暴力を受けている僕に更なる虐めをする生徒はいなかった。
一部の生徒からは「大丈夫か?」そんな声も掛けてくれる者もいる。
まだ、まだ僕は虐め続けられなければならない、この痛みこそが大河を倒す手段だ。
怪我した状態で僕はわざと大河の前を横切った。
「てめぇ、ふざけんなよ」
(僕はまだ生きてますけど?殺す殺すって口先ばかり本当に弱いな。これじゃ小学生だって殺せないんじゃない)
周りに聞こえないように挑発した。
「貴様ぁーぜっていに殺してやるよ」
(殺せもしない癖に)
周りに聞こえないように挑発する。そして今回も教師が数人きて大河を止めた。
「黒木くんも職員室にきたまえ」
「行きませんよ。どうせ大河の肩を持つだけでしょう? 僕を殺す事に手を貸している人と何て話したくありません」
そのまま大きく声を荒げて僕は学校を後にした。
僕はその足でコンビニでプリンを2個買って、病院にお見舞いに行く。
妹の祥子は痛々しい顔で笑顔を作りながら出迎えてくれた。
「お兄ちゃん、ボロボロだね。まさか」
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「何かするの?」
「何もしないよ。だけど、退院してすぐに祥子を転校させるように母さんに言っておいたから大丈夫だよ」
「お兄ちゃんは?」
「少し遅れて転校するかな? 同じ学校になるかどうかは解らないけどさぁ」
「まぁ、お兄ちゃんが一緒ならいいや」
「そう」
「うん」
駄目だ、痛々しくて見てられない。
見ていると涙が出てしまう。
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「全然、そんな事よりお前の方が痛々しいよ」
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「祥子は可愛いからそれでも大丈夫だよ?」
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「じゃぁもし私が結婚出来なかったらずうっとお兄ちゃんも結婚しないで傍にいてくれるかな?」
「いいよ、可愛い妹の頼みなら何だってきくさ」
「そう、それなら逆に怪我して良かったかも知れないな」
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「あぁ居るとも」
(祥子じゃぁな幸せに)
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