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ご機嫌でタウンハウスに戻った私は、夕食の為に服を着替え、部屋の中でダラダラしていた。
「あの少年は何者だったのでしょうね?」
そうエマに問いかけられたが、なんの事か分からず首を傾げると、エマがため息をつきながら、
「お嬢様がドーナツを押し付けた少年です。あれは間違いなく貴族のお忍びでしたよ?決してドーナツが買いたくてお嬢様の所にきた訳ではないと思います。」
「えーそんな事ないない!あのドーナツ屋さん美味しいって有名じゃない?チョコとプレーンが人気であの時間帯には売れ切れてしまう事も多いじゃない?多分それで急いでこっちに来たんだって!あのドーナツで丁度売り切れになってたし…あぁ…ドーナツ…食べたくなってきた…。」
「お嬢様…あれだけ食べられたのに、夕食は大丈夫なのかと心配しておりましたが、その様子でしたら大丈夫そうですね…。もうすぐ夕食のお時間ですので、ゆっくり食堂へ移動されますか?「よし!行こう!」」
私は食い気味に返事をし、部屋を出ようとしたその瞬間!
お姉様がドレスの山と宝石箱を持つメイドを連れて現れた!
あ…恒例の行事ですね…。
「アンリが欲しいって言っていたから…これあげるわ…。私のお気に入りのワンピースもあるのだけれど…妹に欲しがられたら…仕方が無いもの…。」
「いえ、お姉様がお気に「いいのよ!私が我慢すればいいだけだから!」」
そう言い残すと衣装の山と宝石箱(&メイド)を置いて走り去ってしまった。
私の部屋に持ってきてくれた(無理矢理運ぶように指示された)メイドは、私に頭を下げてきました。
いや雇い主のお嬢様が命令したんだもの仕方がないよ!
「ごめんね。重かったよね?毎回毎回…本当にお姉様がごめんね?とりあえずそこの黒い方のドレッサーに片付けるの手伝って貰っていいかな?」
「いえ、こちらこそ、いつも申し訳ございません。お嬢様は何も悪くないので、謝らないでください。こちらのドレスや宝石箱はいつものように黒いドレッサーに片付けさせていただきます。お嬢様は、間もなく夕食ですので、お先に食堂へどうぞ。これらは私達が片付けて起きますので。」
「んじゃあ、いつも通りにお願いしようかな?ライラいる?ライラも手伝って貰っていいかな?」
私はメイドーズの1人に声を掛けお願いした後、エマと共に食堂に向かう事にしました。
そして、ため息混じりでエマに話しかけます。
「エマ、前回は2ヶ月前だったよね?そしてあの時私は、お父様に怒られて食事を抜かれる事になった。その前は3ヶ月ぐらい前だったっけ?その時も夕食抜きだったよね…ということは…」
「えぇ、間違いなく夕食抜きだと言われますね。メイド服用意して、ダン(レイナの旦那さん)に連絡しておきます。使用人の賄いとなりますが、使用人用の食堂に夕食を御用させていただきます。」
「うん。お願いしていいかな?ダンに大盛りでって頼んでおいて。私ちょっと怒られてくるから…」
「かしこまりました。それでは失礼致します。」
そう言うとエマは去っていった。
あー、折角楽しい気分で昼間過ごしたのにー!!
お姉様、また新しい服が大量に欲しくなったんだな…。
今日貴族街に行くって言ってたから、そこで気に入った服が沢山あったんだろうな…。
私に押し付けなくても、あのお姉様ラブなお父様なら何着でも買ってくれると思うんだけどな…。
嫌だけど一通り茶番劇をこなさないと食事にありつけない。
私は深呼吸してから、食堂のドアを開けた…おっと飛んできたよ!
ワイン入りのグラス!
あっぶね~。
服にシミができるじゃん!
染み抜き大変なんだぞ!
赤ワインは呑むもので投げるものじゃないやい!
グラスも勿体ないでしょ!
床は…ここはタイルだから拭くだけで大丈夫だな。
これがカーペットだった場合…掃除が大変になるところだったじゃないか!
そんな事を考えていると、お父様が
「お前はまたキャロットのドレスや宝石を奪ったらしいな!お前にも買い与えているだろう!?」
「お父様いいんです!私が我慢すれば…。」
「キャロット…お前は優しすぎる!よし!お母様と明日ドレスや宝石を買いに行きなさい!奪われた分…いやそれ以上買ってきたらいい!アンリ!今日貴族街に連れていかなかったからといってこんな事してはいけない!そもそも連れていかなかったのはお前がキャロットから教師を奪ったからだろ!しっかり反省しろ!今日お前は夕食抜きだ!部屋で大人しく反省していろ!」
私はため息をつくと、何も言わずに食堂を後にしました。
だって、何を言っても通じない相手だから、話すだけ無駄!
それにしてもお父様は何故私に服を買っていると思っているのか?
私、3年もの間新しい服を買ってもらっていませんが?
私とお姉様の衣装代は全てお姉様がお使いですが?
あのポンコツオヤジ、それに気づかないなんて…仕事本当に大丈夫なのか?
家庭教師のことしかり、衣装代の事しかり…確認がちゃんととれていないんだか?
あのポンコツオヤジはきっとそのうち大きなミスをおかして、没落するんだろうなこの家。
そうなる前に私はさっさと抜け出さなきゃな~。
没落になったら学園通わなくてもいいから、その時はその瞬間に逃げよう!
そうなったら今からどこかに家を購入した方がいいかもな…。
没落した瞬間に買うなんて流石に難しいもんな。
没落前に購入しておけば、あの家族にバレないように逃げるだけでいいもんね。
それに、平民街の小さな家で十分。
それぐらいなら、あのお姉様の宝石達を全部売っぱらえば買えそうだ。
趣味じゃない宝石達だし、次々入荷(押し付け)するもんな。
いつもの宝石屋のおじいさんに頼んで何とかしてもらおう!
そうしよう!
私は決意を新たにメイド服に着替えコッソリと使用人用の食堂に入っていった。
そこにはダンとレイナ、サク、エマと言う私のコッソリ仲間が集まっていた。
私を見ると苦笑したダンが、お疲れさんと大盛りの賄いを私の前に出してくれた。
大盛りの賄いを食べながら、さっき考えた私の案を4人に伝える事にするのだった。
「あの少年は何者だったのでしょうね?」
そうエマに問いかけられたが、なんの事か分からず首を傾げると、エマがため息をつきながら、
「お嬢様がドーナツを押し付けた少年です。あれは間違いなく貴族のお忍びでしたよ?決してドーナツが買いたくてお嬢様の所にきた訳ではないと思います。」
「えーそんな事ないない!あのドーナツ屋さん美味しいって有名じゃない?チョコとプレーンが人気であの時間帯には売れ切れてしまう事も多いじゃない?多分それで急いでこっちに来たんだって!あのドーナツで丁度売り切れになってたし…あぁ…ドーナツ…食べたくなってきた…。」
「お嬢様…あれだけ食べられたのに、夕食は大丈夫なのかと心配しておりましたが、その様子でしたら大丈夫そうですね…。もうすぐ夕食のお時間ですので、ゆっくり食堂へ移動されますか?「よし!行こう!」」
私は食い気味に返事をし、部屋を出ようとしたその瞬間!
お姉様がドレスの山と宝石箱を持つメイドを連れて現れた!
あ…恒例の行事ですね…。
「アンリが欲しいって言っていたから…これあげるわ…。私のお気に入りのワンピースもあるのだけれど…妹に欲しがられたら…仕方が無いもの…。」
「いえ、お姉様がお気に「いいのよ!私が我慢すればいいだけだから!」」
そう言い残すと衣装の山と宝石箱(&メイド)を置いて走り去ってしまった。
私の部屋に持ってきてくれた(無理矢理運ぶように指示された)メイドは、私に頭を下げてきました。
いや雇い主のお嬢様が命令したんだもの仕方がないよ!
「ごめんね。重かったよね?毎回毎回…本当にお姉様がごめんね?とりあえずそこの黒い方のドレッサーに片付けるの手伝って貰っていいかな?」
「いえ、こちらこそ、いつも申し訳ございません。お嬢様は何も悪くないので、謝らないでください。こちらのドレスや宝石箱はいつものように黒いドレッサーに片付けさせていただきます。お嬢様は、間もなく夕食ですので、お先に食堂へどうぞ。これらは私達が片付けて起きますので。」
「んじゃあ、いつも通りにお願いしようかな?ライラいる?ライラも手伝って貰っていいかな?」
私はメイドーズの1人に声を掛けお願いした後、エマと共に食堂に向かう事にしました。
そして、ため息混じりでエマに話しかけます。
「エマ、前回は2ヶ月前だったよね?そしてあの時私は、お父様に怒られて食事を抜かれる事になった。その前は3ヶ月ぐらい前だったっけ?その時も夕食抜きだったよね…ということは…」
「えぇ、間違いなく夕食抜きだと言われますね。メイド服用意して、ダン(レイナの旦那さん)に連絡しておきます。使用人の賄いとなりますが、使用人用の食堂に夕食を御用させていただきます。」
「うん。お願いしていいかな?ダンに大盛りでって頼んでおいて。私ちょっと怒られてくるから…」
「かしこまりました。それでは失礼致します。」
そう言うとエマは去っていった。
あー、折角楽しい気分で昼間過ごしたのにー!!
お姉様、また新しい服が大量に欲しくなったんだな…。
今日貴族街に行くって言ってたから、そこで気に入った服が沢山あったんだろうな…。
私に押し付けなくても、あのお姉様ラブなお父様なら何着でも買ってくれると思うんだけどな…。
嫌だけど一通り茶番劇をこなさないと食事にありつけない。
私は深呼吸してから、食堂のドアを開けた…おっと飛んできたよ!
ワイン入りのグラス!
あっぶね~。
服にシミができるじゃん!
染み抜き大変なんだぞ!
赤ワインは呑むもので投げるものじゃないやい!
グラスも勿体ないでしょ!
床は…ここはタイルだから拭くだけで大丈夫だな。
これがカーペットだった場合…掃除が大変になるところだったじゃないか!
そんな事を考えていると、お父様が
「お前はまたキャロットのドレスや宝石を奪ったらしいな!お前にも買い与えているだろう!?」
「お父様いいんです!私が我慢すれば…。」
「キャロット…お前は優しすぎる!よし!お母様と明日ドレスや宝石を買いに行きなさい!奪われた分…いやそれ以上買ってきたらいい!アンリ!今日貴族街に連れていかなかったからといってこんな事してはいけない!そもそも連れていかなかったのはお前がキャロットから教師を奪ったからだろ!しっかり反省しろ!今日お前は夕食抜きだ!部屋で大人しく反省していろ!」
私はため息をつくと、何も言わずに食堂を後にしました。
だって、何を言っても通じない相手だから、話すだけ無駄!
それにしてもお父様は何故私に服を買っていると思っているのか?
私、3年もの間新しい服を買ってもらっていませんが?
私とお姉様の衣装代は全てお姉様がお使いですが?
あのポンコツオヤジ、それに気づかないなんて…仕事本当に大丈夫なのか?
家庭教師のことしかり、衣装代の事しかり…確認がちゃんととれていないんだか?
あのポンコツオヤジはきっとそのうち大きなミスをおかして、没落するんだろうなこの家。
そうなる前に私はさっさと抜け出さなきゃな~。
没落になったら学園通わなくてもいいから、その時はその瞬間に逃げよう!
そうなったら今からどこかに家を購入した方がいいかもな…。
没落した瞬間に買うなんて流石に難しいもんな。
没落前に購入しておけば、あの家族にバレないように逃げるだけでいいもんね。
それに、平民街の小さな家で十分。
それぐらいなら、あのお姉様の宝石達を全部売っぱらえば買えそうだ。
趣味じゃない宝石達だし、次々入荷(押し付け)するもんな。
いつもの宝石屋のおじいさんに頼んで何とかしてもらおう!
そうしよう!
私は決意を新たにメイド服に着替えコッソリと使用人用の食堂に入っていった。
そこにはダンとレイナ、サク、エマと言う私のコッソリ仲間が集まっていた。
私を見ると苦笑したダンが、お疲れさんと大盛りの賄いを私の前に出してくれた。
大盛りの賄いを食べながら、さっき考えた私の案を4人に伝える事にするのだった。
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