乙女ゲームの悪役令嬢に転生したけど何もしなかったらヒロインがイジメを自演し始めたのでお望み通りにしてあげました。魔法で(°∀°)

ラララキヲ

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 転生聖女のネフィー・チャルがイジメを自演してるけど、その事にまだわたくし以外の誰も気づいていない。
 だって今のところ『突然転けて心配する周りを無視して走り去る』事しかしていないから周りもどういう事なのかよく分かっていないのよね。
 彼女的には『足を引っ掛けられて転んだ私』を演じているんだろうけど、『真後ろを向いていた人』の背中側で転んで『真後ろで転ばれた人は全員が驚いて心配して声を掛けている』から、現場に居た人たちも多分全員が『足を掛けられて転んだ』とは思っていないんじゃないかと思う。

 でもそれが3回も起こって、わたくしの友人たちも違和感を感じ始めたから、次からその現場を見た人がを不審な目で見るかもしれない。
 聖女ネフィーは一度も足を掛けられたなんて口にしてはいないから誰にも確証が取れないだろうけど、ただその場に居たというだけでヒロインに成りきった聖女様に絡まれる女生徒が無実の罪で責められるかもしれないと思うと不愉快になってくる……。

 わたくしは善人でも何でもないけれど、理不尽に責められる人を見るのは嫌。
 それも『自分の望みを叶える為に赤の他人を巻き込もうとする人』に巻き込まれて嫌な気持ちになるかもしれない人が居る事が、考えただけで不快になる……。

 この世界が『乙女ゲームの舞台』だとしても、わたくしはわたくし。だだ粛々との人生を歩もうと思っていた。
 けれどが乙女ゲームを開始したのならば、降りかかる火の粉は振り払わなければいけない。無視をすればただ破滅が待っているだけかもしれないから。

 わたくしはリゼリーラ・バラディナ。
 乙女ゲーム【聖女の愛は真実の愛です♡】では最後は必ずヒロインと攻略対象者たちに倒されてラスボスの悪役令嬢。
 ヒロインがそのストーリーを望むのならば、わたくしは自分が生きる為に戦わなければいけない。
 ヒロインがストーリーを始めたという事は悪役令嬢であるわたくしののと同意。

 ならば受けましょう。その喧嘩。



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