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7>>注意する姉(辛辣)
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「マリリン。ロッシュ様は貴女が今まで欲しがっていた物とは違うのですよ? ちゃんと心のある人間です。それが分かりますか?
貴女も淑女教育を受けてきているなら知っているはずですが、婚約者が居る者に無闇に近付いたり、婚約者が居るのに異性に無闇に近づくのは淑女として失格ですよ? 将来義理の兄妹になるからなんて事は許される理由にはなりません。分かりませんか? 異性であり、他家の人なのです。姉の婚約者だからと言って距離感を誤ってはいけません。
分かりませんか?
わたくしと同じ淑女教育を受けてきた貴女が分からないなんて事はありませんわよね? ねぇ? そうですわよね? マリリン?
貴女ならわたくしの言っている言葉の意味をちゃんと理解してくれているとお姉様は思っています。
貴女にも婚約者が出来たのです。
ビリー様に誤解を与えない様に行動なさい。
理解出来ますか? マリリン?
出来ないのであれば教育係の者を新しくしてもらって、一から勉強し直さなければいけませんね」
悲しげな顔でそんな事をまくし立てたカリンナにマリリンは目を丸くして驚き、そして最後には顔を真っ赤にして姉を睨んだ。
「何よっ!?
またわたくしを馬鹿にするの!?
お姉様って意地悪だわ!!
わたくしだってロッシュお兄様と仲良くなったっていいじゃない!
別にお姉様の婚約者をとろうなんてしてないわよ!!
ただ仲良くなろうとしただけ!!
それをっ! ……何よっ!!!」
真っ赤になって怒るマリリンにカリンナはマリリンが喜んだ『悲しげな顔』で見つめる。
「でも貴女、ロッシュ様に近づくのは『わたくしの婚約者がロッシュ様』だからでしょう?」
「だからっ! それは将来わたくしのお兄様になるからっ……!」
「えぇそうね。
『わたくしの婚約者』なんですもの、何事もなければ妹である貴女の義兄になる方よ。
でもまだ、『貴女の義兄』ではないわ。
ちゃんと『他家の異性』として接しなさい」
「っ……!!
そんなのっ! 気にする方がおかしいわよ!! 将来家族になるなら今から仲良くしたっていいじゃない!!」
マリリンはそう言ってロッシュに助けを求める様な視線を向けた。
カリンナの考え方が堅いだけでロッシュはきっとマリリンを側に置きたいと思うはずだと、そう思ったからだ。
しかし
「え? 僕?
僕はさっきも言った様に、距離感は考えて欲しいな……だって僕はカリンナ様の婚約者に選ばれたんだ。マリリン様の婚約者は他の人だろう?」
困った顔で眉尻を下げるロッシュの言葉にマリリンは一瞬あ然として、その後直ぐに怒りに顔を歪めて
「もういいわよっ!!!」
と叫んでどこかへ行ってしまった。
対応を間違ったと慌てるロッシュの横で、カリンナは呆れて溜息を吐いた。
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「マリリン。ロッシュ様は貴女が今まで欲しがっていた物とは違うのですよ? ちゃんと心のある人間です。それが分かりますか?
貴女も淑女教育を受けてきているなら知っているはずですが、婚約者が居る者に無闇に近付いたり、婚約者が居るのに異性に無闇に近づくのは淑女として失格ですよ? 将来義理の兄妹になるからなんて事は許される理由にはなりません。分かりませんか? 異性であり、他家の人なのです。姉の婚約者だからと言って距離感を誤ってはいけません。
分かりませんか?
わたくしと同じ淑女教育を受けてきた貴女が分からないなんて事はありませんわよね? ねぇ? そうですわよね? マリリン?
貴女ならわたくしの言っている言葉の意味をちゃんと理解してくれているとお姉様は思っています。
貴女にも婚約者が出来たのです。
ビリー様に誤解を与えない様に行動なさい。
理解出来ますか? マリリン?
出来ないのであれば教育係の者を新しくしてもらって、一から勉強し直さなければいけませんね」
悲しげな顔でそんな事をまくし立てたカリンナにマリリンは目を丸くして驚き、そして最後には顔を真っ赤にして姉を睨んだ。
「何よっ!?
またわたくしを馬鹿にするの!?
お姉様って意地悪だわ!!
わたくしだってロッシュお兄様と仲良くなったっていいじゃない!
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ただ仲良くなろうとしただけ!!
それをっ! ……何よっ!!!」
真っ赤になって怒るマリリンにカリンナはマリリンが喜んだ『悲しげな顔』で見つめる。
「でも貴女、ロッシュ様に近づくのは『わたくしの婚約者がロッシュ様』だからでしょう?」
「だからっ! それは将来わたくしのお兄様になるからっ……!」
「えぇそうね。
『わたくしの婚約者』なんですもの、何事もなければ妹である貴女の義兄になる方よ。
でもまだ、『貴女の義兄』ではないわ。
ちゃんと『他家の異性』として接しなさい」
「っ……!!
そんなのっ! 気にする方がおかしいわよ!! 将来家族になるなら今から仲良くしたっていいじゃない!!」
マリリンはそう言ってロッシュに助けを求める様な視線を向けた。
カリンナの考え方が堅いだけでロッシュはきっとマリリンを側に置きたいと思うはずだと、そう思ったからだ。
しかし
「え? 僕?
僕はさっきも言った様に、距離感は考えて欲しいな……だって僕はカリンナ様の婚約者に選ばれたんだ。マリリン様の婚約者は他の人だろう?」
困った顔で眉尻を下げるロッシュの言葉にマリリンは一瞬あ然として、その後直ぐに怒りに顔を歪めて
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