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第608話
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引き延ばして盛り上げようというツミキの思惑を汲み取ったのか、ポンポンは非常に協力的だった。
本来なら一分もかからない戦闘は既に五分を越えようとしていたからだ。
「ほらー、おねーさん。 ちゃんと躱さないと~。 ほらぁ、がんばれ♡ がんばれ♡」
「ぎゃー、ちょっ、ちょっと待って! 待って待ってええええ!!」
『完全に遊ばれてて草』『このメスガキ鬼か何かか?』
『公開処刑とはたまげたなぁ……』『そろそろ飽きて来たから終わってくれね?』
『もう勝てねぇからギブアップしたら?』『ツミキたんがんばえー』
『失望しました。 ファン辞めます』『相手、もう武器すら使ってねぇ……』
『お、ツミキが反撃に出たぞ。 ブレードをぶんぶん振り回すが当たらない! 当たらないぃぃ!』
『負けたな。 風呂入って来る』『そもそも近接ゴミなんだから裏をかく気がないなら使うなよ』
最初の数秒で勝敗は覆しようもないほどの実力差だった。
射撃は掠りもせずに望みを賭けた接近戦も駄目そうだ。
「この、何で! 当たらないのよ!」
「えー? こっち半分ぐらいしか推進装置使ってませんよぉー。 ザーコ♡ザーコ♡せめて掠らせるぐらいはしてくれませんー??」
『人間性はクソだが、腕は確かだな』『あー、クッソ舐めてるけど欠片も油断はしてねーな』
『ブレードを使うと見せかけて射撃とか健気にフェイントかけようとしてるけど完全に読まれてて掠りもしねえ』
『あぁ、欠伸出て来た。 もう寝るわ』『おやすみー』
『急募:ここからツミキが逆転する方法』『答えが存在しない質問すんなよ』
『割とガチでメスガキが飽きるまで終わらねーだろ』
「あー、おまけして5点ぐらいか? ――あふ、あー、飽きて来たナ。 配信も盛り上がったっぽいしもういいか。 じゃあナー」
『普通に欠伸してて草』『急にテンション落ちて草』『こっちが素なのか?』
『なんかこっちの方が性癖に刺さるな』『キモ』『お前、あんなのがいいのかよ』
『俺はツミキたんをずっと推すからな!』『唐突に擁護する奴が湧いてきて草』
「せめて一撃――」
言い終わる前に至近距離から突撃銃の連射を喰らって撃墜。 試合終了となった。
配信映像はフィールドからホーム画面へと切り替わる。
「あ、あはー☆ 負けちゃった! ツミキ、ちょっとお花を摘んで来るからちょっと待っててね。 ほいミュート☆」
『素直に便所って言えよ』『ボロクソに負けたからな。 トイレで泣くんだろ』
『効いてて草』『こりゃしばらく戻ってこねーな』『泣かないでー』
『ランクフリーになんてしたら格上と当たりゃ酷い事になるって決まり切ってたろうに』
『流石にメスガキに煽り散らされるとは夢にも思わなかっただろうな』
『失望しました。 ファン辞めます』『負 け る 事 し か で き な い 女』
『折角だからここで悔しいって泣き喚いて泣き芸覚えればいいのに』
「ああああああああああ! あのクソガキ! クソガキ!! クソガキがぁ!!! 絶対にこのままじゃ済まさねぇからなぁぁぁぁ!!!!」
ツミキは席を立ってはいなかった。
マイクをオフにして感情を吐き出していたのだ。
「なーにががんばれ♡だよ! 死ね! ぶってんじゃねーぞ!! クソガキがよぉ!!!」
ツミキは一通り吐き出し二度、三度と深呼吸してマイクのスイッチを戻す。
「ただいまー。 もどってきたよ☆」
『お帰りー』『すっきりした?』『思ったより早かったな』
『次、逝こ?』『次は勝てる相手と当たるといいな』『そろそろ勝って?』
次は格下と当たらないかなーと内心で思いながらマッチング。
相手が決定し、ステータスが表示される。
プレイヤーネーム『ヴルトム』。 ランクはE。
『お、微妙に格上』『負けそう』『格下以外は負け確だろ』
『そろそろ勝って?』『がんばえー』『相手の構成次第だな』
フィールドは市街地。 対戦ではおなじみの場所だ。
開始と同時にツミキは下手に飛び上がらずにビルの上に登って相手の姿を確認。
『お、迂闊に飛ばなくなったな。 偉いぞー』『そりゃ、下手に飛んだら瞬殺されるからな』
『相手の機体、見えるな』『重めの強化装甲に弾帯付きの重機関銃かぁ実体弾に偏ってる辺りにロマンを感じる』『いいねぇ』『飛行は捨ててるな』『Ⅱ型で盛れるだけ盛ったって感じか』
機動性に振っているツミキとは割と相性のいい相手だった。
「よーし、スピードで振り回しちゃうぞ☆」
『上手くいくかなぁ』『お、相手の射線を避けつつ振り回すつもりだな』
『右に大きく旋回してそのまま後ろ取って背中を撃つ感じかー』
『どう思う?』『無理じゃね?』『俺もそう思う。 Eでこの程度の対策もできねー奴はそもそもあのランクに居ねーよ』『Eになるともう中級者だからなー』
「あぁ、ビル邪魔!」
『上手いな。 上手にビルを背中にして死角を消してる』『この時点で立ち回りの上手さが分かるな』
『技量差の格付け速攻で済んでて草』『取り敢えず真上に行って重機関銃の射線を切ったら?』
『だなー。 長物は真上に撃てねーし取り敢えずの安地じゃね?』
『一応、言っとくけどあの手のビルドって割と扱いが難しいからな』
『団体戦とかだったら割と重宝されるんだけどなぁ』『個人戦だと足遅いの割としんどいぞ』
『まぁ、だからこのゲーム機動性重視の機体が多いんだよ』
「この! 当たれー!」
『あー、まーた闇雲に連射し始めた』『この取り敢えずばら撒いてハチの巣にする戦い方止めたら?』
『失望しました。 ファン辞めます』『ビルを盾にして躱されてるし』
『あー、相手弾切れ待ってるな』『で、切れたら加速して射線取る感じかー』
『切れた』『うわ、マジで加速して距離取った』『もう、展開読めすぎて白けるわ』
「逃がさな――ギャー!? ちょっと、ちょっと待ってぇぇぇ!!」
『距離取りながら短距離ミサイルで牽制か』『まんまと嵌まってて草』
『お、リロードして撃ち落とす気か』『ミサイルの迎撃とかツミキの技量じゃ無理だろ』
『しかも落とすのに集中して足が止まってるし』『あー、駄目だ』
『射線取られたな』『さよなら』『負けたな。 風呂入って来る』
驟雨のような弾丸がツミキに襲い掛かり機体が瞬く間にハチの巣になった。
「あ、あはー☆ 負けちゃった」
『おつかれ』『雑っ魚』『止めたら?』『びっくりするぐらい勝てねーな』
『失望しました。 ファン辞めます』『普通に負けててつまんねー』
『もっと面白い負け方して?』『正直、メスガキに煽り散らされてピキッてるの必死に隠してるツミキに興奮した』『キモ』『ごめん俺はあのメスガキに興奮した。 ちょっと俺も罵ってくれないかなぁ』
『いや、あの煽り方、素じゃなくて狙ってやってなくね?』『え? あれ、ファッションメスガキなの??』『ファッションメスガキwwwww』『言葉強すぎない?』
「や、やられちゃったー。 つ、次こそは勝つぞー☆」
賽河原 ツミキの挑戦は続く。
本来なら一分もかからない戦闘は既に五分を越えようとしていたからだ。
「ほらー、おねーさん。 ちゃんと躱さないと~。 ほらぁ、がんばれ♡ がんばれ♡」
「ぎゃー、ちょっ、ちょっと待って! 待って待ってええええ!!」
『完全に遊ばれてて草』『このメスガキ鬼か何かか?』
『公開処刑とはたまげたなぁ……』『そろそろ飽きて来たから終わってくれね?』
『もう勝てねぇからギブアップしたら?』『ツミキたんがんばえー』
『失望しました。 ファン辞めます』『相手、もう武器すら使ってねぇ……』
『お、ツミキが反撃に出たぞ。 ブレードをぶんぶん振り回すが当たらない! 当たらないぃぃ!』
『負けたな。 風呂入って来る』『そもそも近接ゴミなんだから裏をかく気がないなら使うなよ』
最初の数秒で勝敗は覆しようもないほどの実力差だった。
射撃は掠りもせずに望みを賭けた接近戦も駄目そうだ。
「この、何で! 当たらないのよ!」
「えー? こっち半分ぐらいしか推進装置使ってませんよぉー。 ザーコ♡ザーコ♡せめて掠らせるぐらいはしてくれませんー??」
『人間性はクソだが、腕は確かだな』『あー、クッソ舐めてるけど欠片も油断はしてねーな』
『ブレードを使うと見せかけて射撃とか健気にフェイントかけようとしてるけど完全に読まれてて掠りもしねえ』
『あぁ、欠伸出て来た。 もう寝るわ』『おやすみー』
『急募:ここからツミキが逆転する方法』『答えが存在しない質問すんなよ』
『割とガチでメスガキが飽きるまで終わらねーだろ』
「あー、おまけして5点ぐらいか? ――あふ、あー、飽きて来たナ。 配信も盛り上がったっぽいしもういいか。 じゃあナー」
『普通に欠伸してて草』『急にテンション落ちて草』『こっちが素なのか?』
『なんかこっちの方が性癖に刺さるな』『キモ』『お前、あんなのがいいのかよ』
『俺はツミキたんをずっと推すからな!』『唐突に擁護する奴が湧いてきて草』
「せめて一撃――」
言い終わる前に至近距離から突撃銃の連射を喰らって撃墜。 試合終了となった。
配信映像はフィールドからホーム画面へと切り替わる。
「あ、あはー☆ 負けちゃった! ツミキ、ちょっとお花を摘んで来るからちょっと待っててね。 ほいミュート☆」
『素直に便所って言えよ』『ボロクソに負けたからな。 トイレで泣くんだろ』
『効いてて草』『こりゃしばらく戻ってこねーな』『泣かないでー』
『ランクフリーになんてしたら格上と当たりゃ酷い事になるって決まり切ってたろうに』
『流石にメスガキに煽り散らされるとは夢にも思わなかっただろうな』
『失望しました。 ファン辞めます』『負 け る 事 し か で き な い 女』
『折角だからここで悔しいって泣き喚いて泣き芸覚えればいいのに』
「ああああああああああ! あのクソガキ! クソガキ!! クソガキがぁ!!! 絶対にこのままじゃ済まさねぇからなぁぁぁぁ!!!!」
ツミキは席を立ってはいなかった。
マイクをオフにして感情を吐き出していたのだ。
「なーにががんばれ♡だよ! 死ね! ぶってんじゃねーぞ!! クソガキがよぉ!!!」
ツミキは一通り吐き出し二度、三度と深呼吸してマイクのスイッチを戻す。
「ただいまー。 もどってきたよ☆」
『お帰りー』『すっきりした?』『思ったより早かったな』
『次、逝こ?』『次は勝てる相手と当たるといいな』『そろそろ勝って?』
次は格下と当たらないかなーと内心で思いながらマッチング。
相手が決定し、ステータスが表示される。
プレイヤーネーム『ヴルトム』。 ランクはE。
『お、微妙に格上』『負けそう』『格下以外は負け確だろ』
『そろそろ勝って?』『がんばえー』『相手の構成次第だな』
フィールドは市街地。 対戦ではおなじみの場所だ。
開始と同時にツミキは下手に飛び上がらずにビルの上に登って相手の姿を確認。
『お、迂闊に飛ばなくなったな。 偉いぞー』『そりゃ、下手に飛んだら瞬殺されるからな』
『相手の機体、見えるな』『重めの強化装甲に弾帯付きの重機関銃かぁ実体弾に偏ってる辺りにロマンを感じる』『いいねぇ』『飛行は捨ててるな』『Ⅱ型で盛れるだけ盛ったって感じか』
機動性に振っているツミキとは割と相性のいい相手だった。
「よーし、スピードで振り回しちゃうぞ☆」
『上手くいくかなぁ』『お、相手の射線を避けつつ振り回すつもりだな』
『右に大きく旋回してそのまま後ろ取って背中を撃つ感じかー』
『どう思う?』『無理じゃね?』『俺もそう思う。 Eでこの程度の対策もできねー奴はそもそもあのランクに居ねーよ』『Eになるともう中級者だからなー』
「あぁ、ビル邪魔!」
『上手いな。 上手にビルを背中にして死角を消してる』『この時点で立ち回りの上手さが分かるな』
『技量差の格付け速攻で済んでて草』『取り敢えず真上に行って重機関銃の射線を切ったら?』
『だなー。 長物は真上に撃てねーし取り敢えずの安地じゃね?』
『一応、言っとくけどあの手のビルドって割と扱いが難しいからな』
『団体戦とかだったら割と重宝されるんだけどなぁ』『個人戦だと足遅いの割としんどいぞ』
『まぁ、だからこのゲーム機動性重視の機体が多いんだよ』
「この! 当たれー!」
『あー、まーた闇雲に連射し始めた』『この取り敢えずばら撒いてハチの巣にする戦い方止めたら?』
『失望しました。 ファン辞めます』『ビルを盾にして躱されてるし』
『あー、相手弾切れ待ってるな』『で、切れたら加速して射線取る感じかー』
『切れた』『うわ、マジで加速して距離取った』『もう、展開読めすぎて白けるわ』
「逃がさな――ギャー!? ちょっと、ちょっと待ってぇぇぇ!!」
『距離取りながら短距離ミサイルで牽制か』『まんまと嵌まってて草』
『お、リロードして撃ち落とす気か』『ミサイルの迎撃とかツミキの技量じゃ無理だろ』
『しかも落とすのに集中して足が止まってるし』『あー、駄目だ』
『射線取られたな』『さよなら』『負けたな。 風呂入って来る』
驟雨のような弾丸がツミキに襲い掛かり機体が瞬く間にハチの巣になった。
「あ、あはー☆ 負けちゃった」
『おつかれ』『雑っ魚』『止めたら?』『びっくりするぐらい勝てねーな』
『失望しました。 ファン辞めます』『普通に負けててつまんねー』
『もっと面白い負け方して?』『正直、メスガキに煽り散らされてピキッてるの必死に隠してるツミキに興奮した』『キモ』『ごめん俺はあのメスガキに興奮した。 ちょっと俺も罵ってくれないかなぁ』
『いや、あの煽り方、素じゃなくて狙ってやってなくね?』『え? あれ、ファッションメスガキなの??』『ファッションメスガキwwwww』『言葉強すぎない?』
「や、やられちゃったー。 つ、次こそは勝つぞー☆」
賽河原 ツミキの挑戦は続く。
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