先生と私。

狭山雪菜

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初デート1

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ーー本当は、もっとそばに居たい

初めてエッチをしてから、私は夏休みだけど彼は社会人だから仕事があって、会う日は土曜日か日曜日のどちらかの僅かな時間だけだった。
未成年だし、お泊まりなんか出来ない…もどかしい気持ち。しんちゃん家でのデートは、一緒に映画を見たり時間が許す限り身体を重ねていたけど、しんちゃんが
「来週の水曜日…出かけよう、一日中」
そう言ってくれたからなんとか乗り切れている気がした。



**************



水曜日の朝の10時に彼の家で待ち合わせして、地下駐車場にあるしんちゃんの車に乗って県を跨いで大きなショッピングモールに行くことになった。
しんちゃんから貰ったアクセサリーをして、デニムのミニスカートと白い英字がプリントされたTシャツとカゴバッグと、ヒールのないぺたんこのサンダルを履いた。髪は結ばずそのままで、もちろんツバの広い麦わら帽子を付けている。
彼のマンションへと着くと、既に準備を終えたらしい彼がエントランスで待っていた。
彼は私と同じ白いTシャツとジーパン姿で、私を見るとにっこりと笑う。
「ごめん、遅れた?」
駆け足で近寄ると、彼がいつもと違う雰囲気だと気がついた。
「いや、全然」
「しんちゃん、メガネは?」
そう、彼がいつもつけているメガネがないのだ。
「コンタクトにした…変装…じゃないけど」
照れたように頬を掻いた彼は、そう言って私の手を握った。
「行こうか」
私の手を引っ張り、歩き出したのだ。




**************



彼の愛車の青いワゴンRの助手席に乗り込むと、車が発進した。他愛のない話をしてドライブデートを楽しんでいたのだが、世間一般でも休みに突入したために高速道路での渋滞につかまってしまい、停車する時間が多くなってきた。
「それでね、あのーー」
「そうなのか」
と話ていた会話のネタも切れてしまい沈黙も増えたが、特に気まずい雰囲気になる事もなかった。
「…結衣」
動く気配もない景色の窓の外を見ていた私を、呼ぶしんちゃんの声。振り向くと、彼はハンドルに右手をつけたまま私の座る助手席に顔を寄せると、軽く触れるだけのキスをした。
「…しんちゃん」
車の中とはいえ、周りには車が並んでいた。
「いやだった?」
不安そうな顔をするしんちゃんを安心させるために、首を横に振り否定した。
「…ううん、嬉しい」
はっきりと言うのは、まだ恥ずかしいので頬が熱くなっていくのが自分でもわかる。そんな私の気持ちなんてお見通しなしんちゃんは、クスクスと笑い私の頭を撫でた。
「もう、着くと思うけど」
と車の中のデジタル時計を見ると、すでに12時近くになっていた。
「今日は、18時に送るでいいのかな?」
いつものように帰る時間の確認をする彼に、私は伝えないといけない事がある事に気がついた。
「…今日は…泊まりって言ったの…友達のお家に…だから」
「え…でも」
私の告白に驚くしんちゃんは、私の方を向いた。
「…明日のお昼過ぎまで…なら」
「…………そうか」
それまで和やかだった雰囲気が、一瞬で重たい雰囲気になった気がした。


しばらくすると、しんちゃんが私の足の上に置いた手の上に自分の手を重ねた。
「…今日、このまま…もっと長く結衣を感じたい」
前を向いたままそう告げたしんちゃんに、私は
「…私も…しんちゃんを感じたい」
静かに返事をすると、ウィンカーを出して渋滞している列から抜けて高速道路の出口へと車の進行方向が変わった。



**************


高速道路降りてすぐのグレーの大きなラブホテルへと入っていく車。無言で車を降りた私達は、手を繋いだままホテルの入口へと入っていった。

指定された部屋はシンプルなデザインの白い壁紙、白いツインベッド、小さなテレビとテレビ台、ソファーとテーブルのセットと物があまり置かれていない。初めて入る部屋にキョロキョロと辺りを見回していたら、背後からしんちゃんに抱きしめられた。
「…お風呂入る…?」
「…うん、汗かいた…し、んっ」
耳元で囁く声に答えようと後ろを振り向いたら、口を塞がれ最初から濃厚なキスをする。
彼の熱い舌が私の口内を傍若無人に動き回り、貪り尽くされる。キスをしながら彼の方に身体の向きを変えて、しんちゃんの首に腕を回すと腰を引き寄せられ身体が密着する。
顔の角度を何度も何度も変えて、貪欲に求められると身体がぽかぽかとしてきて体温が上がっていくのがわかる。
腰に巻かれていた手が、お尻に移動して大きな手のひらがゆっくり動き出しお尻を揉み始める。
何度かお尻を揉まれた後、太ももに移動した手はスカートをたくし上げ、下着に触れると柔らかいお尻を、力が入った彼の手がぐにぐにと形を変える。
「んっ、ッ…お風呂っ…は…?」
「うん…少しだけ先に…っ」
しんちゃんの余裕のない声が聞こえて、弱い力で彼の胸を押すと、しんちゃんは後ろにあったソファーへと座ってしまう。しんちゃんに熱い眼差しで見られ、引き寄せられるように彼の足を跨ぎ、彼の足の上に座るとまた口づけが再開する。キスの合間にお互いのTシャツを脱がせ合い、私がソファーに膝立ちすると、しんちゃんは腰を上げてズボンをズラす。ぷるっとズボンから出た昂りは、すでに固く太くなっていた。
「結菜」
しんちゃんが出す掠れた声に、こっちも気分が高ぶる。
「しん…ちゃ…っ」
彼の前で上半身黒いブラ姿の私。しんちゃんは私の胸元へと顔を寄せてキスを落とし、私の背中に手を添えるとブラから上に出ている胸の膨らみに舌を這わし始めた。
「っ、ん、ぁっ…っ」
声を我慢していたのだけど、快感が身体を巡り始め少しずつ我慢出来なくなってきていた。
「声、我慢しないで…結菜の可愛い声が聞きたい」
ココはホテルだし、と付け足した声は私の胸へと消える。しんちゃんの肩に両手を置くと、私の胸をしんちゃんの顔に押し付ける形になってしまったのだった。

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