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エピローグ
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ーーキスも好き
私の中で絶頂を迎えたけど離れ難く繋がったまま、啄ばんだり触れるだけのキスを続けている。
窓の外の明かりしかない視聴覚室の準備室で始まった燃え上がった情事は、何度か果てた後落ち着いた。パイプ椅子に座る彼の腰の上で、束の間の休息を取っていた。
「っ、ん、ぁむ、あははっ」
私が彼の唇を喰んでいたら、お返しに私がしたように唇を喰まれたのだけど、歯が当たってしまい可笑しくて笑ってしまう。
「っ、結菜っ」
笑うとお腹に力が入ってしまい、必然的に彼の昂りをきゅんと締め付けてしまい、彼を刺激してしまう。
「ん…ごめ…っ」
むくむくと私の中で大きくなっていく彼の昂りを無意識に感じてしまい、私も快感が蘇ってしまう。
ギシッと軋むパイプ椅子。両手を重ねて指を絡めると、彼は下から突き上げて私を攻め始め、彼の上で私も動き出した彼の熱に溺れ始めた。
**************
「…しんちゃん」
「ん?なに?」
床に座る彼の腕の中で微睡んでいた私は、直接伝えたかった事を思い出した。最初は誰に見られるか分からないため身体を繋げた後は別れていたけど、だんだんと離れがたい気持ちが勝り、話す時間も増えてきて、こうして他愛のない話をするようになってきた。
「来月のしんちゃんの誕生日は…一緒に居れないかな…?」
「来月って…17日?」
「そう、土曜日…一緒に過ごしたいなぁ」
うーん、と悩む彼が、
「今度の模擬試験の結果次第かな」
と言ったので、
「もうっ…いきなり現実的になったぁ」
と泣き真似をするけど、多分本当に入試の結果がやばかったら、絶対に会わない本気のヤツだ。それを裏付けるように彼は、何にも言わずに私の髪をすく。
「…多分大丈夫…だと思う…思います」
観念して、勉学に励むと決めた。
「…卒業したら…沢山遊びに行こう」
「…2人きりで?」
私が希望する大学はここから遠いのだ。だから人目を気にせずに過ごせると思う。
「そう、2人きり」
「…腕組んでもいいの?」
「もちろん」
手を繋いだり腕を組んだり…一緒にご飯食べたりカフェに行ったり、やりたい事が沢山あるのだ。…部屋でのデートも楽しいけど…一緒に色々な思い出を作っていきたいのだ。
「…頑張るね」
「頑張ってくれ」
と応援されたのだった。
**************
しんちゃんの誕生日は11月17日だったのだが、大学入学プレ模試が同じ月の11日で、結果も出て何とか合格圏内だったので、誕生日に一緒に過ごせる事になった。
「しんちゃん、おめでとう!」
2人きりで祝う場所は、やっぱりしんちゃんの部屋で、人目を気にしない分、存分に彼に抱きついて、おめでとう、おめでとうと連呼した。
今日の主人公は、紺色のセーターと白いパンツスタイルで、メガネはしていなかった。
反対に私は厚手の赤と黒のチェック柄の襟付きのボタンで前を留めるタイプのワンピースで、私のために用意してくれた彼とお揃いの柄の私専用のスリッパを履いていた。
私の誕生日を祝ってくれたように、小さなケーキと普段使いして欲しくてシンプルな革のキーケースを渡すと、彼は照れ臭さうに頬をかいていた。
「ありがと」
そう言って私を抱きしめると、軽く頬や唇に彼の口づけが落ちる。
「来年…も…私がお祝いしたい」
楽しい雰囲気を壊したくなかったけど、自然と言葉が出てしまい、それにしんちゃんは
「その先もずっと…な」
と言って私の気持ちを受け入れてくれた。
ソファーに座る彼の足の間に座った私はハッピーバースデーソングを歌っていたら、突然顎を掴まれ口が塞がれた。貪るように濃厚な口づけを受けて、彼の腕に掴まり瞳を閉じた。ワンピースの上から鷲掴みされ、身を捩ると口づけが止まり唇が離れた。
「…はぁっ、ん、好き、しんちゃっ、ん、っあ」
鼻先がくっついたまま想いを告げると、彼も若干息が上がっていた。
「結菜…この先何があっても、ずっと愛してる」
「しんちゃん…?」
「来年も、再来年もその先も、一緒に居たい…俺に結菜をくれないか」
突然の告白にびっくりして目を見開いていたら、私の背後から動いた彼が私の足元に膝をついて、ポケットから小さな箱を取り出した。
「結婚しよう、結菜…愛してる」
彼は徐に取り出した小さな箱の蓋をパカッと開けると、中から小さなダイヤモンドが付いたゴールドの指輪がクッションに挟まっていた。
「しんちゃん…嬉しい」
彼の手を掴むと、彼の指が私の指に絡まる。
「…結菜」
「私…も、しんちゃんとこれからも…ずっと一緒に居たい」
「愛してる、永遠に」
「嬉しっ」
涙が溢れてポロポロと溢れてしまい、恥ずかしくて彼に抱きついた。ぎゅうぎゅうと抱きしめ返してくれる彼の腕の中で涙が止まるまで離してくれなかった。
大学入学と同時に私の通う大学まで引っ越した彼と同棲が始まり、大学卒業を待って入籍をした。
私の中で絶頂を迎えたけど離れ難く繋がったまま、啄ばんだり触れるだけのキスを続けている。
窓の外の明かりしかない視聴覚室の準備室で始まった燃え上がった情事は、何度か果てた後落ち着いた。パイプ椅子に座る彼の腰の上で、束の間の休息を取っていた。
「っ、ん、ぁむ、あははっ」
私が彼の唇を喰んでいたら、お返しに私がしたように唇を喰まれたのだけど、歯が当たってしまい可笑しくて笑ってしまう。
「っ、結菜っ」
笑うとお腹に力が入ってしまい、必然的に彼の昂りをきゅんと締め付けてしまい、彼を刺激してしまう。
「ん…ごめ…っ」
むくむくと私の中で大きくなっていく彼の昂りを無意識に感じてしまい、私も快感が蘇ってしまう。
ギシッと軋むパイプ椅子。両手を重ねて指を絡めると、彼は下から突き上げて私を攻め始め、彼の上で私も動き出した彼の熱に溺れ始めた。
**************
「…しんちゃん」
「ん?なに?」
床に座る彼の腕の中で微睡んでいた私は、直接伝えたかった事を思い出した。最初は誰に見られるか分からないため身体を繋げた後は別れていたけど、だんだんと離れがたい気持ちが勝り、話す時間も増えてきて、こうして他愛のない話をするようになってきた。
「来月のしんちゃんの誕生日は…一緒に居れないかな…?」
「来月って…17日?」
「そう、土曜日…一緒に過ごしたいなぁ」
うーん、と悩む彼が、
「今度の模擬試験の結果次第かな」
と言ったので、
「もうっ…いきなり現実的になったぁ」
と泣き真似をするけど、多分本当に入試の結果がやばかったら、絶対に会わない本気のヤツだ。それを裏付けるように彼は、何にも言わずに私の髪をすく。
「…多分大丈夫…だと思う…思います」
観念して、勉学に励むと決めた。
「…卒業したら…沢山遊びに行こう」
「…2人きりで?」
私が希望する大学はここから遠いのだ。だから人目を気にせずに過ごせると思う。
「そう、2人きり」
「…腕組んでもいいの?」
「もちろん」
手を繋いだり腕を組んだり…一緒にご飯食べたりカフェに行ったり、やりたい事が沢山あるのだ。…部屋でのデートも楽しいけど…一緒に色々な思い出を作っていきたいのだ。
「…頑張るね」
「頑張ってくれ」
と応援されたのだった。
**************
しんちゃんの誕生日は11月17日だったのだが、大学入学プレ模試が同じ月の11日で、結果も出て何とか合格圏内だったので、誕生日に一緒に過ごせる事になった。
「しんちゃん、おめでとう!」
2人きりで祝う場所は、やっぱりしんちゃんの部屋で、人目を気にしない分、存分に彼に抱きついて、おめでとう、おめでとうと連呼した。
今日の主人公は、紺色のセーターと白いパンツスタイルで、メガネはしていなかった。
反対に私は厚手の赤と黒のチェック柄の襟付きのボタンで前を留めるタイプのワンピースで、私のために用意してくれた彼とお揃いの柄の私専用のスリッパを履いていた。
私の誕生日を祝ってくれたように、小さなケーキと普段使いして欲しくてシンプルな革のキーケースを渡すと、彼は照れ臭さうに頬をかいていた。
「ありがと」
そう言って私を抱きしめると、軽く頬や唇に彼の口づけが落ちる。
「来年…も…私がお祝いしたい」
楽しい雰囲気を壊したくなかったけど、自然と言葉が出てしまい、それにしんちゃんは
「その先もずっと…な」
と言って私の気持ちを受け入れてくれた。
ソファーに座る彼の足の間に座った私はハッピーバースデーソングを歌っていたら、突然顎を掴まれ口が塞がれた。貪るように濃厚な口づけを受けて、彼の腕に掴まり瞳を閉じた。ワンピースの上から鷲掴みされ、身を捩ると口づけが止まり唇が離れた。
「…はぁっ、ん、好き、しんちゃっ、ん、っあ」
鼻先がくっついたまま想いを告げると、彼も若干息が上がっていた。
「結菜…この先何があっても、ずっと愛してる」
「しんちゃん…?」
「来年も、再来年もその先も、一緒に居たい…俺に結菜をくれないか」
突然の告白にびっくりして目を見開いていたら、私の背後から動いた彼が私の足元に膝をついて、ポケットから小さな箱を取り出した。
「結婚しよう、結菜…愛してる」
彼は徐に取り出した小さな箱の蓋をパカッと開けると、中から小さなダイヤモンドが付いたゴールドの指輪がクッションに挟まっていた。
「しんちゃん…嬉しい」
彼の手を掴むと、彼の指が私の指に絡まる。
「…結菜」
「私…も、しんちゃんとこれからも…ずっと一緒に居たい」
「愛してる、永遠に」
「嬉しっ」
涙が溢れてポロポロと溢れてしまい、恥ずかしくて彼に抱きついた。ぎゅうぎゅうと抱きしめ返してくれる彼の腕の中で涙が止まるまで離してくれなかった。
大学入学と同時に私の通う大学まで引っ越した彼と同棲が始まり、大学卒業を待って入籍をした。
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