12 / 183
ビックリ…泉
しおりを挟む今日、登校したら、いきなり全校集会だなんて、何かあったとしか思えない。
体育館に集合した後、壇上の上に理事長と謎のイケメン。
えっ何?
この世にあんなカッコいい人が居るの。
自分の目を疑いながら、赤面してしまう。
そういや、亜耶のお兄さんもカッコよかったけど、また違った感じのイケメンだ。
その人は、理事長に紹介されると堂々と立って、真顔で周りを見渡した。
そして、真顔から少し顔の表情が崩れた後。
『えー。本日から、こちらにお世話になります。高橋遥と言います。教科は、化学です。宜しくお願いします。』
と、聞き取りやすい声音で挨拶した。
遥って……、まさかね。
そして、教室に戻り一時限目の授業。
もちろん、さっき体育館で壇上に上がった、高橋先生。
間近で見ても、カッコいい。
惚れちゃいそうだよ(一番は、悠磨くんだけど)。
そう思った。
クラスの女の子達も、目がハートになってる。
「高橋先生って、彼女居るんですか?」
って質問が飛んでる。
あたしも気になるから、耳を傾けていた。
「彼女? うーん、嫁さん居るぞ。メチャ、可愛いんだよ。俺の一言一言に一喜一憂してくれる優しい嫁がな。」
彼女の事を思ってるのか、優しい顔をする先生。
大切な人なんだなって、思えた。
「遥先生って呼んでもいいですか?」
うん、あたしもそう呼びたいです。
「それなぁ、やめてくれ。嫁が嫌がるから。」
断固拒否モードの先生。
嫁が嫌がる?
それって、この学校に嫁さんが居るってこと?
隣の悠磨くんを見ると、眉間にシワを寄せてる。
何故か、湯川が苦笑してる。
不思議に思ってると。
「亜耶の婚約者……。今は、旦那って言った方がいいか。」
悠磨くんが、淡々と告げてきた。
「えっ!」
ビックリしすぎて、大きな声になった。
「どうした小林。何か、質問か?」
高橋先生が聞いてきた。
「何でもありません。」
あたしは、そう答える。
えっ、もう名前覚えたんですか?
「そっか。わからなければ、質問してこいよ。」
笑顔で言う高橋先生に。
「はい。」
返事で答えた。
だけど、その笑顔が張り付けた笑顔に見えるのは、何故だろう?
あたしの横では、悠磨くんと湯川が雑談してる。
「そこの二人。お喋りしてて大丈夫なのか? まぁ、大丈夫だから、喋ってるんだろうけど……。という事で、これ解いて。」
意地悪な笑みを浮かべて、高橋先生が言う。
不服そうな顔をする二人。
「二人とも前に出て解くんだ。」
その言葉に二人は前に出て行く。
問題を解きながら、チラリと三人の様子を伺うと、湯川と高橋先生が楽しそうに会話していて、時折亜耶の名前が聞こえてくる。
湯川と高橋先生そんなに仲がいいの?
何て思いながら、問題を解く。
悠磨くんは、さっさと問題を解いて戻ってきた。
流石だ。
「ねぇ、悠磨くん。さっきの本当なの?」
あたしは、戻ってきた悠磨くんに聞く。
「亜耶の旦那ってことは、本当だそうだ。オレは、良く事情は知らないけど……。」
悠磨くんが、言葉尻を濁す。
「悠磨。それ、おおぴろに言うなよ。亜耶が困る事にからな。」
高橋先生が、悠磨くんを呼び捨てにした。
悠磨くんと先生って、知り合いなの?
「それから、小林もな。」
先生が、釘を刺してきた。
ってことは、本当に亜耶の旦那様なんだ。
あたしは、その言葉にコクリと頷いた。
「湯川、まだか?」
高橋先生は、湯川の席に座りながら、茶々を入れる。
そして、悠磨くんに何やら耳打ちをしてる。
「……わかりました。」
悠磨くんが了承してるところを見ると、何かの約束ごとなんだろうと思った。
キーンコーンカーンコーン。
授業が終わるチャイムが鳴り響く。
「これわからなかった奴、明日までに解いておくように。」
高橋先生は、それだけ言って教室を出ていった。
「ねぇ、悠磨くん。さっき先生に何て言われたの?」
あたしは、気になってそう声を掛けた。
「ん? 亜耶に伝言を頼まれただけ。」
淡々と言ってのける悠磨くん。
伝言って……。
何で、悠磨くんに?
「遥さんの左手薬指の結婚指輪見たか? シンプルでカッコよかった。」
湯川が興奮したように言う。
遥さんって、そんな呼び方したらダメなんじゃ……。
まだ、周りに気付かれてないからいいものの、ばれたら知らないよ。
でも、指輪は気になる。どんなのだろう?
「亜耶と対なんだよね。見せてもらいに行こうかな。」
あたしがそう言って、席を立とうとしたら。
「やめておいた方がいいと思うぞ。それこそ、あの人の逆鱗に触れそうだ。」
湯川が脅してきた。
どう言う事だろう?
首を傾げるあたし。
「そういう俺もしてるんだよね。だけど、遥さんのは世界に一点物の指輪だと思う。」
羨ましそうに言う湯川。
それは、仕方の無いことだと思う。
あっちは社会人なんだから、差が出て当たり前だと思うが……。
って言うか、さっきから湯川が"遥さん"って言ってるの他のクラスの子が不振がってる事に気付いていないこいつ。
気付けば、湯川を睨み付けていた。
0
あなたにおすすめの小説
永遠の十七歳なんて、呪いに決まってる
鷹 綾
恋愛
永遠の十七歳――
それは祝福ではなく、三百年続く“呪い”だった。
公には「名門イソファガス家の孫娘」として知られる少女キクコ。
だがその正体は、歴史の裏側で幾度も国を救ってきた不老の元聖女であり、
王家すら真実を知らぬ“生きた時代遺産”。
政治も権力も、面倒ごとは大嫌い。
紅茶と読書に囲まれた静かな余生(?)を望んでいたキクコだったが――
魔王討伐後、王位継承問題に巻き込まれたことをきっかけに、
まさかの王位継承権十七位という事実が発覚する。
「……私が女王? 冗談じゃないわ」
回避策として動いたはずが、
誕生した新国王アルフェリットから、なぜか突然の求婚。
しかも彼は、
幼少期に命を救われた“恩人”がキクコであることを覚えていた――
年を取らぬ姿のままで。
永遠に老いない少女と、
彼女の真実を問わず選んだ自分ファーストな若き王。
王妃になどなる気はない。
けれど、逃げ続けることももうできない。
これは、
歴史の影に生きてきた少女が、
はじめて「誰かの隣」を選ぶかもしれない物語。
ざまぁも陰謀も押し付けない。
それでも――
この国で一番、誰よりも“強い”のは彼女だった。
没落貴族とバカにしますが、実は私、王族の者でして。
亜綺羅もも
恋愛
ティファ・レーベルリンは没落貴族と学園の友人たちから毎日イジメられていた。
しかし皆は知らないのだ
ティファが、ロードサファルの王女だとは。
そんなティファはキラ・ファンタムに惹かれていき、そして自分の正体をキラに明かすのであったが……
女性が少ない世界でVTuberやります!
dekoma26+ブル
恋愛
ある日朝起きてキッチンに行くとそこには知らない男性たちが! …え、お父さん⁉
なぜか突然女性の少ない世界に来てしまった少女がVTuberをしたり、学校に通ったりするお話。
※初日一気に4話投稿してから恋愛大賞エントリーしたため文字数5万これから(´;ω;`)みんなも参加するときは注意してね!
※忘れてなければ毎週火曜・金曜日の夜に投稿予定。作者ブル
【完結】欲しがり義妹に王位を奪われ偽者花嫁として嫁ぎました。バレたら処刑されるとドキドキしていたらイケメン王に溺愛されてます。
美咲アリス
恋愛
【Amazonベストセラー入りしました(長編版)】「国王陛下!わたくしは偽者の花嫁です!どうぞわたくしを処刑してください!!」「とりあえず、落ち着こうか?(にっこり)」意地悪な義母の策略で義妹の代わりに辺境国へ嫁いだオメガ王女のフウル。正直な性格のせいで嘘をつくことができずに命を捨てる覚悟で夫となる国王に真実を告げる。だが美貌の国王リオ・ナバはなぜかにっこりと微笑んだ。そしてフウルを甘々にもてなしてくれる。「きっとこれは処刑前の罠?」不幸生活が身についたフウルはビクビクしながら城で暮らすが、実は国王にはある考えがあって⋯⋯?
【完結済】破棄とか面倒じゃないですか、ですので婚約拒否でお願いします
紫
恋愛
水不足に喘ぐ貧困侯爵家の次女エリルシアは、父親からの手紙で王都に向かう。
王子の婚約者選定に関して、白羽の矢が立ったのだが、どうやらその王子には恋人がいる…らしい?
つまりエリルシアが悪役令嬢ポジなのか!?
そんな役どころなんて御免被りたいが、王サマからの提案が魅力的過ぎて、王宮滞在を了承してしまう。
報酬に目が眩んだエリルシアだが、無事王宮を脱出出来るのか。
王子サマと恋人(もしかしてヒロイン?)の未来はどうなるのか。
2025年10月06日、初HOTランキング入りです! 本当にありがとうございます!!(2位だなんて……いやいや、ありえないと言うか…本気で夢でも見ているのではないでしょーか……)
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
※小説家になろう様にも掲載させていただいています。
※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。
※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。
※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。
※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。
※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。
※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。
生贄巫女はあやかし旦那様を溺愛します
桜桃-サクランボ-
恋愛
人身御供(ひとみごくう)は、人間を神への生贄とすること。
天魔神社の跡取り巫女の私、天魔華鈴(てんまかりん)は、今年の人身御供の生贄に選ばれた。
昔から続く儀式を、どうせ、いない神に対して行う。
私で最後、そうなるだろう。
親戚達も信じていない、神のために、私は命をささげる。
人身御供と言う口実で、厄介払いをされる。そのために。
親に捨てられ、親戚に捨てられて。
もう、誰も私を求めてはいない。
そう思っていたのに――……
『ぬし、一つ、我の願いを叶えてはくれぬか?』
『え、九尾の狐の、願い?』
『そうだ。ぬし、我の嫁となれ』
もう、全てを諦めた私目の前に現れたのは、顔を黒く、四角い布で顔を隠した、一人の九尾の狐でした。
※カクヨム・なろうでも公開中!
※表紙、挿絵:あニキさん
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる