好きだから傍に居たい

麻沙綺

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願い事…遥

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 翌朝。
 朝の眩しい光が目蓋を刺激してくる。
 隣で寝ているはずの子猫に手を伸ばせばもぬけの殻で、まだ覚醒しきれない頭で、ベッドから出た。


 寝室から出れば、ガチャガチャと音が聞こえてくる。
 音を辿れば、キッチンで何時もと同じ光景なんだが、何処と無しか眠そうな亜耶の横顔が見えた。
 そんな亜耶の背後から抱き締め。
 これも、何時もの日課。
「亜耶、おはよう。」
 挨拶すれば。
「ん、おはよう。ファアアアーア。」
 挨拶と欠伸も一緒に返ってきた。
 かなり眠そうだ。
「やっぱり、眠たいか。今日ぐらい手をぬいもよかったんだぞ。」
 そう言葉を掛けると。
「だって、学食で食べるの嫌だったんだもん。見世物のパンダみたいになりそうで……。」
 と返ってきた。
 亜耶の言葉に思わず、同感してしまった。
 昨日の今日だし、興味本位で近付いてくる奴らも居るだろう……。
 仕方ないか……。
 亜耶の頭を撫でながら、あることを思い出した。
「そうだな。……でここで委員長にお願いがあるんだが。」
 俺の言葉に、戸惑いながら。
「なんでしょう?」
 と聞き返してくる辺り真面目だなと思った。
「体育祭のメンバーの穴埋めを決めてもらいたいんだが。」
 俺の言葉が以外だったのか、目が点になってる(こいつ、忘れてたな)。
 だが、さっきまで強ばっていた顔付きが緩んだ。
「それは、今日中で宜しいでしょうか、高橋先生。」
 亜耶が、少しおどけた調子で言う。
「うん。なるべく早目にお願いします。」
 朝から、亜耶に抱き付いたまま話してると、自然と充ち溢れてくる。
 何て思っていたら。
「遥さん。お願いがあります。」
 亜耶が、突然俺に声を掛けてきた。しかも、お願いとは……。
「亜耶からのお願いって、珍しいなぁ。いいよ、言ってみな。」
 自分を頼ってくれるのが嬉しくて笑みを溢しながら言えば。
「時間がないので、おかずをお皿に盛ってもらってもいいですか? 私は、お弁当の方を仕上げますから。」
 って、恥ずかしそうにしながら言ってきた。
 可愛いなぁ、もう~。
 おかずの盛り付けね。
 時計に目をやれば、確かにギリギリの時間だ。
 クスクスと喉を鳴らし。
「任せて。」
 オレはそう答え、名残惜しいが亜耶から離れて、おかずを盛っていった。







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