144 / 145
番外編
出会い…芹沢真由
しおりを挟むあれは、小学校二年の夏だった。
突然、はる兄が家来たと思ったら、そのまま出掛ける事になった。
一体何処に行くのか、わからないまま着いて行く。
誰かと待ち合わせをしてるみたいで、慌ててるはる兄。
その道中で。
「真由と同じ歳の女の子と、一緒に遊んであげて欲しい。」
とはる兄言われた。
どうやったら、私と同じ歳の女の子とはる兄が知り合いになるんだろう?
と疑問には感じたが、それは聞かないでおいた。
待ち合わせ場所に着いたのか、はる兄が辺りをキョロキョロしてる。
「オーイ、雅斗。悪い、遅くなった。」
目的の人物を見つけたのか、大きな声でそう叫ぶはる兄。
ちょっと、恥ずかしいじゃない。
私は、隣に居るはる兄を睨んだ。
「あ、遥。その娘が、真由ちゃん。」
はる兄が、声をかけた人が声をかけてきた。
「あぁ。真由、挨拶は?」
はる兄が、急かしてきた。
「芹沢真由です。よろしくお願いします。」
そう言って、ペコリと頭を下げた。
「えっと、鞠山亜耶です。こちらこそよろしくお願いしますね。」
って、雅斗さんの横に居た女の子が花が綻ぶような笑顔で頭を下げた。
本当に同い年なの?
もう少し上のお姉さんに見える。
それに、名字の鞠山って、あの財閥に関係してるのかなぁ?
私が、疑問を持ってはる兄を見上げると、私の疑問を感じたのか、ゆっくりと首を縦に振り、口許に指を一本立てて秘密だと訴えてる。
やっぱり……。
だけど、何処かお嬢様らしく見えないのは、何故だろう?
そう考えていれば。
「遥。本当に良いのか?」
雅斗さんが、はる兄に聞いている。
亜耶ちゃんが、そんな二人のやり取りを不安そうに見ている。
「うん、良いよ。雅斗は、デートに行ってこいよ。時間、迫ってるんだろ?」
ニコニコしながら言うはる兄。
こんな顔今まで見た事無いよ。
「ありがとう。亜耶、遥の言う事ちゃんと聞けよ。」
雅斗さんが、亜耶ちゃんの目線まで屈み、頭に手をやって言う。
「うん、わかってるよ。お兄ちゃん、早く行かないと由華さんに怒られちゃうよ。」
って、子供扱いされたくないのか、少し口を尖らせて言う亜耶ちゃん。
何、この子。
何で、こんなに可愛く出来るの?
はる兄を見れば、目尻を下げて見てるし……。
「あぁ……。じゃあ、遥、亜耶の事頼むな。時間は守れよ。」
雅斗さんは、はる兄の返事も聞かずに走って行ってしまった。
「さてと。二人共、何処か行きたい所はあるか?」
はる兄が、屈んで聞いてきた。
あれ、何時もと対応が違うじゃん。
何時もなら屈むことさえしないのに……。
これ、亜耶ちゃんが居るからだよね。
あからさまに態度が違いませんか、はる兄。
「あ、あの……。私、遊園地に……行ってみたい……です。」
亜耶ちゃんが、恥ずかしそうに俯きながら、そう言葉にした。
この子、顔に直ぐ出るんだな。
今も、顔を真っ赤にしてるし……。
はる兄もそんな亜耶ちゃんを見て、赤くしてる。
えっと、もしかしてだけど……はる兄、亜耶ちゃんの事……。
ロリ……否、もう少し様子を見た方がいいか。
「亜耶が行きたいのなら、遊園地にしようか。真由は、それで良い?」
私に話しを振るはる兄。
「うん、いいよ。」
って言うか、たぶんはる兄の中では、もう決定してる事だろうね。
「真由ちゃん。本当に良いの?」
亜耶ちゃんが、目を大きく見開いて私を見て言う。
そんな吃驚した顔しないでよ。
「うん。今、私が行きたいって思ったところ、無かったから。亜耶ちゃんが行きたいなら、それで良いよ。」
って、返したら、パッと花が咲いたかの様に満面な笑みを浮かべて。
「ありがとう、真由ちゃん。」
お礼を言われた。
その笑顔にこっちが、赤面しちゃったじゃない。
チラリとはる兄を見れば、顔を真っ赤にさせて、口許を片手で覆い隠してるし……。
これで、確信できたよ。
はる兄が、亜耶ちゃんの事本気で好きなんだって……。だから、一緒に出掛ける口実に私を利用(言葉悪いかも)したんだ。
立派なロリコンだけどね。
私たちとはる兄の歳の差、十違うもの。十分ロリだよね。
「そうと決まれば、行くぞ。」
はる兄が立ち上がり、私たちの背中を押した。
遊園地に行くには、公共施設を使わないと行けない。
その分、警戒をしないといけないのだが……。
何にかって?
人拐いやら、人拐いやら、人拐いやら……。
何処から狙われてくるかわからないから、余計に警戒して仕舞う。
はる兄一人に負担をかけさせるわけにいかないから、ね。
「どうした、真由? そんなに警戒心剥き出しにして?」
はる兄が、不思議そうな顔をして言う。
何で、そんなに暢気で居られるの?
逆に私の方が、不思議だった。
亜耶ちゃんには、気付かれてないみたいだけど。
「何かあったら、困るでしょ?」
私の言葉に。
「あぁ。大丈夫だよ。何も起きないから」
って、クスリと笑うはる兄。
頭に?マークが沢山浮かぶ。
「この車輌には、SPが乗ってるからね」
小声で教えてくれた。
はい?
SPですと…。
私は、頭をキョロキョロさせた。
「真由ちゃん? どうかした?」
亜耶ちゃんが、小首を傾げて言う。
「何でもないよ。それより、なんで遊園地に行きたいの?」
と問いかけたら。
「笑わない?」
恥ずかしそうにして、聞いてきたから、ゆっくりと頷いた。
「あの……。今まで、行った事が……無くて……。学校に友達の話を聞いて、行ってみたいって思ってたの……。」
顔を赤らめて言う、亜耶ちゃん。
「えっ! 今まで行った事無いの?」
思わず、声が大きくなってしまった。
それに反応して、更に顔を赤くして頷いた亜耶ちゃん。
「じゃあ、今日は一杯遊ぼう。」
私が笑ってそう言えば、亜耶ちゃんも笑顔を浮かべて。
「うん!!」
って、元気に頷く亜耶ちゃんが、可愛くてしかたがない。
そんな亜耶ちゃんをギュウウって、抱き締めるとオロオロしだした。
雰囲気は、お姉さんなのに喋ると同年なんだなって思わずにいられなかった。
「こら、真由。亜耶が、困ってるだろうが。」
すかさずはる兄が、私から亜耶ちゃんを引き離す。
「……ありがとう。」
亜耶ちゃんの小さな声。
これ、はる兄に向けての言葉だ。
「……ん、良いよ。それより、外見てごらん。もうじき見えてくるよ。」
はる兄に言われて、外を見れば、観覧車、ジェットコースターのレールが見えてきた。
亜耶ちゃんを見れば、目をキラキラさせて見いっている。
「亜耶、真由。二人は手を繋いで歩けよ。迷子になったら、大変だからな。」
はる兄が、電車を降りる前に言う。
「はーい。亜耶ちゃん。」
素直に返事をして、亜耶ちゃんに手を差し出せば、その上に重ねてくれた。
亜耶ちゃんの手、思ってたより小さい。
そんな事を思いながら、電車を降りた。
遊園地の入り口ゲートに着くと、亜耶ちゃんが。
「すっごーい!!」
って、口を大きく開けて、見上げていた。
ポカンとした顔をする亜耶ちゃん。
そんな姿をクスクス笑っていたら、恥ずかしそうに私の方を向いて。
「真由ちゃん。そんなに笑わなくても……。」
頬を膨らませて言う亜耶ちゃん。
「二人共、ここで待ってて。」
はる兄が、逃げるようにチケット売り場に行く。
はる兄、耳まで赤くなってる。
そんな姿を見送っていたら。
「ねぇ、真由ちゃん。遥さんとは、どういう関係なの?」
興味本位なのか、それとも違う意味で私に対して警戒する為に聞いてきたのかは、よくわからないけど横を向けば、少しだけ顔を強わらせている亜耶ちゃん。
はる兄からは、何も聞いてないのかなと思った。
「はる兄とは、いとこだよ。うちの父親とはる兄の母親が、姉弟なの。で、私は一人っ子だから、よくはる兄に遊びに連れてってもらってるの。」
私の説明に、ちょっとだけ、本の一瞬だったけど、ホッとした顔を見せた亜耶ちゃん。
えっ……、もしかして、亜耶ちゃんもはる兄の事を……。
まさか……ねぇ。
小学生が、高校生をなんて……。
あり得ない……事もないのか……な。
「お待たせ。中に入るぞ。」
はる兄が、笑みを浮かべて言う。
入り口ゲートを潜り中に入れば、別世界のよう。
亜耶ちゃんのテンションがマックスになってた。
「何から、乗るんだ?」
はる兄が、声を掛けてきた。
亜耶ちゃんが戸惑っていた。
初めて来たんだから、当然だと思う。
「はる兄。私、ジェットコースターに乗りたい。」
助け船になるかが、わからないけどそう告げると。
「お前、まだ身長足りてないだろうが……。他のにしろ。」
って、はる兄が、私を諌める。
たぶん、亜耶ちゃんの事を心配したんだろう。
「じゃあ、コーヒーカップ。」
次の提案をしたら。
「よし、それにしよう」
と言って、歩き出したはる兄に遅れないように着いて行った。
コーヒーカップでは、中央にあるハンドルをクルクル回して、はる兄を酔わせ。お化け屋敷には、亜耶ちゃんを驚かせ過ぎて、泣かしてしまい。ゴーカートでは、三人で競争して、バイキングでは、絶叫しまくり、メリーゴーランドでは、はる兄が白馬に乗って、私と亜耶ちゃんが馬車に座り楽しんだ。
「そろそろお昼にしよう」
はる兄の言葉に頷き、園内に在るレストランに足を向けた。
中に入れば、女の人がはる兄を見てくる。
まぁ、はる兄はカッコいいもんね。
客席の間を歩いて、空いてる席を探す。
「やっぱ、空いてないなぁ……。」
はる兄の呟くが聞こえた。
私たちも、キョロキョロ見渡して、席を探す。
「あっ……。」
亜耶ちゃんが、声をあげたと思ったら、指を差した。
そこには、二席だけ空いていた。
私たちは三人、椅子が足りない。
「二人は、そこに座りな。俺は、他を……。」
はる兄がそう言って、行こうとするのを亜耶ちゃんが裾を持って止めた。
「どうした、亜耶?」
亜耶ちゃんは、俯きながら。
「……一緒に座ろ。遥さん。」
って、顔を赤くして言う。
一緒に座るって……。
えっ……。
「良いのか、亜耶? 恥ずかしいのイヤじゃなかった?」
はる兄がそう聞けば。
「……恥ずかしいけど、でも、遥さんが居ないのはイヤ。」
って、耳まで赤くして、亜耶ちゃんが言った。
ちょ……ちょっと待ってよ。
この小動物は、何を言ってるの?
自分から、餌食に行くなんて……。
同じ歳の筈なのに、何でこんなに "女" を感じるの?
はる兄も、真っ赤な顔をしてるし……。
何、この天然さは。
「あ~、もう……。亜耶には、敵わないなぁ……。わかった、一緒に座ろ。真由は、そっちに座りな。」
はる兄に言われて、向かい側に座る。
はる兄は、椅子に腰を下ろすと亜耶ちゃんを抱き上げて、膝に座らせた。
はる兄が、やたらと幸せそうな顔をする。
亜耶ちゃんは、亜耶ちゃんで、何処と無しか嬉しそうな顔をしてる。
三人でメニューを覗き込みワイワイと決めて、楽しく食事をした。
午後も色々と回り、途中で喉が乾いたから近くにあったベンチに座る。その間にはる兄が、飲み物を買いに行ってくれた。
「真由には、オレンジな。亜耶にはお茶を買って来た。」
そう言って、はる兄が、飲み物を手に渡してくれる。
何で、亜耶ちゃんはお茶なんだろう?
不思議に思っていたら。
「ジュース、飲めないから……。」
亜耶ちゃんが、ポツリと呟いた。
ジュースが飲めない?
「あぁ。亜耶、果汁百パーセントのジュースじゃないと飲めないんだよ。」
はる兄が、説明してくれた。
「そうなんだ。」
それって、逆に言えば贅沢な気もするが……。
ジュースを飲みながら、何故はる兄はそんなに詳しいのだろう?
小首を傾げていた。
「そろそろ最後の乗り物にしよう。」
はる兄が、言う。
「うん、そうだね。」
そう答えた亜耶ちゃんが、とても寂しそうに見えた。
あぁ、相当楽しかったんだなと思った。
「そんな顔をするなよ。また、連れて来てやるから、な。」
はる兄は、亜耶ちゃんに滅茶苦茶甘い。
今日一日一緒に居て、そう思った。
「本当……に。」
亜耶ちゃんが、弱々しく聞けば。
「亜耶が行きたくなったら、何時でも連れていってやるよ。」
はる兄は、亜耶ちゃんの目線まで屈んで、頭を撫でる。
「約束だからね。」
そう言う亜耶ちゃんは、笑顔だった。
「ほら、最後に何に乗るんだ?」
はる兄が、再度聞いてきた。
私と亜耶ちゃんが、同じ方向を指差していた。
「観覧車か……。じゃあ、行こうか。」
はる兄が、ゆっくりと歩き出した。
私たちも、後を追った。
観覧車に乗り込むと、私と亜耶ちゃんが隣同士に座り、はる兄が向かい側に座った。
ゆっくりと上に上がって行く、ゴンドラ。
亜耶ちゃんが、横ではしゃいでいる。
その度にゴンドラが少し揺れる。
「すっごーい! 景色綺麗。」
そんな風にはしゃげる亜耶ちゃんが、羨ましい。
それに、はる兄を笑顔に……色んな表情をさせる事が出きる唯一の人だともこの時思った。
「さぁ、帰るぞ。雅斗との約束もあるからな」
はる兄が、亜耶ちゃんに向かって言う。
亜耶ちゃんが、ビクリと肩を震わした。
どうしたんだろう?
「うん……。」
日が沈む前に園を出て、電車に乗り込んだ。
「遥さん。連れて行ってくれてありがとう。」
亜耶ちゃんが、お礼を言い出した。
「ん? 亜耶が、楽しめたなら俺はそれで良いよ。」
はる兄が、目を細めて亜耶ちゃんを見る。
まるで、愛しい人を見てるみたいだ。
「真由ちゃんも、ありがとうね。また、一緒に遊べる?」
亜耶ちゃんが、聞いてきた。
「うん、遊ぼう。亜耶ちゃんからのお誘いなら、断らないよ。」
私がそう答えると、嬉しそうな顔を見せてくれた。
改札口を出れば、雅斗さんが壁に寄りかかって、立っていた。
「お兄ちゃん、ただいま。」
亜耶ちゃんが、雅斗さんの方に駆けて行く。
その後ろ姿を切な気に見つめてる、はる兄。
「はる兄。亜耶ちゃんの事好きなんでしょ?」
私は、隣に居るはる兄にそう問い詰める。
「えっ……あ~、ちょ、ちょっと何を……言って……。」
はる兄が、挙動不審な動きをしだす。
うん、もうこれは、確定だね。
普段なら、そこまで動揺しないもん。
それに、亜耶ちゃんも満更でもないようだし……。
これは、見守るしかないか……。
二人の想いが、繋がれば良いなぁ……。
「遥さん、真由ちゃん。またね。」
声がかかり慌ててそっちを向き。
「うん。また、遊ぼうね」
って、手を振ってそう答えていた。
それからと言うもの、はる兄と一緒に亜耶ちゃんと遊ぶことが多くなり、中学に入ったらお互いが忙しくなり、連絡さえ取らなくなった。
八年前のあの日から、私は二人の恋を応援してたんだ。
だから、今幸せそうな二人を見れる事、とても嬉しいんだ。
今後も、二人の事応援していくつもり。
だって、大好きな二人なんだもの。
私も、頑張ろう。
透くんと何時までも一緒に居るために……。
0
あなたにおすすめの小説
先生
藤谷 郁
恋愛
薫は28歳の会社員。
町の絵画教室で、穏やかで優しい先生と出会い、恋をした。
ひとまわりも年上の島先生。独身で、恋人もいないと噂されている。
だけど薫は恋愛初心者。
どうすればいいのかわからなくて……
※他サイトに掲載した過去作品を転載(全年齢向けに改稿)
俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
ラヴ KAZU
恋愛
二年間付き合った恋人に振られた亜紀は傷心旅行でニューヨークへ旅立つ。
そこで東條ホールディングス社長東條理樹にはじめてを捧げてしまう。結婚を約束するも日本に戻ると連絡を貰えず、会社へ乗り込むも、
理樹は亜紀の父親の会社を倒産に追い込んだ東條財閥東條理三郎の息子だった。
しかも理樹には婚約者がいたのである。
全てを捧げた相手の真実を知り翻弄される亜紀。
二人は結婚出来るのであろうか。
10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
専業プウタ
恋愛
25歳の桜田未来は中学生から10年以上引きこもりだったが、2人暮らしの母親の死により外に出なくてはならなくなる。城ヶ崎冬馬は女遊びの激しい大手アパレルブランドの副社長。彼をストーカーから身を張って助けた事で未来は一時的に記憶喪失に陥る。冬馬はちょっとした興味から、未来は自分の恋人だったと偽る。冬馬は未来の純粋さと直向きさに惹かれていき、嘘が明らかになる日を恐れながらも未来の為に自分を変えていく。そして、未来は恐れもなくし、愛する人の胸に飛び込み夢を叶える扉を自ら開くのだった。
お嬢様は地味活中につき恋愛はご遠慮します
縁 遊
恋愛
幼い頃から可愛いあまりに知らない人に誘拐されるということを何回も経験してきた主人公。
大人になった今ではいかに地味に目立たず生活するかに命をかけているという変わり者。
だけど、そんな彼女を気にかける男性が出てきて…。
そんなマイペースお嬢様とそのお嬢様に振り回される男性達とのラブコメディーです。
☆最初の方は恋愛要素が少なめです。
出逢いがしらに恋をして 〜一目惚れした超イケメンが今日から上司になりました〜
泉南佳那
恋愛
高橋ひよりは25歳の会社員。
ある朝、遅刻寸前で乗った会社のエレベーターで見知らぬ男性とふたりになる。
モデルと見まごうほど超美形のその人は、その日、本社から移動してきた
ひよりの上司だった。
彼、宮沢ジュリアーノは29歳。日伊ハーフの気鋭のプロジェクト・マネージャー。
彼に一目惚れしたひよりだが、彼には本社重役の娘で会社で一番の美人、鈴木亜矢美の花婿候補との噂が……
【完結】育てた後輩を送り出したらハイスペになって戻ってきました
藤浪保
恋愛
大手IT会社に勤める早苗は会社の歓迎会でかつての後輩の桜木と再会した。酔っ払った桜木を家に送った早苗は押し倒され、キスに翻弄されてそのまま関係を持ってしまう。
次の朝目覚めた早苗は前夜の記憶をなくし、関係を持った事しか覚えていなかった。
お嬢様は新婚につき誘惑はご遠慮します
縁 遊
恋愛
初恋の人との恋を実らせて結婚したお嬢様の高宮 菫(たかみや すみれ)。
新婚の菫奥様には悩みがいっぱい。
旦那様には溺愛されてどう対応して良いかも分からないし、結婚してから地味な化粧を止めたらいろんな人から誘われる様になってしまって…こちらも対応に困ってしまう。
天然で憎めないお嬢様(新婚奥様)の何気ない日常のお話です。
溺愛いえ…激甘にする予定です。
苦手な方はご遠慮下さい。
作品は不定期更新になります。
これは『お嬢様は地味活中につき恋愛はご遠慮します』の続編です。
溺愛ダーリンと逆シークレットベビー
吉野葉月
恋愛
同棲している婚約者のモラハラに悩む優月は、ある日、通院している病院で大学時代の同級生の頼久と再会する。
立派な社会人となっていた彼に見惚れる優月だったが、彼は一児の父になっていた。しかも優月との子どもを一人で育てるシングルファザー。
優月はモラハラから抜け出すことができるのか、そして子どもっていったいどういうことなのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる