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第二章 猫耳事変
第6話 発情
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朝の様に弦の部屋へ入り、弦の毛布の上に馬乗りになった。
「にゃぁ……起きて、弦さん……撫でて」
「ん、んぅ? おはよう~……いい子いい子」
若干寝ぼけたまま弦は織理を撫でた。だが寝ぼけたそれはあまり良いところを撫でてくれない。織理はその手に顎を差し出す。少し擽ったいが、気持ちいい部分だった。
「……なぁん」
顎を手に委ねて目を閉じる。本当に猫であればゴロゴロと喉が鳴っていたことだろう。馬乗りだった体をそのまま前に倒し、布団越しに乗り掛かる。
「弦さん……好き、……もっと……」
弦は寝ぼけたまま片手で尾骶骨あたりをなぞる。待ち望んでいた感覚に織理は顔を押し付ける。ぺろ、と弦の鼻を舐めた。
「ぁ、ん……すき、ゆづる、さん……ん、にゃ、ぁ……」
「織理~……その声マジで誤反応するから……」
寝ぼけたままに弦は織理の腰を掴み、そのまま毛布の中に招き入れる。あのまま乗られていては重いし、理性が爆発しかねなかった。
「織理は甘えん坊のいい猫ちゃんだねぇ~」
ウリウリと頭を撫でられて織理は目を細める。だが何か物足りない。ぐりぐりと全身を擦り付けたい様な、妙な感覚がある。
ソワソワとしながら無意識に弦に胸元をくっつける。服に擦れて胸のピアスが擽られるのがなんとなく気持ちいい。
とろんとした顔で体を擦り付ける織理に弦は深呼吸した。
「……織理もしかして発情期的な感じ?」
「発情期……」
――いやまさかそんな。織理としては信じたくない言葉だった。本人はいたって無意識なのだからそんな言葉信じられるわけがない。
弦は織理の耳の付け根に口を寄せる。そしてはむ、と軽く噛みながら舌で舐めた。
「ふぁ、……!」
織理の体が跳ねる。それを見て弦はもう一度舌を這わせた。びく、と震える体に織理自身も驚く。自然と吐息に熱がこもっていく。
「……織理、可愛いね。今すぐにでも抱きたくなっちゃうや」
「にゃぁ……! ね、舐めて、……弦さん……」
織理はその胸元を弦に押し付ける。少し考えた末に、弦は織理の胸元に顔を埋めた。そして尻尾の付け根をなぞりながらその胸先に舌を這わせる。ピアスを舌で転がしながら、優しく。
「に、ゃ、……ん、ぁ……ゆづ、る……さん……そこ、へん、……」
ぺろぺろとまるで猫の様に弦は舐める。その度に腰が浮く様な、頭の中に霧がかかる様な気がした。
蕩けた目で弦を見つめ、織理は彼を抱きしめた。もっと続けて欲しい、離れないで欲しい……そんな気持ちが湧いて仕方ない。
「……織理、気持ちいい?」
「は、ぃ……っ、これ、好き……です……」
恍惚とした様な言葉、弦は舌を離す。もどかしい感覚に織理は小さく鳴き声をこぼした。
「や、やめるの……? もっと、欲しい……」
弦は奥歯を噛み締める気持ちだった。これくらいで満足してくれたらよかったのに、とうまくいかない内心に、内心でため息を吐きつつ。
「これ以上はさ……本当に止められなくなるから。俺、多分一回でも今の織理抱いたら2度といつもの様には戻れなくなる。ずっと離さなくて、ずっと閉じ込めちゃうかも……だから、」
もう正直に告白した。織理は何よりも言葉にしないとわからないのだからと、全部を伝える。彼にとっての最後の砦は織理を猫として見て愛玩的に可愛がることだった。それを超えて交わるならば、愛玩と性欲が結びつく事になるのは彼も理解していた。その先に自分がどうなるのかも、全部。
「それ、って……ダメ、なこと? ゆづるさんに……ずっと、撫でてもらいたい……! 好きに、……して欲しい……」
「織理……」
弦は最後の理性でどうするかを考えた。猫の発情期ならしばらく放置しておけば五月蝿い程度でどうにかなっただろう。そこに人間の、と重なれば満ちない限り飢え続けるのではないか。
体を無意識に擦り付ける織理に愛おしさを感じないわけでもない。むしろ、許されるなら全て喰らって自堕落な日々を送りたいとすら思う。彼の理性は分厚い分、落ちたら戻りにくい。自覚があるからこそ、この場に飲まれるか悩むのだ。
「織理、本当に戻れなくなるよ。織理が嫌って言っても俺はずっとお前を抱き続ける、外に出たいって言っても出さない。俺が欲しいままに織理を求めて、もしかしたら壊しちゃうかも……ね、だからやめよう?」
弦の忠告に織理は頷くしかなかった。けれど、どこかでそうされてみたいと思う自分がいるのを織理は誤魔化しきれなかった。
だって、もう弦しかそもそも側に居ないのだから。
「壊れても……いい、弦さんが欲しい」
その言葉に弦は眉間に皺を寄せる。この純粋なまでの求愛に、どうに答えたら傷つけずに終われるかをひたすらに考える。
正直言って彼は織理を養うくらい余裕であった。株と配信で稼いだ金は一般人の年収を超え、家だって簡単に買える。恋人を作らないのは必要なかったからだ、やってくるのも「ストリーマーの恋人」になりたいだけの奴らばかり。人の上に立てる人間としてはそこに一切の魅力を感じなかった。女の子にモテたいと言う気持ちもなければ、そもそも織理に会うまでは性欲自体もそんなに高い方ではなかった。
なぜならそれ以外が満たされていたから、金があり人から承認され、人を動かせるだけの素質がある。持って生まれた異能力は大したことがなくても気にならないくらいには。
そんな彼が初めて欲しいと思った人間、それが織理で。
最初はただ孤立していた彼を何となく放って置けなくて声をかけた。揶揄うと面白い反応をする後輩だったからそれが妙に心地よくて目が離せなくて、冗談半分で言い続けた可愛いと言う言葉は本物になっていった。
――この子は自己肯定感が低すぎるし卑屈なところがある。けれど、だからこそ、この可愛い顔を観れるのが嬉しい、人嫌いな猫が自分にだけ擦り寄ってくれるような充実感がある。
変な話、最初の感想なんてそんなものだ。
今はただ織理の自尊心を育てたくて、織理に織理自身を好きになって欲しくて。一種の育成、投資した物が輝く瞬間が見たい。そんなところだ。
「……俺はね、織理に自分を大切にして欲しい。今は多分、俺しか側にいないからそれでいいって思ってるんだろうけど……、もしかしたらこの選択を後悔するかもしれない。好きな人が出来た時に『あぁ、あの時適当に弦先輩なんかに抱かれちゃったけど、この人だけのものになりたかったな』とか思う日が来るかもしれないでしょ?」
「……」
織理は黙って聞いていた。
「織理が本当に、俺のこと好きになったらいつでも抱いてあげるから。……ま、どうしてもと言うなら快楽目的になっても抱けるけどね」
最後だけ冗談めかして言う弦の言葉は、自分の事を考えてくれているのだろうことはよく伝わってきた。今だって好きなのに、いつか来るかもしらない本当の好きな人なんてどうでもいいのに。そう反論したい気持ちもあった。
けれど、これ以上弦に負担をかけるわけにはいかない。織理の中に答えは出た。弦がこうして『やめよう』と言うのだ。これ以上求めるのは人として良くない。それに、彼にまで嫌われたくはなかった。
「ごめん、なさい……我儘言って」
「大丈夫だよ、織理。寧ろ、俺があまり歯止めが効くタイプじゃないからさ」
そう言って優しく笑い織理の頭を撫でる弦に織理は安心した。そこに織理への嫌悪や拒絶は浮かんでいなかったからだ。
「でも織理も辛いでしょ。……これ、治す方法探してくるよ。と言うか能力解除って誰かしらが出来たりしないのかな」
3日もすれば治ると思って弦も攪真も在琉も、放置しては居たのだ。
まず能力というものは何かしら代償が掛かる、となれば余程織理に恨みでもない限りそんな長くかけ続けようなどとは思わないだろう。ただ2日目にして織理が辛そうであると言うならば、早く治したほうがいい。3日で治る確証もないし、結局この家には織理に精神を持っていかれない奴がいないのだから。
「……外出ちゃうの? 寂しい……です」
「うーーん、どうしよっか。一緒に外は無理だし……」
主に今後復帰した後の織理を考えるとこの状況は黒歴史になりかねない。最低限の認知で終わらせた方がいいだろうと弦は思う。
「ダメ元で攪真か在琉に頼んでみる……かな。織理は誰に残って欲しい?」
「弦さん、だけで……いいです……」
すり、と弦の掌に頬を寄せ、潤んだ上目遣いで見上げる。ゾクゾクとした感覚が走るのを堪えて弦は笑った。
「あの二人、嫌われちゃったねぇ……わかった、とりあえず俺は残れるようにしてみるから、少し待っててね」
ぽんぽんと織理の頭を2回撫で部屋を出ていく。織理はまた布団の上に丸くなった。
「にゃぁ……起きて、弦さん……撫でて」
「ん、んぅ? おはよう~……いい子いい子」
若干寝ぼけたまま弦は織理を撫でた。だが寝ぼけたそれはあまり良いところを撫でてくれない。織理はその手に顎を差し出す。少し擽ったいが、気持ちいい部分だった。
「……なぁん」
顎を手に委ねて目を閉じる。本当に猫であればゴロゴロと喉が鳴っていたことだろう。馬乗りだった体をそのまま前に倒し、布団越しに乗り掛かる。
「弦さん……好き、……もっと……」
弦は寝ぼけたまま片手で尾骶骨あたりをなぞる。待ち望んでいた感覚に織理は顔を押し付ける。ぺろ、と弦の鼻を舐めた。
「ぁ、ん……すき、ゆづる、さん……ん、にゃ、ぁ……」
「織理~……その声マジで誤反応するから……」
寝ぼけたままに弦は織理の腰を掴み、そのまま毛布の中に招き入れる。あのまま乗られていては重いし、理性が爆発しかねなかった。
「織理は甘えん坊のいい猫ちゃんだねぇ~」
ウリウリと頭を撫でられて織理は目を細める。だが何か物足りない。ぐりぐりと全身を擦り付けたい様な、妙な感覚がある。
ソワソワとしながら無意識に弦に胸元をくっつける。服に擦れて胸のピアスが擽られるのがなんとなく気持ちいい。
とろんとした顔で体を擦り付ける織理に弦は深呼吸した。
「……織理もしかして発情期的な感じ?」
「発情期……」
――いやまさかそんな。織理としては信じたくない言葉だった。本人はいたって無意識なのだからそんな言葉信じられるわけがない。
弦は織理の耳の付け根に口を寄せる。そしてはむ、と軽く噛みながら舌で舐めた。
「ふぁ、……!」
織理の体が跳ねる。それを見て弦はもう一度舌を這わせた。びく、と震える体に織理自身も驚く。自然と吐息に熱がこもっていく。
「……織理、可愛いね。今すぐにでも抱きたくなっちゃうや」
「にゃぁ……! ね、舐めて、……弦さん……」
織理はその胸元を弦に押し付ける。少し考えた末に、弦は織理の胸元に顔を埋めた。そして尻尾の付け根をなぞりながらその胸先に舌を這わせる。ピアスを舌で転がしながら、優しく。
「に、ゃ、……ん、ぁ……ゆづ、る……さん……そこ、へん、……」
ぺろぺろとまるで猫の様に弦は舐める。その度に腰が浮く様な、頭の中に霧がかかる様な気がした。
蕩けた目で弦を見つめ、織理は彼を抱きしめた。もっと続けて欲しい、離れないで欲しい……そんな気持ちが湧いて仕方ない。
「……織理、気持ちいい?」
「は、ぃ……っ、これ、好き……です……」
恍惚とした様な言葉、弦は舌を離す。もどかしい感覚に織理は小さく鳴き声をこぼした。
「や、やめるの……? もっと、欲しい……」
弦は奥歯を噛み締める気持ちだった。これくらいで満足してくれたらよかったのに、とうまくいかない内心に、内心でため息を吐きつつ。
「これ以上はさ……本当に止められなくなるから。俺、多分一回でも今の織理抱いたら2度といつもの様には戻れなくなる。ずっと離さなくて、ずっと閉じ込めちゃうかも……だから、」
もう正直に告白した。織理は何よりも言葉にしないとわからないのだからと、全部を伝える。彼にとっての最後の砦は織理を猫として見て愛玩的に可愛がることだった。それを超えて交わるならば、愛玩と性欲が結びつく事になるのは彼も理解していた。その先に自分がどうなるのかも、全部。
「それ、って……ダメ、なこと? ゆづるさんに……ずっと、撫でてもらいたい……! 好きに、……して欲しい……」
「織理……」
弦は最後の理性でどうするかを考えた。猫の発情期ならしばらく放置しておけば五月蝿い程度でどうにかなっただろう。そこに人間の、と重なれば満ちない限り飢え続けるのではないか。
体を無意識に擦り付ける織理に愛おしさを感じないわけでもない。むしろ、許されるなら全て喰らって自堕落な日々を送りたいとすら思う。彼の理性は分厚い分、落ちたら戻りにくい。自覚があるからこそ、この場に飲まれるか悩むのだ。
「織理、本当に戻れなくなるよ。織理が嫌って言っても俺はずっとお前を抱き続ける、外に出たいって言っても出さない。俺が欲しいままに織理を求めて、もしかしたら壊しちゃうかも……ね、だからやめよう?」
弦の忠告に織理は頷くしかなかった。けれど、どこかでそうされてみたいと思う自分がいるのを織理は誤魔化しきれなかった。
だって、もう弦しかそもそも側に居ないのだから。
「壊れても……いい、弦さんが欲しい」
その言葉に弦は眉間に皺を寄せる。この純粋なまでの求愛に、どうに答えたら傷つけずに終われるかをひたすらに考える。
正直言って彼は織理を養うくらい余裕であった。株と配信で稼いだ金は一般人の年収を超え、家だって簡単に買える。恋人を作らないのは必要なかったからだ、やってくるのも「ストリーマーの恋人」になりたいだけの奴らばかり。人の上に立てる人間としてはそこに一切の魅力を感じなかった。女の子にモテたいと言う気持ちもなければ、そもそも織理に会うまでは性欲自体もそんなに高い方ではなかった。
なぜならそれ以外が満たされていたから、金があり人から承認され、人を動かせるだけの素質がある。持って生まれた異能力は大したことがなくても気にならないくらいには。
そんな彼が初めて欲しいと思った人間、それが織理で。
最初はただ孤立していた彼を何となく放って置けなくて声をかけた。揶揄うと面白い反応をする後輩だったからそれが妙に心地よくて目が離せなくて、冗談半分で言い続けた可愛いと言う言葉は本物になっていった。
――この子は自己肯定感が低すぎるし卑屈なところがある。けれど、だからこそ、この可愛い顔を観れるのが嬉しい、人嫌いな猫が自分にだけ擦り寄ってくれるような充実感がある。
変な話、最初の感想なんてそんなものだ。
今はただ織理の自尊心を育てたくて、織理に織理自身を好きになって欲しくて。一種の育成、投資した物が輝く瞬間が見たい。そんなところだ。
「……俺はね、織理に自分を大切にして欲しい。今は多分、俺しか側にいないからそれでいいって思ってるんだろうけど……、もしかしたらこの選択を後悔するかもしれない。好きな人が出来た時に『あぁ、あの時適当に弦先輩なんかに抱かれちゃったけど、この人だけのものになりたかったな』とか思う日が来るかもしれないでしょ?」
「……」
織理は黙って聞いていた。
「織理が本当に、俺のこと好きになったらいつでも抱いてあげるから。……ま、どうしてもと言うなら快楽目的になっても抱けるけどね」
最後だけ冗談めかして言う弦の言葉は、自分の事を考えてくれているのだろうことはよく伝わってきた。今だって好きなのに、いつか来るかもしらない本当の好きな人なんてどうでもいいのに。そう反論したい気持ちもあった。
けれど、これ以上弦に負担をかけるわけにはいかない。織理の中に答えは出た。弦がこうして『やめよう』と言うのだ。これ以上求めるのは人として良くない。それに、彼にまで嫌われたくはなかった。
「ごめん、なさい……我儘言って」
「大丈夫だよ、織理。寧ろ、俺があまり歯止めが効くタイプじゃないからさ」
そう言って優しく笑い織理の頭を撫でる弦に織理は安心した。そこに織理への嫌悪や拒絶は浮かんでいなかったからだ。
「でも織理も辛いでしょ。……これ、治す方法探してくるよ。と言うか能力解除って誰かしらが出来たりしないのかな」
3日もすれば治ると思って弦も攪真も在琉も、放置しては居たのだ。
まず能力というものは何かしら代償が掛かる、となれば余程織理に恨みでもない限りそんな長くかけ続けようなどとは思わないだろう。ただ2日目にして織理が辛そうであると言うならば、早く治したほうがいい。3日で治る確証もないし、結局この家には織理に精神を持っていかれない奴がいないのだから。
「……外出ちゃうの? 寂しい……です」
「うーーん、どうしよっか。一緒に外は無理だし……」
主に今後復帰した後の織理を考えるとこの状況は黒歴史になりかねない。最低限の認知で終わらせた方がいいだろうと弦は思う。
「ダメ元で攪真か在琉に頼んでみる……かな。織理は誰に残って欲しい?」
「弦さん、だけで……いいです……」
すり、と弦の掌に頬を寄せ、潤んだ上目遣いで見上げる。ゾクゾクとした感覚が走るのを堪えて弦は笑った。
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