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15.誕生日と予定外
次の行き先とやりたいこと
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ラウールは旅に出たかった。
サクラに相談した。
快く一緒に行くと言ってくれた。
ラウールは長い期間一緒にいてくれるサクラが、いつ別れて行動すると言うか不安だった。
サクラと一緒に旅立つことが決まった時には、他に一緒に旅する仲間がサクラにできたら、別れるつもりだったのに・・・。今ではラウールが一緒に旅をしたいと思っているのだった。
ゴブリンロードを討伐し、Sランクに昇格してからは毎日冒険者ギルドに寄っていた。そのまま依頼をこなすこともあったが、目ぼしい依頼がないときはサクラと一緒に街に出かけたりもした。
キソもSランク昇格を喜んでくれて、一緒に食事をした日もあった。
そして今日も冒険者ギルドの酒場で、サクラと話をしていた。
果実水を飲みながら、ラウールはサクラの目の前の椅子に座っていた。
「サクラ、そろそろ旅に出たいんだけど、次に僕がやりたいことを聞いてくれる?」
「いいわよ、一緒に行くところだから聞いておきたいし。」
そう一口サクラも果実水を飲んだ。
「僕は従魔が欲しい!!」
サクラは驚いた顔をした。
「急ね~、なぜ急に従魔なの?」
「最近考えていたんだけど、僕たちは転移の魔法は使えるでしょ? けど行ったことのないところは無理でしょ? だから、移動するスピードを速くしたいんだ。前に移動馬車で冒険者に聞いたら、魔物に乗っている人も稀にいるみたいな話をしてたじゃないか。馬車も買うことが出来るけど、僕は従魔にロマンを感じた。」
「ロマンね~。私の大鎌と一緒・・・。ん~~~、でもどうやって?」
「この前から旅に出たいって僕が言ってたでしょ? その時から情報は少しずつ集めてたんだけど、交易都市サザで魔物の卵が稀に売っているみたいなんだ。卵が買えなくても、そこにあるダンジョンで稀に手に入れることが出来るらしいんだ。王国にも、共和国にも、皇国にも時々流れて来るけど、貴族がほとんどを買い占めるみたい。そして、孵化に失敗する・・・。だからほとんど従魔を見ることがないみたいなんだ。」
「へ~、そうだったんだ。私はてっきり従魔にできる人が少ないだけだと思ってた。」
「うん、適性もあるみたいで、産まれても従魔にできなくて結局処分されることもあるみたい・・・。」
「そんなに確率が少ないんだね・・・。」
「それでも、冒険者ギルドには従魔登録があるみたい。だからこそ、従魔を持つことが出来る可能性に賭けたいんだ。僕のロマンの為に・・・。」
「うん!わかった。私はラウールの傍にいるよ。一緒に行こう! ってどうやって?」
ラウールは簡単な地図を取り出した。この地図はラウールがここに来るまでの情報を書き込んだり、聞いた話で地形を追加している。おおまかな位置はわかるようになっている。
「ここニジュールから南に行くと港がある。そこで船に乗って交易都市サザに向かう。船は2日程度だし、港までも2日程度だ。」
「意外に近いね。ただ船旅は初めてだね!」
「そうなんだよ。サザ全体を旅すると、テザン皇国までは遠いけど、転移もあるしね。」
「そうね、一回行ってしまったら戻りはすぐだしね。」
そうラウールとサクラは相談を終えた。
そしてさっそく旅に出るために、街で買い物を始めた。食べ物などはたくさん持っているが、更に追加で買っていく。便利な魔道具もないか確認しながら店をめぐり、夕方には宿に戻った。
宿で夕食を食べながらラウールはもう少し細かく説明した。
従魔で乗ることが出来ない魔物を手に入れた場合は、今まで通り移動馬車を使うか、馬車を購入する。
一番は従魔を持ちたいこと。移動が速くなると言ったが、移動の速さより、従魔を手に入れることを最優先したいと。サクラも同意した。サクラは今の移動方法でも不満はないと言う。初めて会う人との移動も、旅の醍醐味と言い、この世界の人への警戒もだいぶとれていた。
交易都市サザについての説明もラウールがした。
交易都市サザは、日本のような統治方法だ。そして、円を描くように都市があり中心に首都機能を持たせた都市がある。時計のような位置関係で、呼び方も第一都市、第二都市となり覚えやすい。
都市ごとに港もあり、それぞれ船を使い交易をしていると言うことだ。
今ある情報をラウールがサクラに説明し、休むことにした。
明日から2日かけて知り合いにお別れを告げて周る予定にした。
~~~~~~~~~
一番初めに勇者へ届くように手紙を送った。勇者が話をしてくれていたおかげで、ファンフートの城の門番に手紙を渡すことが出来た。
そしてその後はキソに会いに行く。キソはラウールとサクラが来たときは直接会えるようにしてくれている。
急な出発でキソは驚き、悲しんでいたが、最後は笑顔で送り出してくれた。何かあれば冒険者ギルドを通じて連絡を取ってほしいと付け加えた。
そしてキソと別れた後は、手紙を受け取った勇者のダイチ、ヒミカ、グンジョウが冒険者ギルドにいた。
ラウールとサクラが冒険者ギルドに入るとほぼ同時だったようだ。
勇者はもっと一緒にダンジョンに行きたかったと言ってくれた。そして勇者にも、何かあれば冒険者ギルドを使って連絡をしてほしいことを伝えた。
冒険者ギルドでは、ウールは不在だったが、シトカがいた。シトカにもお別れを告げ、【黒猫】にキソや勇者から連絡を取りたいと言う事があれば、登録先の冒険者ギルドに連絡を入れてもらえるようにお願いした。Sランク冒険者は、遠くにいても依頼を出したい場合に備えて、遠距離連絡を取ることのできるサービスがあるのだ。
2日目も冒険者ギルドや街をめぐり、お世話になった人や知り合いの冒険者にお別れを告げた。
【木陰の光】にも挨拶した。現在は活動も再開し元気にしていた。
そして出発の日が来た。
別れの瞬間がつらいため、出発時間は告げずに。
ラウールとサクラは移動馬車に乗り込み、首都ニジュールを後にした。
サクラに相談した。
快く一緒に行くと言ってくれた。
ラウールは長い期間一緒にいてくれるサクラが、いつ別れて行動すると言うか不安だった。
サクラと一緒に旅立つことが決まった時には、他に一緒に旅する仲間がサクラにできたら、別れるつもりだったのに・・・。今ではラウールが一緒に旅をしたいと思っているのだった。
ゴブリンロードを討伐し、Sランクに昇格してからは毎日冒険者ギルドに寄っていた。そのまま依頼をこなすこともあったが、目ぼしい依頼がないときはサクラと一緒に街に出かけたりもした。
キソもSランク昇格を喜んでくれて、一緒に食事をした日もあった。
そして今日も冒険者ギルドの酒場で、サクラと話をしていた。
果実水を飲みながら、ラウールはサクラの目の前の椅子に座っていた。
「サクラ、そろそろ旅に出たいんだけど、次に僕がやりたいことを聞いてくれる?」
「いいわよ、一緒に行くところだから聞いておきたいし。」
そう一口サクラも果実水を飲んだ。
「僕は従魔が欲しい!!」
サクラは驚いた顔をした。
「急ね~、なぜ急に従魔なの?」
「最近考えていたんだけど、僕たちは転移の魔法は使えるでしょ? けど行ったことのないところは無理でしょ? だから、移動するスピードを速くしたいんだ。前に移動馬車で冒険者に聞いたら、魔物に乗っている人も稀にいるみたいな話をしてたじゃないか。馬車も買うことが出来るけど、僕は従魔にロマンを感じた。」
「ロマンね~。私の大鎌と一緒・・・。ん~~~、でもどうやって?」
「この前から旅に出たいって僕が言ってたでしょ? その時から情報は少しずつ集めてたんだけど、交易都市サザで魔物の卵が稀に売っているみたいなんだ。卵が買えなくても、そこにあるダンジョンで稀に手に入れることが出来るらしいんだ。王国にも、共和国にも、皇国にも時々流れて来るけど、貴族がほとんどを買い占めるみたい。そして、孵化に失敗する・・・。だからほとんど従魔を見ることがないみたいなんだ。」
「へ~、そうだったんだ。私はてっきり従魔にできる人が少ないだけだと思ってた。」
「うん、適性もあるみたいで、産まれても従魔にできなくて結局処分されることもあるみたい・・・。」
「そんなに確率が少ないんだね・・・。」
「それでも、冒険者ギルドには従魔登録があるみたい。だからこそ、従魔を持つことが出来る可能性に賭けたいんだ。僕のロマンの為に・・・。」
「うん!わかった。私はラウールの傍にいるよ。一緒に行こう! ってどうやって?」
ラウールは簡単な地図を取り出した。この地図はラウールがここに来るまでの情報を書き込んだり、聞いた話で地形を追加している。おおまかな位置はわかるようになっている。
「ここニジュールから南に行くと港がある。そこで船に乗って交易都市サザに向かう。船は2日程度だし、港までも2日程度だ。」
「意外に近いね。ただ船旅は初めてだね!」
「そうなんだよ。サザ全体を旅すると、テザン皇国までは遠いけど、転移もあるしね。」
「そうね、一回行ってしまったら戻りはすぐだしね。」
そうラウールとサクラは相談を終えた。
そしてさっそく旅に出るために、街で買い物を始めた。食べ物などはたくさん持っているが、更に追加で買っていく。便利な魔道具もないか確認しながら店をめぐり、夕方には宿に戻った。
宿で夕食を食べながらラウールはもう少し細かく説明した。
従魔で乗ることが出来ない魔物を手に入れた場合は、今まで通り移動馬車を使うか、馬車を購入する。
一番は従魔を持ちたいこと。移動が速くなると言ったが、移動の速さより、従魔を手に入れることを最優先したいと。サクラも同意した。サクラは今の移動方法でも不満はないと言う。初めて会う人との移動も、旅の醍醐味と言い、この世界の人への警戒もだいぶとれていた。
交易都市サザについての説明もラウールがした。
交易都市サザは、日本のような統治方法だ。そして、円を描くように都市があり中心に首都機能を持たせた都市がある。時計のような位置関係で、呼び方も第一都市、第二都市となり覚えやすい。
都市ごとに港もあり、それぞれ船を使い交易をしていると言うことだ。
今ある情報をラウールがサクラに説明し、休むことにした。
明日から2日かけて知り合いにお別れを告げて周る予定にした。
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一番初めに勇者へ届くように手紙を送った。勇者が話をしてくれていたおかげで、ファンフートの城の門番に手紙を渡すことが出来た。
そしてその後はキソに会いに行く。キソはラウールとサクラが来たときは直接会えるようにしてくれている。
急な出発でキソは驚き、悲しんでいたが、最後は笑顔で送り出してくれた。何かあれば冒険者ギルドを通じて連絡を取ってほしいと付け加えた。
そしてキソと別れた後は、手紙を受け取った勇者のダイチ、ヒミカ、グンジョウが冒険者ギルドにいた。
ラウールとサクラが冒険者ギルドに入るとほぼ同時だったようだ。
勇者はもっと一緒にダンジョンに行きたかったと言ってくれた。そして勇者にも、何かあれば冒険者ギルドを使って連絡をしてほしいことを伝えた。
冒険者ギルドでは、ウールは不在だったが、シトカがいた。シトカにもお別れを告げ、【黒猫】にキソや勇者から連絡を取りたいと言う事があれば、登録先の冒険者ギルドに連絡を入れてもらえるようにお願いした。Sランク冒険者は、遠くにいても依頼を出したい場合に備えて、遠距離連絡を取ることのできるサービスがあるのだ。
2日目も冒険者ギルドや街をめぐり、お世話になった人や知り合いの冒険者にお別れを告げた。
【木陰の光】にも挨拶した。現在は活動も再開し元気にしていた。
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