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3.お嬢様はお食事中です、お控えください。
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酒があれば少しは酔った勢いで打ち解けられるかと思ったが、ギャムシアはどうも下戸でそういった備蓄が無いらしい。仕方の無い事ではあるが、それではいつか持て成しで相手を怒らせてしまう気がしてしまった。
恐らく、彼はなかなかの王様気質だ。このロドハルトという領域では、何者も彼の言いなりにならざるを得ないのだろう。いつか反感を買いそう、というのが正直な第一印象だった。
しかし現在対面で食卓を囲っているが、彼の顔は正直……自分の好みだ。美青年、とは違うかもしれない。それなら、どちらかといえばシャイネの方が当てはまる。
ただ、吊り気味の眉、相対的に垂れ気味の目、薄めの唇。あまり、エヴァイアンで見ないタイプの顔だ。もしかすると、どこかの血が混じっているのかもしれない。ふと目が合う度に、胸が高鳴る。胸の奥が、じわりとする。
……恋と断定するには少し早いのかもしれないが、どこか。近しい何かが、ある。
「明日は妹君に兄君の祝い文を読み上げてもらう形で、大丈夫でしょうか」
ギャムシアの言葉に、こくこくと頷く。隣に座るシャイネは、先程から黙々と料理を口に運んでいた。
ラチカはいつ話を振られても大丈夫なように、あまり料理を食せないでいた。しかし、どれも美味だ。ロドハルトは海に面している部分があるので漁業が盛んだとは聞いていたが、こんなに味のいい魚は初めて食べる。
「ところで、突っ込んだ話をしますが」
その切り出し方がどこか気になり、目を向ける。ギャムシアはどこかその目を淫靡に歪ませて、ラチカを捉えた。
「最近、婚礼の話などは? エヴァイアンの本家の令嬢とあれば、誘いはありそうかとは思いますが」
シャイネの手が、一瞬止まった。ぎょっとして彼の太ももを軽く叩くが、彼は未だ手を動かしはしない。
仕方無いので、ラチカが唇を動かした。
「あるといえば、ありますよ。ただ、あまりいい人が……という感じで。私は次子だし、兄がもう跡をついでいるのでそこまでうるさくは言われないですね」
少し、語弊はわざと含めた。自分が決めるより先に、兄が先に相手を見るのだ。彼のお眼鏡に叶った者の見合い話だけが、ラチカへと通される。今まで何人か話はあったが、やはりラチカ自身が相手に惹かれずに終わった。
ギャムシアは少し満足気に頷くと、果実のジュースを口に含んだ。唇についた赤い滴を舌で拭いながら、最初にラチカを視た時のような……品定めする時の目を、向けた。
「破瓜は、済ませられましたか?」
がしゃん! と食器が盛大な音を立てて卓上でばらけた。シャイネが立ち上がり、今までネクロマンサーに対してしか向けた事の無いような目でギャムシアを見下ろしている。ラチカは慌てて、彼の腕を引いた。
「シャイネ!」
「黙って聞いていれば。その質問、我が主君に対してあまりに失礼でしょう」
ギャムシアは尚笑みをやめる事なく、シャイネを見上げた。
「よく見れば、君の目。妹君の目と同じ……綺麗な黄金色だな。兄君もそうだ。縁者か?」
「だったら何です?」
「シャイネ、落ち着いて!」
何度も腕を引き、彼はようやくラチカを見た。そこでようやく唇を噛みしめ、着席する。その目は未だに、ギャムシアを睨みつけていた。
仕方ないので、ラチカが口を開く。相変わらず彼の腕は引き留めたまま。
「……とはいえ、さすがにそこまで突っ込んだ話が出来る程の仲ではないかと。申し訳ありません」
その答えに、ギャムシアはくすりと笑った。しかし、その目は。
「構いませんよ。ええ、確かに不躾でしたね。気分を害したようで、申し訳ない」
シャイネはその言葉を無視し、再びフォークを手に取った。
「すっっっごい気疲れした……」
「ええ、俺もです」
あの後も気まずいままで晩餐は続き、ようやく解放された。ギャムシアはラチカ用の寝室へ案内すると、そのまま彼は姿を消した。
ゲスト用のベッドはかなりふかふかで、馬車旅の疲労も一気に回復しそうだ。寝そべるラチカを見やると、シャイネは重い溜息を吐いた。
「……俺、ここに居ます。あの男は信用できない」
「いやーそれはちょっと……もしそれがバレて兄さんに話いけばそれこそかなりややこしい事になっちゃう」
本来は、ラチカには女性の使用人が専属でつくはずだった。しかしどうやらギャムシアが世話役を用意すると通達していたらしく、同時に他国である以上女性の世話役以上に護衛の方が必要だからとシャイネがつくことになった。
コーマスも、シャイネの事は護衛としては信用していても、同時に……彼を、妹に一番近い男として警戒している節もある。
シャイネは口を噤むと、むず痒そうな顔をしてからラチカの頭をぐしゃりと撫でた。もぅ、傷は残っていない。
「また、明日」
頷くと、彼は不安そうな顔をしたまま部屋を出た。念のため、内鍵を掛ける。
……まさか、あんな事を聞かれるなどとは思ってもみなかった。確かに気になるのはなるだろうが、わざわざあんな……初対面の大切な食事の場で出す話題には、到底思えなかった。
『破瓜は、済ませられましたか?』
シャイネは知っている。そして、兄とその奥方も。けれど、それでもあの場で出す話題では無い。
湯浴みを終え、用意されていた寝間着に着替える。時計を見ると、もう0時を超えていた。明日は早い、早々に眠った方がいいだろう。
ベッドに入り、カンテラを消す。枕の上で絡まる髪を整えながら寝返りを打つと、がちゃり、とドアから鍵が開く声。
ハッとしたが、動かなかった。背中の向こうで、扉が開く。そっと閉じられ、そして……再び、内鍵がかかる音。
……一体、だれだ。
カーペットにより消音されているが、確かに足音が近付いてくる。どくん、どくん、と心臓が波打つが怖くて寝返りを打てない。それでも、気配は次第に近付いてくる。
やがて、重力がシーツに触れた。しかし、それは本当に一瞬で。
「よお」
男の、声。さっき散々聞いた、あの声。
声が届くより早く、ラチカの両腕が捕らわれた。しかも、男の片手で。叫ぼうとしたが、声を発するより先にもう片手で口をふさがれる。その時、確かに見えた。
「やっぱり起きてたか。ったく、殴れねえのは面倒だな」
……ギャムシア・ロドハルト。さっきまでの優し気な笑みは消え、ただの粗暴な男の顔だった。
何度叫んでもうめき声に変わる。ギャムシアは一度舌打ちをすると、懐から取り出した一枚の布をラチカの口元に被せ、一瞬で後頭部でくくり留めた。あまりの早業に唖然とするが、気が付けば両腕も後ろで縛り上げられている。
一体、どういう事なのか。
「やっとあの邪魔なガキは消えた……さて、楽しませてもらうか。せっかくの初夜だしな」
意味が分からない。戸惑いで震えるが、どうやらそんな事は関係ないらしい。
寝間着のワンピースを、捲り上げられる。下着は下しか付けておらず、一瞬だけたゆんっと揺れた胸部はそのままあらわになった。窓から差し込む月明りと松明の輝きが、ラチカの体を照らす。足で振りほどこうと暴れるも、両足とも彼の両膝で踏まれてしまった。
「……ドレスの時から思ってたが、結構。うん、美味そうだ」
彼の手が、首元へと向く。そのまま押さえつける形で軽く絞められ、叫ぶ事も出来なくなる。そのまま、もう片方の手はラチカの胸部へと向かった。
「――っ!!」
声が、出ない。それでも彼の冷たい手の平が、ラチカの左乳房を弾ませ始める。首を絞める手とは違い、その手つきはあくまで優しかった。というより、吟味されている様子だった。むにゅぅっ、と乳房の付け根に指を食い込ませられる。その感触に、体が一瞬波打った。ギャムシアの手が離れると、くっきりとした爪痕が残っていた。
そのまま、爪跡に舌を這わせられる。突然のぬめりに、体が再びビクついた。それでもギャムシアは、そんなラチカの体を手で押さえつける。そのまま唾液で濡れた唇をラチカの柔肌に何度も押し付け、そして。
「っ! ーっ!!」
てっぺんにある突起に、舌を這わせる。乳輪を舌で優しくなぞり、ぷっくりと浮き上がってきた乳首を唇で食んだ。その衝撃が脳髄まで響き渡り、腰が浮いてしまう。もしこの口布が無ければ、盛大にはしたない声を上げていただろう。
まるで夢中になっているかのように何度も乳首を吸い、ラチカに反抗の意志が見えなくなった事に気付くともう片手で右乳房に触れだした。左右違う快感に身をよじりそうになるが、許してもらえない。
唇を離すと、ギャムシアはにやり、と笑った。それすらも、どこか艶めかしい。
「さて、俺の妻になる前にあれを確認させてもらおうか」
そう言うや否や、彼の手がラチカの下半身を覆う下着にかかった。快感で蕩けていた脳が、一瞬で冷え固まる。抵抗しようとするも、すでに下着は引き剥がされていた。それも、粘液と繋がって。ギャムシアは下着を投げ捨てると、自身も下半身をすぐさま露出させた。
おぞましくそそり立つそれを、一気に……ラチカの秘所へ、突き刺した。
「――っ!!!!?」
脳髄に電撃が走る。愛液で散々蕩けている膣内は、ギャムシアのそれをいとも容易く呑み込んだ。しかし奥に進む度、ぎちぎち、と肉が開かれていく感触がする。そのひとつひとつ擦れる動作が、ラチカの理性を細かく炙る。
ギャムシアは悩まし気に顔を歪め、ラチカの腰を引き寄せる。そのまま、ラチカへと倒れ込んできた。彼の体重が全身にかかってきて、押しつぶされそうな心地に陥る。しかし、逃げられない。
「んっ、! ――っ!」
「この、馴染む感じ……処女じゃ、なかったかっ……」
バレた。しかし、それでも彼は止まる気配が無い。
何度も何度も、奥へ突き込まれる。みっちりと蜜壺がギャムシアをくわえこみ、離そうとしない。次第に、抵抗する体力が失せてきた。
……奥の、子宮の入り口。何度も何度も苛め抜かれ、膣内で粘液が撹拌される。その感触が、あまりにも。
「さてっ……孕んでもらおうかっ!」
「!!?」
最後の、強い突き。爪先まで一気に痙攣したが、どうやらそれは膣内にもしっかり伝わったらしい。ギャムシアが一言だけ呻き声を上げると、強く抱きしめられた。何度も何度も、彼は精液を吐き出し続ける。まるでそれは、永遠のようにも思えた。
やがて、ずるりと音を立てて引き抜かれる。それはそれで痛みに似た快感が生まれ、腰が浮いた。栓を失った膣から、ごぽり、とギャムシアの精液が垂れ流れる。それを見て、ギャムシアは満足そうに笑った。
「処女じゃなかったのは残念だが……まあ、仕方ねえよな。とんだ淫乱だ」
彼の言葉を、脳内で処理できない。口布のせいで、酸素が必要なのにうまく呼吸ができないのが辛い。けれど、そんなラチカの口元にそっとギャムシアは口づけた。
やわらかい、感触。まるで先程とは違う、蕩ける甘味のような。彼は唇を離すと、あの意地悪な男の顔で、あのラチカが惚れてしまった顔で、笑った。
「分かってると思うが、兄君やあのクソガキにはバレないように振る舞え。俺もそうする。安心しろ、今回は俺が先走りしただけだ」
腕を、ほどかれる。口布も外された。
「……次は、正規の順序で行ってやる。何、結末は同じだ」
ラチカの服を整え、改めてもう一度抱き締められる。そして、耳元で。
「お前は俺の妻になる」
ギャムシアは身なりを整えると、颯爽と部屋を出て行った。
取り残されたラチカは、ただぼんやりと彼の消えたドアを見る。
「……どゆこと?」
頭がパンクしそうになる。そもそもこれは現実なのか。しかしそれは、ラチカの膣口から流れ出る彼の精液が証明していた。
恐らく、彼はなかなかの王様気質だ。このロドハルトという領域では、何者も彼の言いなりにならざるを得ないのだろう。いつか反感を買いそう、というのが正直な第一印象だった。
しかし現在対面で食卓を囲っているが、彼の顔は正直……自分の好みだ。美青年、とは違うかもしれない。それなら、どちらかといえばシャイネの方が当てはまる。
ただ、吊り気味の眉、相対的に垂れ気味の目、薄めの唇。あまり、エヴァイアンで見ないタイプの顔だ。もしかすると、どこかの血が混じっているのかもしれない。ふと目が合う度に、胸が高鳴る。胸の奥が、じわりとする。
……恋と断定するには少し早いのかもしれないが、どこか。近しい何かが、ある。
「明日は妹君に兄君の祝い文を読み上げてもらう形で、大丈夫でしょうか」
ギャムシアの言葉に、こくこくと頷く。隣に座るシャイネは、先程から黙々と料理を口に運んでいた。
ラチカはいつ話を振られても大丈夫なように、あまり料理を食せないでいた。しかし、どれも美味だ。ロドハルトは海に面している部分があるので漁業が盛んだとは聞いていたが、こんなに味のいい魚は初めて食べる。
「ところで、突っ込んだ話をしますが」
その切り出し方がどこか気になり、目を向ける。ギャムシアはどこかその目を淫靡に歪ませて、ラチカを捉えた。
「最近、婚礼の話などは? エヴァイアンの本家の令嬢とあれば、誘いはありそうかとは思いますが」
シャイネの手が、一瞬止まった。ぎょっとして彼の太ももを軽く叩くが、彼は未だ手を動かしはしない。
仕方無いので、ラチカが唇を動かした。
「あるといえば、ありますよ。ただ、あまりいい人が……という感じで。私は次子だし、兄がもう跡をついでいるのでそこまでうるさくは言われないですね」
少し、語弊はわざと含めた。自分が決めるより先に、兄が先に相手を見るのだ。彼のお眼鏡に叶った者の見合い話だけが、ラチカへと通される。今まで何人か話はあったが、やはりラチカ自身が相手に惹かれずに終わった。
ギャムシアは少し満足気に頷くと、果実のジュースを口に含んだ。唇についた赤い滴を舌で拭いながら、最初にラチカを視た時のような……品定めする時の目を、向けた。
「破瓜は、済ませられましたか?」
がしゃん! と食器が盛大な音を立てて卓上でばらけた。シャイネが立ち上がり、今までネクロマンサーに対してしか向けた事の無いような目でギャムシアを見下ろしている。ラチカは慌てて、彼の腕を引いた。
「シャイネ!」
「黙って聞いていれば。その質問、我が主君に対してあまりに失礼でしょう」
ギャムシアは尚笑みをやめる事なく、シャイネを見上げた。
「よく見れば、君の目。妹君の目と同じ……綺麗な黄金色だな。兄君もそうだ。縁者か?」
「だったら何です?」
「シャイネ、落ち着いて!」
何度も腕を引き、彼はようやくラチカを見た。そこでようやく唇を噛みしめ、着席する。その目は未だに、ギャムシアを睨みつけていた。
仕方ないので、ラチカが口を開く。相変わらず彼の腕は引き留めたまま。
「……とはいえ、さすがにそこまで突っ込んだ話が出来る程の仲ではないかと。申し訳ありません」
その答えに、ギャムシアはくすりと笑った。しかし、その目は。
「構いませんよ。ええ、確かに不躾でしたね。気分を害したようで、申し訳ない」
シャイネはその言葉を無視し、再びフォークを手に取った。
「すっっっごい気疲れした……」
「ええ、俺もです」
あの後も気まずいままで晩餐は続き、ようやく解放された。ギャムシアはラチカ用の寝室へ案内すると、そのまま彼は姿を消した。
ゲスト用のベッドはかなりふかふかで、馬車旅の疲労も一気に回復しそうだ。寝そべるラチカを見やると、シャイネは重い溜息を吐いた。
「……俺、ここに居ます。あの男は信用できない」
「いやーそれはちょっと……もしそれがバレて兄さんに話いけばそれこそかなりややこしい事になっちゃう」
本来は、ラチカには女性の使用人が専属でつくはずだった。しかしどうやらギャムシアが世話役を用意すると通達していたらしく、同時に他国である以上女性の世話役以上に護衛の方が必要だからとシャイネがつくことになった。
コーマスも、シャイネの事は護衛としては信用していても、同時に……彼を、妹に一番近い男として警戒している節もある。
シャイネは口を噤むと、むず痒そうな顔をしてからラチカの頭をぐしゃりと撫でた。もぅ、傷は残っていない。
「また、明日」
頷くと、彼は不安そうな顔をしたまま部屋を出た。念のため、内鍵を掛ける。
……まさか、あんな事を聞かれるなどとは思ってもみなかった。確かに気になるのはなるだろうが、わざわざあんな……初対面の大切な食事の場で出す話題には、到底思えなかった。
『破瓜は、済ませられましたか?』
シャイネは知っている。そして、兄とその奥方も。けれど、それでもあの場で出す話題では無い。
湯浴みを終え、用意されていた寝間着に着替える。時計を見ると、もう0時を超えていた。明日は早い、早々に眠った方がいいだろう。
ベッドに入り、カンテラを消す。枕の上で絡まる髪を整えながら寝返りを打つと、がちゃり、とドアから鍵が開く声。
ハッとしたが、動かなかった。背中の向こうで、扉が開く。そっと閉じられ、そして……再び、内鍵がかかる音。
……一体、だれだ。
カーペットにより消音されているが、確かに足音が近付いてくる。どくん、どくん、と心臓が波打つが怖くて寝返りを打てない。それでも、気配は次第に近付いてくる。
やがて、重力がシーツに触れた。しかし、それは本当に一瞬で。
「よお」
男の、声。さっき散々聞いた、あの声。
声が届くより早く、ラチカの両腕が捕らわれた。しかも、男の片手で。叫ぼうとしたが、声を発するより先にもう片手で口をふさがれる。その時、確かに見えた。
「やっぱり起きてたか。ったく、殴れねえのは面倒だな」
……ギャムシア・ロドハルト。さっきまでの優し気な笑みは消え、ただの粗暴な男の顔だった。
何度叫んでもうめき声に変わる。ギャムシアは一度舌打ちをすると、懐から取り出した一枚の布をラチカの口元に被せ、一瞬で後頭部でくくり留めた。あまりの早業に唖然とするが、気が付けば両腕も後ろで縛り上げられている。
一体、どういう事なのか。
「やっとあの邪魔なガキは消えた……さて、楽しませてもらうか。せっかくの初夜だしな」
意味が分からない。戸惑いで震えるが、どうやらそんな事は関係ないらしい。
寝間着のワンピースを、捲り上げられる。下着は下しか付けておらず、一瞬だけたゆんっと揺れた胸部はそのままあらわになった。窓から差し込む月明りと松明の輝きが、ラチカの体を照らす。足で振りほどこうと暴れるも、両足とも彼の両膝で踏まれてしまった。
「……ドレスの時から思ってたが、結構。うん、美味そうだ」
彼の手が、首元へと向く。そのまま押さえつける形で軽く絞められ、叫ぶ事も出来なくなる。そのまま、もう片方の手はラチカの胸部へと向かった。
「――っ!!」
声が、出ない。それでも彼の冷たい手の平が、ラチカの左乳房を弾ませ始める。首を絞める手とは違い、その手つきはあくまで優しかった。というより、吟味されている様子だった。むにゅぅっ、と乳房の付け根に指を食い込ませられる。その感触に、体が一瞬波打った。ギャムシアの手が離れると、くっきりとした爪痕が残っていた。
そのまま、爪跡に舌を這わせられる。突然のぬめりに、体が再びビクついた。それでもギャムシアは、そんなラチカの体を手で押さえつける。そのまま唾液で濡れた唇をラチカの柔肌に何度も押し付け、そして。
「っ! ーっ!!」
てっぺんにある突起に、舌を這わせる。乳輪を舌で優しくなぞり、ぷっくりと浮き上がってきた乳首を唇で食んだ。その衝撃が脳髄まで響き渡り、腰が浮いてしまう。もしこの口布が無ければ、盛大にはしたない声を上げていただろう。
まるで夢中になっているかのように何度も乳首を吸い、ラチカに反抗の意志が見えなくなった事に気付くともう片手で右乳房に触れだした。左右違う快感に身をよじりそうになるが、許してもらえない。
唇を離すと、ギャムシアはにやり、と笑った。それすらも、どこか艶めかしい。
「さて、俺の妻になる前にあれを確認させてもらおうか」
そう言うや否や、彼の手がラチカの下半身を覆う下着にかかった。快感で蕩けていた脳が、一瞬で冷え固まる。抵抗しようとするも、すでに下着は引き剥がされていた。それも、粘液と繋がって。ギャムシアは下着を投げ捨てると、自身も下半身をすぐさま露出させた。
おぞましくそそり立つそれを、一気に……ラチカの秘所へ、突き刺した。
「――っ!!!!?」
脳髄に電撃が走る。愛液で散々蕩けている膣内は、ギャムシアのそれをいとも容易く呑み込んだ。しかし奥に進む度、ぎちぎち、と肉が開かれていく感触がする。そのひとつひとつ擦れる動作が、ラチカの理性を細かく炙る。
ギャムシアは悩まし気に顔を歪め、ラチカの腰を引き寄せる。そのまま、ラチカへと倒れ込んできた。彼の体重が全身にかかってきて、押しつぶされそうな心地に陥る。しかし、逃げられない。
「んっ、! ――っ!」
「この、馴染む感じ……処女じゃ、なかったかっ……」
バレた。しかし、それでも彼は止まる気配が無い。
何度も何度も、奥へ突き込まれる。みっちりと蜜壺がギャムシアをくわえこみ、離そうとしない。次第に、抵抗する体力が失せてきた。
……奥の、子宮の入り口。何度も何度も苛め抜かれ、膣内で粘液が撹拌される。その感触が、あまりにも。
「さてっ……孕んでもらおうかっ!」
「!!?」
最後の、強い突き。爪先まで一気に痙攣したが、どうやらそれは膣内にもしっかり伝わったらしい。ギャムシアが一言だけ呻き声を上げると、強く抱きしめられた。何度も何度も、彼は精液を吐き出し続ける。まるでそれは、永遠のようにも思えた。
やがて、ずるりと音を立てて引き抜かれる。それはそれで痛みに似た快感が生まれ、腰が浮いた。栓を失った膣から、ごぽり、とギャムシアの精液が垂れ流れる。それを見て、ギャムシアは満足そうに笑った。
「処女じゃなかったのは残念だが……まあ、仕方ねえよな。とんだ淫乱だ」
彼の言葉を、脳内で処理できない。口布のせいで、酸素が必要なのにうまく呼吸ができないのが辛い。けれど、そんなラチカの口元にそっとギャムシアは口づけた。
やわらかい、感触。まるで先程とは違う、蕩ける甘味のような。彼は唇を離すと、あの意地悪な男の顔で、あのラチカが惚れてしまった顔で、笑った。
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腕を、ほどかれる。口布も外された。
「……次は、正規の順序で行ってやる。何、結末は同じだ」
ラチカの服を整え、改めてもう一度抱き締められる。そして、耳元で。
「お前は俺の妻になる」
ギャムシアは身なりを整えると、颯爽と部屋を出て行った。
取り残されたラチカは、ただぼんやりと彼の消えたドアを見る。
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