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【番外】結局真似事など出来やしない・前編
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とある昼下がり。ラチカは現在漁業市場へ視察に出ている。彼女がロドハルトに嫁いでから何か公務を割り振る、となった際彼女が真っ先に立候補したのがその仕事だった。食い意地以外の何物でもない。
そして、そんな愉快な奥方を娶ったギャムシアと、奥方の本来の従者であるシャイネ。二人は仲良く床に倒れ込んでいた。そんな二人を悲鳴を上げながら慌てて抱き起こすコーマスに、ヴェリアナはあくまで上品に笑う。夫妻はディグレオの件の後始末を話し合う、という名目でロドハルトに訪問していた。
「大丈夫よ、死にはしないわ」
「お前一体何を盛ったんだ!? というかいつの間に!?」
ギャムシアとシャイネは、ヴェリアナがいわゆる「そういう女」である事を知っている。だからこそ、入念に警戒をしていたはずだったのに。ヴェリアナは「いくらでも隙というものは生まれてよ」と囁いてくる。その蠱惑さに、コーマスは我が妻ながらも正直ゾッとした。
シャイネの目が、うっすらと開く。やはりレヂェマシュトルの体にはそういった抗体でもあるのだろうか。
「シャイネ! 大丈夫か!」
「あ……? クソガキが、どうかしたか」
違和感。声も、顔も、その体も。
反対側のギャムシアも、目を開く。その表情は、戸惑いの顔だった。普段の彼からは想像もつかないような。
「……俺が、二人……?」
「え」
「え」
「ふふふ」
……そこから、騒動は始まった。
「いやいやどういう原理だ!? お前本当に何を造った!?」
コーマスは白目を剥きそうな勢いでまくしたてる。ヴェリアナは悪びれた様子も無く、さらりと言った。
「色々異種交配させたハーブを使ったのよ。本当に科学というものは面白いわねぇ。そこにアギャスの大使様から先日頂いた黒魔術を併合させてみたら、二人までなら体と意識を入れ替える事が」
「いや本当にどういう事だそれ!!」
つまり、現在ギャムシアの体にはシャイネ、シャイネの体にはギャムシアがいる、という事なのだろう。二人は顔を見合わせ、盛大に顔を顰めている。
「だって最近ラチカちゃん帰ってこないんだもの。寂しくて寂しくて」
「俺が居るだろうが!!」
「コーマス様、問題はそこじゃない気が」
要するにただの嫌がらせの範疇、という事なのだろう。こうなってくるとヴェリアナの入国禁止を検討してもいいのかもしれない。ギャムシア……シャイネの体だが、は深く溜息を吐いた。
「分かった。今月末にでもどうにかしてラチカを里帰りさせよう。三日くらい」
「あらぁ、よく分かっているじゃない。楽しみだわ、何をして遊ぼうかしら」
ころころと笑うヴェリアナを睨みつけながら、ギャムシアは「で、どうすれば戻る」と問う。シャイネはギャムシアの体で、表情を困惑に歪ませながら様子を見ていた。
「特別な事をしなくても、半日程で勝手に戻るわ。その際また気絶してしまうけれど」
「お前、それもしかして何かで試したのか?」
そこでコーマスはふと時計を見て、ぎょっとした。慌てて立ち上がる。
「まずい、もう出ないと。夜に国内会議だ」
「は!? お前それ本気で言ってんのか!?」
「とはいえ、どうしようもないだろう俺には! 次回何かしら埋め合わせするから、すまん! 行くぞヴェリアナ!」
「ふふふ、はぁい」
「あっちょっ待てコーマス!」
追おうにも追えないスピードで駆け抜けた二人を呆然と見つめながら、ギャムシアは深い溜息を吐いた。シャイネはそんなギャムシアを見ながら、呟く。
「で……どうしますか」
「俺の体でそんな顔すんなよ、すげぇ違和感」
「それを言うなら俺もです。お嬢様もそろそろ戻られ……」
そこで。二人、同時に気付いた。そして。
「わっ待てコラやめろ!」
「いいいえいいえ、この好機を逃さずにはいられません! 大丈夫です、傍目にはギャムシア様が俺を折檻しているようにしか見えません!」
「やめっちょっうわぁああ!」
……レヂェマシュトルの訓練を積んだ体を使いこなすには、時間が浅過ぎたらしい。
どこからともなく取り出されたロープであっという間に締めあげられたギャムシアは、もごもごとくぐもった声で叫びながら部屋の隅に転がされた。シャイネは心からの笑顔で、ギャムシアを見下ろす。
「半日、ですか。案外短いですが仕方ないでしょう。貴方としてというのが心から癪ですが、夫婦生活というものを楽しませて頂きますよ」
「むぐーっむぐぐーっ!!」
怒りの叫びを上げ続けるギャムシアを置いて、シャイネは足取り軽く公務室を出て行った。すれ違う使用人が皆不思議そうに見て来るが、その違和感を突っ込んでくる猛者は誰もいない。
玄関ロビーに到着すると、丁度ラチカの馬車が戻ったところだった。彼女は馬車から降りて、真っすぐにこちらへ向かってくる。シャイネ……ギャムシアの姿を見て、首を傾げた。
「あれ、お出迎え? 珍しいね」
「当然です」
そこで、ハッとする。そうだ、今はギャムシアの体だ。
「す……すごくいい天気、だから。今のうちに外の空気を吸っておこうと」
「ああ、明日から雨期が始まるんだっけ」
何とか誤魔化せた。その事に安堵しつつ、胸をなでおろすと、ふわりとラチカの体が寄りかかってきた。慌てて受け止めると、彼女は恥ずかしそうに胸に顔を埋めてくる。
「……何か、嬉しかった。ただいま」
「ああ、おかえり」
内心この場で犯したい気持ちにかられたが、必死で耐える。こういう時に精神力の修業を積んでてよかったと心から思った。そして同時に、ギャムシアに対しての嫉妬もうなぎ上りである。
ひとまずラチカの体を剥がし、その手を取った。「部屋に行こう」と囁くと、ラチカは顔を赤くして俯く。そうか、そういう意味で捉えているのか。つまりいつもこうやって。いやまあ夫婦だから自然ではあるが、内心腸が煮えくり返る気持ちだった。
国主邸の最奥に、ギャムシアとラチカの寝室がある。ひとまずそちらまでたどり着くと、部屋に入った。シャイネ自体は数える程しか立ち入った事がない。何だかんだ綺麗好きな二人のお陰で、整頓された状態だった。
「ギャムシア、仕事は?」
ラチカの問いに「ある程度落ち着いた」と返す。出来るだけ彼の冷静さを真似たつもりだが、通じてくれたらしい。ラチカはそっと微笑み、指を絡ませてきた。我慢の限界だ。
「きゃっ」
広いベッドに押し倒す。ここで、二人はいつも情事を繰り広げているのだろう。そんな場で今から彼女を犯す……高揚感。
首筋を舐めあげる。ラチカは小さく声を上げるが、一切抵抗しない。ただ、身をよじるだけだ。逃がさないようにしながら、尚も首、耳たぶ、そしてその奥へと舌を滑らせる。
「やぁっ……ああんっ……」
甘い声。シャイネと及ぶ時はどこか後ろめたそうに嬌声を上げているのに、ギャムシアにはこうも甘えているのか。それは、真っ当な関係だからか。
ああどうも、腹立たしい。
ラチカの服をするりと脱がしきり、顕れた肌にまで舌を滑らせる。柔肌が舌を押し返してきて、唾液が滑り落ちていく。どうしてもラチカに対しては、我慢が効かない。
「ど、どうしたの? 今日すごいがっついてるっ……」
下手に話せば綻んでしまう気がして、「愛してる」とだけ囁く。その口調自体はギャムシアを真似たつもりだったのに、どこか……まるで本当にラチカと対等な、それこそ夫婦になったような錯覚。頭の奥がくらりとした。
ラチカの舌を吸うようにして口付けながら、膨らみを揉みしだく。その度にラチカの腰が揺れ、シャイネの股に何度も擦りつけられる。なかなか限界が近い。
さりげなく自らも下着を脱ぎ、そっとラチカの秘所に宛がう。ラチカが気付いて声を上げるより、先に。
「ひゃ、あああっ!」
均す事なく突き込むのが、もしかすると自分は好きなのかもしれない。雑とも言える手際で肉棒をぎっちり突き込むと、ラチカは目を潤ませながらぷるぷると震えだした。
「や、やだ、だめ、なんかきついっ……」
「ああ、そうだな」
もう真似すら馬鹿馬鹿しいが、ここでバレるわけにはいかない。脳髄が蕩けだしそうな感触を味わいながらも、シャイネはゆっくりと腰を動かし始めた。奥から溢れる愛液が、ねっとりと肉棒に絡みついてくる感触。思わず涎が垂れてしまいそうになるが、必死に耐える。
ラチカはずっと声を上げ続けている。眉を寄せ涙ぐんでいるが痛いわけではないらしい。シャイネは尚、突き込んだ。
「あ、ちょっ、やだあ、ふみゅっ、みゅあぁっ」
「可愛い……可愛い……」
うわごとのように呟いてしまうが、もうどうでもよかった。最奥に一撃を与えると、ラチカの手がシャイネの腕を強く掴む。そのまま何度も奥をごつんごつんと突き込んでやると、ラチカが涙声で叫んだ。
「や、やだっ……イッちゃう、シャイネっ……!!」
同時に一瞬にして引き締まった、膣内。その刺激に、シャイネは耐えられなかった。小さく声を漏らし、射精する。ラチカの子宮口からその奥へ、精をとにかく注いでいく。
やがて落ち着き、しなだれた肉棒を引き抜いた。そして、呆然とする。そんなシャイネを見、ラチカは首を傾げた。
「ど、どうしたの」
「……えっと、その。気付いて……? え、いつから……?」
ラチカは恥ずかしそうに顔を逸らしながら、ぼそぼそと呟く。
「で、出迎えてくれてた時から」
「最初じゃないですか!」
「い、いやー、あの時は何か変だなってくらいで。確信したのはその、さっき……指、使われなかったから」
恥ずかしさで、顔が熱くなる。しかし、それよりも。
「……え、っていう事は分かった上で……」
「クソガキィィィィィィイイイ!」
バターン!!と大きな音を立てて扉が開かれる。そこには、シャイネの姿をしたギャムシアが居た。勿論鬼の形相である。
「なっ! まさか自力で解いたんですか!」
「ったりめーだろ! しかしこの体本当すげぇな、慣れたら一瞬であんなロープ千切れたわ」
「貴方の順応力一体どうなっているんです」
二人の騒ぎから抜け出すようにしながら、ラチカはそっとシーツの中へとも振り込む。しかしそんなラチカの髪を、ギャムシアは掴んだ。そのまま、引きずり出される。
「お前も! お前で!! 気付いてねぇのか!!」
「な、何の事やららららら」
一応誤魔化しておく。そんなラチカを、シャイネは心から愛おしそうに眺めていた。
そして、そんな愉快な奥方を娶ったギャムシアと、奥方の本来の従者であるシャイネ。二人は仲良く床に倒れ込んでいた。そんな二人を悲鳴を上げながら慌てて抱き起こすコーマスに、ヴェリアナはあくまで上品に笑う。夫妻はディグレオの件の後始末を話し合う、という名目でロドハルトに訪問していた。
「大丈夫よ、死にはしないわ」
「お前一体何を盛ったんだ!? というかいつの間に!?」
ギャムシアとシャイネは、ヴェリアナがいわゆる「そういう女」である事を知っている。だからこそ、入念に警戒をしていたはずだったのに。ヴェリアナは「いくらでも隙というものは生まれてよ」と囁いてくる。その蠱惑さに、コーマスは我が妻ながらも正直ゾッとした。
シャイネの目が、うっすらと開く。やはりレヂェマシュトルの体にはそういった抗体でもあるのだろうか。
「シャイネ! 大丈夫か!」
「あ……? クソガキが、どうかしたか」
違和感。声も、顔も、その体も。
反対側のギャムシアも、目を開く。その表情は、戸惑いの顔だった。普段の彼からは想像もつかないような。
「……俺が、二人……?」
「え」
「え」
「ふふふ」
……そこから、騒動は始まった。
「いやいやどういう原理だ!? お前本当に何を造った!?」
コーマスは白目を剥きそうな勢いでまくしたてる。ヴェリアナは悪びれた様子も無く、さらりと言った。
「色々異種交配させたハーブを使ったのよ。本当に科学というものは面白いわねぇ。そこにアギャスの大使様から先日頂いた黒魔術を併合させてみたら、二人までなら体と意識を入れ替える事が」
「いや本当にどういう事だそれ!!」
つまり、現在ギャムシアの体にはシャイネ、シャイネの体にはギャムシアがいる、という事なのだろう。二人は顔を見合わせ、盛大に顔を顰めている。
「だって最近ラチカちゃん帰ってこないんだもの。寂しくて寂しくて」
「俺が居るだろうが!!」
「コーマス様、問題はそこじゃない気が」
要するにただの嫌がらせの範疇、という事なのだろう。こうなってくるとヴェリアナの入国禁止を検討してもいいのかもしれない。ギャムシア……シャイネの体だが、は深く溜息を吐いた。
「分かった。今月末にでもどうにかしてラチカを里帰りさせよう。三日くらい」
「あらぁ、よく分かっているじゃない。楽しみだわ、何をして遊ぼうかしら」
ころころと笑うヴェリアナを睨みつけながら、ギャムシアは「で、どうすれば戻る」と問う。シャイネはギャムシアの体で、表情を困惑に歪ませながら様子を見ていた。
「特別な事をしなくても、半日程で勝手に戻るわ。その際また気絶してしまうけれど」
「お前、それもしかして何かで試したのか?」
そこでコーマスはふと時計を見て、ぎょっとした。慌てて立ち上がる。
「まずい、もう出ないと。夜に国内会議だ」
「は!? お前それ本気で言ってんのか!?」
「とはいえ、どうしようもないだろう俺には! 次回何かしら埋め合わせするから、すまん! 行くぞヴェリアナ!」
「ふふふ、はぁい」
「あっちょっ待てコーマス!」
追おうにも追えないスピードで駆け抜けた二人を呆然と見つめながら、ギャムシアは深い溜息を吐いた。シャイネはそんなギャムシアを見ながら、呟く。
「で……どうしますか」
「俺の体でそんな顔すんなよ、すげぇ違和感」
「それを言うなら俺もです。お嬢様もそろそろ戻られ……」
そこで。二人、同時に気付いた。そして。
「わっ待てコラやめろ!」
「いいいえいいえ、この好機を逃さずにはいられません! 大丈夫です、傍目にはギャムシア様が俺を折檻しているようにしか見えません!」
「やめっちょっうわぁああ!」
……レヂェマシュトルの訓練を積んだ体を使いこなすには、時間が浅過ぎたらしい。
どこからともなく取り出されたロープであっという間に締めあげられたギャムシアは、もごもごとくぐもった声で叫びながら部屋の隅に転がされた。シャイネは心からの笑顔で、ギャムシアを見下ろす。
「半日、ですか。案外短いですが仕方ないでしょう。貴方としてというのが心から癪ですが、夫婦生活というものを楽しませて頂きますよ」
「むぐーっむぐぐーっ!!」
怒りの叫びを上げ続けるギャムシアを置いて、シャイネは足取り軽く公務室を出て行った。すれ違う使用人が皆不思議そうに見て来るが、その違和感を突っ込んでくる猛者は誰もいない。
玄関ロビーに到着すると、丁度ラチカの馬車が戻ったところだった。彼女は馬車から降りて、真っすぐにこちらへ向かってくる。シャイネ……ギャムシアの姿を見て、首を傾げた。
「あれ、お出迎え? 珍しいね」
「当然です」
そこで、ハッとする。そうだ、今はギャムシアの体だ。
「す……すごくいい天気、だから。今のうちに外の空気を吸っておこうと」
「ああ、明日から雨期が始まるんだっけ」
何とか誤魔化せた。その事に安堵しつつ、胸をなでおろすと、ふわりとラチカの体が寄りかかってきた。慌てて受け止めると、彼女は恥ずかしそうに胸に顔を埋めてくる。
「……何か、嬉しかった。ただいま」
「ああ、おかえり」
内心この場で犯したい気持ちにかられたが、必死で耐える。こういう時に精神力の修業を積んでてよかったと心から思った。そして同時に、ギャムシアに対しての嫉妬もうなぎ上りである。
ひとまずラチカの体を剥がし、その手を取った。「部屋に行こう」と囁くと、ラチカは顔を赤くして俯く。そうか、そういう意味で捉えているのか。つまりいつもこうやって。いやまあ夫婦だから自然ではあるが、内心腸が煮えくり返る気持ちだった。
国主邸の最奥に、ギャムシアとラチカの寝室がある。ひとまずそちらまでたどり着くと、部屋に入った。シャイネ自体は数える程しか立ち入った事がない。何だかんだ綺麗好きな二人のお陰で、整頓された状態だった。
「ギャムシア、仕事は?」
ラチカの問いに「ある程度落ち着いた」と返す。出来るだけ彼の冷静さを真似たつもりだが、通じてくれたらしい。ラチカはそっと微笑み、指を絡ませてきた。我慢の限界だ。
「きゃっ」
広いベッドに押し倒す。ここで、二人はいつも情事を繰り広げているのだろう。そんな場で今から彼女を犯す……高揚感。
首筋を舐めあげる。ラチカは小さく声を上げるが、一切抵抗しない。ただ、身をよじるだけだ。逃がさないようにしながら、尚も首、耳たぶ、そしてその奥へと舌を滑らせる。
「やぁっ……ああんっ……」
甘い声。シャイネと及ぶ時はどこか後ろめたそうに嬌声を上げているのに、ギャムシアにはこうも甘えているのか。それは、真っ当な関係だからか。
ああどうも、腹立たしい。
ラチカの服をするりと脱がしきり、顕れた肌にまで舌を滑らせる。柔肌が舌を押し返してきて、唾液が滑り落ちていく。どうしてもラチカに対しては、我慢が効かない。
「ど、どうしたの? 今日すごいがっついてるっ……」
下手に話せば綻んでしまう気がして、「愛してる」とだけ囁く。その口調自体はギャムシアを真似たつもりだったのに、どこか……まるで本当にラチカと対等な、それこそ夫婦になったような錯覚。頭の奥がくらりとした。
ラチカの舌を吸うようにして口付けながら、膨らみを揉みしだく。その度にラチカの腰が揺れ、シャイネの股に何度も擦りつけられる。なかなか限界が近い。
さりげなく自らも下着を脱ぎ、そっとラチカの秘所に宛がう。ラチカが気付いて声を上げるより、先に。
「ひゃ、あああっ!」
均す事なく突き込むのが、もしかすると自分は好きなのかもしれない。雑とも言える手際で肉棒をぎっちり突き込むと、ラチカは目を潤ませながらぷるぷると震えだした。
「や、やだ、だめ、なんかきついっ……」
「ああ、そうだな」
もう真似すら馬鹿馬鹿しいが、ここでバレるわけにはいかない。脳髄が蕩けだしそうな感触を味わいながらも、シャイネはゆっくりと腰を動かし始めた。奥から溢れる愛液が、ねっとりと肉棒に絡みついてくる感触。思わず涎が垂れてしまいそうになるが、必死に耐える。
ラチカはずっと声を上げ続けている。眉を寄せ涙ぐんでいるが痛いわけではないらしい。シャイネは尚、突き込んだ。
「あ、ちょっ、やだあ、ふみゅっ、みゅあぁっ」
「可愛い……可愛い……」
うわごとのように呟いてしまうが、もうどうでもよかった。最奥に一撃を与えると、ラチカの手がシャイネの腕を強く掴む。そのまま何度も奥をごつんごつんと突き込んでやると、ラチカが涙声で叫んだ。
「や、やだっ……イッちゃう、シャイネっ……!!」
同時に一瞬にして引き締まった、膣内。その刺激に、シャイネは耐えられなかった。小さく声を漏らし、射精する。ラチカの子宮口からその奥へ、精をとにかく注いでいく。
やがて落ち着き、しなだれた肉棒を引き抜いた。そして、呆然とする。そんなシャイネを見、ラチカは首を傾げた。
「ど、どうしたの」
「……えっと、その。気付いて……? え、いつから……?」
ラチカは恥ずかしそうに顔を逸らしながら、ぼそぼそと呟く。
「で、出迎えてくれてた時から」
「最初じゃないですか!」
「い、いやー、あの時は何か変だなってくらいで。確信したのはその、さっき……指、使われなかったから」
恥ずかしさで、顔が熱くなる。しかし、それよりも。
「……え、っていう事は分かった上で……」
「クソガキィィィィィィイイイ!」
バターン!!と大きな音を立てて扉が開かれる。そこには、シャイネの姿をしたギャムシアが居た。勿論鬼の形相である。
「なっ! まさか自力で解いたんですか!」
「ったりめーだろ! しかしこの体本当すげぇな、慣れたら一瞬であんなロープ千切れたわ」
「貴方の順応力一体どうなっているんです」
二人の騒ぎから抜け出すようにしながら、ラチカはそっとシーツの中へとも振り込む。しかしそんなラチカの髪を、ギャムシアは掴んだ。そのまま、引きずり出される。
「お前も! お前で!! 気付いてねぇのか!!」
「な、何の事やららららら」
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