6 / 25
手紙を書こう
しおりを挟む次の日、私は朝から手紙を書いていた。
異世界に来た当初読み書きが心配だったけど、幸い大陸のどこの国の言語も出来る。
チート様々だ。
ちなみに私がいる大陸の中央にある大神殿は、大陸の共通語であるラーム語という言語が使われている。
それぞれの国は、母国語とラーム語両方使っている国、母国語だけの国とある。
ただ、他国との貿易でラーム語を使うのでどこの国でも外交官や商人は両方話せるように勉強するらしい。
私は全員にラーム語で書いていく。
住んでいる宮殿に来ている人達は ラーム語は全員使えると前に聞いたので読んでもらえるはずだ。
昨夜あれから次の日どうするか悩んでいたが、ルーカスとルーカス以外の気になっている3人に手紙を書くことにした。
部屋を警備している人にそれぞれと会えるように頼むことは簡単なのだけど
実際に会った際、緊張して上手く話せないかもという不安とこの世界に来てから 周りからお願いされたお見合いのような席をずっと断っていたので、急に私が誰かを呼び出した時の反応が怖かったからだ。
部屋に大量にある釣り書きの人たちが、噂を聞きつけて押し掛けて来ても困ってしまう。
ルーカスには、私が魔法を使い周りに気付かれないように散歩をしていた際に ルーカスが婿に行く話を聞いたこと。
今まで優しく接してくれて気になっていたこと。
今後少しお話をしてみたい旨を書いた。
また、ブンガ国は物騒に思えたので 私とのことをルーカスが希望していなくてもそれとは関係なく、ブンガ国に婿に行く話は辞められるように私の名前を利用して欲しいことを書いた。私からも神殿の人たちに頼んでみるとも。
また、他の3人……大国の皇子カイルと騎士のクラウス、神官のエイデンにも書いた。
カイルは金髪碧眼の正統派皇子様という容姿で、外見を裏切らない自信に満ち溢れた皇子様でいつも神々しい人だ。
南に位置する大国の皇太子のため 騎士としてではなく、他国の王族として宮殿に滞在している。
私に対してもアプローチではなく 聖女として来た私自身がどういう人物か知りたいといった雰囲気があった。
私は今 聖女としてもてはやされているが大陸の国々の情勢には無知だし、それぞれの国の事情をあまり知らない。
それはこの1年間流されるように生活してしまった私のせいだが、これから意識を変えて生活していきたい上でそれでは駄目だと思った。
もちろん変に出しゃばることもしたくないが今のまま無知なままでは居たくない。
このまま私がルーカスにコンタクトを取り、周りに私が結婚のことを意識し出したと思われて急に人をあてがわれる前にカイルと落ち着いて話してみたい。
相手が私では不満で、夫になる気が無かったら誰か同じように公平明大で大陸のことを教えてくれそうな人物を紹介してもらいたいし
そもそも結婚という選択肢ではなく、教師役的なポジションでも良いのだ。
彼に、聖女だから他に何人も夫をとる必要があるなら 料理人 商人 学者 医療などの分野の人たちとも会いたい旨も書いた。
昨夜その事も考えていたのだが、一夫一婦制の日本の記憶がある私には あまり多数の夫達というのは抵抗がある。
だったら、それぞれの分野の人と前世の私の記憶の中でこちらの世界で役立つことがあればこちらで使えるように、一緒に考えたりする関係はどうかと考えた。
中には結婚に興味の無い人もいるだろうし(それが狙いだ)お互い偽装とは言わないものの友人のような関係のまま、相手は自分の好きな分野で活躍したまに意見交換で話し合うぐらいの関係の人達も欲しい。
ちなみに大国の皇太子にも敬称無しなのは今だに慣れないが、この世界に来た当初 聖女の心得として本人にもそうするように言われたので気をつけている。
また、騎士のクラウスは黒髪黒目の容姿をしていて、周りから少し遠巻きにされていた。
護衛のとき、騎士同士は普通だったが 散歩している時にいろいろと神殿にいる人達に噂されていたのを目にした。
どうやら黒髪黒目な上に闇魔法も使うところが怖いみたいなイメージが周りから持たれているようだった。
私は元日本人として、そんな黒に対するイメージは悲しく変えたかった。だから私自身、前世では黒髪黒目だったと周りに話したし、リリーに聞いた闇魔法の治療や安らぎに使える点なども広めた。
そうしたらクラウスに懐かれたのか 護衛のときに少し話をすると周りには見せない笑顔全開なので、この機会の時に手紙を出さないのは悪い気がした。
手紙には私に対する気持ちが結婚したい意味では無かったら気にしないでほしい旨と、その場合でもこれから黒のイメージや闇魔法に対するイメージを一緒に変えられるように今後も頑張ることも書いた。
神官のエイデンは、人当たりの良いお兄さんといった人だ。
来て当初の周りから熱視線やアプローチが凄かった時にもこの人からはそういった雰囲気が無く、質問も私の体調を気にかける内容ばかりだった為私自身少し頼りにしてしまっている。
結婚相手として、お互いそういう雰囲気にならないかもしれないがほとんど知らない人をあてがわれるなら、エイデンにも手紙を書きたいと思った。
エイデンへの手紙にもエイデンが私をそういう相手に望まないなら、それはそれで気にしないでほしい旨を書いた。
その場合でもエイデンが不利になるようなことは無いし私としても今後も仲良くしたいと書いた。
なんだろう……書いていると私がすごく気の多い女に思えるのだが……
若干、精神的な疲労を感じながら魔法で手紙がそれぞれに届くように送った。
63
あなたにおすすめの小説
黒騎士団の娼婦
星森
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜
具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」
居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。
幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。
そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。
しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。
そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。
盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。
※表紙はAIです
転生先は男女比50:1の世界!?
4036(シクミロ)
恋愛
男女比50:1の世界に転生した少女。
「まさか、男女比がおかしな世界とは・・・」
デブで自己中心的な女性が多い世界で、ひとり異質な少女は・・
どうなる!?学園生活!!
なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた
いに。
恋愛
"佐久良 麗"
これが私の名前。
名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。
両親は他界
好きなものも特にない
将来の夢なんてない
好きな人なんてもっといない
本当になにも持っていない。
0(れい)な人間。
これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。
そんな人生だったはずだ。
「ここ、、どこ?」
瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。
_______________....
「レイ、何をしている早くいくぞ」
「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」
「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」
「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」
えっと……?
なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう?
※ただ主人公が愛でられる物語です
※シリアスたまにあり
※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です
※ど素人作品です、温かい目で見てください
どうぞよろしくお願いします。
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハーレム異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーレムです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
能天気な私は今日も愛される
具なっしー
恋愛
日本でJKライフを謳歌していた凪紗は遅刻しそうになって全力疾走してたらトラックとバコーン衝突して死んじゃったー。そんで、神様とお話しして、目が覚めたら男女比50:1の世界に転生してたー!この世界では女性は宝物のように扱われ猿のようにやりたい放題の女性ばっかり!?そんな中、凪紗ことポピーは日本の常識があるから、天使だ!天使だ!と溺愛されている。この世界と日本のギャップに苦しみながらも、楽観的で能天気な性格で周りに心配される女の子のおはなし。
はじめて小説を書くので誤字とか色々拙いところが多いと思いますが優しく見てくれたら嬉しいです。自分で読みたいのをかいてみます。残酷な描写とかシリアスが苦手なのでかかないです。定番な展開が続きます。飽き性なので褒めてくれたら続くと思いますよろしくお願いします。
※表紙はAI画像です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる