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カイルの国【 3 】
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会場に戻ってすぐに、何人かの女性がこちらにやって来る。
「カイル皇太子殿下、残念でしたわ」
「これはこれは、ナタリー王女、私はもう皇太子ではありません」
「本当に残念だわ」
先陣切ってやってきたゴージャスな縦巻きロールの金髪美女が扇子を口に当てながらカイルに話し掛ける。
式典で、婚姻したことや、弟が継ぐことが先程発表されたのに、お祝いの言葉も無い上に、私の方には一瞥もしないでカイルに親しげに微笑む。
「そうだわ。私の王配にどうかしら」
「申し訳ないですが、私はもう婚姻した身ですので」
受け答えしながら、私を守るように少し前に出てナタリー王女と対峙するカイル。
ナタリー王女の後ろに、数人の女性たちがいる。それぞれの女性たちに付いていたらしい男性たちは、離れて待つように言われたのか少し遠巻きに周りにいる。
「カイル皇太子殿下は本当に素敵だったのに」
「私の婿養子でもよろしくてよ」
「あの女の後ろにいる夫たち、素敵ねぇ。私がもらってあげようかしら」
一緒に来たけれど、仲間というわけではなく、おそらく女性達の中で一番先陣を切って話し掛けたのがナタリー王女というだけらしい。それぞれ好き勝手なことを扇子を口元に当てながら言っている。
私は、私の夫になってくれた4人が、そして普段住んでいる宮殿にいる男性たちの容姿がみんな優れていることには薄々気付いていた。
それは神殿側が、私に宮殿で好印象を持つ男性を見つけてもらうためにわざと選んでいたんだろう。
たしかに容姿が優れていたら嬉しいけれど、こういった場所で周りから興味を持たれてしまう夫たちにすこし憂鬱になる。
自分の容姿も、この世界に来てから周りから称賛される容姿にはなったけれど、前世の性格からの自信の無さや、こちらの世界の積極的すぎる女性に対しての苦手な感情が出てきてしまい、強く出れないでいた。
戸惑う私に対して、カイルは私を守ろうと先程から自分勝手な言い分を繰り返しているナタリー王女に冷たく言い返している。
他の夫たちも、私を守るように立ちながら、周りに来た女性達に対して冷たい目線で睨むように立っている。
どちらかというと、女性が尊重されるこの世界において、こうした冷たすぎる対応はマナー違反だ。現に、先程から待たされている彼女たちのそれぞれの取り巻きの男性達からから、敵意が夫達に向けられているのにも気付いた。
関係ない式場に居合わせた周りの人々は、遠巻きにしながらそれぞれ談笑しつつも、さり気なく聞き耳を立てていることが伺える。
これではいけない! カイルや、他の夫たちがみんな評判を落としてしまう。きっと、みんな気にしないとか言いそうだけれど、これは私が対処しないと。
実は、こうなることは少し予測していた。当たって欲しくなかったけれど。
式典の前に、カイルやみんなと少しそれについて話した。カイルの親である皇帝陛下が、「私から注意しようか」と言ってくれたり、カイルたちが対応すると言ってくれた。だけど、それだとみんなが悪印象を持たれてしまうし、守られているだけの私に対して、女性たちが更に攻撃的になりそうだと私は思い、そうした事が起きたら、私に対応させてほしいと自分から宣言していた筈なのに、いざ目の前に起きてしまうと、戸惑って行動が起こせずにいた。
そんな私を守ろうとしてくれるカイル、ルーカス、クラウスに胸がいっぱいになる。
私は一歩前に出て
「この場でこれ以上の言い合いは、悪目立ちしてしまいますので、別室にて話しましょう」
と話し掛けた。
カイルやルーカス、クラウスが心配そうに私を見る。私は大丈夫! という気持ちを込めて夫たちに頷いた。
私からの提案に乗るのが癪なのか、ナタリー王女や周りの女性たちは最初嫌々だったが、何かコソコソ女性たちで話し出してから急に乗り気になった。
何かあるな……
「リリー」
私は念話で、リリーに話し掛けた。
「姿を表さないで、側にいてくれる? 」
任せて! とのリリーの心強い返事に、私はよろしくねと返答した。
この世界でこれから自信を持って生きるためにも、私は彼女たちに立ち向かわなければ! と心の中で決意していた。
「カイル皇太子殿下、残念でしたわ」
「これはこれは、ナタリー王女、私はもう皇太子ではありません」
「本当に残念だわ」
先陣切ってやってきたゴージャスな縦巻きロールの金髪美女が扇子を口に当てながらカイルに話し掛ける。
式典で、婚姻したことや、弟が継ぐことが先程発表されたのに、お祝いの言葉も無い上に、私の方には一瞥もしないでカイルに親しげに微笑む。
「そうだわ。私の王配にどうかしら」
「申し訳ないですが、私はもう婚姻した身ですので」
受け答えしながら、私を守るように少し前に出てナタリー王女と対峙するカイル。
ナタリー王女の後ろに、数人の女性たちがいる。それぞれの女性たちに付いていたらしい男性たちは、離れて待つように言われたのか少し遠巻きに周りにいる。
「カイル皇太子殿下は本当に素敵だったのに」
「私の婿養子でもよろしくてよ」
「あの女の後ろにいる夫たち、素敵ねぇ。私がもらってあげようかしら」
一緒に来たけれど、仲間というわけではなく、おそらく女性達の中で一番先陣を切って話し掛けたのがナタリー王女というだけらしい。それぞれ好き勝手なことを扇子を口元に当てながら言っている。
私は、私の夫になってくれた4人が、そして普段住んでいる宮殿にいる男性たちの容姿がみんな優れていることには薄々気付いていた。
それは神殿側が、私に宮殿で好印象を持つ男性を見つけてもらうためにわざと選んでいたんだろう。
たしかに容姿が優れていたら嬉しいけれど、こういった場所で周りから興味を持たれてしまう夫たちにすこし憂鬱になる。
自分の容姿も、この世界に来てから周りから称賛される容姿にはなったけれど、前世の性格からの自信の無さや、こちらの世界の積極的すぎる女性に対しての苦手な感情が出てきてしまい、強く出れないでいた。
戸惑う私に対して、カイルは私を守ろうと先程から自分勝手な言い分を繰り返しているナタリー王女に冷たく言い返している。
他の夫たちも、私を守るように立ちながら、周りに来た女性達に対して冷たい目線で睨むように立っている。
どちらかというと、女性が尊重されるこの世界において、こうした冷たすぎる対応はマナー違反だ。現に、先程から待たされている彼女たちのそれぞれの取り巻きの男性達からから、敵意が夫達に向けられているのにも気付いた。
関係ない式場に居合わせた周りの人々は、遠巻きにしながらそれぞれ談笑しつつも、さり気なく聞き耳を立てていることが伺える。
これではいけない! カイルや、他の夫たちがみんな評判を落としてしまう。きっと、みんな気にしないとか言いそうだけれど、これは私が対処しないと。
実は、こうなることは少し予測していた。当たって欲しくなかったけれど。
式典の前に、カイルやみんなと少しそれについて話した。カイルの親である皇帝陛下が、「私から注意しようか」と言ってくれたり、カイルたちが対応すると言ってくれた。だけど、それだとみんなが悪印象を持たれてしまうし、守られているだけの私に対して、女性たちが更に攻撃的になりそうだと私は思い、そうした事が起きたら、私に対応させてほしいと自分から宣言していた筈なのに、いざ目の前に起きてしまうと、戸惑って行動が起こせずにいた。
そんな私を守ろうとしてくれるカイル、ルーカス、クラウスに胸がいっぱいになる。
私は一歩前に出て
「この場でこれ以上の言い合いは、悪目立ちしてしまいますので、別室にて話しましょう」
と話し掛けた。
カイルやルーカス、クラウスが心配そうに私を見る。私は大丈夫! という気持ちを込めて夫たちに頷いた。
私からの提案に乗るのが癪なのか、ナタリー王女や周りの女性たちは最初嫌々だったが、何かコソコソ女性たちで話し出してから急に乗り気になった。
何かあるな……
「リリー」
私は念話で、リリーに話し掛けた。
「姿を表さないで、側にいてくれる? 」
任せて! とのリリーの心強い返事に、私はよろしくねと返答した。
この世界でこれから自信を持って生きるためにも、私は彼女たちに立ち向かわなければ! と心の中で決意していた。
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