【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら

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163.賑わい大浴場(1)

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――ぽにゅ(上)。

朝陽あさひ差し込む大浴場で、「破廉恥はれんちな……」とつぶやくラハマが俺の背中を流してくれている。

――むにんっ(下)。

「そう言いながら、まんざらでもない表情かおではないか? ラハマよ」

と、アスマが左腕を滑り。

――ぱむっ(上)。

と、右腕はマリームが、滑っている。

――ぽにゅ(背中/下)。

「ア、アスマ様っ。おたわむれを言わないでください……」

ラハマはアスマを『陛下』と呼ぶのをめていた。まだ、あの地下牢に押し込めていて申し訳ないけど、よく話し合ってくれているんだろう。

――ぱむっ(右腕/下)。

マリームが少し挑発的ちょうはつてきにも見える表情で口を開いた。

「ラハマ様は……、ジーウォ公のめかけになるとおっしゃいました……」

――ぽにゅ(背中/上)。

「い、如何いかにも……」

――ぱむっ(右腕/上)。

「聖堂騎士が一度口に出したことを、たがえるはずありませぬ……」

――ぽにゅ(背中/下)。

「むっ……」

いや、俺、OKしてませんから……。

――むにんっ(左腕/上)。

「ははっ。マリームに一本取られておるではないか」

と、アスマが痛快つうかいそうに笑った。

――ぽにゅ(背中/上)。

「むう……」

「せ、聖堂騎士っていうのは……」

と、話題を変えたい俺は、ラハマに話しかけた。

――ぽにゅ(背中/下)。

「どんな存在なんですか……?」

「そ、そうだな……」

――ぽにゅ(背中/上)。

われらリヴァントの神をまつる聖堂をまもり、王の尖兵せんぺいとなるのが聖堂騎士だ……」

「へぇ……」

――ぽにゅ(背中/下)。

「王の親衛隊しんえいたいでもあり、最も近く王につかえるのが聖堂騎士……、だが」

――ぽにゅ(背中/上)。

みな、聖職者どものまいないころび、アスマ様にじゅんじたのはわれ一人よ……」

――むにんっ(左腕/下)。

アスマがいたわるような表情を浮かべた。

「一人もいれば充分だ。ラハマがじゅんじてくれた私は、幸せな王であったぞ」

――ぽにゅ(背中/上)。

「そんな、もったいないお言葉……」

――ぱむっ(右腕/下)。

「あんな者どもが、聖職者など、私は認めませぬ」

と、マリームがとがった声を上げた。

――むにんっ(左腕/上)。

「そう言うな。神につかえる者どもぞ」

――ぱむっ(右腕/上)。

「多数の性奴隷をかこい、まいない私腹しふくやし、享楽きょうらくふけっております。あれで神の寵愛ちょうあいを取り戻そうなど、かなうはずがありません」

うん。マリームもラハマも、少しずつだけど自分の気持ちを話せるようになってる気がする。

アスマが心をくだいてせっしているんだろう。口答くちごたえされてるのに、嬉しそうな表情をしているようにも見える……。

――むにんっ(左腕/下)。

って、左腕をはさんで滑るアスマ……。改めて見ると、すごい迫力だな……。

「それはマリームの言う通りかもしれぬな……」

――ぱむっ(右腕/下)。

「そうですっ! いえ没落ぼつらくしたとき、アスマ様に救っていただかなければ、あやうく私も性奴隷にされてしまうところでした……。考えただけでも、おぞましい……」

……性奴隷にされかけてた、褐色の勝ち気な美少女。

――ぱむっ(右腕/上)。

が、俺の右腕を滑ってる……。

いかんいかん。あらぬ想像を……。

――むにんっ(左腕/上)。

「そうだな。あの者どもの性奴隷になるくらいなら、ジーウォ公のめかけにしてもらう方が、よっぽど良いというもの。ラハマもそうは思わぬか?」

――ぽにゅ(背中/上)。

「ひ……、比較するようなことでは、ございません!」

――むにんっ(左腕/下)。

「ははっ! それもそうだ。ジーウォ公も目を丸くされておる」

い、いや……、この状況で顔をのぞきこまれましても……。
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