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(30)月明かりの下で
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僕の頭中に嵐が吹き荒れていると
「いいよ。」
え?
礼央さんが、いいよって…?!
「あ、あ、あの!
変な意味で言ったんじゃないんです。
なんか変な空気になっちゃって、このままでは帰って欲しくないって意味で…。」
「笑。
分かってるよ。
もう歩夢の考えることは、大体理解できるようになった 笑。
でもさ、一日中一緒に過ごした事ないし、もし良いなら本当に泊まっていこうかな?
もちろん寝場所は別で 笑。」
「あ、えと…。
親父がたまに来るので、その時用の布団一式と、あとパジャマもあります。
パジャマは洗濯してあって、3回しか着てないので綺麗です!
それでいいなら…。」
「ほんと?
もう今から帰るのも面倒だし、じゃあ泊まらせてもらおうかな。
パンツだけどうにかしないと。
来る途中、ここから5分の所にコンビニあったよね?」
「あります。
さっき僕がアイス買いに行った店は遠いんですけど、1番近いところだと5分以内で着きます。」
「じゃーちょっと、下着だけ買ってくるわ。」
ガチャっ
ドアを開けて、礼央さんは出ていった
…
はぁ~
なんか…疲れた…
本当に泊まることになるなんて
緊張する
けど
礼央さんが言うように、夜ずっと一緒にいるなんて初めてだから、嬉しいかも
礼央さんが下着を買って帰ってきた
先にシャワーを浴びてもらい、その間に布団を敷いてパジャマを出す
「出た所にパジャマ置いておきますねー。」
浴室の扉越しに声をかける
「ありがとー。」
リビングに戻った礼央さんは、親父のパジャマで登場
青色のストライプ柄
これが意外にも似合っていた
「普通のおじさんの寝巻きなのに、礼央さんが着るとなぜかオシャレに見えますね…。」
僕がしみじみ言うと、それを見た礼央さんは笑ってた 笑
僕もシャワーを終えて、部屋着に着替える
礼央さんは布団にゴロンしながら、スマホを見てる
「おかえり~。
布団、すごく気持ち良いよ。
ありがとう。」
「先週の晴れた日に一回干していたので、タイミング良かったです。
って、もう11時だ。
寝ますか?」
「うん、そうだな。
このパジャマ着たら一気に眠くなってきた。
寝よう~。」
電気を消して、僕はベッドの横のカーテンを開けた
シャッ
あ
今日は満月だ…
「礼央さん。」
「ん?」
「僕、月が綺麗な日はここ開けて寝てるんですけど。
月を眺めながら眠りにつくのが好きで。
朝は自然の光で目覚める感じになっちゃいますが…。
このまま寝てもいですか?」
「おー!
ほんとだ、今日すごい綺麗だね。
俺もこれで寝たい。
ぜひ、そうして。」
そう言うと、礼央さんも窓の方を向いて横になった
「おやすみ」
互いに声をかけて、布団をかぶる
…10分経ったか、20分経ったか
床に礼央さんがいると思うと眠れない
時間の感覚も麻痺してる
礼央さんは寝たのかな…?
上半身を起こして目をやると
礼央さんと目が合った
「起きてたんですか!」
「起きてるよー。
月が綺麗で眠れない 笑。」
「なんですかそれ…。
って、そしたらカーテン閉めます?」
「いや、やめて。
そのままで。
だけど。」
「だけど?」
すると礼央さんは布団から手を出して、
おいでおいで
の仕草をする
「えっ?!」
僕が驚いていると、再び
おいでおいで
「ちょ、礼央さん!」
僕は身体中がカーッと熱くなるのを感じた
…暗闇で良かった
きっと今の僕、顔が真っ赤だ
「ただ一緒にくっついて寝るだけだよ。
いいじゃん、それくらいは。」
そう言って、掛け布団をめくる
「あ、あの…。」
「歩夢のが小さいから、俺の前に来てよ。
掛け布団、それも持ってきて。」
言われるがまま、かけ布団を持って布団に潜り込む
「あったかーい。」
と礼央さん
そして僕の背中にピッタリくっついて、後ろから抱きしめるような姿勢に
「あ、ほんとだ。
あったかい…。」
温もりを感じる心地よさに、僕も思わず言葉が出る
「ほーらね。
一緒に寝て良かったでしょ。」
得意げな口調がなんだか可愛かった 笑
そして続けて
「何もしないけど。」
と礼央さん
「え?」
「何もしないけど、キスくらいはいい?」
「…
えっと…。」
困っている僕をよそに、礼央さんは少しだけ起き上がる
右手で僕を優しく傾けて
自分は僕に覆い被さるように上に
月の光で浮かび上がる礼央さんの姿は、どこかの国の王子様みたい
綺麗…
そのままゆっくりと
顔を近づけて
この月明かりの下
僕達は優しいキスをした
「いいよ。」
え?
礼央さんが、いいよって…?!
「あ、あ、あの!
変な意味で言ったんじゃないんです。
なんか変な空気になっちゃって、このままでは帰って欲しくないって意味で…。」
「笑。
分かってるよ。
もう歩夢の考えることは、大体理解できるようになった 笑。
でもさ、一日中一緒に過ごした事ないし、もし良いなら本当に泊まっていこうかな?
もちろん寝場所は別で 笑。」
「あ、えと…。
親父がたまに来るので、その時用の布団一式と、あとパジャマもあります。
パジャマは洗濯してあって、3回しか着てないので綺麗です!
それでいいなら…。」
「ほんと?
もう今から帰るのも面倒だし、じゃあ泊まらせてもらおうかな。
パンツだけどうにかしないと。
来る途中、ここから5分の所にコンビニあったよね?」
「あります。
さっき僕がアイス買いに行った店は遠いんですけど、1番近いところだと5分以内で着きます。」
「じゃーちょっと、下着だけ買ってくるわ。」
ガチャっ
ドアを開けて、礼央さんは出ていった
…
はぁ~
なんか…疲れた…
本当に泊まることになるなんて
緊張する
けど
礼央さんが言うように、夜ずっと一緒にいるなんて初めてだから、嬉しいかも
礼央さんが下着を買って帰ってきた
先にシャワーを浴びてもらい、その間に布団を敷いてパジャマを出す
「出た所にパジャマ置いておきますねー。」
浴室の扉越しに声をかける
「ありがとー。」
リビングに戻った礼央さんは、親父のパジャマで登場
青色のストライプ柄
これが意外にも似合っていた
「普通のおじさんの寝巻きなのに、礼央さんが着るとなぜかオシャレに見えますね…。」
僕がしみじみ言うと、それを見た礼央さんは笑ってた 笑
僕もシャワーを終えて、部屋着に着替える
礼央さんは布団にゴロンしながら、スマホを見てる
「おかえり~。
布団、すごく気持ち良いよ。
ありがとう。」
「先週の晴れた日に一回干していたので、タイミング良かったです。
って、もう11時だ。
寝ますか?」
「うん、そうだな。
このパジャマ着たら一気に眠くなってきた。
寝よう~。」
電気を消して、僕はベッドの横のカーテンを開けた
シャッ
あ
今日は満月だ…
「礼央さん。」
「ん?」
「僕、月が綺麗な日はここ開けて寝てるんですけど。
月を眺めながら眠りにつくのが好きで。
朝は自然の光で目覚める感じになっちゃいますが…。
このまま寝てもいですか?」
「おー!
ほんとだ、今日すごい綺麗だね。
俺もこれで寝たい。
ぜひ、そうして。」
そう言うと、礼央さんも窓の方を向いて横になった
「おやすみ」
互いに声をかけて、布団をかぶる
…10分経ったか、20分経ったか
床に礼央さんがいると思うと眠れない
時間の感覚も麻痺してる
礼央さんは寝たのかな…?
上半身を起こして目をやると
礼央さんと目が合った
「起きてたんですか!」
「起きてるよー。
月が綺麗で眠れない 笑。」
「なんですかそれ…。
って、そしたらカーテン閉めます?」
「いや、やめて。
そのままで。
だけど。」
「だけど?」
すると礼央さんは布団から手を出して、
おいでおいで
の仕草をする
「えっ?!」
僕が驚いていると、再び
おいでおいで
「ちょ、礼央さん!」
僕は身体中がカーッと熱くなるのを感じた
…暗闇で良かった
きっと今の僕、顔が真っ赤だ
「ただ一緒にくっついて寝るだけだよ。
いいじゃん、それくらいは。」
そう言って、掛け布団をめくる
「あ、あの…。」
「歩夢のが小さいから、俺の前に来てよ。
掛け布団、それも持ってきて。」
言われるがまま、かけ布団を持って布団に潜り込む
「あったかーい。」
と礼央さん
そして僕の背中にピッタリくっついて、後ろから抱きしめるような姿勢に
「あ、ほんとだ。
あったかい…。」
温もりを感じる心地よさに、僕も思わず言葉が出る
「ほーらね。
一緒に寝て良かったでしょ。」
得意げな口調がなんだか可愛かった 笑
そして続けて
「何もしないけど。」
と礼央さん
「え?」
「何もしないけど、キスくらいはいい?」
「…
えっと…。」
困っている僕をよそに、礼央さんは少しだけ起き上がる
右手で僕を優しく傾けて
自分は僕に覆い被さるように上に
月の光で浮かび上がる礼央さんの姿は、どこかの国の王子様みたい
綺麗…
そのままゆっくりと
顔を近づけて
この月明かりの下
僕達は優しいキスをした
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