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第二章
26 勇者と元令嬢
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サラミヤは、日毎に記憶と心を取り戻していった。
あの魔族との生活は屈辱に満ちた日々だったが、サラミヤは奇跡的に大きな心的外傷を負うことなく立ち直った。
大きかったのは、ギロの存在である。
「ギロ様からは魔族の臭いがしますが、あの魔族とは心が違います」
きっぱりと言い切るサラミヤに、迷いはなかった。
*****
丸一日眠りこけていた間に、事情が色々と動いていた。
起きてすぐ、何がどうなったか説明を受け、それからサラミヤとギロ、アイリで僕の部屋に集まった。
ギロはサラミヤに自分が元人間の魔族であることを明かし、魔族の姿の披露まで終えていた。
サラミヤはそれを粛々と受け入れ、ギロと共に僕に侍女として仕えたいと言い出した。
貴族教育や爵位は丁重に断ったそうだ。
「いいの?」
貴族は自分の爵位を何が何でも守り、機会があれば上の位を虎視眈々と狙うもの、らしい。うちは男爵ですら持て余しているから、そこらへんの機微には疎い。
男爵家の三男とかいう貴族階級としてぼんやりしている僕のところで、元伯爵令嬢が侍女をやるというのは如何なものか。
「ラウト様は勇者ではありませんか」
「勇者は爵位じゃないよ」
「ええ。貴族など超越されておられます」
なにやら『勇者』を神聖視しているが、多分誤解している。
「違うと思う」
「私の家の爵位とラウト様のお立場は関係ありません。私は私の意志で、ラウト様にお仕えしたいのです」
「爵位を手放すのは勿体ない気がするのだけど」
「もともと私のものではなく、父が持っていたものです。それに、私には姉たちがいます。継ぐなら姉たちのいずれかです」
サラミヤのお姉さん達は皆、ようやくベッドの上で上半身を起こし、自分の手で食事ができるようになったところだと聞いている。
「私がこうして無事なのです。姉さま達もきっと、元通りになります」
どこまで回復するかは運次第だ。しかしサラミヤは希望を込めて力強く断言した。
「それに私、実は……」
サラミヤはひとしきりもじもじしてから、語りだした。
「実家にいた侍女長に、憧れていたのです。日頃から、侍女長のあとをついて家事の手伝いをしていました」
朝はサラミヤが起きる絶妙なタイミングで部屋にやってきて支度を手伝い、食堂で朝食をとったあと部屋に戻れば部屋の掃除は完璧にされている。その日のサラミヤの予定はすべて把握していて、サラミヤの気分に合わせて紅茶や珈琲を微調整しつつ出してくれる。サラミヤはまだ幼く――ちなみに十二歳だそうだ――夜会や貴族の集まりに参加したことはないが、いつも美しく着飾られている姉たちも侍女長たちの手によるものだった。
「……待って、サラミヤ、十二歳なの?」
貴族の女性は一律十六歳から成人と認められる。
平民は王都から離れるほど、つまり田舎になるほど、成人年齢が低く設定される傾向にある。
それでも十二歳はどこに出しても恥ずかしくない未成年だ。
初めて会ったときの言動は更に幼かったが、見た目から僕の妹のレベッカと同じ十五歳程だと思いこんでいた。
「私の娘と言い張ってもおかしくないですね」
ギロが顎に手をあてて真剣な顔でつぶやく。
ギロが金髪翠眼なのに対しサラミヤは紺色の髪に明るい碧眼。顔つきも全く似ていない。
「色々無理があると思うわよ」
アイリが冷静に突っ込むと、ギロは「冗談ですよ」と苦笑した。
「いえ、そうしましょう。私、ギロ様の養女になります」
サラミヤは「それだ!」と言わんばかりに手をぽん、と叩いた。
「えっ!? で、でもサラミヤ、貴女それでいいの!?」
僕よりもアイリが先に驚き、僕は出遅れた。
サラミヤはにこりと微笑んだ。こんな風に笑えるようになったのか。
「はい。ラウト様のことを利用するようで申し訳ないのですが、私がラウト様に仕えるのは、ギロ様のお傍にいたいがためなのです」
名前の出たギロを見ると、ギロは僕とアイリを交互に見て、頭を下げた。
「ラウト様さえよければ、サラミヤの望みを叶えてあげたいのですが」
「いいよ」
「! ありがとうございます」
「ありがとうございます、ラウト様」
伯爵令嬢を平民の養子にするのは、前例がないわけではない。
なにかの事情で爵位剥奪、取り潰しとなった貴族本人は大抵なにかしらやらかしている。残された嫡子たちは未成年であれば孤児院や修道院へ送られるか、平民のもとへ養子に出されるものだ。
今回の場合、スフォルツァンド家の爵位は、サラミヤの姉たちが仮預かりすることになった。
出ていくのはサラミヤのみだ。
宰相に直談判してみたら、拍子抜けするほどあっさりと養子の件が認められた。
魔王を倒してから三日後。
「ユジカル国ではラウト殿を勇者と認める」
極力人数を少なくした謁見の間で、ユジカル国王から正式に、ユジカル国での勇者の称号を賜った。
報酬は、城の客室と侍女の無制限使用権と、ユジカル国へ移住する場合の衣食住の手当て。更に現金を五千万ナル頂いた。
多すぎると思ったのだが、理由があった。
魔王城へ向かう途中で立ち寄った村や町が「ラウトに救われた」と次々に陳情してきたそうだ。
途中から防護結界魔法の魔道具を勝手に置いていただけなのに。
「ああ、それな。国に問い合わせられた際に『ラウトという冒険者がやりました』と言うておいたぞ」
王様……。
「胸を張れ、ラウト殿。そなたが救ってきた命を数で表すことは出来ぬ。そなたは人々の『未来』を救った。安いくらいじゃ」
大袈裟な物言いに、僕はなんとか笑みを貼り付けて「恐縮です」とだけ返すのが精一杯だった。
僕は部屋で荷物をまとめ終えた。
お世話になったユジカル国王城の客室ともこれでおさらばだ。
外ではアイリ達が既に支度を終えて待っている。
勿論、サラミヤも一緒だ。
「これから転移魔法で帰るよ。サラミヤ、お姉さん達に会いたくなったらいつでも言って。僕が送る」
「転移魔法が使えるのですか!? さすがラウト様ですね」
「サラミヤ、ラウトは色々とんでもないから、徐々に慣れましょうね」
「? はい」
「アイリ、変なこと吹き込まないで」
僕がジト目でアイリを見ると、アイリは「本当のことじゃない」とジト目を返した。
転移魔法を使うにあたり、僕は一度、自分一人だけでオルガノの町の自宅へ飛んだ。
大陸を渡る超長距離移動だ。事故があっては困る。
無事に成功したので、次はギロと二人で。最後にアイリとサラミヤを連れて、全員を自宅へ転移させることに成功した。
「練習の必要あったかしら」
「念には念を入れたかったんだよ」
「心配性ねえ。はあ、それにしても久しぶりの我が家だわ」
家は旅立つ前に保守を頼んでおいたおかげで、綺麗な状態だった。
「サラミヤ、貴女の部屋はどこがいい?」
この家には個室が八つもある。空いている個室を全て見せてみたが、案の定ギロの隣の部屋を選んだ。
「ラウト様は転移魔法でお疲れでしょう。私とサラミヤでお茶の支度をしてまいります」
「いや別に疲れては」
「お疲れでしょう」
ギロのいつにない圧に、僕は思わず頷いた。
「お城やギルドへ報告してくるわ」
「僕もついて」
「ラウトは休んで」
アイリまで圧が強い。一体どうしたんだ。
二人の圧に負けて渋々自室に引っ込むと、扉をノックされた。サラミヤだ。
「ラウト様、紅茶とお菓子です」
「ありがとう。サラミヤも一緒にどう?」
「実は、ギロ様からそう言われてきました」
よく見るとティートローリーの上には二人分のカップとお菓子が載っている。
部屋にあるテーブル前の椅子を勧めてから、椅子引いたほうが良いかなと立ち上がったが、サラミヤは自分で椅子を引いてさっさと座った。
「今のようなお気遣いは不要です。私はもう貴族令嬢ではありません。一介の侍女です」
なるほど。ギロは僕とサラミヤの距離感を計らせるために寄越したのだな。
「一応貴族教育を受けてたから、つい癖で。でも、わかったよ。サラミヤは侍女だ。改めてよろしくね」
「こちらこそよろしくお願いします。精一杯務めさせていただきます」
一旦は座ったサラミヤだったが、立ち上がってお辞儀をすると、手際よくお茶を淹れてくれた。
「サラミヤが憧れていた侍女長さんは、どんな人だったの?」
「私が物心ついたときには既に老齢で、私が八歳のころに定年退職した後は田舎で悠々自適の日々を過ごしている、と聞いています」
楽しそうに話してくれるサラミヤを見て、心の回復具合に安堵した。
あの魔族との生活は屈辱に満ちた日々だったが、サラミヤは奇跡的に大きな心的外傷を負うことなく立ち直った。
大きかったのは、ギロの存在である。
「ギロ様からは魔族の臭いがしますが、あの魔族とは心が違います」
きっぱりと言い切るサラミヤに、迷いはなかった。
*****
丸一日眠りこけていた間に、事情が色々と動いていた。
起きてすぐ、何がどうなったか説明を受け、それからサラミヤとギロ、アイリで僕の部屋に集まった。
ギロはサラミヤに自分が元人間の魔族であることを明かし、魔族の姿の披露まで終えていた。
サラミヤはそれを粛々と受け入れ、ギロと共に僕に侍女として仕えたいと言い出した。
貴族教育や爵位は丁重に断ったそうだ。
「いいの?」
貴族は自分の爵位を何が何でも守り、機会があれば上の位を虎視眈々と狙うもの、らしい。うちは男爵ですら持て余しているから、そこらへんの機微には疎い。
男爵家の三男とかいう貴族階級としてぼんやりしている僕のところで、元伯爵令嬢が侍女をやるというのは如何なものか。
「ラウト様は勇者ではありませんか」
「勇者は爵位じゃないよ」
「ええ。貴族など超越されておられます」
なにやら『勇者』を神聖視しているが、多分誤解している。
「違うと思う」
「私の家の爵位とラウト様のお立場は関係ありません。私は私の意志で、ラウト様にお仕えしたいのです」
「爵位を手放すのは勿体ない気がするのだけど」
「もともと私のものではなく、父が持っていたものです。それに、私には姉たちがいます。継ぐなら姉たちのいずれかです」
サラミヤのお姉さん達は皆、ようやくベッドの上で上半身を起こし、自分の手で食事ができるようになったところだと聞いている。
「私がこうして無事なのです。姉さま達もきっと、元通りになります」
どこまで回復するかは運次第だ。しかしサラミヤは希望を込めて力強く断言した。
「それに私、実は……」
サラミヤはひとしきりもじもじしてから、語りだした。
「実家にいた侍女長に、憧れていたのです。日頃から、侍女長のあとをついて家事の手伝いをしていました」
朝はサラミヤが起きる絶妙なタイミングで部屋にやってきて支度を手伝い、食堂で朝食をとったあと部屋に戻れば部屋の掃除は完璧にされている。その日のサラミヤの予定はすべて把握していて、サラミヤの気分に合わせて紅茶や珈琲を微調整しつつ出してくれる。サラミヤはまだ幼く――ちなみに十二歳だそうだ――夜会や貴族の集まりに参加したことはないが、いつも美しく着飾られている姉たちも侍女長たちの手によるものだった。
「……待って、サラミヤ、十二歳なの?」
貴族の女性は一律十六歳から成人と認められる。
平民は王都から離れるほど、つまり田舎になるほど、成人年齢が低く設定される傾向にある。
それでも十二歳はどこに出しても恥ずかしくない未成年だ。
初めて会ったときの言動は更に幼かったが、見た目から僕の妹のレベッカと同じ十五歳程だと思いこんでいた。
「私の娘と言い張ってもおかしくないですね」
ギロが顎に手をあてて真剣な顔でつぶやく。
ギロが金髪翠眼なのに対しサラミヤは紺色の髪に明るい碧眼。顔つきも全く似ていない。
「色々無理があると思うわよ」
アイリが冷静に突っ込むと、ギロは「冗談ですよ」と苦笑した。
「いえ、そうしましょう。私、ギロ様の養女になります」
サラミヤは「それだ!」と言わんばかりに手をぽん、と叩いた。
「えっ!? で、でもサラミヤ、貴女それでいいの!?」
僕よりもアイリが先に驚き、僕は出遅れた。
サラミヤはにこりと微笑んだ。こんな風に笑えるようになったのか。
「はい。ラウト様のことを利用するようで申し訳ないのですが、私がラウト様に仕えるのは、ギロ様のお傍にいたいがためなのです」
名前の出たギロを見ると、ギロは僕とアイリを交互に見て、頭を下げた。
「ラウト様さえよければ、サラミヤの望みを叶えてあげたいのですが」
「いいよ」
「! ありがとうございます」
「ありがとうございます、ラウト様」
伯爵令嬢を平民の養子にするのは、前例がないわけではない。
なにかの事情で爵位剥奪、取り潰しとなった貴族本人は大抵なにかしらやらかしている。残された嫡子たちは未成年であれば孤児院や修道院へ送られるか、平民のもとへ養子に出されるものだ。
今回の場合、スフォルツァンド家の爵位は、サラミヤの姉たちが仮預かりすることになった。
出ていくのはサラミヤのみだ。
宰相に直談判してみたら、拍子抜けするほどあっさりと養子の件が認められた。
魔王を倒してから三日後。
「ユジカル国ではラウト殿を勇者と認める」
極力人数を少なくした謁見の間で、ユジカル国王から正式に、ユジカル国での勇者の称号を賜った。
報酬は、城の客室と侍女の無制限使用権と、ユジカル国へ移住する場合の衣食住の手当て。更に現金を五千万ナル頂いた。
多すぎると思ったのだが、理由があった。
魔王城へ向かう途中で立ち寄った村や町が「ラウトに救われた」と次々に陳情してきたそうだ。
途中から防護結界魔法の魔道具を勝手に置いていただけなのに。
「ああ、それな。国に問い合わせられた際に『ラウトという冒険者がやりました』と言うておいたぞ」
王様……。
「胸を張れ、ラウト殿。そなたが救ってきた命を数で表すことは出来ぬ。そなたは人々の『未来』を救った。安いくらいじゃ」
大袈裟な物言いに、僕はなんとか笑みを貼り付けて「恐縮です」とだけ返すのが精一杯だった。
僕は部屋で荷物をまとめ終えた。
お世話になったユジカル国王城の客室ともこれでおさらばだ。
外ではアイリ達が既に支度を終えて待っている。
勿論、サラミヤも一緒だ。
「これから転移魔法で帰るよ。サラミヤ、お姉さん達に会いたくなったらいつでも言って。僕が送る」
「転移魔法が使えるのですか!? さすがラウト様ですね」
「サラミヤ、ラウトは色々とんでもないから、徐々に慣れましょうね」
「? はい」
「アイリ、変なこと吹き込まないで」
僕がジト目でアイリを見ると、アイリは「本当のことじゃない」とジト目を返した。
転移魔法を使うにあたり、僕は一度、自分一人だけでオルガノの町の自宅へ飛んだ。
大陸を渡る超長距離移動だ。事故があっては困る。
無事に成功したので、次はギロと二人で。最後にアイリとサラミヤを連れて、全員を自宅へ転移させることに成功した。
「練習の必要あったかしら」
「念には念を入れたかったんだよ」
「心配性ねえ。はあ、それにしても久しぶりの我が家だわ」
家は旅立つ前に保守を頼んでおいたおかげで、綺麗な状態だった。
「サラミヤ、貴女の部屋はどこがいい?」
この家には個室が八つもある。空いている個室を全て見せてみたが、案の定ギロの隣の部屋を選んだ。
「ラウト様は転移魔法でお疲れでしょう。私とサラミヤでお茶の支度をしてまいります」
「いや別に疲れては」
「お疲れでしょう」
ギロのいつにない圧に、僕は思わず頷いた。
「お城やギルドへ報告してくるわ」
「僕もついて」
「ラウトは休んで」
アイリまで圧が強い。一体どうしたんだ。
二人の圧に負けて渋々自室に引っ込むと、扉をノックされた。サラミヤだ。
「ラウト様、紅茶とお菓子です」
「ありがとう。サラミヤも一緒にどう?」
「実は、ギロ様からそう言われてきました」
よく見るとティートローリーの上には二人分のカップとお菓子が載っている。
部屋にあるテーブル前の椅子を勧めてから、椅子引いたほうが良いかなと立ち上がったが、サラミヤは自分で椅子を引いてさっさと座った。
「今のようなお気遣いは不要です。私はもう貴族令嬢ではありません。一介の侍女です」
なるほど。ギロは僕とサラミヤの距離感を計らせるために寄越したのだな。
「一応貴族教育を受けてたから、つい癖で。でも、わかったよ。サラミヤは侍女だ。改めてよろしくね」
「こちらこそよろしくお願いします。精一杯務めさせていただきます」
一旦は座ったサラミヤだったが、立ち上がってお辞儀をすると、手際よくお茶を淹れてくれた。
「サラミヤが憧れていた侍女長さんは、どんな人だったの?」
「私が物心ついたときには既に老齢で、私が八歳のころに定年退職した後は田舎で悠々自適の日々を過ごしている、と聞いています」
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