闘破蒼穹(とうはそうきゅう)

きりしま つかさ

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第0226話 開花結実の時

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巨きな幽青色の巨竜が、初めに森白い炎に襲われた瞬間、残雪のように急速に消えていった。

その轟く天を駆ける凶暴な巨竜は、突然天空から姿を消し、僅かに悲痛な叫び声だけが空に響き続け、やがて静寂となった。

突然の変化に場の全員が驚愕し、しばらく経ってようやく炎の人物像を見上げた。

青空の下で人影は浮遊しており、体を包む濃密な森白い炎が外からその姿形も顔も隠していた。

炎の熱さで周囲の空気がゆがみ虚ろに見えたため、まるで空間に折り目がついたように奇妙だった。

蛇人族の5名の斗王級強者がその異様な森白い炎から発する熱気を感じ取り、唾を飲み込みながら互いを見合わせた。

灰袍老者は顔色を変え、「君は誰か?なぜ蛇人族の関係に介入したのか?」

と迫った。

「理由は?好きだからだ。

」老人のような声が炎の中からゆっくりと響き、その淡々とした調子でさらに複雑な表情になった。

雲芝は困惑し、加美帝国に白炎を操る斗皇級強者が存在するなど知らず、目を細めてその炎の不思議さを感じた。

「これは異火か?」

彼女は瞬きながら自問したが、結局「運命的な偶然」としか言いようがなく、感謝の表情で炎の人影に微笑んだ。

人影は淡々と「もしかしたら招待されたからだ」などと言った。



「誰かがお呼びですか?」

と云芝は尋ねた。

眉を顰めると、『老先生、なぜあなたが来て助けてくれるのですか?古河ですか?』と尋ねた。

「へっ。

古河は加マ帝国でも有名だが、私が動く資格はないわ」と炎の影が笑った。

その声には軽蔑の色が含まれていた。

炎の影の否定を聞いた瞬間、云芝は再び驚いた。

顔に迷いの表情が浮かんだ。

彼女が知っている中で、斗皇級の力を借りられる人物は稀だ。

そして今回の沙丘での秘密行動も、知っているのはわずかな数だった。

その中では古河の可能性が高いと思っていたのに、老人の言葉からは丹王への関心が感じられない。

「考えないで、これらの長尾蛇を追い払って、私も早く仕事を始めよう」と炎の影は手を振った。

そして空に浮かぶ五人の斗王を見上げて、笑みを浮かべた。

「ずっと前から蛇人族の技は評判だったわ。

今日はじっくり試してみよう」

灰袍老人の目が炎の影を凝視した。

彼の知識ではその人物の実力が測れない。

驚きを感じながらも、その結果として気分が沈んだ。

一人の斗皇なら融合技で対抗できるかもしれないが、二人の斗皇となると五人では個々に破れる可能性がある。

灰袍老人はその強さを知っているため、不安に思えた。

「我ら蛇人族と貴方には恩怨はない。

しかし今日の行いは記憶しておくわ」灰袍老人は冷やかに言った。

そして叫び声と共に五人の斗王が炎の影を見つめるように天高く跳ね上がった。

その瞬間、彼らは爆発を起こし、無数のエネルギー小蛇が四方八方に飛び散った。

云芝は眉を顰めると、老人たちが逃げようとするのを見て、炎の影に手を振る姿を見た。

彼女の動きも止まった。

炎の影は沈黙して両掌を開き、森白い炎でできた五つの矢状物を生み出した。

それらはゆっくりと回転し、無数のエネルギー小蛇の中に隠された本体を見つけ出す。

そして突然、炎の矢が五方向に飛び散った。



白い炎の棘は細く見えたが、空を駆け抜ける際には青空に薄い白い痕を残し、その表面に覆われた灼熱温度が周囲の空気を瞬時に蒸散させた。

雲芝はその小さな炎の螺旋を目にし、その驚異的な存在感に顔色を変え、眼前の謎めく人物についてさらに興味を持った。

白い炎の螺旋が天高く駆け上がり、広大なエネルギー長蛇の中に突入する。

長蛇たちが均一であるにもかかわらず、螺旋は明確な目標を示し、妨害する長蛇を焼き尽くしながら、外側に位置する五本の細長い長蛇に向かって鋭く突進した。

その瞬間、五つの小蛇は三角形の瞳孔で人間的な驚愕を浮かべて向きを変えた。

炎の人影が淡々と語る「虎を山に返すのは私の性分ではない。

敵ならば残らず根絶やしにする」の言葉に、雲芝は動揺せず、その強烈な意思を理解した。

空で五つの炎の矢が風切り音を立てて小蛇たちに向かうが、直前で急転事が起きた。

炎の人影から低く響く詫び声と共に、雲芝が「老先生、大丈夫ですか?」

と叫んだ瞬間、森白い炎の中から強烈な気息が爆発し、五つの異火の矢を一気に消滅させた。

小蛇たちは狼狽して砂丘に潜入した。

その背後で炎の人影はため息をつき、袖口を叩くことで何かを咎めたように見えた。

雲芝は驚き顔になり、この強者が蕭炎の仲介で来ていることに気付いた。

「この小坊主……能力は相当なものだわ。

以前は見過ごしていたよう」と、炎の人影が遠ざかる背中に向かって云芝はつぶやくのであった。



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