闘破蒼穹(とうはそうきゅう)

きりしま つかさ

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第0564話 仲間召集

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灼熱の溶岩流は炎の柱のように天焚煉気塔の頂上から垂直に噴出する。

その瞬間、内院全体がエネルギーで沸き立った。

封印を突破した無形火蟒は驚異的な叫び声を響かせた。

たちまち溶岩が四方八方に飛び散り、着地点には猛炎が立ち上る。

天焚煉気塔周辺数十メートルは一瞬で灼熱地獄となった。

その巨大な無形火蟒は数十丈もの体長を持ち、久々の自由を実感するように双目から狂喜が溢れた。

三角目の瞳孔には人間らしい感情が宿っていた。

塔周辺の樹獣や屋根に集まった修練生たちは驚愕の表情でその光景を見つめていた。

彼らは普段訓練している場所にこんな凶暴な存在が潜んでいたとは知らなかったのだ。

「炎王(ヤンオウ)はどこだ?」

逃げ出したばかりの林脩崖がいる屋根から林炎が四方八方に視線を走らせた。

「あそこに」紫研が指さした先には黒い影が翼を広げて浮かんでいた。

紫黒色の双翼を羽ばたく炎王は周囲に警戒しながら空中で待機していた。

「大長老様はその場から離れるように命じていたはずだが……なぜまだいるのか?」

林炎の声が焦りを帯びた。

紫研は淡紫色の髪を引っ張りながら幼い声で答えた。

「あいつは馬鹿じゃないわ。

心配しなさい、何か問題があればすぐに逃げるでしょう。

でも彼には私のための調合が必要だから死ぬわけないわ」

その言葉に林炎が眉をひそめた。

「この怪物は一体何なんだ?こんなにも恐ろしい……」

柳擎や他の修練生たちも首を傾げた。

彼らの目には無形火蟒の正体が見えていなかった。

「あれは魔物じゃないわ」紫研は指先で頬を撫でながら続けた。

「ただ、私が知っているのはそれが魔物ではないということだけよ。

でもどうしてそれが……」

修練生たちがため息をつく。

「力任せのヤンオウだね。

やはり強さ以外には何も持っていないみたいだ」

空を見上げる蘇千は無形火蟒の速度に驚きを隠せなかったが、すぐに厳粛な声で命令した。

「全長老!『千重封陣(センジュウフエンジン)』結成!」



空を浮かぶ18人の長老たちが一斉に喝破すると、その雄渾な斗気は光線のように交錯し、反射するように細かなエネルギーを生み出した。

瞬く間に空中に精密な防御網が形成され、層状の光の幕が重なり合う様子は千層の折り紙のように見えた。

斑点模様の光のネットワークが連続して反射し、その強固さは想像を超えようだった。

蘇千(そせん)が印結を結び、指先から放出した巨大なエネルギーが網に注ぎ込まれた瞬間、空中の広大な防御網が下向きに斑点状の光のカーテンを展開し、落心炎(らくしんえん)の頭頂部を新たな堅牢な防壁で包み込んだ。

天焚煉気塔突破による消耗が尾を引き、無形火蟒(むけいかもん)の全身に燃える炎は一時的に暗さを帯びていた。

しかし「千層封陣」が完成した後しばらく経つと、その巨体から再び猛々しい炎が湧き上がり、斑点模様の光網を見据えた。

「キィ!」

という鋭い鳴き声と共に、実質化するような波動が垂直に伸びるエネルギー壁を震わせ、漣(さざなみ)のような反響が連鎖的に広がった。

周囲に留まっていた蕭炎(しょうえん)はその光の網に包まれていたが、直感的に地火の中に潜り込み蓮華地心火で体を覆い、逆に隠蔽効果を得た。

「やっと始まるか」天空の対決を見つめる蕭炎の表情には興奮が溢れていた。

約1年間待ったこの瞬間、彼が来学した目的は近づいてきたようだった。

「用心しろ、騒音は尋常ではないぞ」と薬老(やくろう)の声が響くが、その中にも喜びの余韻があった。

蕭炎は巨岩の陰に身を隠し、燃える地獄のような周囲から目を離さず、空中の戦いに視線を集中させた。

無形火蟒は白濁した三角目の瞳孔で蘇千を見据えながら空を蛇行させ、次第に攻撃態勢に入った。



蛇陣が渦巻くにつれ、無形の火蟒(かぼん)の身体から炎がさらに熾烈に噴出し、周囲の空間まで歪みを生じさせた。

その巨大な影は見る者にさえも曖昧さを帯びるほどだった。

「皆様、警戒してください!この反撃に備えています。

私は既に信号を送りました。

外院の副院长と各位長老が駆けつけるまで我らで耐えましょう。

その際には協力して再封印できるはずです」

蘇千(そせん)は無形火蟒が攻撃態勢に入った様子を見据えて鋭く叫んだ。

「はい!」

喝声に応じて長老たちの表情が引き締まり、重々しく返事した。

「キィ!」

その答えが消えた直後、首を振りながら無形火蟒が猛然と身を翻す。

巨大な体躯は光速で暴走し、虚無の空間に残る真空の痕跡さえも熱さで溶かしてしまうほどだった。

炎蛇が通り過ぎた場所では空気自体が歪み、遠くから見ても長老たちの顔色がわずかに変化した。

彼らは初めて直接対峙し、この滅落心炎(めつらくしんえん)が以前よりも強大になったことを実感した。

「喝!」

蘇千の目に映る無形火蟒が急速に拡大するのを見た瞬間、彼は手印を結びながら雄叫びを上げた。

その声と共に斑点鳥毛(はちどりもう)で編まれたエネルギー網から五彩の光が迸り出した。

「ドン!」

巨体の衝撃力はエネルギー網に十メートルも押し出すほどの圧力を発生させ、その危うい曲線が遠く観戦する修道者たちの胸を締め付けた。

「退け!」

冷厳な視線でエネルギー網の中で暴れる無形火蟒を見つめる蘇千は両掌を猛然と下ろした。

周囲の空気自体がその圧力に押しつぶされるように見えた。

掌の動きと共にエネルギー網が縮み、強烈な反動力を放ちながら無形火蟒の巨躯に衝撃を与えた。

その力は蛇を地面まで叩き落とすほどだった。

尾を空中で激しく振りながら、距地面十メートルのところでようやく動きを止めた。

しかし次の攻撃は待たず、巨体が再び空高く飛び上がり、エネルギー網から五十メートル先で無形の炎を四方八方に噴き出した。

蘇千はその炎を見つめながら手印を結び続けた。

斑点鳥毛のネットワークが次々と形成され、十八名の斗王(とうおう)級修道者と一名の斗宗(どうそう)級長老の協力で構築された。

「キィ!」

炎蛇の反撃に備えながら蘇千は心の中で歯噛みした。

エネルギー網が次々と崩れ、その隙間から漏れる炎の粒子が彼の手元まで迫ってくるのを感じた。



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