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後日談と言う名のおまけ
その後の俺たちは11 (蛍視点)完
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「あ、あの」
「ドキドキしない? でも幸せって思わない?」
そ、そんなのドキドキするに決まってるし、恥ずかしいけど幸せだよ!
「するよ!」
無茶苦茶ドキドキしまくってる、なんなら心臓が口から飛び出しそうになってるよ!
なのに、それが嬉しいから困る。
経験値低くて悪かったね!
「顔真っ赤」
手を離して、でも顔はすぐ近くで拓の体温が近くて、それに気付くとまた心拍数が上がる。
「ハグ駄目か?」
「だ、駄目……じゃないけど、する前に言って欲しい……ち、違う言わなくていい心の準備必要になっちゃうっ!」
な、何を言ってるのか自分でもよく分からなくなる。
もう顔が熱くて仕方ない。
「言わずにするのはOKってこと?」
OKというのも気恥ずかしくて、無言でコクコクと頷いてから深呼吸する。
俺耐性なさ過ぎだ、駄目だ滅茶苦茶恥ずかしい。
こんなの、面倒って思われる奴だよ。
よくある、処女が面倒とか言われる奴だよ。
やだもう、泣きたい。
「拓は、したくない?」
「したいしたくないで言えば勿論したいけどさ、こういう恥ずかしさとかドキドキ感とか、高校生の付き合いたてみたいな距離感って貴重だろ。だからしばらくはそういうのが良いっていう、俺の我儘なんだけどさ」
「我儘じゃないと思う、よ」
むしろ俺はありがたい。
今の距離感が貴重とか、俺誰とも付き合ったことないから、そんなの言われても分からないけど。
「しばらくは、ハグとかキスとか」
「キ、キ……」
駄目だよ俺、今一瞬で拓にキスされるの想像した。
普通なら多分、若干でも興奮するのかもしれないけど。その先まで考えると恐怖が先に立ってそれどこじゃない。
「それ以上はしばらくの間はしない。俺も同性と付き合うの初めてだし、知識しっかり入れてからじゃないと事故りそうだしさ」
「事故り……」
そうか同性とは初めて。
そこに一瞬もやもやしながら、拓も不安に思ってたのかと安心する。
「あと、どっちがどっちなのかとかさ」
「どっち?」
「抱くのか抱かれるのか?」
え、それってどういうこと?
「あの?」
「そこまで考えてなかった?」
俺今物凄くびっくりした顔してると思うんだけど、拓は俺とは違う意味で驚いてる?
俺が拓を抱く世界線、あるの?
「いや、あの、俺が拓をって考えてもいなかったから」
経験も知識もほぼ無いせいで、そういう役割ってどうやって決めるのかすら知らないんだけど。
「あ、そうなのか」
「う、うん」
頷きながら恥ずかしさに俯く。
絶対にこういう会話、玄関でするもんじゃないと思う。
「俺は正直どっちでもいい」
「え、そうなの?」
「うん、もうきっと蛍以外とすることないと思うし、俺蛍が相手ならどっちでも良いんだ。まあまだまだ先の話だからゆっくり考えよ」
「そ、そうだね。先」
先っていつだろう。
俺、その頃には決心つけられるか心配なんだけど。
「それまでいっぱいキスするし、いっぱいハグもする」
してもいいから言葉にしないで、俺いまいっぱいいっぱいで頭パンクしそうなんだけど。
「想像した? 顔真っ赤なんだけど、可愛いっ」
焦ってる俺の顔を覗き込みながら拓が笑うから、照れ隠しにポカポカと殴る振りをする。
「悪かったねお子ちゃまで! 好きなんだからドキドキして死にそうになったって当たり前だよ!」
開き直って拓を睨むと、笑顔の拓はそっと顔を近づけてきた。
「なら、ずっと俺にドキドキしててよ」
拓って言動がエロい。
一瞬唇が触れただけで硬直した俺に、頭撫でながら今度は啄むみたいなキスを繰り返す。
今舌を絡めたら、かき氷のレモンの味がするんだろうか。
離れてく拓の顔見ながら思わずそう呟いたら、
「俺も同じこと考えてた、試してみよっか」
なんて、歯の浮くようなこと言いながら拓がもう一度近付いてきた。
レモンの味がしたかどうか、頭の中が沸騰し過ぎてよく分からなかったけど、余韻に浸る余裕もなく「エビ溶けちゃうよ」と照れ隠しに言う俺を見た後、拓が「ヤバいっ、溶ける!」と買い物したのを慌てて冷蔵庫にしまいに部屋の奥に入って行った。
そんな彼の耳が真っ赤に染まってるのを見て、俺はどうしようもなく幸せな気持ちになったんだ。
終わり
※※※※※※※※※※※
付き合いたての幸せを味わいたいのも本当ですが、まだまだお子ちゃまな蛍の気持ちを尊重して、ちょっとずつ進展していこうと決めた、蛍が怖がってると気が付いてるので、どっちでも良いよと、選択肢も提示する拓でした。
ここまでお付き合い頂きましてありがとうございます。
このお話はこれで完結です。
「ドキドキしない? でも幸せって思わない?」
そ、そんなのドキドキするに決まってるし、恥ずかしいけど幸せだよ!
「するよ!」
無茶苦茶ドキドキしまくってる、なんなら心臓が口から飛び出しそうになってるよ!
なのに、それが嬉しいから困る。
経験値低くて悪かったね!
「顔真っ赤」
手を離して、でも顔はすぐ近くで拓の体温が近くて、それに気付くとまた心拍数が上がる。
「ハグ駄目か?」
「だ、駄目……じゃないけど、する前に言って欲しい……ち、違う言わなくていい心の準備必要になっちゃうっ!」
な、何を言ってるのか自分でもよく分からなくなる。
もう顔が熱くて仕方ない。
「言わずにするのはOKってこと?」
OKというのも気恥ずかしくて、無言でコクコクと頷いてから深呼吸する。
俺耐性なさ過ぎだ、駄目だ滅茶苦茶恥ずかしい。
こんなの、面倒って思われる奴だよ。
よくある、処女が面倒とか言われる奴だよ。
やだもう、泣きたい。
「拓は、したくない?」
「したいしたくないで言えば勿論したいけどさ、こういう恥ずかしさとかドキドキ感とか、高校生の付き合いたてみたいな距離感って貴重だろ。だからしばらくはそういうのが良いっていう、俺の我儘なんだけどさ」
「我儘じゃないと思う、よ」
むしろ俺はありがたい。
今の距離感が貴重とか、俺誰とも付き合ったことないから、そんなの言われても分からないけど。
「しばらくは、ハグとかキスとか」
「キ、キ……」
駄目だよ俺、今一瞬で拓にキスされるの想像した。
普通なら多分、若干でも興奮するのかもしれないけど。その先まで考えると恐怖が先に立ってそれどこじゃない。
「それ以上はしばらくの間はしない。俺も同性と付き合うの初めてだし、知識しっかり入れてからじゃないと事故りそうだしさ」
「事故り……」
そうか同性とは初めて。
そこに一瞬もやもやしながら、拓も不安に思ってたのかと安心する。
「あと、どっちがどっちなのかとかさ」
「どっち?」
「抱くのか抱かれるのか?」
え、それってどういうこと?
「あの?」
「そこまで考えてなかった?」
俺今物凄くびっくりした顔してると思うんだけど、拓は俺とは違う意味で驚いてる?
俺が拓を抱く世界線、あるの?
「いや、あの、俺が拓をって考えてもいなかったから」
経験も知識もほぼ無いせいで、そういう役割ってどうやって決めるのかすら知らないんだけど。
「あ、そうなのか」
「う、うん」
頷きながら恥ずかしさに俯く。
絶対にこういう会話、玄関でするもんじゃないと思う。
「俺は正直どっちでもいい」
「え、そうなの?」
「うん、もうきっと蛍以外とすることないと思うし、俺蛍が相手ならどっちでも良いんだ。まあまだまだ先の話だからゆっくり考えよ」
「そ、そうだね。先」
先っていつだろう。
俺、その頃には決心つけられるか心配なんだけど。
「それまでいっぱいキスするし、いっぱいハグもする」
してもいいから言葉にしないで、俺いまいっぱいいっぱいで頭パンクしそうなんだけど。
「想像した? 顔真っ赤なんだけど、可愛いっ」
焦ってる俺の顔を覗き込みながら拓が笑うから、照れ隠しにポカポカと殴る振りをする。
「悪かったねお子ちゃまで! 好きなんだからドキドキして死にそうになったって当たり前だよ!」
開き直って拓を睨むと、笑顔の拓はそっと顔を近づけてきた。
「なら、ずっと俺にドキドキしててよ」
拓って言動がエロい。
一瞬唇が触れただけで硬直した俺に、頭撫でながら今度は啄むみたいなキスを繰り返す。
今舌を絡めたら、かき氷のレモンの味がするんだろうか。
離れてく拓の顔見ながら思わずそう呟いたら、
「俺も同じこと考えてた、試してみよっか」
なんて、歯の浮くようなこと言いながら拓がもう一度近付いてきた。
レモンの味がしたかどうか、頭の中が沸騰し過ぎてよく分からなかったけど、余韻に浸る余裕もなく「エビ溶けちゃうよ」と照れ隠しに言う俺を見た後、拓が「ヤバいっ、溶ける!」と買い物したのを慌てて冷蔵庫にしまいに部屋の奥に入って行った。
そんな彼の耳が真っ赤に染まってるのを見て、俺はどうしようもなく幸せな気持ちになったんだ。
終わり
※※※※※※※※※※※
付き合いたての幸せを味わいたいのも本当ですが、まだまだお子ちゃまな蛍の気持ちを尊重して、ちょっとずつ進展していこうと決めた、蛍が怖がってると気が付いてるので、どっちでも良いよと、選択肢も提示する拓でした。
ここまでお付き合い頂きましてありがとうございます。
このお話はこれで完結です。
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