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本編
甘い甘い甘い
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「本当か?」
僕の目を見ながら、雅の唇がまた指先に触れる。
僕の反応を見ながら、何度も。
指先から少しずつ手の甲へ移動するかすかな熱を、敏感に感じて震えてしまう。
「雅」
「嫌じゃないんだろ」
「だけど、な、なんでそんなに何度もするの?」
消毒と言った。
記憶の上書きとも。
「消毒も上書きも十分過ぎるよ」
自分の指先を見るたびに、雅のこの姿を思い出すなんて心臓に悪すぎる。
「死んじゃう」
「え」
「僕の心臓持たないよ」
イベント要員だと分かったから諦めなきゃ、なんて考えていたのに両思いで、こんな恋人みたいなイチャイチャとか、幸せ過ぎて心臓持たないよ。
前世と今世両方で初めてなんだもん。
前世では想像も出来なかった、リアルな恋人。
ゲームでも妄想でもない、本物の恋人なんて。
雅が好き、好きすぎて辛い。
「雅、好き」
心の声が出てしまった。
「ハル」
何故か雅は唸りながら片手で自分の顔を覆ってしまった。
「ハル、やっぱり今すぐ小姓の手続きしよう」
「え?」
暫く唸っていた雅は突然顔を上げると、僕の両肩を掴んでそう言った。
「あの」
「ハルが無防備過ぎて心配過ぎる。ハルがまだ抵抗あるなら決心が付くまで待つから、小姓になったからとハルの初めてを無理矢理奪うなんてしないと誓うから」
あれ、なんか理解の範囲を越えた話しになってきたよ。
僕の知識に無くないか?
前世の俺としての知識で理解していいのか?
どうしよう父様が僕に閨事は何も教えてないと言ってたから、判断がつかない。
実は、前世の記憶で一人でした記憶はあっても具体的に何をどうしたが朧気だったりする。
これ前世の俺と今世の僕の意識が完全に融合したからなのか、だんだん前世の記憶が朧気になって来ている気がするんだ。ゲームの知識もところどころ抜けているのかもしれない。木村君が言っていたイベントも、僕は覚えていないんだから。
そんな状態だから、前世のネットやゲームやマンガ等のそういうエッチなシーンも、見てドキドキしたとか、妄想したというのは記憶があるけれど、具体的な知識が皆無に近いんだ。
「雅、あの」
「無理かな」
しょんぼりとしている雅には申し訳ないけれど、これはもう聞くしかないよね?
「あのね、小姓になったから初めてをって、あの」
「ハル?」
初めてって、前世の俺の知識が合ってれば閨事なんだよね。閨事に関して、以前舞と話したときに少し説明はされたけれど、具体的な内容までは聞けなかった。
以前父様は物凄く言いにくそうに、閨事とは旦那様に小姓としてお仕えする際一番大切な仕事だと言われた。後は山城様に教えて頂くんだよ、すべてお任せすればいいから心配いらないよと諭すように言われた。その後雅にそのまま話して雅も頭を抱えてたけれど、でもここまでだって思ってないかもしれない。
これが千晴の知識すべてなんだから、それは雅に知っておいて貰わないと困る。
「あの」
「ハル」
「初めてを奪うってなに?」
「は?」
あ、珍しい。
雅が固まった。
「あのね、ハル」
「はい」
「取りあえず、部屋に行こうか」
暫く無言が続いた後、雅に言われて立ち上がる。
「ハルは俺が好きなんだよね」
「うん」
「小姓になるのも嫌ではない」
「うん」
不安なだけだ。
小姓になってからも、雅を木村君に奪われる可能性が残ってるんじゃないかって、不安だっただけ。
でも、今は別の不安がある。
彼も前世の記憶があって、その記憶を元に雅を攻略するため動いているのかもしれない。
「良かった」
こそっと雅が言った。
言われて気がついた、雅も不安だったのかもしれない。
「雅、好きだよ。大好き」
東屋を出て歩きだす。
暖房の効果で周辺は温かい空気が漂っているけど、頬に当たる風が冷たい。
「俺も」
雅がそれきり何も言わなくなっちゃったから、無言が怖くて何か言おうと口を開いたら、雅に突然抱き締められた。
「好きだよ、ハル」
驚き戸惑う僕に雅は顔を近づけて、そっと唇を塞いだんだ。
僕の目を見ながら、雅の唇がまた指先に触れる。
僕の反応を見ながら、何度も。
指先から少しずつ手の甲へ移動するかすかな熱を、敏感に感じて震えてしまう。
「雅」
「嫌じゃないんだろ」
「だけど、な、なんでそんなに何度もするの?」
消毒と言った。
記憶の上書きとも。
「消毒も上書きも十分過ぎるよ」
自分の指先を見るたびに、雅のこの姿を思い出すなんて心臓に悪すぎる。
「死んじゃう」
「え」
「僕の心臓持たないよ」
イベント要員だと分かったから諦めなきゃ、なんて考えていたのに両思いで、こんな恋人みたいなイチャイチャとか、幸せ過ぎて心臓持たないよ。
前世と今世両方で初めてなんだもん。
前世では想像も出来なかった、リアルな恋人。
ゲームでも妄想でもない、本物の恋人なんて。
雅が好き、好きすぎて辛い。
「雅、好き」
心の声が出てしまった。
「ハル」
何故か雅は唸りながら片手で自分の顔を覆ってしまった。
「ハル、やっぱり今すぐ小姓の手続きしよう」
「え?」
暫く唸っていた雅は突然顔を上げると、僕の両肩を掴んでそう言った。
「あの」
「ハルが無防備過ぎて心配過ぎる。ハルがまだ抵抗あるなら決心が付くまで待つから、小姓になったからとハルの初めてを無理矢理奪うなんてしないと誓うから」
あれ、なんか理解の範囲を越えた話しになってきたよ。
僕の知識に無くないか?
前世の俺としての知識で理解していいのか?
どうしよう父様が僕に閨事は何も教えてないと言ってたから、判断がつかない。
実は、前世の記憶で一人でした記憶はあっても具体的に何をどうしたが朧気だったりする。
これ前世の俺と今世の僕の意識が完全に融合したからなのか、だんだん前世の記憶が朧気になって来ている気がするんだ。ゲームの知識もところどころ抜けているのかもしれない。木村君が言っていたイベントも、僕は覚えていないんだから。
そんな状態だから、前世のネットやゲームやマンガ等のそういうエッチなシーンも、見てドキドキしたとか、妄想したというのは記憶があるけれど、具体的な知識が皆無に近いんだ。
「雅、あの」
「無理かな」
しょんぼりとしている雅には申し訳ないけれど、これはもう聞くしかないよね?
「あのね、小姓になったから初めてをって、あの」
「ハル?」
初めてって、前世の俺の知識が合ってれば閨事なんだよね。閨事に関して、以前舞と話したときに少し説明はされたけれど、具体的な内容までは聞けなかった。
以前父様は物凄く言いにくそうに、閨事とは旦那様に小姓としてお仕えする際一番大切な仕事だと言われた。後は山城様に教えて頂くんだよ、すべてお任せすればいいから心配いらないよと諭すように言われた。その後雅にそのまま話して雅も頭を抱えてたけれど、でもここまでだって思ってないかもしれない。
これが千晴の知識すべてなんだから、それは雅に知っておいて貰わないと困る。
「あの」
「ハル」
「初めてを奪うってなに?」
「は?」
あ、珍しい。
雅が固まった。
「あのね、ハル」
「はい」
「取りあえず、部屋に行こうか」
暫く無言が続いた後、雅に言われて立ち上がる。
「ハルは俺が好きなんだよね」
「うん」
「小姓になるのも嫌ではない」
「うん」
不安なだけだ。
小姓になってからも、雅を木村君に奪われる可能性が残ってるんじゃないかって、不安だっただけ。
でも、今は別の不安がある。
彼も前世の記憶があって、その記憶を元に雅を攻略するため動いているのかもしれない。
「良かった」
こそっと雅が言った。
言われて気がついた、雅も不安だったのかもしれない。
「雅、好きだよ。大好き」
東屋を出て歩きだす。
暖房の効果で周辺は温かい空気が漂っているけど、頬に当たる風が冷たい。
「俺も」
雅がそれきり何も言わなくなっちゃったから、無言が怖くて何か言おうと口を開いたら、雅に突然抱き締められた。
「好きだよ、ハル」
驚き戸惑う僕に雅は顔を近づけて、そっと唇を塞いだんだ。
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