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第二十二話 裏路地で
しおりを挟むクソ野郎を倒した後、私はある場所に向かう。
到着したのはある小道の前だ。
普通なら少し躊躇するが私は迷わずその小道を進む。
小道の先には津島神社という神社がひっそりと立っている。
私は鳥居で頭を下げ、参道を進み、お賽銭箱の前に到着したのだ。
財布の中からご縁があるように5円玉を取り出し、お賽銭箱の中に入れる。
二礼二拍手一礼して、お参りする。
お参りが終わったら、鳥居で一礼してから津島神社を後にしたのだ。
今回は小道から大通りに戻ることが出来た。
また異世界に召喚されるようなファンタジー的なことは起きなかったな。
そう言えば、あの時一緒に召喚された高校生達はどうしたんだろう?
様々な可能性を考えていると何処か聞こえたのだ。
周りの騒音で聞こえづらいがうめき声が確かに聞こえる。
聞こえたのはこっちか。
私は早足でうめき声が聞こえた方に向かったのだ。
その近くに到着すると知らない間に大通りから外れている。
そして、私の前には薄暗い小道が続いている。
さて、進むか。
例え、化け物が出てきても何も問題無いだろう。
それを倒すほどの力を私は持っている。
私は薄暗い小道に躊躇せずに踏み込む。
そんな小道を進んでいると薄暗い中で輝いているものを見つける。
走って、そこに向かったのだ。
近づいて分かった。
薄暗い中で輝いていたのは金色の髪だということに。
まだうめき声が聞こえるから生きてはいる。
私は直ぐに金色の髪を持つ者に近寄る。
近寄って分かったが地面に倒れていたのは女性、いや、少女だったのだ。
「だ、大丈夫ですか?」
「こ、この鍵を」
そう言い、少女は何かの鍵を渡してくる。
「そして、ここに向かって下さい」
そして、何かの紙を渡してくる。
紙に書かれていたのは何処かの建物を示している地図とそれを補足するノルウェー語だったのだ。
私には言語理解のスキルがあるので、ノルウェー語も読めたし、少女の言葉も分かる。
少女をおんぶしようしたが、背中に当たってしまうのでお姫様抱っこをする。
片手で紙を見ながら、大通りを通らずに目的地に向かう。
言語から察するにこの少女、いや、この美少女はノルウェー人だろう。
顔を見て分かったことだが、相当の美少女で同い年ぐらいだと。
そして、肌には黒い何かが刻まれている。
黒い何かはタトゥーのようにも見えるが、模様が呪いのようだ。
呪いか。
普通なら疑問に浮かび上がることはないが、あれだけファンタジーに巻き込まれたらな。
有り得そうだな。
そんなことを考えていると紙に書かれていた場所に到着する。
到着したのは何処かの廃工場だ。
不思議に思いながら、その廃工場の中に入ると端っこにプレハブ小屋が見えてくる。
そしてそのプレハブ小屋には鍵付きのドアがつけられている。
多分、この鍵があれに使うのだろう。
私はプレハブ小屋に近付き、鍵で鍵付きのドアを開けてみる。
私の予想通りに鍵は開き、プレハブ小屋の中に入ることが出来たのだ。
プレハブ小屋には一通りの生活に必要な物が置かれている。
ここで住んでいるのか?
まぁいい。
取り敢えず、寝かせないとな。
そう思い、私は美少女をベッドで寝かせる。
美少女が起きるまで私はこのプレハブ小屋の中で待つことになったのだ。
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