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93話 タルト!!
しおりを挟むむっ………。どうしてそこまで嫌そうなんでしょうか?
たしかに、エーデルはどこから来てるのか分かんないですし、神出鬼没で名前すらも知りません!!
………………あれ?普通に考えたら怪しいところしかないですね………。
それを自覚しているのか苦笑してます。
「まあま、俺から見ても怪しいけど、神聖な気を持ってるし大丈夫だと思うよ?神聖な気ってさ悪い事してなかったり性格が良かったりとか善の心がないとつかないものだから」
わっ!!ドアップで逆さの水の精霊王さんの顔が映り込みました!!宙ぶらりん………楽しそうです。
「………そう言うならそうなのだろうが………心配だ」
「そうねぇ~、人間って見えないものより証拠とか見えるものを信頼するものね。私たちとは違う価値観と言えるわ……水、水の実持ってるなら頂戴な。あの子にお土産として持って帰るから」
「はぁ……ほら2個だけあげるから早く仕事に戻りなよ」
そんな会話を尻目に私は卵を自慢しにお父様とお話しします!
「みてください!!たまごです!」
「この模様……ホワイトドラゴンか?凄いな」
お父様が触れようとしたらバチッって音がして慌てて手を引っ込めました。あれ?エーデルは普通に触ってた気もするんですが……。
「なるほど、人を選ぶのか……」
ちょっと悲しそうなのです。
「お父様にもさわらせてあげてください……どうしてもだめなんですか?」
卵相手に交渉してみます!この世には解明できてないこともたくさんあるので聞いてくれるかもしれません……。
…………。
…………………。
…………………………駄目みたいです。
あぁ、期待させてしまったせいでうずくまってしまいました!!!お父様ってめったに見られない生き物とかお好きだったんですね!うんうん、わかります!
………というわけでかわりに今度、チルチルの一発芸見せてあげますから元気出してくださいね?
むっ、チルチルが今ビクリとしたような気がします。
私が考えたことを察したのですか!?
……凄いジリジリと後退りしてるんですが、ちょっとそこまで下がらなくてもいいんじゃないですか?!
少し、傷つきますよ?泣きますよ?
「むぅ………」
「ねぇ、今日ちょっと遠くの国まで行ったんだけど、美味しそうなタルト見つけたのよ。欲しい?」
はっ!!タルト?!欲しいです!今、お口がタルト気分です!!下さい!
「あげないわよ?残念でしたー」
むっ……今日の風の精霊王さんは意地悪さんでしたか。
ぐすん…。
「ちょっと?!私が虐めているみたいじゃないの……。いや、あー、もう!!分かったから泣かないで頂戴な。視線だけで私、殺されそうよ!!」
ぱぁぁぁあ!くれるそうです!私タルト好きなのでちょっと涙目になっちゃっいました。でも、視線だけで殺されるとは何でしょうか?目からビームでも出てくるのでしょうか。それは少し見てみたいです!!ちらり、ちらり。うん、皆から出てませんし、いつもの目ですよ?残念です…。
あれ…チルチルが卵に乗っかってます。ポンポン跳ねてますね。
「なら早く席を用意してくれるかしら?今、紅茶を飲みたい気分なのよ。私が知ってる最高に美味しい紅茶はここの紅茶だから」
「……お褒めいただきありがとうございます」
「あなた、王太子でしょ?もうちょっと笑顔をどうにかしたら?」
「こら!……うーん、俺がよくいる国だから水質に影響しているのかなー。まぁ、いいや、俺にも頂戴」
なら、私のお部屋がいいですね。乳母のユティアに準備はお願いしますね。えーと卵はどうしましょう。エーデルはヒョイッと片手で持ち上げてたのですが…私は両手でも無理そうです。中身が双子だからでしょうか?
『持っておこうか?っぴ』
あ、宙に浮かせてます。なるほど……妖精さんお願いしますね。水の精霊王さんが私を抱きかかえいざ部屋へ!
「ねぇ…まさか僕のこと忘れてるんじゃないよね?」
「「「「………………ソンナコトナイヨ」」」」
………誤魔化せました?ごめんなさいすっかり忘れてました!!
エーデルが不貞腐れたように座り込み、皆気まずそうです。
「ねぇ、友達だよね?????じゃあさ、手を繋いで歩くならいいよね?ね?ねぇ??」
わぁ、グイグイ来てます。なんだか罪悪感あるのでコレは断りづらいです。凄い圧がかかってるようにも見えます。とてっと降りてエーデルに手招きをします。嬉しそうに来てくれました。機嫌なおったでしょうか?
「ところで陛下いつからここへ?」
むっ…私の空いているはずの左手がおじい様と繋がってます。ブンブン!!……うん、結構しっかり繋いでるようで全然取れません。……ちょっと楽しかったです。
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