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――このままではマズい!
ただのミーナが指し示す意味。
つまりそれは、後ろ盾のない小娘ということになる。
つまり貴族の社交場に場違いともいえる不審者が入り込んだとあっては、次になされることは。
「であれば容赦する必要はない! 誰かその不届き者をひっとらえよ! 生きたままであれば状態は問わん!」
「おまま、お待ちくださいルーウェン様っ、あたしはエシュトン家のミーナですぅ!」
端を発したルーウェンの剣幕に押され、慌ててミーナは家名を名乗る。
父親からは普段みだりに家名を名乗るなと申しつけられていたが知ったことか、事は急を要するのだから。
「……エシュトン、確か男爵の位だったか」
顎に手を当てて思い出すルーウェン、そこでようやく助かったホッと一息をつくミーナ。
だが、
「なるほど家名は分かった。貴族令嬢であるならばこの場にふさわしい人物ではあるな――ではなるべく怪我をさせないように丁重に捉えよ!」
警備たちに再度鋭く命令を下したルーウェンに、ミーナは動揺を隠せない。
「ど、どうしてぇ!? ちゃんと名乗ったじゃないですかぁ!」
「ああ、しかとこの耳で聞いたとも。私の顔に泥を塗った謀反者の家名をな。もちろん連座は免れないものと心得ておけ!」
あえなく警備に両脇を捕まれ、絶望から力なく連行されていくミーナの行く先は冷たい地下牢だった。
ただのミーナが指し示す意味。
つまりそれは、後ろ盾のない小娘ということになる。
つまり貴族の社交場に場違いともいえる不審者が入り込んだとあっては、次になされることは。
「であれば容赦する必要はない! 誰かその不届き者をひっとらえよ! 生きたままであれば状態は問わん!」
「おまま、お待ちくださいルーウェン様っ、あたしはエシュトン家のミーナですぅ!」
端を発したルーウェンの剣幕に押され、慌ててミーナは家名を名乗る。
父親からは普段みだりに家名を名乗るなと申しつけられていたが知ったことか、事は急を要するのだから。
「……エシュトン、確か男爵の位だったか」
顎に手を当てて思い出すルーウェン、そこでようやく助かったホッと一息をつくミーナ。
だが、
「なるほど家名は分かった。貴族令嬢であるならばこの場にふさわしい人物ではあるな――ではなるべく怪我をさせないように丁重に捉えよ!」
警備たちに再度鋭く命令を下したルーウェンに、ミーナは動揺を隠せない。
「ど、どうしてぇ!? ちゃんと名乗ったじゃないですかぁ!」
「ああ、しかとこの耳で聞いたとも。私の顔に泥を塗った謀反者の家名をな。もちろん連座は免れないものと心得ておけ!」
あえなく警備に両脇を捕まれ、絶望から力なく連行されていくミーナの行く先は冷たい地下牢だった。
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