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ダンジョン経営の始まり
カイ・リンデンバウムのプレゼンテーション術 3
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「それに安全なだけじゃない・・・そのダンジョンからは、こんな物も」
カイは思わせぶりな態度でゆっくりとそれを取り出すと、彼らに掲げて見せる。
それは彼がダンジョンから持ち出した、治癒のポーションであった。
「わぁ~、綺麗!これ、なんですか?」
「・・・治癒のポーション?それも高位の・・・こんな物が、そのダンジョンで?」
カイが取り出した精緻な作りの小瓶に歓声を上げるアイリスは、その瞳を輝かせながら可愛らしく小首を傾げている。
彼女とは違い、ハロルドの方はその小瓶をまじまじと観察すると、僅かに驚いたように目を見開いていた。
彼は気づいたのだろう、その品物の価値に。
「あぁ、拾ったんだ。それもダンジョンの入り口でね」
「これを入り口で・・・!?」
治癒のポーションというのは、低位のものでもかなりの値段がする。
人間の世界でのその価値を、実はカイもよく知っていた訳ではなかったが、回復手段の重要さからそれが高い価値を持つだろうと踏んでいた。
ハロルドの反応からも、それが正しかった事が窺える。
彼は驚愕の表情でこちらへと視線を向けるハロルドに、そっとそれを差し出していた。
「これは君達に進呈しよう」
「・・・先行投資という事ですか?」
「ふふふ、その通りだよ。ハロルド君」
無理やり渡されたポーションに戸惑う仕草を見せたハロルドも、すぐに納得した表情に変わるとそれを受け取っていた。
彼らの何やら意味ありげなやり取りを、クリスとアイリスは揃ってぽかんとした表情で見詰めている。
二人には、彼らの言葉の意味が理解出来なかったのだろう。
意味深な笑みを漏らしているカイ自身も、実はよく分からずにハロルドに合わせていただけだったのだが。
「さて、三人とも納得してくれた所で・・・ダンジョンの場所を教えよう。えーっと、ここがこの村だとすると・・・この辺りかな?」
三人の同意が得られた事を彼らに視線を送って確認したカイは、近くに放置されていた端材を掴むと、地面に簡単な地図を描き始める。
それはお世辞にもうまく描けているとは言えないものであったが、さすが地元民といったところか、三人はその下手糞な地図にもうんうんと頷きを返していた。
「これってあそこだろ・・・あの、なんて言ったかな」
「ゴンガロ山」
「あぁ、それそれ!何だ、あんな近くにあったのか」
カイが地面に描いた物凄く大雑把な地図を指差しては、クリスはなにやら頭を悩ませ始める。
その彼の振る舞いにハロルドは呆れた表情で、ボソッと一言呟いていた。
彼の言葉に手の平を叩いて納得の大声を上げたクリスに、隣で地図を覗き込んでいたアイリスがびくりと肩を跳ねさせている。
「ゴンガロ山・・・あの山、そんな名前だったのか」
「・・・どうかしたんですか?」
「ん?いや、何でもないんだ。あぁそうだ、入り口が分かり辛いから注意した方がいい」
「はぁ・・・」
彼らが口にした言葉に、初めて自分達が根城としている場所の名前を知ったカイは、その珍妙な響きに何ともいえない表情を作っている。
そんな彼の態度に、心配そうな表情で声を掛けてきたアイリスに悪気はないだろう。
しかしその不自然な態度を見咎められては不味いカイとしては、慌てて誤魔化す必要も出てくる。
彼の取ってつけたような話題の転換に、アイリスは不思議そうに小首を傾げていた。
カイは思わせぶりな態度でゆっくりとそれを取り出すと、彼らに掲げて見せる。
それは彼がダンジョンから持ち出した、治癒のポーションであった。
「わぁ~、綺麗!これ、なんですか?」
「・・・治癒のポーション?それも高位の・・・こんな物が、そのダンジョンで?」
カイが取り出した精緻な作りの小瓶に歓声を上げるアイリスは、その瞳を輝かせながら可愛らしく小首を傾げている。
彼女とは違い、ハロルドの方はその小瓶をまじまじと観察すると、僅かに驚いたように目を見開いていた。
彼は気づいたのだろう、その品物の価値に。
「あぁ、拾ったんだ。それもダンジョンの入り口でね」
「これを入り口で・・・!?」
治癒のポーションというのは、低位のものでもかなりの値段がする。
人間の世界でのその価値を、実はカイもよく知っていた訳ではなかったが、回復手段の重要さからそれが高い価値を持つだろうと踏んでいた。
ハロルドの反応からも、それが正しかった事が窺える。
彼は驚愕の表情でこちらへと視線を向けるハロルドに、そっとそれを差し出していた。
「これは君達に進呈しよう」
「・・・先行投資という事ですか?」
「ふふふ、その通りだよ。ハロルド君」
無理やり渡されたポーションに戸惑う仕草を見せたハロルドも、すぐに納得した表情に変わるとそれを受け取っていた。
彼らの何やら意味ありげなやり取りを、クリスとアイリスは揃ってぽかんとした表情で見詰めている。
二人には、彼らの言葉の意味が理解出来なかったのだろう。
意味深な笑みを漏らしているカイ自身も、実はよく分からずにハロルドに合わせていただけだったのだが。
「さて、三人とも納得してくれた所で・・・ダンジョンの場所を教えよう。えーっと、ここがこの村だとすると・・・この辺りかな?」
三人の同意が得られた事を彼らに視線を送って確認したカイは、近くに放置されていた端材を掴むと、地面に簡単な地図を描き始める。
それはお世辞にもうまく描けているとは言えないものであったが、さすが地元民といったところか、三人はその下手糞な地図にもうんうんと頷きを返していた。
「これってあそこだろ・・・あの、なんて言ったかな」
「ゴンガロ山」
「あぁ、それそれ!何だ、あんな近くにあったのか」
カイが地面に描いた物凄く大雑把な地図を指差しては、クリスはなにやら頭を悩ませ始める。
その彼の振る舞いにハロルドは呆れた表情で、ボソッと一言呟いていた。
彼の言葉に手の平を叩いて納得の大声を上げたクリスに、隣で地図を覗き込んでいたアイリスがびくりと肩を跳ねさせている。
「ゴンガロ山・・・あの山、そんな名前だったのか」
「・・・どうかしたんですか?」
「ん?いや、何でもないんだ。あぁそうだ、入り口が分かり辛いから注意した方がいい」
「はぁ・・・」
彼らが口にした言葉に、初めて自分達が根城としている場所の名前を知ったカイは、その珍妙な響きに何ともいえない表情を作っている。
そんな彼の態度に、心配そうな表情で声を掛けてきたアイリスに悪気はないだろう。
しかしその不自然な態度を見咎められては不味いカイとしては、慌てて誤魔化す必要も出てくる。
彼の取ってつけたような話題の転換に、アイリスは不思議そうに小首を傾げていた。
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