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初めてのお客様
ハロルドは意地を貫き通す 1
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「っ!?くそっ、やっちまった!!」
スケルトンの激しい攻撃を掻い潜るのに気を取られてしまっていたクリスは、もう一体のそれの存在を頭から消してしまっていた。
視界外から放たれた一撃は、彼の急所ではなくその得物を掴んでいる両手を狙っている。
それに彼が気づいた時にはもう、その攻撃は彼の両手を強かに叩いていた。
弾き飛ばされる彼の得物は、ダンジョンの床をクルクルと転がっていく。
その姿にクリスは自らを叱責するが、その言葉には何の意味もありはしなかった。
「クリス!?」
「来るな、アイリス!!こっちは俺が・・・痛ってえなぁ、こっちはまだ話してんだろうがぁぁぁ!!!」
得物を失ってしまったクリスの姿に、アイリスは悲鳴を上げて彼へと駆け寄ろうとしていた。
それを鋭い声で制止したクリスは、こっちを任せろと彼女に笑顔で告げている。
しかしその間にも、彼の身体にはガシガシとスケルトンの攻撃が降りかかってきており、その無粋な痛みにぶち切れた彼は、怒りに任せてスケルトンへと飛び掛っていく。
「ハロルド!早く何とかしろ!!こっちは、ぐっ・・・長くは持たないぞ!!」
何とか二体のスケルトンを組み敷いたクリスは、それらを押さえつけながらハロルドに必死な表情で呼び掛けていた。
それもその筈だろう、組み敷いたといってもその拘束は不完全で、彼はその身体をさきほどから好き放題にスケルトンに殴打されている。
急速に増えていく身体の痣と、流れ出る血液に彼が長くは持たないことは明らかだ。
それは彼に事態の打開を託された者にも伝わっただろう。
目の前のスケルトンと取っ組み合っていたハロルドは、覚悟を決めた表情を見せると、きつく唇を結び直していた。
「分かってる!!こうなったらもう、これしか・・・ない!」
覚悟を決めたハロルドは、その意識を集中させて魔力を高め始める。
彼が魔法を使うために用意していたステッキは、戦い中でとっくにその手を離れてしまっていた。
魔力の集約装置であり、その照準を定める役割も担っているステッキがなければ、まだ未熟な彼がまともに魔法など扱える訳もない。
それでも集中を高めていく彼は、明らかに魔法の行使する姿勢を見せていた。
それはどういう事か。
自爆、である。
「だ、駄目だよハロルド!!そんな事するぐらいなら、私がそいつを引きつける!だからその間に―――」
ハロルドと同じく魔法を扱う者だからだろうか、彼に意図にいち早く気がついたアイリスはそれを止めようと声を上げる。
彼女はそんな事をするぐらいなら、自分が囮になると宣言していた。
その言葉にどこかから歓声が上がったような気がしたが、それはきっと気のせいだろう。
「・・・僕にも、少しは格好つけさせてよ」
その言葉に、ハロルドは薄く笑って拒絶を告げる。
彼のそんな態度にアイリスは訳が分からないという表情を作っていたが、彼は彼女はそれでいいと小さく頷いていた。
スケルトンの激しい攻撃を掻い潜るのに気を取られてしまっていたクリスは、もう一体のそれの存在を頭から消してしまっていた。
視界外から放たれた一撃は、彼の急所ではなくその得物を掴んでいる両手を狙っている。
それに彼が気づいた時にはもう、その攻撃は彼の両手を強かに叩いていた。
弾き飛ばされる彼の得物は、ダンジョンの床をクルクルと転がっていく。
その姿にクリスは自らを叱責するが、その言葉には何の意味もありはしなかった。
「クリス!?」
「来るな、アイリス!!こっちは俺が・・・痛ってえなぁ、こっちはまだ話してんだろうがぁぁぁ!!!」
得物を失ってしまったクリスの姿に、アイリスは悲鳴を上げて彼へと駆け寄ろうとしていた。
それを鋭い声で制止したクリスは、こっちを任せろと彼女に笑顔で告げている。
しかしその間にも、彼の身体にはガシガシとスケルトンの攻撃が降りかかってきており、その無粋な痛みにぶち切れた彼は、怒りに任せてスケルトンへと飛び掛っていく。
「ハロルド!早く何とかしろ!!こっちは、ぐっ・・・長くは持たないぞ!!」
何とか二体のスケルトンを組み敷いたクリスは、それらを押さえつけながらハロルドに必死な表情で呼び掛けていた。
それもその筈だろう、組み敷いたといってもその拘束は不完全で、彼はその身体をさきほどから好き放題にスケルトンに殴打されている。
急速に増えていく身体の痣と、流れ出る血液に彼が長くは持たないことは明らかだ。
それは彼に事態の打開を託された者にも伝わっただろう。
目の前のスケルトンと取っ組み合っていたハロルドは、覚悟を決めた表情を見せると、きつく唇を結び直していた。
「分かってる!!こうなったらもう、これしか・・・ない!」
覚悟を決めたハロルドは、その意識を集中させて魔力を高め始める。
彼が魔法を使うために用意していたステッキは、戦い中でとっくにその手を離れてしまっていた。
魔力の集約装置であり、その照準を定める役割も担っているステッキがなければ、まだ未熟な彼がまともに魔法など扱える訳もない。
それでも集中を高めていく彼は、明らかに魔法の行使する姿勢を見せていた。
それはどういう事か。
自爆、である。
「だ、駄目だよハロルド!!そんな事するぐらいなら、私がそいつを引きつける!だからその間に―――」
ハロルドと同じく魔法を扱う者だからだろうか、彼に意図にいち早く気がついたアイリスはそれを止めようと声を上げる。
彼女はそんな事をするぐらいなら、自分が囮になると宣言していた。
その言葉にどこかから歓声が上がったような気がしたが、それはきっと気のせいだろう。
「・・・僕にも、少しは格好つけさせてよ」
その言葉に、ハロルドは薄く笑って拒絶を告げる。
彼のそんな態度にアイリスは訳が分からないという表情を作っていたが、彼は彼女はそれでいいと小さく頷いていた。
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