ダンジョン経営から始める魔王討伐のすゝめ 追放された転生ダンジョンマスターが影から行う人類救済

斑目 ごたく

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初めてのお客様

一方その頃セッキ達は 4

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「それより、聞いたかいニック?」
「あぁ、何をだよ?あいつの気持ち悪い喋りなんて、思い出したくもねぇぞ」
「ふふっ、違うよ。どうやらこの薬草採取は、ダンジョンで薬を作るために行っているらしい」
「そりゃ当たり前だろ?薬草なんだから・・・」

 ヨヘムとセッキの会話の中で、今回の薬草採取の目的を知ったレクスはそれをニックにも語っている。
 彼が得意げに語っている内容に、ニックは当たり前だろうと首を捻っていた。
 薬草を集めているのだから、何かしらの薬を作るのだろうと彼は不思議そうに呟いている。
 そんな彼にレクスは指を立てては口を鳴らし、それは違うと示していた。

「それは違うよ、ニック。セッキ様との会話の中で、クノール様はダンジョンの機能を使うと話していた。つまりこの薬草はダンジョンの力によって、薬に変換されるという事なんだ」
「それがなにか問題なのか?確かにダンジョンにはそんな力もあるって、聞いた事はあった気がしたが・・・」

 レクスはフィアナがセッキとの会話の中で出した言葉を強調してニックへと語りかけるが、彼はそれが何の意味があるのか分からずに首を捻るばかり。
 そんな彼の態度に、レクスは自らが背負っている籠を示していた。

「それはね、ニック。僕は傷薬として効果が強い、アニーク草を中心に集めていたんだけど・・・ダンジョンの力で変換するとなると、それが果たして正しいのか分からなくなるんだ」
「ふぅん?それはつまりなんだ・・・ダンジョンが何を評価するか分からないって事か?このなんだか分からない雑草が、凄く価値があったり?」
「いや、それはないと思うけど・・・まぁ、でも大体はそんな感じだよ。ダンジョンの評価基準は分からないからね、普通に薬の材料に使うと思って集めていたのだけど・・・ここからは少し考え方を変えた方がいいかもね」

 ダンジョンで薬草を材料に薬を作る場合、それが通常の薬作成と同じとは限らない。
 通常の手順で薬を作るのに適した薬草を狙って採取していたレクスは、果たしてそれが有効なのかと疑問を感じると、頭を悩ませ始めていた。

「ん~・・・じゃあ適当に、片っ端から取ってみるしかないんじゃないか?このなんだか分からない雑草とかさ」
「いや、それはいらないって。う~ん、でもそうするしかないのかなぁ・・・」

 また近くの雑草を毟っては籠の中へと放り込んでいくニックに、流石にそれはないとレクスは否定している。
 しかし分かりようもない判断基準に、彼もまたそうするしかないのかと思い悩むと、近くの草を毟り始める。
 その手には薬効などありそうもない、なんだかよく分からない草が握られていた。
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